VRMMORPGって大体こんな感じのゲームなんじゃないの?   作:プソFブル

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~纏めるか、纏めないかじゃない、モンスターの圧が凄いの!~

纏め狩り、というものがMMOには存在する。

意味としては言葉の通りだ。モンスターを集め、纏めて、一網打尽。一体一体倒すより、スキルやぐるぐると回ったりしてモンスターを一か所にして、範囲攻撃(AoE)で一掃した方が効率が良い。言ってしまえばそれだけで、効率厨が好む伝統的なモンスター狩りの手段だ。

 

ではそれをVRといった、目の前で実際に事が起こっているカタチでやるとどうなるか。

 

答えは───

 

「やだやだやだやだ怖い怖い怖い怖い! 無理、無理だってこんなん!? おい早く処理しろよ俺の肺の方が死ぬの早いってマジで!」

「いやでもまだスキル湧いてない(CD中だ)から……」

「じゃあ新しくタゲ引くのを止めろっつってんだよ!!!」

 

2ケタにも及びそうなクーガが体をぶつけ合いながらもコワムを追っかけていた。傍から見てもその様子は普通に怖い。そもそも大型犬が一匹、全力でじゃれついてきても若干怖いというのに、それが大量に、明確な殺意をもって襲ってきているのである。

 

そりゃあ怖いわ。

 

私は釣って来たクーガを新たにコワムに押し付けながら呟いた。

 

え? 私? 私はほら……スキルあるから……。

 

オンラインゲーであっても序盤のレベルは上がりやすい。レベル5を達成した私は「爆発矢」のスキルを取得し、範囲攻撃(AoE)の手段を得た。それと同時にスキルポイントで任意のスキルを選べたので、私は「なすりつけ」のスキルを取得した。

 

これはモンスターのヘイトを()()()で、任意のパーティーメンバーになすりつけるスキルだ。

 

そして同タイミングでレベル5に達したコワムが、防御上げて2発まで耐えられると言葉を発した。その瞬間、私は弓を射ち、怒ったクーガのタゲをコワムになすりつけた。

 

「まぁ1発しか耐えれなくても役割がタンクな以上、実行してたけどね」

「通常攻撃もしろよ!!!」

「やだよ最悪タゲ移るし」

「クソがっ!!!」

 

なにが邪悪って、このなすりつけ、CDが10秒と短いのである。「爆発矢」のCDは20秒、クーガを倒すには7発必要なので、釣ったクーガの数は増えるばかりだ。

 

「タンクして。役目でしょ」

「火力出せ! 役目だろ!」

「しょぎょむじょ」

 

しょうがないにゃぁと矢を番え、「爆発矢」スキルを念じてクーガ達にぶっぱなした。

あ、モンスター纏めすぎてAoEが全員に当たってない。こりゃあ更に時間かかるなぁ。

 

私はそう思いながら更に新しいクーガに通常攻撃し、なすりつけた。

 

 

「はぁ⋯⋯はぁ⋯⋯っ! お前、お前まっじで⋯⋯っ!」

「おつかれー。レベルが7まで上がったよ、やったね!」

「いつか絶対ぶっ殺してやるからな⋯⋯覚悟しとけよ⋯⋯」

 

10分間ぐらい? 10匹前半のクーガと戯れさせていると、追加で湧かなくなってきたので殲滅し狩りを終えた。

どうも完全初心者用マップと違い、こちらには時間ポップ数の上限が設けられているらしい。まぁ普通に今の勢いをリアルでやったら絶滅させてるからね。

 

チンピラみたいなセリフを息も絶え絶えに漏らしているコワムは放っといてステータスチェック。EGはレベルが上がる毎に貰えるステータスポイントをお好みで振り分ける王道タイプの仕様をしているので、私みたいに将来の方向性が決まっているプレイヤーはさくさくっと振り分ける。

ステポの振り直し? 課金かレベルリセットだよ、前作準拠ならね。

 

スキルポイントは何取ろうかな⋯⋯前提スキルだから取っただけで、AoE(範囲攻撃)は対ボスDPSにはあんま寄与しないから取りたくないんだよね、雑魚狩りのレベリングには便利だけど。までも雑魚ワンパンしたいし。

『基礎ダメージ上昇』なんかも取ってもいいが、これ系統はスキルを取得した時のスタミナ・CDなどを考慮した組み合わせとの比較になる。

⋯⋯とはいえ火力に直結するし項目だし、ステポと違ってこっちはスキルの調整が入る度に振り直しチケットが貰えるので割と適当でもいい。

私は結論付けて、スキルポイントを基礎ダメに振った。っぱ火力よ。

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