「ゲームを始めよう」
その合図とともに地面がさらに伸びていく、更には立体的な障害物まで発生していき巨大な立体迷路のようだ。
タイルは一つ大体1メートル四方と言ったところで色もまばらで、確認出来るのは赤、青、黄、緑、紫、桃、空の7つだ
いや、スタート地点とゴール地点の床の白を含めれば8つで一部障害物の壁などは灰色なのでこれも含めるなら9つとなる。
因みにムームーはゴール地点で座っているのが魂視で見えた。
「さて、どうする?
「……! そうだね、とりあえずは
別に蹴落とし合いというわけではないので最初は協力することになった。
「クリア条件を改めて確認する。その障害物と消えるタイルから落ちずに生き残り、200メートル先にあるボタンを押せばクリアだ、但しクリアは個別とする。壁に印があり、その印よりも下に到達した時点で脱落だ。」
「「了解!」」
『色当てゲーム スタート』
その瞬間、P!P!と一定間隔で音が鳴り始めた。
それと同時に"赤"という表示が空中に現れた、これが次の指定色らしい
「見えた?」
「うん、僕も見えたよ "赤"だよね」
リードと俺の色に違いもないようで、そのまま赤のタイルの上に立ってみた。
その瞬間赤以外の全てのタイルが消滅し、バランスを崩しそうになる。
更に──
ゴウッ!!
「わっ!」
「うわぁッ!? 何事ッ!?」
消滅した床全てに炎が吹き上がる、直接当たりはしないが熱気が凄い、この時に飛行していたら丸焼きになっていそうだ。
「思ったより危なくない!? 当たったら死ぬって!」
「すぐに死にはしない、我が責任をもって回復してやるから安心しろ 最も焼かれながら飛行できるとは思わんがな?」
「鬼畜……!!」
リードがぎゃあぎゃあと言っているが俺も同感だ、思った以上に難易度が高いし罠の殺意が高そうだ、試練の前にムームーから聞く話だとこの遺跡はかなり昔の頃からあるそうなので今の魔界と比べても危険度が高いものなのだろう
だとしても魔術を使えば簡単に行けてしまいそうだ
早速【
「発動しない?」
「当然だ、今この空間には強力な【キープ】の魔術がかけられている。 魔術などの効果はすぐに効果がかき消される、持って精々1秒あるかどうかだ。 最も、貴様はガイストだろう?本来の軽さはハンデになる為、重さだけは一定にさせてもらっているがな」
なるほど【キープ】と来たか、発動した悪魔にもよるが他の魔術が適用されなくなる高位魔術である、俺の帽子にも外側だけ父にかけてもらっていたりもする。
基本的には物にかけて物を守るための魔術なのだが、それを空間に発動した上で俺にだけ【
「魔術制限、飛行禁止、当然家系能力も禁止でここまで来ることが試練だ、これくらい突破しないで終わりの鉢が手に入ると思うなよ?」
「……っ! 上等!」
一瞬気圧されたものの気合は十分のようでリードもやる気だ。
俺はクリアしても160枚なので足りないが、失敗したら即失格なのだ、そうは言っていられないので本気でいく
帽子からワイヤーフックを取り出して壁に射出することで高速移動をする算段だ。
「これなら大丈夫だよね? 魔具って言ってもこれは物理だよ」
「ふん……認めよう、道具の使用は禁止されていない 最も魔術効果のある魔具は取り出さない事をおすすめするがな」
「わかるよ、魔具に込められた魔術が消えるんでしょ? この帽子にはおとさまの【キープ】がかかっているから中にある物は大丈夫っぽいけど」
「……いい父を持ったな」
「でしょ?」
自慢の父だ、俺がしたいことは尊重してくれてダメな事は戒めてくれる。
今回だって頼み込んでやってこれだけ掛けてくれたのだ、感謝しかない。
「では、サービスタイムは終わりだ、ここからはタイルの変更頻度を高くして再開とする。」
そしてタイルが戻った。
リードと一緒に走り始める、俺は壁に刺したフックを巻き戻しながら走ることで加速した。
『黄』
10メートル程進んだところでタイルが消える、黄色のタイルの上にはどちらもたどり着けたようで一安心だ
その時、体に軽い痺れが発生した。痛みは無いが、感覚が鈍くなって平衡感覚が狂わないようにするので精一杯だ。
「やば……落ちそう」
「耐えてリード君!」
リードががくんっと足が崩れて落ちかけた時にタイルが戻る、危機一髪で生還した。
それと同時にしびれも無くなり移動が再開出来た、効果はタイルが消えている間だけらしい
『青』
「次来るよ!いける!?」
「大丈夫!僕も見つけてるから!」
2人そろって青に立つ、そしてタイルが消えると全面が水に置き換わった。
「ごぽっ……!?(何……!?)」
「がぼぼっ!?ごぼっ……!(急に水!?苦しい……!)」
5秒程度すれば何もなかったかのように解除され、息がまた出来るようになった。
これはおそらく体力を奪うための罠だろう、意地が悪い
とにかくまた進めるので進んでいく、現在俺は50mは進んだだろうか、リードに関しては30mだ、罠以外にも障害物としての壁があるので思うように進めていない、壁の上に登ろうにも魔術や飛行無しだときつい、道具も魔術無しで登れるようなものは持っていない。
『緑』
スパンが速い、全部点灯している時間は精々2~3秒と言ったところだろうか、牛歩だが少しずつ進むしかないようだ
とはいえ色の数は8個、2秒もあれば乗ること自体は難しくない、このまま時間はかかるが何とかクリアできそうだ
そして緑以外の床のタイルが消えた。
「次は何が来る……ってあれ?」
「レイラちゃんも? 僕の方もなんも無いや」
まさか緑は当たり?
何も起きないタイルもあるというのだろうか
5秒ほどしたらまたタイルが点灯して進み始めようとしたその時だった。
「あっ!!」
足元のタイルから植物の
力を入れて引き抜くことで
「……大変すぎるね」
「だね、リード君も私も筋力は高いって方じゃないだろうし早めにゴールを目指さないとね」
「それに気づいた?」
「うん……後ろでしょ?」
リードの後ろを見ると少し距離が開いた先にあるタイルが全て黒に変わっていた、少しずつだが全ての色が黒に浸食されていくのから察するに、黒は宣言されない色であり実質的なリミットという事になるのだろう。
あまりもたもたしていると黒に浸食され脱落してしまうので、そういう意味でも戻るのは無しとなった
『紫』
「また違うタイルだ、急いでリード君!」
「うん!」
リードは少し速度を上げて、駆け出した
俺もフックを刺しなおして前へと進む。
一気に10mは進んだところで紫のタイルで止まった、次の罠は何だろうか
その答えはすぐに分かった
「なにこれっ!?」
「これは……横方向にも重力がかかってる! リード君踏ん張って!!」
「おおおっ……!きっつい!!」
俺はフックを利用して飛ばされるのを回避したが、リードはかなりきつそうだ。
しかしこれも何とか5秒間耐えきり、進んでいく
道はそろそろ100m地点、リードも70mは進んでいるが体力の消費が激しい、ここからは更にきつくなるだろう
『桃』
「また知らない色だ!気をつけて!」
「はぁ……っ!うん!」
リードの消耗が激しい、どうにか助けてやりたいがそれも難しい、フックで引っ張ればいいようにも思えるが壁や天井に喰らいつくようなフックを他人に飛ばしたら怪我をさせてしまい俺が即失格となってしまうのだ。
何とか桃のタイルにたどり着いて息を整える
リードも少しは進んだようだが、先ほどよりは進めていないあたり疲労が溜まってきたのだろう
タイルが消えると同時にプシュッという音がした、甘い匂いがするが特に異常はない
「……」
リードは黙っているが大丈夫だろうか
「リード君?大丈夫?」
「ほへ……?」
明らかにリードの様子が変だ、タイルがまたついたのにリードが進みだす様子がない。
魂視は今は【キープ】のせいで封印されているので使えないが恐らくあの状態は魅了状態だ。
俺はこういう精神異常に耐性があるので問題なかったが、リードは疲れたところにこの罠が重なり一時的に意識が失ってしまっているのだろう、このままでは次のタイルの時に落ちてしまう。
『青』
「リード君! 起きて!次のタイルまで行かなくちゃ!」
「ふぁ……?」
「リード君!!」
もう時間が無い、タイルが消えるまでは2秒ほどだ、俺とリードの距離は30mもあるので助けにも行けない。
そしてタイルが消えた。
「あ……っ」
「リード君!」
リードが落下していく、それと同時に全てが水に包まれた。
俺は青のタイルに乗っているがリードはどんどんと沈んでいく
「ごぼっ!!(泳いででも戻って来て!)」
「……ごぽぽ」
「いい忘れていたが、罠はタイルに乗っている時間が5秒たった後に解除され全てのタイルが戻ることになっている。」
リードの意識が沈んでいくのが分かる、青の罠のおかげで即脱落は免れているが、このままではまずい
「ごぼぼっ!!!(入間君が待ってるんでしょ!)」
早く目を覚まして戻ってきてほしい
せっかくここまで来たんだから、伝説のレジェンドリーフを見せてくれよ、シャックス・リード