悪魔で霊な元人間   作:P223

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75 突入!一年激動の二学期目!

 

「「「おはよ〜!!!」」」

 

朝から女子学生三人でハグ

はたから見れば花が咲くような微笑ましい光景だろうが、残念というべきか俺は当事者なので見れはしない

 

さぁ今日から新学期も開始、二学期目である。

何度も言ったが今学期は収穫祭と音楽祭の二大イベントがある、個人戦と団体戦、どちらも準備はして来たが油断せず気合いを入れていこう

 

「よしっ!」

 

「何そのポーズ」

 

顔を叩こうと思ったが顔が命のモデビルなので途中でやめたところ変なポーズになってしまった、中途半端なぶりっ子と言ったところか、不覚だ

 

「気合いを入れるポーズ……かな」

 

「それ絶対入らないでしょ」

 

「え?可愛くない? 私も真似しようかな」

 

「エイコも趣味悪いよ」

 

「えー?」

 

そんな感じにきゃいきゃいと話しているが今いる場所はバビルスの校門である、教室に向かうべきだろう

 

「そろそろ行こっか」

 

「そうね」

 

「えーっとね……」

 

「エイコ?どうかした?」

 

何か言い淀んでいるような気がするが、長い関係の俺ならわかる

 

「待ってるね?彼を」

 

「……うん」

 

「何で倒置法?」

 

とにかく入間待ちという事はわかった、だが待っていたとしても話せるとは思わない、なぜなら……

 

問題児(アブノーマル)クラスがさ──」

 

「また入間が──」

 

「凄いよね!私──」

 

と、完全に今は問題児(アブノーマル)クラスの話題で持ちきりである

原因はウォルターパークの一件だ、ニュースや新聞にも載ったアレで問題児クラスの面々は一躍時の人となっている

 

「無理じゃない?流石に認識阻害眼鏡とか付けてくるだろうし」

 

「レイラって認識阻害を看破出来たよね……?」

 

「そこまでする……?」

 

確かに魂視で見れば一発でわかるけども、そこまでして入間に会いたいのか……

仕方ないので使ってみるがまだ来てないようで見当たらない、魔具の交信で近くに来たらわかるしそれで充分だろう

 

少し待つと魔具が反応したので、入間を探す……のだが、もしやこれは

 

「認識阻害してな「イルマくんだ!!!」

 

「えっ!? イルマさん!?」

 

「こりゃダメだなぁ、なんでか認識阻害付けてきてないじゃん」

 

入間はなぜか認識阻害眼鏡をしてきていなかったので一般生徒に囲まれてしまい、俺達が行くスペースが無くなってしまった、これじゃ近づくことは出来ないだろう。

 

「えー……ただ挨拶したかっただけなのにぃー」

 

「いいじゃない、どうせ放課後に師団室行けば会えるでしょ」

 

魔具研究師団の活動はなんだかんだ言ってちゃんと行っている、入間達三人は忙しかったり遊びだったりで頻繁には来れないが来た時は魔具の知識は殆どないながらも手伝いなんかもしてくれているし積極的に知識を吸収しようとしているので俺としても嬉しい

それを知っているエイコとガーコはたまにだが俺の手伝いも兼ねて師団室に来て入間達と話していたりする

俺以外で魔具に詳しいのがエリゴスなんで、アレの近くに女子を行かせたくないのが少し悩みと言える

 

今日は学期初めなので活動自体はしないが一度集まって軽く話でもしようと約束しているのだ。

なので学期初めらしく授業は無いのですぐに会えるだろう。

 

「行こっか……」

 

「うん……」

 

ドンマイエイコ、でも多分恋愛レースは一番リードしているぞ

 

☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆

 

「え!? 問題児(アブノーマル)クラスの人たちに特別授業指令!? ……って何?」

 

新学期のホームルームも終わり、師団室で集まった後の雑談でイルマ達がそんなことを言った

 

「どうやら王の教室(ロイヤルワン)を使い続けるのにも条件が必要らしくてな、その条件が一年の間にクラス全員位階(ランク)"4(ダレス)"というわけだ」

 

「うっわ大変だ、"4(ダレス)"ってアスモデウス君だけでしょ?」

 

「あぁ、位階(ランク)"3(ギメル)"でやっと入間様とウァラクとアンドロとアロケルの4人だな」

 

「思ったより多いね、でも後8人かー頑張らないとね」

 

「あぁ、その為の特別講師も付けていただけるそうだ」

 

「特別講師?」

 

「私はバラム先生に、ウァラクはサキュ先生などそれぞれに合った講師になる」

 

バラム先生は確かに相当な実力者だ、それにクララはサキュ先生……まぁ本人のニーズには合っているだろう

 

「入間くんは?」

 

「ぼく?ぼくはロビン先生らしいよ」

 

「ロビン先生って言ったら新任の先生だよね?」

 

「うん、そのロビン先生 ちょっと不安もあるけど、選ばれたんだったらぼくたちに合ってるのかなって」

 

()()?」

 

「先生一人に生徒二人なんだ、ぼくはリードくんと一緒だよ」

 

「私はサブノックとだ」

 

「姐さんと!!」

 

なるほど、それぞれのペアも含めての物らしい、協力を含めて教えるつもりだろうか

にしても2人ずつのペアか……一人余るな

 

恐らく余るのはソイだろう、彼はまだ隠れ続けているようだし俺からそれを話すことはしないが早めに気づけないと手遅れになると思う

だって彼の位階は"2(ベト)"だから

 

「にしても何するんだろう……」

 

「予想できるのは個々の得意を伸ばすか苦手を潰すかですね、どちらの場合でも成長に繋がるかと」

 

「そうだよね、皆バラバラだけど頑張ろうね!」

 

「はい!」

 

「いいなぁ」

 

「え?」

 

「え?」

 

今俺なんか言っただろうか、完全に無意識で何言ったかも覚えていない

 

「でもそっかぁ、そういうのがあると収穫祭まではイルマさんたちと遊んだり出来なさそう……」

 

「そうだね、この際私達も準備するのがいいかもね」

 

「レイラは本番では1人でやる予定でしょ? 私たちで考える?」

 

「そうだねガーコ、何か考えよっか イルマさん達ほどとまでは行かずとも最終日まで残りたいし」

 

俺ももっと準備をすべきか、今日は帰ったら作戦を練るとしよう

 

☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆

 

翌日は通常通りに授業があった、魔植物の授業や魔歴なども新学期なりに掴みの授業が多い中最後はモモノキ先生の魔術基礎だった

 

「えー、授業は以上 よく復習しておくように……特にそこのきみたち!!

 

モモノキ先生に言われたのは俺達A組ではなく、問題児クラスの連中だ

彼らは皆、特別授業とやらの事で頭がいっぱいらしく、授業中もずっと唸っていた。

 

「アブノマの悪魔(ひと)達大変そうだね……」

 

「通常授業に加えてあるらしいしね、カルエゴ先生が統括らしいし多分相当に厳しいやつだよ」

 

「うへぇ、私絶対無理だ」

 

「エイコは位階(ランク)2(ベト)だし関係ないでしょ」

 

「アブノマにだって2(ベト)いるもん!」

 

「まぁ特別待遇だよね、ずるいと思う……? あー……そう言う事」

 

「レイラなんか言った?」

 

「んにゃ、私の気持ちを理解したってだけだね」

 

昨日今日とちょっともやッとしていたのだが、その理由が分かった

俺は多分嫉妬している、問題児クラスの面々だけバビルスの教育に加えて特別な教育を受けられるって言うこの状況にだ

問題児達はきっとこの特別授業で成長するだろうし、それにおいていかれるんじゃないかという焦燥もあるかもしれない。

 

まいった、どうすればいいものか……

 

「授業おわったカー!? お迎え来たヨー!!!」

 

バァンッ!と教室の扉を開けて誰かが入ってきた、話の流れ的に問題児クラスの特別講師たちだろう

だれが講師なのかを確認すると、そこには驚愕の人物がいた

 

「フ、フルフル軍曹!?」

 

「ここからは特別授ギョーだからこいつラ借りてくヨー!」

 

「「ぎゃー!!」」

 

驚いて立ち上がった俺の事は気にせずそのままアンドロとアロケルを連れて去っていった……

他にも特別講師だろう方々が自分の生徒を連れて去っていく、嵐にでもあった気分だ

そう言えば仕事でケロリは居ないがあっちにも誰か行ったのだろうか、今度聞いてみよう

 

「レイラレイラ、フルフル軍曹ってもしかしてあの?」

 

「うん、三大英雄の一つだゼパル、バルバトスに並ぶ大きな家だよ」

 

「私らがよく知ってるのってゼパルくらいだものね、あれと一緒って思うとすごいのかわかんないわ」

 

「そうは言うけどゼゼくんのとこも凄いからね? 今は戦争とかないからわからないだけで、もし戦争でも起きたら相当な活躍するんじゃないかな、【愛喰(あいじき)】って軍くらいの人数がいたら効果半端ないし」

 

「言われてみれば確かに……」

 

バルバトスは弓による広域殲滅、フルフルは知略だったはずなんでそこに単体火力のゼパルが組み合わされるとまぁ酷いことになる

それくらい三大英雄とはすごいのだ……それが先生とは、羨ましい

それにたしかロビン先生の家のバルス家ってバルバトスの分家だったと思うので、ある意味三大英雄の三分の二が先生という事になる

 

俺が一番関係の深いゼパルに教示してもらおうかとも思ったが、そのままなし崩しにゼゼくんと結婚まで見えるので出来ないだろう、まだ流石に独身でいたいしこんなので結婚は決めたくない

冥界で天さんか田中さんに教えてもらうって言う手もあるが、あれはあれで俺のスタイルと合わないので保留だ

 

「レイラ、考え込んでるね……まぁ変に負けず嫌いだもんね」

 

「そっとしておいてあげましょ、ちょっとしたら勝手になんか思いつくわよ」

 

俺が今求めているのは何だろうか、得意を伸ばす事?それとも苦手を減らす事だろうか?

 

「うーん……」

 

「いつも以上に悩んでるね」

 

「もう私たちしか残ってないわねー、一回移動させる?」

 

俺の得意は魔具の事だろう、そして苦手と言えばなんだろうか……魔具無しでの戦闘とか? いや、これは解決法がもうある

正直苦手なのは無いのでは……? 強化として苦手なのも拷問学だし、大体魔具で何とか出来るし

 

強いて言うなら……

 

「ガイストさん大丈夫? もう他の悪魔(ひと)いないわよ?」

 

「んぁ? あ……」

 

肩を叩かれたので誰かと思えばモモノキ先生だった、先生の授業だったので当然ではある

……そうだ、これがいい

 

「先生!!」

 

「へっ?」

 

「問題児クラスの子たちだけ特別授業ってのもちょっとずるいですよね!」

 

「そ、そうかしら……」

 

「私にも特別授業をお願いします! 学年三席ですし問題ないはずです!」

 

「そ、そうね 充分優等生だわ」

 

「だから先生!」

 

丁度いいんだ、この先生は俺の短所を減らして長所を伸ばしてくれる

 

「私を悪魔学校(バビルス)1年生の中で」

 

「最も手札の多い1年に育てて下さい!」

 

最も多い手札である()()魔術、それを教わるのに最適なのは【器用富豪(オールラウンダー)】のモラクス・モモノキ先生意外に考えられない

俺の魔具と合わせれば最強になるはずだ

 

 




ここまでは意外と戦闘で使える魔術が少ないレイラちゃんでした(使ったのも【保護(グラン)】くらい)
修行編はヘルヘイムでもやりましたが、あれはマイナスを0にするリハビリでこれは0をプラスにする感じ思ってもらえれば!

というわけで収穫祭編突入です、この辺からは競争とは言え入間達と対立する都合上、原作通りとはいきませんので悪しからず
本作は2年の師団披露で一旦終わりの予定ですので、まだまだ長いですがよろしくお願いします
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