アメアガリグリーンとの初恋   作:松兄

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 今回から蓮ノ空を舞台とした恋愛小説。そして沙知先輩をヒロインに据えた話を投稿します。

 沙知先輩好きに刺さる話にしたいと思いますので、興味あるかたは是非!

また、後書きにてお知らせもありますので、よろしければ最後までご覧ください。

 ――では、第一話、始まります!!


1年生編
101期生 蓮ノ空入学!


 

 

 突然だが―――、少しだけ俺の話に付き合ってほしい。

 

 ――俺は石川県の金沢市という街に産まれ、これまで育ってきた。

 

 町の魅力は古い物と新しい物が同居した風情ある街で、人が優しいという所。俺はそんな生まれ故郷が大好きだ。

 

 ――俺は成長して今は高校生になったが、俺の昔から好きな人に本当の気持ちを……好きだと言えないことが苦しかった。

 

 周囲の大人たちは「家柄が違う」とか、「相応しくない」と言ってきたが、それでも俺は彼女の事が好きだった。

 

 俺の心を掴んで虜にする、その女の子とは一体だれか?

 

 彼女の生家は代々、蓮ノ空女学院……現在は共学化し、"蓮ノ空学院"。という学校の理事や理事長を務めており、生い茂る草木のような緑の長い髪が特徴的。

 

 でも、笑顔が誰よりも魅力的で、照れた時に顔を赤らめて、いたずらっぽく笑う。そんな女の子の名前は――

 

 

 大賀美沙知(おおがみさち)と言った。

 

 

 

 

 

ピピピッ! ピピピッ!

 

 タイマーをかけていたスマホのアラームがけたたましく自室に鳴り響き、俺は眠い瞼を擦って起き上がる。

 

?「んあ? 朝か………今日から高校生、蓮ノ空の生徒だったな……。起きるか」

 

 時刻は朝6:30。俺は実家の自室ベッドから起き上がり、着替えてリビングに降りる。

 

 ―――すると、

 

 

 

母「康太……起きてきたわね。朝ご飯できてるわよ」

 

父「………………」

 

 父は新聞を読んでおり、俺が食卓に座ると母が朝食を出してくれた。昔から変わらない我が家の朝の光景だ。

 

康太「母さん、ありがとう」

 

 朝食を置いた母さんに感謝を述べる俺。

 

母「いいのよ。高校生活、頑張ってね? たまには帰ってくるのよ?」

 

康太「うん」

 

 良い忘れてたな。俺の本名は神城康太(かみしろこうた)。今日から幼馴染の生家が代々理事をしている蓮ノ空学院の生徒になる。

 

 

 

 

 ―――すると、

 

父「高校生活、しっかりな」

 

康太「うん………」

 

 そしてしばらくして朝食を食べ終わり、部屋に戻って着替えや日用品、財布が入った旅行鞄を手に取り家を出る俺。

 

康太「行ってきます」

 

母「いってらっしゃ〜い」

 

 

 

◇ ◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇

 

 

康太「…………………」

 

 車が行き交う車道を横目に、俺が蓮ノ空までのバスが出ている金沢駅前に歩いて向かっていると、俺のそばに黒塗りの高級車が1台停まる。

 すると窓が降りてとある女の子が顔を出す。

 

沙知「よっ、康太。相変わらず朝は眠そうな顔してるねぃ……」ニシシ

 

 俺の大好きな幼馴染、大賀美沙知が笑いながら朝の挨拶をしてくる。

 

 

 

康太「おはよ沙知。お嬢様は送迎ですか……?」

 

沙知「あたしは歩いていくと言ったんだけど、家の者がね……。ちょうど良い。康太も乗ってくかい?」

 

康太「良いの? 俺が乗って何か言われない?」

 

沙知「あたしとキミの仲だろ? 遠慮は要らんよ。それに何か言われたら【アタシが許可を出した。アタシ本人がいいと言ったんだから良いんだ】で強引に通すから」

 

 ニコッと笑う沙知。かわいいな……やっぱり。

 

康太「そお? じゃあ、おことばに甘えて……」

 

 

 

 俺が乗ると、沙知が座席を詰めてくれる。俺が乗ったら運転手さんが俺を一瞥してきた。「おはようございます」とあいさつしてくれたので俺もおはようございますと返す。

 

 この運転手さんは、沙知の幸せを第一に考えてる人だから沙知がそれで幸せなら隣に一般人が居ても文句はないタイプらしいからな。(沙知談)

 

 

 受験の時、沙知は恐らく普段の成績からしても理事長の孫娘として別枠で問題なく合格は決まってたんだろうが、俺は必死に勉強して難しい試験を突破したからなぁ……。

 俺の合格発表の時に沙知も一緒に来てくれて、俺が合格したときは一緒に喜んでくれた。

 

康太(てか、あの時の沙知、めちゃくちゃ喜んで自分から抱きついてきたよな……。嬉しかったから感情の制御つかなかったとか?)

 

 

 

 にしたって、友達が受かってそこまで喜んでくれるんだからホントに優しい子だ。

 

康太(でも、抱きつかれて胸が当たってたんだよな……沙知、胸大きいし///)

 

 俺は顔が赤くなり、ヤバいと思って窓の外を見て顔を背ける。

 

 ―――そして、車でバス停に向かう途中の車内。

 

 

 

沙知「康太は高校で何かやりたいこととかあるのかい?」

 

康太「ん〜取り敢えず部活は今まで通りサッカーやろうと思ってる。沙知は?」

 

沙知「あたしは………まあ、将来相応しい理事になるように教養を身につけるくらいかねぃ……」

 

 沙知が苦笑する。けど、家柄に雁字搦(がんじがら)めに遭い辛そうなのが見て取れる。

 

康太「…………」そっ

 

 俺は沙知の手を握る

 

沙知「!?」

 

康太「何かあったら俺を頼れ。何ができるかは分からんけど、一人じゃ無理なことでも二人なら何とかなるかもしれないだろ?」

 

沙知「…………ああ。そのときは頼らせてもらうよ」ニヒッ

 

 ――すると、

 

 

 

運転手「康太さん、お嬢様。仲が良いのはよろしいですけど一線は越えないでくださいね〜?」

 

 運転手さんの顔がバックミラー越しにニヤニヤしている。

 

 

 

沙知「うっさい!! アタシと康太はそんなんじゃない!////」

 

 そしてお互いに窓の外を見ていた。

 

康太&沙知「「………………/////」」

 

 俺たちは、それぞれ反対側を向いていたため、隠してるお互いの顔が真っ赤になっていたことには気づいていなかった。

 

 

◇ ◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇

 

 

 そしてバス停に着き、車から降りて送迎バスに乗り込む。バスの中には、楽器などのケースを持った生徒が結構いた。

 

康太「やっぱり音楽とか芸術関係の道具持った生徒多いな」

 

沙知「まあ、蓮ノ空はね……康太、知らなかったとは言わないよね?」

 

康太「知ってたけど実際に見たら感覚違ったっていうか……」

 

沙知「なるほどねぃ……」

 

 そして、出発のアナウンスが鳴り、バスの扉が閉まろうとしていた、ら、

 

?「あ〜! 待って待って!!」

 

 駆け込み乗車で生徒が1人乗り込んできた。

 

 

 

?「ま、間に合った………」ゼェゼェ……

 

 その生徒が息を切らしながら呟くと、

 

運転手『駆け込み乗車はお辞めください』

 

 と、アナウンスが鳴り、バスの中がクスクスと笑いに包まれる。

 

 やれやれ―――。

 

 

 

康太「何やってんだよ雪人……」

 

沙知「きみは時間にルーズなのは相変わらずだねぃ……」

 

雪人「こ、康太……大賀美。おはよう……」

 

康太「おう」

 

沙知「おはよ」

 

 コイツは四宮雪人(しのみやゆきと)。俺たちと小学校から同じで、俺のサッカーでの仲間にあたる。

 

 そして、バスは出発し、俺と沙知、雪人で並んで座席に座り蓮ノ空へと向かう。

 

沙知「なあ、康太、雪人……」

 

康太&雪人「「?」」

 

沙知「アタシが、一人でどうにもならない事態に直面したら……助けてくれるか?」

 

 俺と雪人は顔を見合わせ、

 

雪人「当たり前だろ?」

 

康太「さっきも言っただろ? 俺を頼れって……」

 

沙知「………/// ああ!」

 

 沙知のこの笑顔。何としても守らないと。

 

 ―――そして、バスは蓮ノ空へと向かって行く。

 

 

 

 

 因みに俺たちのやり取りを見て車内の女性たちから黄色い声が上がったのは内緒。

 

 

 

― 続く ―




この小説のヒロインは沙知先輩です。梢たちは沙知や康太達が2年生に進級すると出てきます。

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