悪魔で霊な元人間   作:P223

37 / 72
37 要望選挙は混沌に

「覚悟は出来ているのか?」

 

「はい」

 

「はぁ……どうします?会長」

 

今俺は生徒会室にて正座をさせられている、原因は当然として解散選挙(タイマン)を広げて要望選挙(バトロワ)を追加にしたことである。

先生には事前に許可を求めるために通達していたが、生徒会と風紀師団には伝えていなかった。

 

理由は一応ある、こう言うことを先に伝えると実力行使で止められる可能性があるからだ

当然ではあるが、現生徒会の仕事だけでもギリギリなのにそれに追加なんて言えば反感をかうのも必至であるので生徒会側からしたら事前に止めておきたいだろう

 

なので事後報告したが案の定怒られているところだった

 

「嫌がらせをしたくてこの騒ぎを起こしたわけじゃないんですよね?」

 

「はい、必要だと思ったので、それに……いえ、なんでも」

 

本当はどちらかに付いて解散選挙に参加するのが一番良いのだろう、これは俺の優柔不断の結果ともいえる

だが、何もしないのも違う きっと、要望選挙はどう転んでもバビルスをより良い方向に進めていける、進めてみせる。これが俺の選択だ

 

「含みはありますが……許します」

 

「会長!」

 

「これから大変ですが、決して悪いことが起きるわけじゃなさそうですし……それに、意志を感じたので」

 

「会長……」

 

「……」

 

よかった、アメリは変わらないようだ。

少し不安定にも見えるが、その根本の生徒達の欲を応援したいというところは同じだ

とりあえず予定を済ませよう

 

「とりあえずなのですが、会長にはこちらを受け取ってもらえればと思いまして」

 

「これは?」

 

アメリに渡したのはタブレット端末である

折角なので会長をイメージした赤をメインとしたカラーリングとデコレーションがしてある一品だ

 

「放送で言っていた要望が受信できる端末です、アメリ会長とロミィ先輩は中庭と入口にあるデバイスではなくそちらの端末で生徒たちの要望に対しての回答をお願いします、とはいえその辺は自由で忙しければ回答しなくてもペナルティはありません」

 

「そうですか……わかりました!」

 

会長は少し顔が明るくなったが他のメンバーは渋い顔をしている辺り理解しているようだ。

ペナルティは無いが、要望の回答をしなければ支持は下がるので実質強制なのだ

恨むなら恨んでくれて構わないが、そうなったら………まぁ今後生徒会から逃げることにしよう、怖いし

 

「それでは私はこれで、ロミィ先輩の方にも行かなければならないので」

 

「──レイラさん!」

 

「ん?何かまだ用が?」

 

生徒会室から退出しようとしたらイルマが話しかけてきた、表情からは読み取れないがなんだろうか

 

「レイラさんは……生徒会が嫌いでこの騒ぎを起こしたんじゃないよね?」

 

「当然、私は私なりに考えてこれが一番いいと思ったからしただけだよ、それに、生徒会も風紀師団も好きになっちゃったから」

 

「そっか、なら分かった、お互い頑張ろう」

 

「ん、じゃあね」

 

()()()頑張ろう……か、イルマって意外とよく見ているな

今回俺は全ての要望を確認し、明らかにダメな要望を弾いていく作業や集計、他にも場所の整備やらなんやらを()()()()()()()

これが教師陣から俺に対してこのイベントを起こすための条件だった

 

元々はエイコやガーコに頼ろうと思っていたのだがそれを封じられた形になるが、上等だ、やってやるとむしろ燃えている

ともかく次はロミィ先輩の方だ

 

☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆

 

「やあレイラさん おはようロノウェ!」

 

「もう昼ですよ、おはようロノウェです」

 

「ああ! にしてもやるじゃないか! このロノウェでも解散選挙に一般生徒を巻き込むのは考えていなかったロノウェ!」

 

「ロミィ先輩は目立つのが得意ですからね、巻き込むというよりは魅せて楽しませるって感じですもんね」

 

「レジェンダディなら思いついたと思うからまだまだ精進ロノウェ~」

 

ロミィ先輩は追加の仕事の方は気にしてないようで、皆で楽しめる選挙になったことを喜んでいるようだった。

生徒会でお叱りを受けたのは結構疲れたのでこれは助かる。正直ロミィ先輩が叱るところが想像できないのでちょっと叱られてみたい気持ちもあるがそれはそれだ。

 

「ではこちらのデバイスをどうぞ」

 

アメリに伝えたことをロミィ先輩にも伝えた

 

「わかった! ……ところでなのだが」

 

「はいはいなんです?」

 

「このデバイスは自作だったりするロノウェ?」

 

「良くおわかりで」

 

イルマ達には言っていなかったが渡したデバイスは俺が作ったものである。

こういうデバイス…タブレットに関しては普通に売っているのだが魔具の作成技術があれば作ることも可能なのだ。

俺は前世では想像できないレベルのDIYが出来る魔具制作にハマっていた時にスマホとか作れるんじゃね?ってなって作った内の一つだったりする。

こういうタブレットが最初出来た時はテンションが上がって家族に心配をかけた思い出があるが別の話なので置いておく

 

「レイラさんウチで働く気はない?」

 

「私って家業があるんで、それに副業もしてるので他で働くのは無理なんですよね」

 

うちの家業はかなり不定期ではあるのだがやりだすとかなり忙しい時もあるしそうでもない時もあるものなのだ

副業は当然モデビル業。俺個人で言うとこれが本業なのかもしれないくらいにはこちらも忙しい

他にも趣味で旅行と魔具制作とショッピングとしているとバイトすら追加するのが厳しいのだ

ロノウェ家と言えばウォルターパークなどで働けるのは楽しそうではあるのだが流石に無理だ

 

「残念、まぁ今度手伝ってもらう約束で我慢するよ」

 

「余裕がある時はイベントの手伝いとかならしますのでその程度で」

 

「仕方ない、レイラさんもやることがあるようだからね、無理強いは出来ないしそもそもダメ元ロノウェ」

 

「はは、じゃあ私はこれで」

 

そうしてロミィ先輩の元からも離れて借りている教室へと向かう事にした

 

☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆

 

「……ふぅ、とりあえずこれで準備は出来た」

 

借りた教室には俺が作成した物や市販で買った魔具類を大量に配置している。

文章を読み込みNGワードを弾く魔具や年代別で分ける魔具などを個別で用意している他、デバイス周りはゴミが多くなるだろうから清掃魔具に、整列用の魔具、etc...

多すぎるが、俺の愛する魔具パワーで全部解決してみせよう

 

「とりあえず監視魔具からはっと」

 

3D魔ップを表示して入口と中庭の映像を確認してみる

 

『これでいいんだよな?』

 

『どっちにいれた?』『会長だわ、つっても後で変えるかもだけどな、仮よ仮』

 

『この魔具ハッキングしたら好きに生徒会を操作できるんやない?』

 

変な事しようしているやつがいるので電撃発射

 

『あばばばばばばばばば』

 

『何してんねんアホ! なんちゅう厳重なセキュリティや……』

 

あれってわかさぎ師団のヒト達だったかな、ハッキング出来るとしたら結構魔具に詳しいメンバーがいるのだろうか

確かどこかの部屋で活動してたはずだし今度行ってみてもいいかもしれない

 

ガガピー レツヲミダサナイデクダサイ

 

『うおっ!? 何だこの人形!?』

 

デバイスハニゲマセン ユックリトススンデクダサイ

 

『聞き取りづれぇな ってわかったわかった!走らないからその物騒なのしまえって!?』

 

整列用人形魔具もちゃんと稼働しているようで順調だ

 

とりあえず学校が終わる時間、ピクシーのラッパまで持てばいい、その後は警備用魔具ロボを用意すれば俺も帰っても大丈夫だろう、それまでの辛抱だ

 

オサナイデクダサイ ガガッ エラーエラーエラー

 

『およ?壊れた!』

 

「うっそだろおい」

 

一人でトラブル対処まで行わなければならないはきついがこれもまた身から出た錆、とにかく急いで修理に走るのだった

  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。