モザイク   作:猫間黄泉

1 / 6
現代編
第一話「包帯を通づる視線」


 私は玲奈(れいな)。この高校に通う、普通の女子高生。

 

 キーンコーン――

 カーンコーン――

 

「はい、じゃあ授業終わりまーす」

 

 そう先生が言い放つと同時に、私は「疲れた〜!」

 

 そう一言吐露した。

 

「やっと休めるよ〜」

 

 私に続いて言葉を漏らした彼女は三波(みなみ)、私の友達。

 

「ねぇ玲奈、一緒に昼食食べない?」

 

「うん、いいよ」

 

「やった〜!」

 

 三波からの誘いを快く受けた私は、三波と売店に向かって歩いていたんだけど......

 

 階段を降りる瞬間、黒く、長い髪の女の子が3階に続く階段の上から覗いている。

 

 私は見た事ない異様な姿に思わず二度見したけど、その時にはもう見えなくなってしまって、私は気のせいかと思ってその時は無視したんだけど......

 

(誰だろう......あんな子、この学校に居たっけ?)

 

 そう思って少し立ち止まっていると、

 

「どうしたの? 早く行こ!」

 

 と三波が私を気にかける。

 

「あ...うん」

 

 その日は、何事も無く1日が終わったんだけど......

 

 

 次の日から、あの女の子は時折私を見てくるようになった。

 

 異様な女の子の容姿。目に包帯を巻いていて、目線は分からないけど、何故か私が見られているってすぐに分かった。

 

 服は制服を着ていたけど、ボロボロで......何より――

 

 ()()()()()()()()()()()

 

 色が黒くて、赤い大きなリボンが目立つセーラー服だ。

 

 あの制服、可愛いけど……今の時代ではもう見れないはず……

 

 翌日――

 

「ねぇねぇ玲奈! 聞いた?」

 

 朝から元気に、三波は私に話しかけてくる。

 

「え? 何、どうしたの?」

 

「最近の噂!」

 

 三波はいっつも、どこからともなく噂話を持ってくる。

 

「三波ってそーゆーのホント好きだよね」

 

 と私は少し呆れながらも答える。

 

「いやいや! 今回のはちゃんと信憑性のある情報だから...!」

 

 いつもと違って、酷く自信に満ちている。

 

「そう? まぁ話は聞いてもいいけど」

 

 私も、三波の噂話は嫌いではないから、聞くだけ聞いてみよう。

 

「最近この学校で行方不明者が続出してるとか......」

 

 そんな物騒な噂、噂で収まるような話じゃなくない?と思って私は少し信じてないながらも、三波に聞く。

 

「何それ、本当だったらもっと大事になってない?」

 

「それが......先生も、クラスのみんなも気付いてないみたいなの」

 

 そんな事、あり得るの?

 

「尚更作り話みたい」

 

「本当だよ! みんなは気付いてないけど、私は見たからね! 隣のクラスにポツンと空いてる席がある事!」

 

「それに、この学校の歴史を見ても......嘘とは言い切れないんじゃない?」

 

 珍しく情報源がまともそうだ。

 

「学校の歴史?」

 

 私はそう聞いた。

 

「知らないの!?」

 

 と三波が驚く。

 

「図書館に本があるから、見てみなよ!」

 

 三波が本を読むなんて珍しい。

 

「そんなに言うなら......」

 

 普段より積極的な三波に流されて、私は放課後に図書館に向かった。

 

()()()()()()()()()()()()()()()()()

  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。