☆機動戦士Gundam GQuuuuuuXの未来捏造IF的な作品
☆原作キャラは出るかもしれないし、出ないかもしれない
☆作者の妄想がこれでもかと詰まっているので、そこら辺はご了承ください
宇宙世紀101年。
【 D・Gamma事件】から16年が経つ頃、サイド6にあるコロニーことダンノーラ・コロニーの近くの宙域にて、一隻の戦艦が航行していた。
その戦艦の名はソドン。
元々は木馬と呼ばれていた連邦の戦艦だったが、一年戦争の際にシャア・アズナブルに奪われた末にジオン軍の物となった経緯を持つ戦艦で、16年前のイオマグヌッソの戦いで活躍した戦艦として知られており、その船にはジオン軍の制服を着た軍人達が乗っていた。
19歳になったばかりのシンラ・スガイもそのうちの一人であり、ソドンのブリッジから見えるダンノーラ・コロニーを物静かに見ていた。
シンラは16年前、物心がついたちょうどその頃に母親を亡くした
彼の母親は連邦軍内では撃墜王と呼ばれたパイロットだったが、自信を生んだのを機にパオダ・コロニーで平和に暮らしていた。
だが、ある日を境にシンラの母親は自身と父親を置いてどこかへと向かった後、そのまま帰ってこなかった。
そして、どこかへと向かった母親が亡くなったという情報が父親の下に届いたのは、それから間もなくのことだった。
その日以降、シンラは父親に育てられたのだが.....大きくなるにつれて母親と同じくパイロットを志すようになったのか、彼は父親の反対を押し切ってジオン軍の士官学校へと入学・卒業したシンラが配属されたのは、イオマグヌッソの戦いにて活躍したとされる軍人にして、し自身と同じニュータイプであり、白騎士の異名を持つエグザベ・オリベ中佐の部隊だったのである。
「......アレがダンノーラ・コロニー、か」
そう呟くシンラの視線の先には、一年戦争後に払い下げられたモビルスーツ......ザクを操作してコロニーの横でスペースデブリを回収するジャンク屋達で、それを見たシンラは未だにジャンク屋の間ではザクが主流なのかと呆れていた。
そんなシンラを尻目に、ブリッジに居た軍人達は目の前に映るコロニーを見ながらこんな会話をしていた。
「なぁ、アレってザク?」
「みたいだな」
「てか、本当に謎のモビルスーツって居るのか?」
シンラが所属する部隊がこのコロニーに、ダンノーラ・コロニーに来たのにはワケがある。
そのワケというのは、一言で言えば【 D・Gamma事件】にて幻の6機目のガンダムことガンダムD・Gammaを襲撃した謎のモビルスーツ.....通称、アンノウンの捕獲であった。
実のところ......【 D・Gamma事件】から16年経った今、ダンノーラ・コロニーのジャンク屋達が幽霊モビルスーツと呼ばれる機体が度々目撃されていたが、その幽霊モビルスーツの特徴がアンノウンの特徴と一致していたため、ジオン軍の関係者はその機体が謎のモビルスーツであると判断としたのか、エグザベ中佐に謎のモビルスーツの鹵獲の任を与えたという経緯があったのだ。
しかし、ニュータイプやその謎のモビルスーツに懐疑的であったシンラは馬鹿馬鹿しいと思いつつも、任務は任務なので仕方なくソドンに乗り込みに、今に至るのだった。
「え、何だこれ!?何でモビルスーツが戦っている様子が動画配信サイトに!?」
「お前知らないのか?これはダンノーラ・コロニー内で人気のスポーツで、【モビルバトル】っていうやつらしいぞ」
「へ〜」
そんなシンラを尻目に、スマホ越しに見えるモビルスーツの戦闘動画を観る軍人達。
彼らが観ているのは、今現在ダンノーラ・コロニーで人気を博しているスポーツ.....【モビルバトル】の動画だった。
【モビルバトル】とは、特設スタジアム内で2対2のモビルスーツが戦うという形のスポーツで、モビルスーツを使用した非合法の賭け事こと【クランバトル】に似ているのだが....【モビルバトル】が【クランバトル】とは違う点は、【モビルバトル】は非合法ではなく合法なモノであること、そしてスポーツショップの感覚で【モビルバトル】に関する商品を展開する民間企業が存在することである。
と言うのも、ジャンク屋の娯楽として誕生した非合法の【クランバトル】とは違い、元々【モビルバトル】は深い怪我を思った軍人達のリハビリとして始まったのだが、それが徐々に民間企業の間で知られるようになった結果、【モビルバトル】は人々の間で少しずつ人気を獲得していき、やがてダンノーラ・コロニーを熱狂させるスポーツへと進化。
また、それに伴ってコロニー内での法律が色々と改定されたのを皮切りに、【モビルバトル】用のモビルスーツを開発する企業や【モビルバトル】用のモビルスーツのパーツを製造する工場が現れ始め、更にはプロリーグが開催されるなどの経済的な影響も出てきたことにより、【モビルバトル】はダンノーラ・コロニーが誇る一大スポーツへと成長したのだ。
「なぁ!!シンラも【モビルバトル】の試合を見るか?」
「【モビルバトル】......あぁ、民間人同士のモビルスーツを使った戦闘のことか」
「お前なぁ.........」
興味がないと言った様子でそう言うシンラの言葉に対し、呆れ顔になる同僚。
シンラ自身、ダンノーラ・コロニー内で流行っている【モビルバトル】のことは知っていた。
真面目な性格であるシンラは、謎のモビルスーツの存在を信じていないものの....それでも、これは任務であることには変わりないと判断したのか、【モビルバトル】は任務とは関係のないことだと認識していたというワケなのである。
ただ、その【モビルバトル】に興味を示したのはシンラの同僚だけではなく
「【モビルバトル】......」
この任務の実質的な指揮者である軍人、エグザベ・オリベは興味深そうな様子でそう呟いた。
イオマグヌッソの戦いに参加し、そして生き延びた彼は白いギャンを駆って戦場を戦い抜いたことから、【白騎士】という二つ名で知られるようになった。
そして今現在.....中佐へと昇格し、39歳となったエグザベの顔にはベテランとしての余裕や強さに加え、イオマグヌッソの戦いを生き抜いたからこその経験があるからか、部下達からの評判はとても良かった。
エグザベの部下であるシンラも彼のことを尊敬していたが、彼が本当にニュータイプなのか?と時々思っていた。
「......いつの時代も、モビルスーツを使った何かは流行るものなんだな」
そう呟くエグザベの顔には、16年前のイズマ・コロニーで行われていた【クランバトル】のことを思い出し、そして懐かしむような表情が映っていたが、それを知らないシンラは上官であるエグザベの言葉を聞きつつもこう言った。
「......そういう中佐は、そのモビルスーツを使った何かを見たことをあるのですか?」
「あぁ、ある。正確に言えば16年前のことだけどね」
視線をダンノーラ・コロニーに向けながらそう言うエグザベに対し、シンラはその瞳の中に何が映っているのだろうと思いつつ、彼の話を聞いていた。
「あの戦い以降、世界は変わりつつある。それは結果的に良い方向に向く可能性もあれば、悪い方向へと向かう可能性もある」
「......だから、謎のモビルスーツを鹵獲するのですか?」
「それもあるかもしれないが......我々のような下っ端がいくら上が考えることを理解しようとしても、それはあくまで都合の良い解釈だからな」
そう言った後、エグザベはシンラに向けて微笑むと....シンラは上官の言葉にも一理あると思ったのか、そうですねと呟いた。
そんなシンラを見たエグザベは良い意味で生意気な奴だなと内心思った後、16年前に新型ガンダムを乗りこなした彼女の存在を思い出したのか、突然彼の頭をワシャワシャと撫でた。
シンラはこの展開を想像していなかったのか、ビックリしたような顔になっていたが
「だが、下っ端は下っ端なりのやり方がある。それだけは覚えておいた方がいい」
という言葉に対し、何かを感じ取ったのか......シンラは口から出そうになった言葉を咄嗟に飲み込んだ。
その様子を見たエグザベはフッと笑うと、またかという顔をしている軍人達や不満げな顔をするシンラに対し、再び彼の頭をポンポンと撫でた。
「さてと、ここからは真面目な話になるが......シンラ少尉、君はいつアンノウンが来ても良いようにゲルググに搭乗してくれ。良いな?」
「分かりました」
シンラはエグザベに対してそう言った後、準備をするためにブリッジへと向かった。
その若きパイロットの後ろ姿を見届けたエグザベは、再びダンノーラ・コロニーの方を向くとこう呟いた。
「......キラキラ、か」
かつて、イオマグヌッソの戦いにてキラキラと呼ばれるモノを体験したエグザベにとって、キラキラと共に出現した謎のモビルスーツであるアンノウンは、現段階では敵が味方かどうかも分からない存在であった。
だが、それでもエグザベは16年越しに再び現れたアンノウンに対し、妙な胸騒ぎがしていたのか
「あの時の、イオマグヌッソの戦いの時のようにならなければいいが.......」
そんなことを呟いた後、アンノウンとの戦闘に備えるのだった。
【後書き】
と言うわけで、今回はシイコの息子であるシンラくん(オリキャラ)とエグザベくん回!!
シンラくんは母親譲りのパイロットとしてのセンスを持っているものの、ニュータイプに対する懐疑的なところも遺伝してるのです!!
あと、クランバトルが非合法があるのなら合法のバトルがあれば良いよね〜的なノリで書いてみた!!