悪魔で霊な元人間   作:P223

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78 みんなの特訓わたしの特訓

 

「ここが王の教室(ロイヤル・ワン)かー」

 

今日は問題児(アブノーマル)クラスにお呼ばれして王の教室に入れてもらった、初めて見る中はかなり豪華でこんな場所で勉強するのは落ち着かなさそうだ。

問題児達は多分気にせず使っているんだろうけど、凄いと尊敬したほうがいいのか呆れたほうがいいのかわからないな

 

「あ!ばけちゃんこっちこっち!」

 

「クララ!久しぶりー! ……って何そのポーズ?」

 

なんだろうか……すごく名状し難き珍妙なポーズをとっている

横ではエリちゃんも同じようにポーズをしている、こっちはまだエロい

 

「せくしーぽーず!!」

 

「えぇ……あのね、セクシーポーズって言うならもっとこう……」

 

「あ、こ、こんにちは!!」

 

「ん? ……あぁ、ケロリ。 なんかボロボロだね、そこの珍獣と一緒で……獣臭?」

 

「えっ」

 

「あ、珍獣の方ね」

 

「あぁ……よかった……」

 

「良くないですよッ! え?私今そんなに臭いんですか!?私これでもちゃんとした紳士なのに!! すぐにでもお風呂に……アッ!でも今女子に囲まれてるッ!!ジレンマ!!」

 

やかましすぎる

問題児クラスっていつもこんなに騒がしいのだろうか、初めて来たが毎日楽しそうだ。

 

「僕もいるよ!」

 

「シャックス君もこんにちは」

 

こうしてみると問題児達とも色々と話したんだなと実感する、まだちゃんと話していないのは雲の上で眠そうにしている子とアロケルと珍獣くらいだろうか、それとサブノックとは会ったが殆ど話していない

因みにソイも一応来ているが誰も気が付いていないようだ

 

「時間もない、ほらさっさとそこに座れ」

 

「はいはい」

 

アスモデウスに怒られたので素直に座る

何故か部屋も暗くしたようで蝋燭を明かりに円を作る様に皆で座った、こうしてみると皆ボロボロだ、俺も人の事言えないくらいには疲弊しているが。

 

「で、ぶっちゃけどうよ」

 

「みんな気になってるんだろ? 講師と会って2週間……他の皆がいかにおぞましい特訓をしてるのか」

 

そうシャックスが切り出すと空気が変わった、皆苦労しているようでどんよりと重い空気だ

 

「まずそこのしっとり濡れてる2人!」

 

ガープとアイマスクくんの特訓は家系魔術の強化らしい、俺の基本魔術の対極とも言えるものだ

二人の家系魔術に関係している地面と風が無い場所である水の檻に入れられて家系魔術を利用して脱出するものらしい、呼吸も出来ずにずっといさせられるのは恐ろしいと思う

 

「くる日もくる日も水攻めでござる……」

 

「僕も似たような感じ!!」

 

シャックスの特訓は持っているゲームを全部クリアするまで終われま10(テン)って感じのやつらしい

ゲームをやる分にはそんなに苦労しなさそうなんだが、どうやらロビン先生が協力プレイとか言って難易度を上げているらしく、その上休憩も無く寝る時間も無い上でぶっ通しでゲームらしい。

楽に見えて辛いのだろう、こればっかりはやってみないと分からないが

 

アスモデウスとサブノックの二人は単純に戦闘らしい、バラム先生相手に一撃当てるまで帰れないらしい、意外とあっさり行けるように感じるかもしれないが、相手が悪すぎる。

位階(ランク)"8(ケト)"の上、守護の白鴉(ガーゴイル)の異名を持つ彼に一発当てるってのは無理でしかないだろう、天さんとの戦いを思い出す、あれと同じくらいなら死にかけて初めて一発当たるかどうかだろう

 

クララとエリちゃんはサキュ先生の課題として、美しいポーズをし続けることを課せられていた

これに関しては俺は出来るが、やったことがないときついだろう。後変な筋肉を使ったりするのですごく攣る

 

「で……ずっと気になってたんだけどレイラちゃんのそれ!!」

 

「え?なに?『雷』【雷撃(ボルター)】」

 

「うひゃあッ!! その突然魔術使うのやめて欲しいんだけど!?」

 

「あー……これね? じゃあ次は私の番だね」

 

蝋燭を一つ持って話を始める、終わるときに蝋燭を消すルールだ。百物語みたいだな

 

「まず私は皆とは別で自分から特別授業を受けたから特別講師とかじゃないんだよね」

 

「入間君から聞いたけどびっくりしたよー、こんなつらい事自分からやる悪魔(ひと)いるんだって」

 

「だって負けたくないし、特にそこの入間軍の三人にはね」

 

「え?僕ら?」

 

話を振られたイルマが驚いているが、考えてみたらそうだろう

 

「だって魔具研で私だけ特別授業ないのって置いてかれる感じで嫌じゃん、それに問題児クラスだけずるい!」

 

「そう言う感じなんだ、まー確かに僕らだけ特別感あるしね、ちょっとそこだけは優遇感あったんだよねー ま、僕の講師はロビン先生なんだけど」

 

「へぇ、まぁとにかく私の特別授業の事だよね」

「私のはとにかく基本魔術の練習だね、高位魔術は覚えても魔力量的に使えないから低位に限定されるけど一日中魔術を使い続けることになる『拘束』【拘束(バインディア)】、こんな感じに指定された魔術を出た的に素早く打ち続ける感じだね、後は手が空くからって特別に座学と魔具の専門的な勉強かな」

 

「一日中!? それって魔力持たなくない?」

 

「まぁ最初は魔力切れになってたなぁ……そうなると罰があるんだよね」

 

「罰って?」

 

「……思い出させないで」

 

「ご、ごめん」

 

あれはトラウマになるレベルだ、二度と味わいたくない。

あれがあったからこそ魔力調整になれたのはあると思うが、思い出は俺の中にしまっておいて二度と出すことは無いだろう。

深く考えると思いだすので無理だが、モモノキ先生の知識とマルバス先生の拷問技術が組み合わされるとあぁなるとはだれも思わないだろうな。*1

 

「まぁ私のはこんな感じ、得るものは多そうだけど正直辛いよ」

 

「あのレイラさんでもここまでなるんだ……」

 

「ジャジーとアロケルの二人は魔インで助けを求めたっきりだし、ケロりんとカムイは?」

 

「私たちは……獣と同じ檻に一昼夜」

 

「それでか……」

 

「まったくです!私は魔獣たちよりもクロケル嬢と仲良くなりたいのにッ!!!」

 

流石に男女別の檻だそうで、それぞれでやっているようだ

カイムの家は有名なので知っているが、元々魔獣たちを率いて戦力と出来る能力を持った家なのでやらせたいことはわかる。

ケロリには何をさせたいのだろうか? 使い魔が確かブリザードウルフとかと聞いたのでその関係なんだろうか

 

「じゃあ最後は入間様です!」

 

おとなしめだったアスモデウスが入間の番で張り切りだした、俺も彼の特訓内容が知りたいので楽しみだ

 

「僕は……まずはお湯を沸かすんだ……!」

 

ん?

 

「師匠の朝ご飯を用意して、買い物とか洗濯とかして夕食も用意して帰る……そんな感じで毎日特訓しているよ!!」

 

「「「それは特訓じゃない」」」

 

全員一致である。

それはただの召使の仕事だ、まぁもしかしたらそれも入間の為の事なのかもしれないが……日常の動作を特訓にするような映画とかは前世で見たことあるし、そう言う感じのやつね

 

──RRR! RRR! RRR!

 

と、ここで一斉に電話がなった、なっていないのは俺と入間、そしてソイのやつくらいだ

皆が電話にとってすぐの事だ

 

「「「了解」」」

 

その一言で行動を開始した、よく訓練された軍隊のような動きに感じる。

 

「まぁなんだかんだ言ってこういう大人の無茶に負けるのって嫌だよな、僕たち問題児(アブノーマル)だもん」

 

それを合図に皆教室の外へと行ってしまった、ソイもどこへやらと行ったので残ったのは俺と入間だけだ。

 

「行っちゃったね」

 

「そうだね」

 

「みんな頑張ってるんだな……ぼくも頑張らないと!」

 

「私ももっと本腰を入れて課題を達成しないとなぁ」

 

「レイラさんもこれから特訓だよね?」

 

「んにゃ、今日は二人共別件対応で来れないらしいから魔具研で収穫祭の準備かなぁ、魔具も一応多少なら持ち込みできるからさ、入間くんももし良かったら来る?」

 

「いや、僕も師匠の下で特訓したいから……また今度ね!」

 

「そっか……じゃ、そろそろ私も行こうかな、お互い頑張ろう」

 

そうして、俺達の情報共有も終わり、それぞれの目的地へと移動していった。

 

☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆

 

魔具研の師団室に着いた俺は、収穫祭用の魔具の用意を……する前にあほを正座させていた。

 

「あのですね、前に言いましたよね? ここは私のスペースだし、それ以外も散らかさずに使った後はしまうって」

 

「でも、ココ数週間いなかったし……(こち)は終末日含めてずっと活動してたからこれくらいは」

 

「終末日はそりゃ家でやりますよ、後偶に来てましたよね、私、その時はここはこんなに散らかってなかったはずですけど……後これなんですか?」

 

「おぉ!! それは(こち)特性のアメリ会長等身大スケールフィギュアでして」

 

「処分で」

 

「えぇ!?」

 

「魔具ならまだしも、ただのおもちゃじゃないですか、家でやって下さいよそういうのは」

 

「で、でもレイラさんだって人形を数多く揃えているではありませんか、あれは魔具ではなかったはずですぞ?」

 

確かに俺は人形を集めてこの魔具研においている、だがそれにも理由がある

 

「うちの使い魔の為です、スピカは専用魔具以外だと人形に憑依している時が一番動けるみたいで手伝ってもらってるんですよ」

 

「あぁ、偶に人形が動いていたのはそれだったか! では、試しにこのアメリ会長特製人形に憑依してもらって……」

 

「うちの子に何やらせるつもりですか全く……! ってこういう事をしに来たんじゃないんだった」

 

そんな事をしているよりもっと建設的な事をしなければ、収穫祭までは時間があるがこういう時間は意外とあっという間に過ぎるものだ

それに魔具作成に充てられる時間はもっと少ないので有効に使わねば

 

「とりあえず私は自分のスペースで作業をするんで、エリゴス先輩は邪魔しないように散らかってる部品とかはしまっておいてくださいね」

 

「了解した!」

 

「はぁ、素直ではあるし技術力もあるんだけどなぁ……後は性格さえまともなら尊敬できるんだけど──っと?」

 

コンコンッ!

 

ノックされた、だれか来客だろうか

 

「私出ますね……はいはい、って入間くん?」

 

「さ、さっきぶり」

 

「どしたの? 特別授業じゃないの?」

 

「そうなんだけど……うちの師匠がね?」

 

「師匠?」

 

「おぉ! 聞いてた噂も大概だが、入間から聞いた話よりも禍々しい魔具だらけじゃねぇか!」

 

なんかツインテールのちっこい悪魔が入ってきた、これが入間の師匠?

 

「舐めた目をしてるな?」

 

「あ、すみません、もっとごつい感じをイメージしてたんで」

 

「まあいいわ 今はコイツの武器を作りに来たんだ、折角ならお前も手伝えや」

 

「ライバルなんですけど? ……まぁいいか、情報も武器だし」

 

「そういうこった! おっと、なら一応自己紹介をしてやろう」

 

そう言って散らばっていた物の上に立って胸を張った

 

「あッチはバルバトス・バチコ こいつの師匠だ、よろしくな?」

 

バルバトス、三大英雄の一人の家系である。

そんな師匠が作る入間の武器、俺も見届けさせてもらおうじゃないか、そして俺の大鎌(ぶき)の役にも立ってもらうとしよう

*1
ご想像にお任せします

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