3000文字を超えているのが最低条件として書いておりますので悪しからず。
第二ブロックのアガレス・ピケロとガープ・ゴエモンの二人のチームは、極限まで鍛え上げた家系能力を利用して、拠点として巨大な城の構築を行っていた。
その城内は安全な為、数々の一年生の悪魔たちが惹かれるように集まって来て今や一大勢力となっていた。
しかし、その城は現在大量の魔獣たちの襲撃を受けており、集まって来ていた悪魔たちも一人、また一人と減ってきてしまっている。
また、男悪魔たちの中の数人は外に行ったっきり帰ってこない者もいた。
それらは明らかに人為的に起こっており、下手人はアガレスにはすぐに分かっていた
その正体はケロリとカイムの魔獣チーム、それとエリザベッタとクララの誘惑チームの二チームの同盟であった
「あんの女ァ……!」
「落ち着くでござる!アガレス殿!」
アガレスが思い通りにいかないのかイライラしているようだ
同じくアガレスのペアのガープは落ち着くように言っているが、焼け石に水と言ったところだろうか。
「リタイア4名、負傷者5名です!」
男の悪魔が入ってきてそう報告する、これで何度目になるか、相当な痛手だった。
更に別の悪魔が焦ったように入ってくる
「殿ー!!」
「殿って言うな!! なんだ!」
「備蓄が! 第三備蓄が無くなってる!!」
「ハァ!?」
「拙者が見てくるでござる! アガレス殿はここにいてほしいでござる!」
突然の収穫物の備蓄の消失、その異常を聞いたガープがすさまじい速さで移動を開始した。
このチームの収穫物は広大な城の至る所に分けておいてあった。
数は全てで4つ、約10000P分ずつ分けられていた。
そのうちの一つが今、消失したのだ
丁度その保管場所に着いたガープの目にも無くなっているのが分かり、自分の目を疑った。
「な、無くなっているでござる……何故!?」
「わからない! 俺がここをずっと見張ってたんだけど、いつの間にか無くなってたんだ!」
「と、とにかく他の備蓄も確認するでござる!!」
何が起きたのかわからないがとにかく今は足を動かすべきだ、ガープはそう思って他の備蓄を確認することとした。
この時、先ほどまでには存在しなかった人形に気が付いていればもう少し上手く動けたのかもしれない。
★★★★★★★★★★★★★
「はい、とりあえず10000P分盗ってきたよ 後で分け前貰うからね」
「流石ね、次もお願いね? レイラ」
俺は今、すやすや城(命名クララ)に入ってそこに保存されている収穫物を盗んできたところだった。
『マスター 収穫物消失 発覚』
「了解、ここからが本番だね」
そのタイミングで丁度無線連絡が来た、スピカからの連絡だ。
そして俺はまた、城の方に向かっていった。
城の傍に行った俺は早速完全霊体化を発動した
持っている道具ごと壁をすり抜けられて、他人の魂の位置も分かるこの能力だけで簡単に盗めるんじゃないかと言えばそういうわけではない。
完全霊体化には幾つか大きなデメリットがあるのだ。
まずは五感の消失、これは何度も体感しているが一番わかりやすいデメリットがこれである。
次にこの能力発動中は精神系以外の魔術攻撃が普段の数倍程受けやすくなるのだ、元々誰もが持っている肉体による魔法耐性が無くなる為だ、簡単な【リベーラ】ですら重傷くらいに痛い、今ならわかるがこの状態でまともに攻撃魔術を受けたら即冥界送りになるだろうと思う。
そして最後に、これが一番重要な事なのだが
別に発動中透明化するわけじゃないという事だ、一応半透明になるが視認性としては問題が全くないくらいには普通に見えるのだ。何なら半透明なせいでちょっと目立つ
つまりは、遠めでも視認されれば魔術で簡単に対策が出来るのだ。
今回は直接的な攻撃が禁止されているとは言え、拘束魔術や妨害魔術の類なら普通に有効なので危険だ。
例えばアミィ先輩の【
つまりその為にスピカがいるのだ。
スピカは完全に透明なウィスプという魔獣なので、俺以外に認識する事すら難しいのだ。
そんなスピカに見られない道を教えてもらい、ピンポイントで収穫物を盗むという作戦である。
「」フィ!
スピカの合図が来た、その場所にピンポイントで侵入すれば次の収穫物があるらしい。
というわけで早速侵入し、霊体化を解除した
「よっと、どうせバレてるだろうし……」
「ん?……ぐぅ」
見張りを【
こうすることで完全霊体化に巻き込むことが可能になるのだ、収穫された後の収穫物には魂はすでになく、一緒に出来るからこそのやり方だ。
「良し、これで……「切り捨て御免!」 ……っぶな!!」
収納しきって帽子を被ろうとしたときに風の刃が飛んできた、何とか【
「侵入者は貴女でござったか! レイラ殿!」
「もうバレたんだ、早すぎない?」
腰に刃の無い刀を構えている、あれが前に聞いた家系魔術なのだろう
さっき飛んできた風の刃は【
「その収穫物は我々の物、それをどうするつもりでござるか?」
「この収穫祭はやるかやられるか、直接的な攻撃以外なら許されるはずだよ なら私の目的はもうわかるよね?」
「もちろんわかるでござるが、それを見逃すわけにはいかないでござる!」
「だろうね、ならどうする?」
「当然……力ずくで取り返すでござる!」
そう言ってまた風の刃が飛んでくる、居合の要領で振っているんだろうが見えなかった。
距離がまだあるので何とか避けれたが、0距離だと……まず無理だろう
なら、この距離をキープしつつ逃げる隙を見つけ出すしかないか、背後は壁だが完全霊体化ですり抜ける前に斬られるのがオチだ。
つまり近づかせない必要がある
「よし来い、ソウルリーパー」
「!! レイラ殿も獲物を持っていたのでござるか」
大鎌を取り出して構える、武器の扱いは勝てるとは思っていないが、俺はガープよりも強い侍を知っている。
隙を見て逃げるくらいやってみせようじゃないか。
★★★★★★★★★★★★★
【スキ魔】
「……やっぱりレイラの能力はえげつないわね」
「どうしたのケロちゃん?」
「あの【
「確かにケロちゃんの【
「確かにあの二人は手札という面では多いですけど、レイラの場合は違うんです、
「そうなの?」
「いつも使っているのが目の"
「チェルーシルとかで変装してもばれるって事よね、便利だわ」
「次に、手の"魂への接触"。直接相手の魂を掴めるらしいです、一度して貰ったのですけど二度と体験したくない程の恐怖心で動けませんでした」
「よ、よく受けたわね?」
「これはあまり使わないし、使っているところを見たことが無いんですけど足の"浮遊"ですね、羽で飛んだ方が圧倒的に速いらしいですけど、一応羽無しで飛べるみたいです」
「私たちみんな飛べるものね、でも羽が使えない程狭い場所では便利かも?」
「後も色々あるんですけど肺の"無呼吸化"は驚きましたね、肺が霊体化することで色々勝手が変わるらしく呼吸を必要としなくなるらしいです。見せてもらった時は10分以上水中から出てきませんでした。」
「水系の家系ならあり得るけどレイラちゃんは違うものね」
「それに加えてあの完全霊体化もあるし、精神属性の魔術に耐性があるなんてやりすぎだと思いません? どれも弱点があるそうだけれどずるいと思います!」
「それだけ使えるってことはその分練習して来たって事なんだし、褒めてやりましょうよ」
「それは……そうなんですけどっ!」
「……なるほど、ケロちゃんはレイラちゃんの事が好きだからこそ負けたくないのね?」
「!? ……なんでそんな話になったんですか!?」
「ただの勘よ、私こういうの察するの得意だからね? もう少し聞かせて頂戴?」
「そんなこと言われても……でもレイラは──」
一方、魔獣を統率していながらも近くに居合わせた珍獣はというと……
「これが女性同士の熱い友情……!
カイムは今日も元気であった。
そろそろ日常回が恋しくなってきましたが、まだ収穫祭も数話は続くのでよろしくお願いします