機動戦士Gundam D・Gamma   作:サクラモッチー

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【注意!!】
☆機動戦士Gundam GQuuuuuuXの未来捏造IF的な作品
☆原作キャラは出るかもしれないし、出ないかもしれない
☆作者の妄想がこれでもかと詰まっているので、そこら辺はご了承ください


機動戦士Gundam D・Gamma:エピソード0
プロローグ


宇宙世紀85年。

キシリア・ザビによるクーデター、およびジオン公国の内部抗争であるイオマグヌッソの戦いは二機の新型MS.....もとい、新型のガンダムの活躍によって幕を閉じた。

 

しかし、内輪揉めという争いを終結させた二機のガンダムはそのまま姿を消し、ギレンとキシリアという支配者を失ったジオン公国は混乱に陥った......わけではなく、ジオン・ダイクンの遺児であるアルテイシア・ソム・ダイクンを総裁にする形で混乱を収めた。

けれども、この判断はジオン公国がザビ家の血筋を抹殺することを意味しており

 

「ガルマ様!!ジオン軍の刺客がすぐそこまで迫っています!!」

「.....やはり、こうなってしまったか」

 

ザビ家の一員にして末弟であるガルマ・ザビは、地球のニューヤークにてジオン公国に送られてきた刺客に追われていたため、僅かな護衛と共にニューヤークの路地裏を駆け抜けていた。

ガルマはジオン軍を除隊して以降、ニューヤークで政治家として活動していたのだが.....それらのことも相まって、恐らくはジオン公国から疎まれていたのだろうとガルマは考えたのか、もしも自分がジオン軍に残っていたならば、こんなことにはならなかったのかもしれないと追われている最中に思うようになった。

 

「ガルマ様.......」

 

自身の隣にいる愛する妻ことイセリナの腕に抱かれていたのは、まだ生まれて一ヶ月しか経っていない愛息子であるユーゴ・ザビで、母親であるイセリナの腕の中でスヤスヤと眠っていた。

 

「大丈夫だイセリナ、お前やユーゴのことは私が守ってみせる」

 

不安げな彼女を安心させるようにガルマはそう言った後、空港に向けて護衛と共に路地裏を移動していた。

思えば、友人であるシャアがガンダムと連邦からの木馬と呼ばれた戦艦を鹵獲した時から、ジオン公国内では何かが変わり始めていたのかもしれない。

今更、そんなことを考えても仕方ないとガルマは思っていたが......事態が事態である今、そういった考えが浮かんでも仕方はなかった。

 

「ぐっ!?」

 

だが、その考えがよぎったことによって油断していたのか.....刺客の一人が放った弾丸が彼の腕を撃ち抜いたが、すぐさま反撃するように護衛が銃を撃ったことにより、頭を撃ち抜かれたその試客は動かなくなるのだった。

 

「ガルマ様!?」

「私のことは気にするな、それよりも.....お前達が無事で良かった」

 

そう言った後、腕を撃ち抜かれた自身のことを心配するイセリナに向けて微笑むガルマ。

.....ザビの男として、弱々しい姿を見せてなるものか。

それはザビ家の男として生まれたガルマとしての誇りだったのか、あるいは愛する人を守るためなのか、いずれにしても彼はどう足掻いても死ぬことを覚悟したのか、懐に持っていた銃を強く握った。

 

そんなガルマを見たイセリナは、愛する夫が自身の命を代償に自分と息子を助けようとしていることを察したのか.....彼の腕をギュッと握ると、彼女もまた覚悟を決めた様子の瞳でこう言った。

 

「なりません!!ザビ家の男としてあなたが死ぬのなら.....私はザビ家に嫁いだ女として死にます!!」

 

イセリナの宣言に対し、目を見開くように驚いていたガルマはそれでも彼女に生きて欲しいのか、強く握っていた彼女の手を振り払って肩を掴むと、自分の代わりに生きていてくれと言わんばかりにこう叫んだ。

 

「ダメだ!!私はともかく、君は私の妻とは言え.....我が祖国の謀略に巻き込まれて死ぬような人間ではない!!だからこそ!!」

「だからこそ!!私は妻として最後まであなたと共に添い遂げたいのです!!」

「っ!?」

 

愛する人と愛息子には生きて欲しいと主張するガルマの言葉に対し、イセリナは自分が愛した人間だからこそ共に居たいと主張し、そしてガルマに対して口付けをした。

祖国が放った追手が迫る中、自身を愛するからこそ一緒にいる覚悟を決めた妻の言葉を聞いたガルマは、元々の芯のある性格だったイセリナが妻になってから更に強くなったことを実感したのか、フッと笑うと

 

「.....そうだったな、君は昔からそういう性格だったな」

 

そう呟いた後、ガルマもまた覚悟を決めた様子で微笑んだ後.....愛する妻の目から流れる涙を拭った。

そして、イセリナは護衛の一人である男に近づいたかと思えば、その男の腕に息子であるはずのユーゴを移した後、自身の耳に付けていたイヤリングの片方を手渡した。

 

その瞬間、男は二人が死ぬことを決めたのだと理解したのか..........信じられないという顔になっていたが、それと同時にザビ家の人間はどこか覚悟が決まりすぎていると思ったようで、主人であるガルマに向けてこう叫んだ。

 

「ガルマ様!!イセリナ様!!それではユーゴ様が.....!!」

 

男の叫びに対し、ガルマとイセリナは大丈夫だと言い聞かせるように微笑むと、愛する妻であるイセリナと手と手を強く握った後、彼に向けてこう言った。

 

「マルク、ザビ家の人間としてお前に命じる。我が息子を、ユーゴを.....ザビ家の子ではなく、普通の子として育てて欲しい」

「し、しかし!!」

 

ガルマの護衛の任に就いていた男は、自ら死を殺されることを選んだ主人の言葉に対し、当然ながら困惑した様子でそう言いかけた時、イセリナは視線を息子であるユーゴから男に向けると、母親としての覚悟を感じさせるような顔付きで男に向け、ガルマと自身の想いを告げた。

 

「この子には....ザビ家の因縁に縛られることなく、自由に生きて欲しい。それが私達の願いなのです」

「.......」

 

主人の息子を腕に抱きながらもその言葉を聞いた男は、二人が何を言っても運命を共にする気なのだと察したのか、ガルマとの別れに対する涙を流した後、そのまま路地裏の中へと消えていった。

それから僅か数秒後.....ガルマとイセリナ、そして主人と共に死ぬことを決めた護衛達の前に現れたのは、祖国からやって来た数人の試客で

 

「ガルマ・ザビ、軍を抜けたお前には悪いが.....恨むのなら、自身の血筋を恨むのだな」

 

刺客のリーダーらしき男がそう言った後、ガルマ達に向けて銃を構えた。

その言葉を聞いたガルマが突然笑い始めたかと思えば、この展開に戸惑っていた刺客に向け、ガルマは最後までザビ家の男として振る舞おうとする様子でこう言った。

 

「私の血筋を?恨めだと?馬鹿馬鹿しい!!そんなもの、この私にあるはずがないだろう!!」

 

刺客に向け、ガルマは手を振るわせながらそう叫ぶと.....自身が狂ったと思っている刺客達に対し、彼らに向けて言葉を紡ぐようにこう言った。

 

「それに勘違いしているようだが.....例え私が死んだとしても、ザビ家は潰えたわけではない!!」

「......戯言はそこまでにしろ」

 

ガルマの言葉に対し、刺客達のリーダーは彼の胸を貫くように銃を撃った。

銃声と硝煙の匂いと共に、ガルマの胸から流れる濃い血の匂いが充満しつつあったが.....それでもなおガルマはしぶとく生きており、イセリナが隣にいるという安心感からか、刺客達に対してさっきの言葉に続くように話を続けた。

 

「そうだな......貴様にとっては戯言かもしれないな」

「....それは一体どういう意味だ?」

「何、死にゆく者の妄言だと思って聞き流せば良い。どうせ私は....このまま死ぬのだからな」

 

自嘲の笑みとも受け取れる笑顔を浮かべた後、刺客達のリーダーらしき男を見つめるガルマ

刺客達のリーダーであるその男は、彼の言い放った言葉に違和感を覚えつつも仕事を全うしようと思ったのか、他の刺客達に攻撃を行う許可を出すと、彼に向けてこう言葉を掛けた。

 

「......ジオンに栄光あれ」

 

試客達のリーダーが放ったその言葉.....祖国であるジオンを讃えるはずの言葉が、ガルマとイセリナ、そして護衛達が最後に聞いた言葉であった。

 

「......ガルマ様、イセリナ様」

 

ニューヤークの市長であるザビ家の末弟とその妻が路地裏で最後を共にした頃、彼の護衛だった男.....マルク・トリールは、自身の腕の中でイセリナの遺したイヤリングを掴みながら眠る赤子を、ユーゴを抱きながらタクシーを使って移動した後、空港でコロニー行きの飛行機に乗り込んでいた。

 

もう既に自身の主人であるガルマは殺されているのかもしれない。

もしかすると、刺客達はユーゴのことを探しにここに来るのかもしれない。

それでも.....マルクは腕の中で眠るユーゴを見て、ガルマやイセリナのためにもこの子を守らなければならないと決意を固め、まるで本当の父親のようにユーゴを見つめていた。

 

「.....ユーゴ、お前のことはガルマ様やイセリナ様の分まで守り、愛することを私はここに誓おう」

 

マルクがそう呟くのと同時に、飛行機は空港を出発してコロニーへと向かい......マルクとユーゴはとあるコロニーへと到着。

マルクは念の為にユーゴの名をピエトロと変え、自身の息子として愛を持って育てられた。

全てはガルマとイセリナの願いである、ザビ家のしがらみと因縁とは無縁かつ自由な人生を歩ませるために。

 

それから16年後......宇宙世紀101年、16歳となったユーゴはというと

 

「......マジかよ」

 

両親や育ての親であるマルクの想いとは裏腹に、ザビ家という血筋故に数奇な運命に巻き込まれようとしていた。

 

これは、シャロンの薔薇というオーパーツがこの世界から去った後.......ザビ家の生き残りである少年と向こう側からやって来た少女が心を通わせ、そして共に生きるために戦う物語である。




【後書き】
ジークアクスの最終回を観た勢いで書いてしまった。
ミネバが居るのなら、ガルマの息子が居ても良いよね!!的なノリで書きました。
んで、最後の最後でモノホンの天パボイスよ......
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