アメアガリグリーンとの初恋   作:松兄

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今回はシリアス回です。康太くんの精神(ココロ)の未熟さがでてしまいます。

沙知先輩の方も、リンクラで沙知先輩を見てきた人は「こんなミスを沙知先輩がするか?」となるかもですが、103期のツバサ回での綴理とのやり取りで「あ、この人も普通の女の子なんだな」と思ったのと、当時よりも若い高校1年生時ならあるかもしれないと思いました。

心の準備をお願いします

――では、始まります!


俺と沙知の瓦解

 

 

 季節は冬に入り12月。

 サッカー部は冬の高校サッカー選手権大会が始まった。

 スクールアイドルクラブは石川県予選は3グループ全てが突破したのだが、北陸地区予選が蓮ノ空の3グループのうちのトップはDOLLCHESTRA。

 沙知が勝ったと思ったら、そのDOLLCHESTRAでさえ全体結果は3位。

 

 ――スクールアイドルクラブのラブライブ。先輩たちの最後の年は終わってしまった。

 

 先輩たちはみんな悔しくて号泣し、沙知も「自分の力が足りなかったんだ」と、自分を卑下していた。

 

 それを俺は「お前のせいじゃない」と慰め、先輩たちも『沙知ちゃん』のせいじゃない。他のグループがそれ以上だっただけだと慰める。

 そしてスクールアイドルクラブの部長は、来年に残るただ1人の部員。沙知へと引き継がれた。

 

 

 

 

 

 ――そして東京の国立競技場。今日は冬の高校サッカー選手権1回戦。蓮ノ空の初戦は高知の光徳義塾。全国大会常連と言われるチームだが、最近の成績は3回戦や2回戦で止まり気味のチームだ。

 

部長「絶対勝つぞ!」

 

蓮ノ空『おう!』

 

 そして相手ボールから試合開始。この試合は、スタンドで沙知たちも見てるんだ。無様な姿は見せられない。

 

相手6番「行け!」

 

 相手のキャプテンからのフォワードへのロングパス。しかし―――、

 

雪人「読めてんだよ!」バシッ!

 

相手『なにっ!?』

 

 雪人のパスカット。そのまま味方にパスを回し、そのまま繋いで攻め込んでいく。

 

相手5番「9番を抑えろ! そうすれば他に点を取れるやつは居ない!」

 

 相手は俺にマークを厳しく付けてくる。夏の大会で青森河田から唯一点を取ったからマークされてるな。

 

 ―――けど!

 

康太「うちをなめるなよ!」

 

 俺はパスを貰いに球保持者(ボールホルダー)の近くへ走る。当然マークも着いてくるが、

 

チームメイト「いけ!」ドッ!

 

 味方は俺を囮に中へとセンタリング。相手は俺1人に2人マークを付けていたため中の人数が足りなくなる。

 

相手キーパー「おい! マーク着け!」

 

部長「遅ぇよ!」ドっ!

 

ザシュウッ!

 

 部長のシュートが突き刺さり蓮ノ空先制。蓮ノ空の士気が上がる。

 

部長「よし、ガンガンいくぞ!」

 

蓮ノ空『おう!』

 

 その後、蓮ノ空は同点に追いつかれるが、後半に2点をとり3ー1で光徳義塾に勝利。

 

 

―――1回戦を突破した!

 

 

 

 

 

康太「よしっ!」

 

康太(やったぞ沙知!)

 

沙知(おめでとう。康太……!)

 

明日美「やったね沙知!」

 

沙知「はい!」

 

 

 

 

 しかし、1日挟んで2回戦。相手は千葉の国立船橋。

 

 《勝つ!》と、全員が意気込んでいたが、俺にとって、まさか試合の後に、あんな出来事が待ち受けているとは……思ってもいなかったんだ。

 

 試合開始のホイッスルが鳴る。蓮ノ空も果敢に攻めるが、関東の屈指の名門の力に圧倒され、結局……4ー1で敗れてしまった。

 

 試合終了のホイッスルが鳴った時には、みんなピッチに蹲り涙を流していた。3年間を蓮ノ空で戦った先輩たちは尚更だ。

 

康太「つ!うぁあぁあぁあぁぁあああっ!!

 

 悔しさで吠える康太。選手整列し、控室に戻った頃にはオレの頭は真っ白だった……。

 

 

 

 

 

 蓮ノ空への帰りのバスに乗る前………。

 

沙知「康太……」

 

康太「……………」

 

 沙知に声をかけられても答えない。いや、答えられない。完全に聞こえていなかった

 

沙知(かける言葉が見つからない………)

 

沙知「元気だしなよ。またつぎがあるじゃないか」

 

 

 

 

 まだ高校1年生の少女だった沙知の未熟さ。そのよく考えずに咄嗟にでてしまった言葉が、康太を怒らせることになった。

 

康太「次がある……だと?」

 

沙知「え……? あ!」

 

 康太は沙知の胸ぐらをつかんでしまった。

 

康太「次なんか()ぇんだよ!! コレが3年生の先輩たちには最後のチャンスだったんだ!! 1年間……先輩たちは2年、3年間を全部乗っけて、それがこんな無様に終わっちまったんだぞ!! 無責任なこと言うな!!」

 

沙知「うっ、く……」

 

 

 

 

 沙知の襟首を掴んだ状態で手を上に上げてしまう。沙知は苦しそうに呻く。

 

雪人「こ、康太落ち着け!」

 

明日美「沙知!」

 

真織「康太くん離しなさい!」

 

 先輩たちや雪人が急いで止める。康太が手を離と沙知は咳き込み、悲しそうに俺を見上げて来る。

 

美琴「アンタねぇ!!」バシンっ!

 

 怒った美琴先輩が俺にビンタする。その一発で冷静になった。

 

 俺は――今、沙知に……

 

 急に頭が冷え、自分がやってしまった事に愕然とする。

 

康太「つ! スミマセン……」

 

美琴「謝る相手が違う!」

 

康太「沙知………ゴメン」

 

沙知「康太!」

 

 遠ざかる俺の背中に沙知の声がかかるが、それも虚しく空をきる。

 それから蓮ノ空に戻ったが、俺と沙知の距離が――、開いてしまうことになるのだった。

 

 

― つづく ―




康太も我に返って自分が傲慢で自分勝手なことを言ってしまったことは理解してます。(沙知のことは慰めといていざ自分がその立場になったらキレた訳だからなぁ……)でも、康太は1年が終わった人間に対して「次がある」とは言ってません。
その違いを頭に入れてもらえれば大丈夫です。

たぶん高校のスポーツ部活動を3年間戦った人間なら康太も沙知も両方の感覚がなんとなくわかると思う

どこかで必ず仲直りはします!

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