悪魔で霊な元人間   作:P223

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53 RAINのウォルターパーク来訪

「お疲れ様です」

 

「おっ!お疲れRAIN(レイン)ちゃん!今日はよろしくね!」

 

「こちらこそよろしくお願いします」

 

今日はモデビルRAIN(レイン)の仕事でウォルターパークに来ている

ウォルターパークとは前にもちょこちょこ話に出ていたが魔界の遊園地である、俺は初めてくるが毎日この場所に入り浸って遊び尽くす悪魔だっているほどには人気の施設だ

 

どんな施設でも宣伝は必要なもので、テレビならアクドルとかが良いのだが雑誌の特集との事で俺に白羽の矢が立ったというわけだ

 

「RAINちゃんはウォルターパークは初めて?」

 

「そうですね、意外かもですが初めて来ました」

 

「へぇ! じゃあ今日の撮影後は自由だから好きに遊んで来なよ!」

 

「それもいいですねー」

 

こういう施設は友達と行った方が楽しいだろうが、一人でも楽しめると聞く、問題ないのであれば撮影後は個人的に楽しませてもらおうか

ではここからは仕事だ、気合を入れる。

 

「よし、マネちゃん準備は良い?」

 

「ばっちりです、いつでもサポート出来ますよ!」

 

「オッケー! じゃあRAIN(レイン)入りまーす」

 

カメラマンとプロデューサーとスタッフも数人に挨拶をして早速撮影開始となった。

今はウォルターパークの前でありまずはここで軽く撮影をした後に入場して中での撮影という手筈だ

 

「じゃあまずはチケット持って一枚撮ろうか」

 

「わかりました」

 

ウォルターパークのチケットを持って大扉の前でポーズを決める、今から入ることに対する期待と喜びを全面に出した顔でパシャリ

今回は撮影する場所も多いし時間もかかるので極力NGは出さずに行くつもりだ、今回のカメラマンは慣れた相手なのでその点好都合だ

 

「流石RAIN(レイン)ちゃんだ、問題なし! 一度入場前に話は通してるけど改めて責任者の方にあいさつに行くから一緒に来てくれるかな?」

 

「了解です」

 

カメラマンが先導してもらえるようなので後をついていく、ウォルターパークの責任者と言えばロノウェ先輩の父親だったか、息子であのテンションだったがそれ以上だったりするのだろうか

 

「そういえば、今終末日ですけど良く許可取れましたね、こういう場所って今の時期忙しいと思うんですけど」

 

「ここはいつも忙しいよ、逆にいつ行っても同じくらい忙しいから取れたって感じ」

 

「へぇー、そりゃこちらとしては助かりますねー」

 

向かう先は扉の中というわけではなく裏口の方で、そちらの方に従業員用の入り口があるらしく歩いていくのだが……

 

「ちょっと早く着きすぎた…… まだ9時じゃない、どうやって時間潰せばいいのよ……」

 

「えっ」

 

「え? ……えぇっ!?なんでいるの!?」

 

10人いれば10人が振り返る悪魔、アクドルくろむことケロリがそこにいた。

私服のようだが個人的に遊びに来たんだろうか

 

「あ、ちょっと待ってください ……私は仕事、雑誌の撮影があったから来たんだけどそっちは?」

 

「なんて偶然よ…… 今日はプライベートで問題児(アブノーマル)クラスの皆と遊びに来た感じね、また仕事でも今度来るけど」

 

問題児(アブノーマル)クラスの悪魔(ひと)ら来るの……?」

 

モデビルの仕事中はマネちゃんにいつもの髪飾り魔具を渡してある、だが流石に問題児(アブノーマル)クラスの面々と鉢合わせると面倒なので持っておいた方がいいだろう、後で受け取っておこう

 

RAIN(レイン)ちゃんのお仲間? ぼくはA-TRAVELでプロデューサーをしているものなんだけど、キミもモデビルとか興味ない? 事務所紹介してもいいかな?」

 

「あ、大丈夫です…… ま、間に合ってますので」

 

「く……ケロリはそういうのやらない子なんで、誘うだけ無駄ですよ」

 

「そっか、残念だなぁ」

 

認識阻害眼鏡も付けてるだろうにスカウトされるのは流石だというべきだろうか、トップアクドルくろむは認識阻害を貫通する魅力があるのだろう

これで何かまかり間違ってスカウトに成功したらデビムスともめるだろうしそんなの勘弁してほしい

 

「とりあえず今日は私も仕事だしそろそろ行くね、じゃあまた」

 

「はいはい、出来る限りあいつらが行かないようにはしておいてあげるわよ 仕事頑張って」

 

「ん、それじゃ ありがとうございます、行きましょう」

 

「これ名詞だけ受け取って、気が変わったらまた連絡頂戴ね」

 

「は、はい」

 

それだけ言うとケロリは別の方向に歩いて行った、私たちも裏口に向かった

 

「じゃあここで少し待っていて下さい」

 

「はい」

 

待合室に通されて少し待っているように言われた、どうやら今は別件の対応中らしくそれの後に来るそうだ

時間としては余裕をもって来ているので問題ないが少し暇だ。

周りを見て見るが、待合室まで夢の国と言えるようなデザインで心から楽しませたいという気持ちであふれている。

この施設もバビルスと同じように悪魔(ひと)(たの)しませる事を野望(ゆめ)とした悪魔たちが運営しているのだとすると人気なのも頷ける。

 

「あ、ちょっと電話してきますね、RAIN(レイン)さんはここで待っててください」

 

「はーい、ゆっくりどうぞ」

 

マネちゃんが電話で席を外したので雑談で時間をつぶすのも出来そうにない、どうしたものか

 

トントン

 

「ん?」

 

肩を叩かれたので振り返ると多分スタッフの悪魔(ひと)だろうか、初老の小人の男性と眼鏡をかけた女性がいた

 

「今回我がウォルターパークにようこそいらっしゃいました、私はヒュー、貴女様はモデビルのRAIN(レイン)様でよろしいでしょうか」

 

「今回の撮影における衣装の担当は我々がしますのでご挨拶に来ました!ミィとお呼びください!」

 

「あ、なるほど 今日はよろしくお願いします」

 

話してみると結構丁寧で、服飾に関して深い知識があるようで私以上に詳しいみたいだ

普段でもファッションに関しては気をつけているつもりだったのだが、意外と自分じゃわからない部分もある物で新しい発見があった

 

「へぇ、中々面白いですね こういうファッションは初めてかもです」

 

「それは良かった、それぞれ自身の大きさを正しく認識することが魅力への近道ですので」

 

「流石モデビルですよね、私たちの仕事をしなくてもなんでも似合っちゃうのでいつもよりちょっと大変でした!」

 

「お疲れ様です……わっ、RAIN(レイン)さんなんですかその恰好! めちゃくちゃお似合いです!」

 

「あ、マネちゃん」

 

電話を終えたマネちゃんが戻ってきたようで、着替えた服装を褒めてくれた。

俺も気に入ったので後で購入できないか聞いてみることにしよう

そうだ、マネちゃんにもこのスタッフの二人を説明しておこうか

 

「マネちゃん、紹介するね こちらヒューさんとミィさんで、この二人がこの服を用意してくれたんだよ」

 

「この二人って……? どこにいるんですか?」

 

「え? ここに……あれ?」

 

いつの間にかいなくなっていた、最初に来た時も突然だったが帰る時も突然なようだ

せめて一声欲しかったが、ここのスタッフだし、服装の変更をする時はまた会うだろうしでその時にまたマネちゃんに紹介しよう

 

「待たせたね! 我がウォルターパークへようこそ! 私がここの支配人ロノウェ・ローズベルトだ! 今日はよろしく頼む!」

 

随分とうるさい悪魔(ひと)が来たものだ、だが流石ロノウェ先輩の父、嫌いじゃないな

さぁ、まずは予定の確認からだ

 

 

 

 

 

 

 

★★★★★★★★★★★★★

 

 

「危なかったですね、まさかあんな悪魔(ひと)がいたなんて」

 

「モデビルの(かた)(ほう)は問題なさそうでしたが、入ってきたマネージャーの方は間違いなくヒューレン家の悪魔、あの家の能力は記録に特化していると聞きます、我々の姿を覚えられるわけにはいきませんから」

 

 




ウォルターパークは本編では終末日の初期(終末日最初のイベント)だと思いますが今作では少しずらして7日目にしています

というわけでウォルターパーク編です、多分短めです
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