シャムロックグリーンとの初恋   作:松兄

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いよいよこの物語の最終章。3年生編が始まります。

後の蓮ノ三連華。花帆とさやか、瑠璃乃の入学。そして出会い。
まずは花帆とさやかが出会い瑠璃乃が撫子祭後に編入してきますね。

めぐちゃんが復帰して元のスクールアイドルクラブに戻るまで、お楽しみに。

また、後書きにてお知らせもありますので、よろしければ最後までご覧ください。

それではイッテミヨー!


3年生編
俺と沙知の最高学年


 

 

 正月から3ヶ月後。

 

 今月から俺たちは3年生――、最高学年となる。

 どんな出会いがあるのか、そして……俺は沙知を、2人で笑って一緒に卒業生させなければならない。

 沙知は結果としてスクールアイドルクラブを裏切ることになったと考えており、綴理も沙知の事をキライだと公言するまでになってしまっている。何とかしなければならない。

 

 

 

康太「さて―――と、行くか」

 

 俺は決意を新たに、荷物を持って待ち合わせの寮前の噴水広場に行く。すると、沙知がもう待っていた。

 

沙知「あ、康太」

 

康太「悪い。待たせたか?」

 

沙知「ううん。アタシも今出てきたとこだよ」

 

康太「じゃあ、行くか」

 

 俺と沙知はどちらからともなく手を握り合い、一緒に登校する。

 

 桜の花びらが舞う通学路。高校3年生に進級した康太と沙知は、新しいクラスへの期待と少しの緊張を胸に、並んで歩いていた。

 

 いつもの見慣れた制服姿。だけど、周りの生徒たちの視線は明らかに違っていた。

 すれ違う下級生や同級生たちが、俺たちをチラチラと見ては、顔を見合わせてヒソヒソと囁き合っている。

 

後輩A「ねえ、神城先輩と生徒会長ってやっぱり……」

 

後輩C「新学期早々、お似合いすぎてヤバい……!」

 

 そんな声が、春のうららかな空気の中に混ざって聞こえてくる。

 

 俺は少し気恥ずかしくなって、思わず制服の襟元を正しながら、歩幅を少し早めようとした。

 

沙知「……なんだか、みんな朝から視線が熱いね?」

 

 隣を歩く沙知が、いたずらっぽくクスッと笑った。

 

 沙知は周りのヒソヒソ声を気にするどころか、むしろどこか楽しんでいる様子だ。

 

康太「俺たちは見世物じゃねぇってのに……」

 

 俺が苦笑いしながら言うと、沙知は「ふふーん」と不敵な笑みを浮かべ、いたずらっ子全開の瞳で俺を見上げた。

 

沙知「じゃあさ、せっかく注目されてるんだから、もっと見せつけてあげようかねぃ?」

 

康太「えっ、おい――」

 

 俺が止める間もなく、沙知は一歩踏み込むと、 俺の左腕にぐっと自分の身体を寄せて、両手でぎゅっと抱きついてきた。

 

 制服越しにも伝わる彼女の柔らかさと、ふわりと漂うシャンプーの甘い香りに、俺の心臓が跳ね上がる。

 

 その瞬間――。

 

周囲の生徒『キャーーーッ!!?』

 

後輩B「ちょっと、朝から生徒会長が大胆すぎる!!」

 

後輩A「ヤバい、ごちそうさまです!」

 

 周囲の女子生徒たちから、黄色い歓声と悲鳴に似た歓喜の声が一斉に上がった。

 通学路が一気に、まるでアイドルが現れたかのような熱気に包まれる。

 

沙知「ほら、みんな喜んでるよ?」

 

 沙知は俺の腕に抱きついたまま、周りの歓声に応えるように、とびきりハツラツとした無敵の笑顔を咲かせた。

 

康太「まったく………」

 

 顔を真っ赤にしている俺の顔を覗き込みながら、沙知は嬉しそうに、さらにぎゅっと腕の力を強めた。

 

 周りのヒソヒソ声は、もう完全に羨望の眼差しへと変わっている。

 恥ずかしさは限界突破だったけれど、腕に伝わる確かな温もりと彼女の最高の笑顔に、康太はもう降参するしかなかった。

 

 

 

 

 そして学校に着き、沙知率いる生徒会と運営委員の生徒が入学式の準備をしている頃―――、

 

 

 

2年生の教室―――

 

綴理「……………」

 

 綴理が窓から外を眺めていると、

 

2年A「見た? 生徒会長と神城先輩!」

 

2年C「見た見た! ラブラブだったよね〜。あんな彼氏アタシも欲しいな〜!」

 

2年B「アンタはまず見栄っ張りなところ直したほうが……」

 

2年C「何を〜!!」

 

2年A「まあまあ……」

 

 通りがかった3人の生徒が話しているのを、綴理が聞いていた。

 

綴理(? こーたが……?)

 

 

 

 

―――すると、

 

梢「綴理」

 

綴理「こず」

 

 隣のクラスから、梢が綴理を訪ねてきた。

 

梢「康太先輩と沙知先輩の事、すごく噂になってるわね……」

 

綴理「……………」

 

 綴理は無言。ショックなのだろうか?

 

梢「まあ、あの2人は幼馴染だし、お互いに好きだったのは明らかだったけど……まさかね」

 

綴理「うん。ねえ、こず………。こーたも、辞めちゃうのかな?」

 

 綴理は、康太も綴理たちを捨ててしまうのでは無いかと考えているのかもしれない。

 

梢「………前にこんな事を康太先輩が言ってたわ。「沙知がスクールアイドルクラブに戻ってきても大丈夫になるまでは俺は辞めない。みんなを絶対に見捨てない」って。まあ、「その後でもう要らないって言われれば出ていくしかないけど」とも言ってたわね。……綴理は、康太先輩は要らない?」

 

 綴理は慌てた様に声を荒げて、

 

綴理「そ、そんな事ない! 現にこーたは、ボクたちを見捨てないでくれた。必死にボクたちやめぐのために色々とやってくれた! 昔から友達の生徒会長と関わらないでっていうのはただのボクのワガママだから……」

 

梢「綴理……そうね」

 

 すると、もうすぐホームルームが始まる時間が迫る。

 

梢「アタシは行くわね。また後で」

 

綴理「うん………」

 

 

 

 

 そしてホームルームの後で体育館に向かい新入生の入学式。

 

 ―――そして、入学式が終わり、新入生に入寮の説明が行われる。

 

 

 

 ―――と、

 

?「え〜〜〜っ!! そんな〜〜〜!!」

 

?(ホントに知らなかったんですね………)

 

 この(のち)の、スクールアイドルクラブの全てを良い方向に変えてしまう。太陽のような女の子と、その女の子の親友となる女の子が、103期の蓮ノ空には入学していた。

 

 それをスクールアイドルクラブのメンバーが知ることになるのは、もうしばらく後のことになるのだった。

 

― つづく ―




花帆ちゃんとさやかちゃん入学!流れを変えてくれ!

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