アメアガリグリーンとの初恋   作:松兄

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俺と沙知のスクールアイドルクラブの日常

 

 

 部活動の新入生勧誘期間が終わり、2か月後の6月。

 新入部員の乙宗梢、夕霧綴理、藤島慈の3人は秘めていた才能が凄まじかったようで、スクコネの配信を通してすぐに人気になった。

 

 梢ちゃんは機械に慣れてない様子なのに「分かっているんですよ?」と、完全に強がっているためリスナーに指摘されて慌てたり、

 

 綴理ちゃんは独特な喋り方だが大事な所では的を得た発言に「独特だけど意外としっかりした子」という印象を持たれ、

 

 慈ちゃんは元芸能人だけあって知ってる人が何人もいた事と、芸能界仕込みの会話(トーク)力で大人気。

 

 新人月間MVPのリストに3人共入っていた。

 

 

 

 

 ――ある日、

 

梢「あら……、これはどうすればいいのかしら?」

 

康太「ん、梢さんどうした?」

 

梢「康太先輩……タブレットがマナーモードにならなくて……」

 

 梢ちゃんはさっきも言ったとおりものすごく機械に弱く、自身のスマホでさえ完全に扱えていないレベルだった。まあ、俺や沙知が教えてるんだけどね。

 慈ちゃんの方がそういうのは詳しそうだが、「藤島さんからは教わりたくない」と言っていた。

 

 自己紹介の時に慈ちゃんがスクールアイドルをナメている発言をしたのが糸を引いているみたいだ。

 

康太「ここをドラッグ……押しながら下に引っ張るとメニューがでてきて、このベルのマークを一回押すとベルのマークに斜線が入るでしょ? コレでマナーモードになったよ?」

 

梢「あ、ありがとうございます先輩。ちゃんと覚えておかなきゃ……」

 

 俺が教えるとメモを取る梢ちゃん。梢ちゃんは機械には弱いが、ちゃんと学んで自分で何とかしようという意思があるし分からないことはちゃんと聞いてくる。優等生だ。

 因みに梢ちゃんのスクールアイドルとしての武器は"歌"だと断言できるほどだ。けど、ダンス力は綴理ちゃん、会話(トーク)力のレベルでは慈ちゃんには勝ててない。

 

 

 

 

―――そして、

 

スリーズブーケ練習後、

 

梢「沙知先輩! こんな練習で本当にラブライブ!で優勝できるんですか!?」

 

沙知「まあまあ、あまり根を詰めすぎても良くないからね……」

 

 梢ちゃんは幼い頃に見たスクールアイドルに憧れ、その少女たちと同じくラブライブ!に優勝したいという明確意識を持っている。

 そして自身も筋トレを趣味にするほどストイック。故に沙知の練習が物足りないのか食って掛かる事があるのだ。

 

康太「やれやれ………」

 

 

 

 

綴理「こーた」

 

康太「ん? どうした?」

 

 次のメンバーは綴理ちゃん。独特な雰囲気を持つが故に、俺も沙知も中々距離感を掴むのに苦労した。ただ、彼女が武器とする"ダンス"は途轍もないレベルで、沙知を含めた4人の中でダントツのトップを誇る実力だ。

 

 ――だが、歌は梢ちゃん、会話(トーク)力は慈ちゃんには及ばない。

 

綴理「ダンスのこの部分、煮えて無いおでんみたいで。ちゃんと煮こんであげたいんだ」

 

 彼女は中学生の頃にスクールアイドルに魅せられ、この辺りでスクールアイドルの強豪と言われた蓮ノ空に入学。――だが、ラブライブ!の事すら知らなかったため入部挨拶の時に梢ちゃんにキレられてた。

 舐めた発言はしてないため慈ちゃんと比べたら梢ちゃんの態度は柔らかい。

 

康太「あ〜、見てるぶんには良さそうだけど踊ってる身としては何か違うって感じるのかな?」

 

綴理「うん」

 

 けど、芯はとても強いんだよな。それに周りをよく見てるしな。対応のしかたに慣れてしまえば一番気安い付き合いができるのは間違いなく綴理ちゃんだろう。

 

 

 

 

 ――そして、最後。藤島慈ちゃん。彼女は幼少期に芸能人、子役として活動していたため容姿に優れており、配信などでの"会話(トーク)力"には目を見張る者がある。

 だが歌は梢ちゃん、ダンスは綴理ちゃんには及ばない。

 

 要はこの三人は、それぞれの得意分野が被っておらず、それぞれが得意分野においてはNo.1なのだ。

 

 沙知はこの3人に、3人揃って完璧な美しさを奏でる。《蓮ノ大三角》という異名を付けた。

 

 慈ちゃんが最初の印象でスクールアイドルを舐め腐っていた事から、梢ちゃんは、一纏めにされることに少し不服そうだったが。

 

 

 

 

 

 因みに沙知は能力値で言ったら全てが平均値。突出した能力は無い。けど、その平均値が高いため、3人のそれぞれのパフォーマンスの合計値と沙知の合計値を比べた場合、沙知が勝っていると俺は思っている。

 

慈「あ、康太センパ〜イ! めぐちゃんを見に来たんですか〜?」

 

康太「ああ。全員見に来てるよ。今はみらくらぱーく!の番」

 

沙知「ハァ、ハァ……しんどい……」

 

 沙知が息も絶え絶え。無理もない。沙知は先輩として、たった一人でスリーズブーケ、DOLLCHESTRA、みらくらぱーく!を掛け持ちしているのだ。

 覚える曲と振り付け量3倍。疲れないはずはない。

 

 

 

 

康太「これ。母さんに電話して作り方教えてもらったんだ。レモンの蜂蜜漬け。疲れた時に疲労回復効果が期待できるから」

 

沙知「おお、ありがとね康太。……パクッ――ん〜、甘〜ぃ…」

 

慈「康太センパイ! 私も食べて良いですか〜?」

 

康太「どうぞ」

 

慈「ありがとうございま〜す♪」

 

 

 

 そして、その日のそれぞれのユニット練習を順番に終え、部室に集まる俺たち。

 

康太「そういや、今月は撫子祭だったな」

 

沙知「そうだね~。部活紹介記事は書けてるかい?」

 

梢「はい。ただ―――、夕霧さんはそんな気は無いのが分かりましたけど、藤島さんがふざけまくってイライラします」

 

慈「え〜? 面白くしてるだけじゃ~ん。堅っ苦しいと読んでもらえないよ〜?」

 

梢「あなたは蓮ノ空の伝統をなんだと思ってるの!!」

 

梢ちゃんが慈ちゃんにキレる。

 

慈「キャ〜♪ 康太センパ〜イ、沙知センパ〜イ。乙宗さんが怖いです〜♪」

 

梢「あなた!!(怒)」

 

 ギャーギャーと喧嘩を始める2人。

 

 ―――すると、

 

 

 

綴理「始まった。ビッグボイス選手権」

 

康太「始まったなぁ………」

 

 その2人を見ながらお茶を飲み待ったりする綴理ちゃんと俺と沙知。

 

沙知「もう少し仲良くなってくれると、言うこと無いんだけどね………。問題児どもが……まあ、ボチボチやるさ」

 

 

 

 

 まあ、結局その年と撫子祭は、沙知と蓮ノ大三角の3人が披露した《Dream Believeres.》と、ユニット曲で披露した曲で大盛り上がりして、大成功。

 

 学外に向けて、改めて3人の名前を知らしめることになり、今年のラブライブ優勝候補と言われるまでになったんだ。

 

 

― つづく ―




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