冥界から帰ってきたが世間はまだまだ終末日
仕事もない日は案外暇である、
『で、レイラが出かけている間にイルマさんとまた買い物行ったんだー! 写真もいっぱい撮れました!』
「よかったねぇ もう自分から二人きりでのデートも出来るようになるなんてね、成長したね ところで
『まだ誘えてもいないです……だって買い物と違ってごまかせないんだもん!』
『そういうのは勢いよ、勢い 勢いで誘っちゃえば後はなる様にしかならないんだから』
『そういうガーコは誘えるの? 前に良い人がいたって聞いたけど』
「えっ、何それ私聞いてない」
『そりゃレイラが出かけてる一週間の間の話だもの、まぁ結局何もなかったんだけどね』
今は、グループ魔インの通話機能で三人で話をしているところだ
暇なときはこういう感じに話すことが結構ある、これはこれで結構楽しいものだ
──PPP!
魔インに通知がきた、相手はどうやらB組のハルノのようだ
内容は話しながらも確認できるので対応することにした
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ハルノ> 突然ごめん!レイラちゃんってサバトとか興味ある?
レイラ> サバト?行ったことはないなぁ
ハルノ> 明日サバトをやる予定なんだけど、もしよかったらレイラちゃんもどうかなって思ってさ
ハルノ> どうかな?
レイラ> たまにはそういうのもいいかもね、参加するよ
レイラ> 相手は?
ハルノ> アブノマの悪魔たちだってさ!
レイラ> こりゃ気合を入れなきゃだ
ハルノ> (ガッツポーズをする念子のスタンプ)
レイラ> (よろしく!というデフォルメドクロのスタンプ)
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「サバト……ねぇ」
サバトとは魔界流の合コンである、場所によってはデビコンとか言ったりもするが基本的にはサバトが主流だ
前世の知識的にはサバトと言えば魔女集会なので最初聞いた時は警戒した思い出もある
『何レイラ、サバトに興味とかあったの?』
「んにゃ、今誘われたんだよね 折角だしいってみよっかなって」
『あ、B組の子たち? 私も誘われたー』
「エイコも? じゃあエイコも来るの?」
『いや、写真の整理もしたいしイルマさん一筋なので浮気になっちゃうかなって』
『因みに私も誘われたけど普通に断ったわ、サバトで会うようなのじゃ私の趣味と合う
「へぇ、じゃあ私一人かー」
B組のハルノと言ったらいつも一緒に居る3人と考えると俺含め5人か、5対5なら結構いい感じになるペアが見られるかもしれない、明日が楽しみだ
ところで俺は女子枠だろうが興味本意で参加して良かったんだろうか、心情的には両性なので殆ど冷やかしにしかならなさそうなのだが
☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆
魔茶"デビックス"、若い女悪魔が良く利用しているレストランと喫茶店が合体したような店だ
個室を貸し切りも出来るようで今回はそれを利用しているらしい
「お待たせー」
「あ! 待ってたよー!みんなレイラちゃん来たよ!」
「え、お洒落 どこで買ったの?」
「高そー、レイラちゃんって貴族家系だっけ」
「やるじゃない」
順にハルノ、アヅキ、コナツ、ドサンコである、因みにドサンコは一つ目でかなり独特の身体をしているのだが何故か魅力がかなりあふれている子だったりする。
「男子は?」
「まだだってさ、あっちは先に集まってから来るらしいよ」
「先に入って料理の注文とかしときましょ」
そうして俺たちは先に店に入る事にした、男子組もしばらくして来た
問題児クラスの面々との事だったので誰が来るんだと思っていたんだが……
「なんでイルマくんがいるの?」
「えっ?……誘われたから?」
このジゴロはもしかしてモテている自覚がない?
俺としてはエイコとくっついて欲しいのはあるが、それ以外にもアメリ会長やクララからも矢印が飛んでいるというのに増やす気なのだろうか
「あれ?レイラちゃんの知り合い?」
「同じ師団員なんだよね、その繋がりで遊んだことあるって感じ」
「へぇー、じゃあ今日は2人はペアかな」
「勘弁してよ、普段話さない人の方がいいしイルマくんはタイプじゃないから」
「な、なんか直球で言われると傷つくかも……」
「あ、ごめん」
流石のイルマもここまで直接言われれば悲しくもなるか、反省しよう
他のメンバーは、前に少しだけ話したシャックス・リードって子となんかでかいのとなんか危険な雰囲気がするの、後はガープくん…前にバラム先生の部屋であった侍っぽい子だ
「とりあえず揃ったんだしまずは自己紹介!」
ハルノが声を出して進行してくれる、こういう子がいるとスムーズに進むので助かる
「ハルノでーす」
「アズサです……」
「コハルでーす!」
「ドサンコです」
「あ、私もか レイラって言います」
何故か男性側で挨拶するつもりになっていた、一応今は女子側だし慣れているんだが不意に前世のイベントと出くわすとこういう事もある。転生直後はこういう事も多かったが最近は少なくなってきてたんだが久々だ
さておき男子側の自己紹介の番だ
「リードです!よろしく!」
「サブローだ」
「ゴエモンというでござる!」
「ジャズだよー」
「入間です」
一通り自己紹介も終わり、料理も来たので色々と話していくことになった
「サブローくん大きい~」
「魔王っぽーい」
「──そうか」
「硬派!!」
サブローと言えばたしかサブノックのとこだったか、あそこの家系とは関わったことがない
貴重な金属なんかを大量に持っているとかの話を聞いたことがあるのだが本当だろうか
ジャズはたしかアンドロ・M・ジャズだったはず、クラス分けの時にそう書かれてた記憶がある
「もし!」
「ん? あ、ガープくんどうかした?」
「いやぁ終末日前の王の教室の時以来にあったものでござるから、あの時話せなかった分お話がしたいでござる!」
「いいね、そういうの嫌いじゃないよ 何話そうか」
「んぐっ!!」
「?」
「どうかしたでござるか?」
「あ、いや大丈夫」
シャックスがなんかむせているが何かあったんだろうか、まぁいいか
「そういえばさ、ガープくんって刀使う感じ? いつも腰についてるけど」
「これでござるか? これはちょっと違うもので刀身がないでござるよ」
そう言って腰に差している刀を見せてくれる、どういう仕組みでくっついているのかも興味あるが刀身が無い刀なんて初めて見た
「えっ、これで斬れるの?」
「そこは拙者の家系能力の出番でござる!」
「なるほど、そういう関係かー」
家系魔術となると教えてもらうのはやめておいたほうが良いか、多くの悪魔は家系魔術を分析されたりするのを嫌がるものなのでここで聞いて嫌な気持ちにはなって欲しくない。
「ところで今日は眼鏡なんでござるね、イメチェンってやつでござるか?」
「あぁこれ?」
そう今日俺は眼鏡をかけている、といっても度は入っていない伊達メガネだ
今は髪飾り魔具が無いのでその代用として認識阻害部分のみを設定した魔具を作っておいたのがこれだ、ちなみに重量操作魔具はチョーカーである
「あ、丁度いいや、ガープくんちょっと待ってて ……イルマくーん」
「レイラさん、どうかした?」
イルマに話を聞こうと思ったらハルノと手を合わせてなんかいい感じになっている。
天然ジゴロめ、エイコにチクってやろうか
まぁそれはそれとして
「私の髪飾りってイルマくんが今も持ってる?」
「……あっ! あれ、一体何があったの!?」
「何々、なんの話?」
イルマの反応がすこし大きくなってしまったことで目の前にいたハルノが反応してしまった、少し誤魔化すとしよう
「いやね、この前にウォルターパークに行ったんだけど、その時にイルマ君たちアブノマクラスの面々も来てたらしくってさ 合流しようと思ったんだけどちょっとトラブルがあってね」
「ウォルターパークってニュースで見たやつ! レイラちゃんもその時いたの!? 怪我とかなかった?」
「ないない」
嘘である
本当は超重傷で俺が物理的に死なない種族でなければ死んでいたレベルである
「ただその時のトラブルでス魔ホも壊れちゃったから、使い魔に伝言を頼んだんだよ」
「使い魔?」
「丁度いいし見せたげるよ……おいで、スピカ」
携帯している使い魔シールを張り付けてスピカを召喚する、それと一緒にスピカ用人形魔具も鞄から取り出してスピカを憑依させた
「」フィ!
「えっ! かぁわいい~~!!」
「ふふん」
今回は女の子の
まぁそんなものがなくともスピカは可愛いが一般悪魔には見えないので仕方ない
「あっ! あの時の人形ってこれか!!」
「あれ使い魔だったんだな、怪奇現象じゃなくて良かったわ」
動く人形に反応したのは意外にもシャックスとアンドロの二人だった
「二人 見た」
「喋った! レイラちゃん、この子喋れるの!?」
「あぁ、そういうわけじゃないんだけど 定型文や単語での会話くらいなら出来るように魔具を作ったんだよ」
「作った!?」
「レイラさんは魔具を作るのが得意なんだよね、ぼくも時々教えてもらってるんだぁ」
「そうなんだ、意外~」
「とにかく、ウォルターパークでは連絡出来なくなったから代わりにこの子に手紙とか色々運んでもらって、その時にイルマ君が分かりやすいように私がいつも使ってる髪飾りを同封しておいたんだよ」
「そういう事だったんだー」
「ん? じゃあなんで──」
アンドロは何かを言いそうになっていたが俺が口に指をあてる仕草をしているのを見て、やめてくれた
察しは良いと思っていたが、助かった
魔獣の卵をカルエゴ先生たちに渡すためにスピカに持たせたのを見たのだろう、必要があればまた別の時にでも説明しておこう
「で、今髪飾りは何処にある感じ?」
「それはウチで預かってるよ、ちゃんと保管してるから安心していいからね!」
「なるほど、じゃあ今度行ってもいい?」
「お持ち帰り!?」
シャックスがなんか言っているが別にこのまま行くわけではないし、用があるから行くだけだ
「じゃあ終末日の間にでも」
「おっけー、じゃあまた今度ってことで ……いやぁ、話してる途中でごめんねガープ君」
「大丈夫でござる! 必要だったなら仕方ないでござる」
「それでその刀なんだけど……」
その後また話しに戻る、俺は女子女子した話も出来なくはないがこういう道具の話をしている方が好きだ
ガープとそういう感じに話しているうちに、ハルノが驚いた感じに声を出した
「……ん? あれ!?味がしない!!」
「ぼくの能力! 味覚を奪ったんだ~ どうどう?」
「ウケる~」
「面白いね」
「あ、ジュース無いや ジュース追加でー」
反応は薄いが、味覚を奪った?
他に視覚や聴覚なんかを奪えるとしたら相当に強い能力なんじゃないだろうか
あともう一つ気になるのは、俺の魂視を始めとする感覚……霊感はどうなんだろうか、
「リード君「あっ! わたしたちちょっと~」」
「お手洗いに~」
「え、私も?」
なんかスムーズに腕を取られて攫われてしまった、まぁ別にただの興味だし今じゃなくてもいいか
今度別に聞くことにしよう
連れられた先はトイレではなく、ちょっとした小スペースだった。
そこについたらハルノが口を開いた
「……で、誰が好み?」
これはもしや……トイレ会議というやつ!?
トイレじゃないけど