俺の彼女がまさかの魔法少女   作:愛板将軍

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ここからこの異世界転移騒動のクライマックスまで駆け抜けたいけどタイピングが遅いせいで時間がかかる…

頭の中じゃ話ができてるのに…あ、本日二話目です


魔法少女19

 

あれから天ちゃんと巨人のおっさんの家にお邪魔している。翻訳の魔術?を使ったおっさんが立ち話つかれたとか言い放ったからだ。

 

「のう、小人族用のコップとかないんじゃが…」

 

「あ、お構いなく」

 

巨人のおっさんは飲み物の準備をしながらそういえば、という顔をした後にそういった。ので俺はリュックからコップを出してカードから水を出しコップに水を入れそれを天ちゃんに渡した。

 

そしてーーーそれを見ていた巨人のおっさんの気配は一変した。

 

「ほう…貴様らこの世界のものではないな?」

 

先ほどまでは朗らかに天ちゃんに向かってセクハラを繰り返していたおっさんとは思えないほどの圧力が俺と天ちゃんを襲う、待て待てなんで速攻で気付かれてるの!?ちらりと隣を見ると天ちゃんがお水を口に含んだ状態で固まってる。ここは俺が答えよう、そう覚悟を決め口を動かす。

 

「…はい、そうです。少し前にこの世界にやってきました」

 

緊張からか出てきた生唾をゴックンと飲み込んでから俺はそう答える。嘘偽りなく本当のことを、なぜだかここは正直に答えるべきだと俺の生存本能が警報を鳴らしたからだ。

 

「なるほどのう…」

 

巨人のおっさんはそう言って自身のあごひげをなでる。

 

「このような終わった世界に飛ばされるとは…おぬしら何をやらかしたんじゃ?」

 

「何もしていないです!しいて言えば境界の獣を殺したくらいで…」

 

お水を何とか飲みこんだ天ちゃんが叫ぶようにそう答える。そうなんだよなぁほんとに何にもしてないんだよ…意味が分からん、あとやっぱこの世界はもう…

 

終わってるんだね

 

「境界の獣か…やつらこの世界をむさぼりつくした後どこに行ったのかと思っていたが、もう別の世界に手を出しておるとは…節操のない奴らじゃ」

 

「…やっぱり、この世界は境界の獣に滅ぼされたんですね?」

 

「そうじゃよ、魔法使いのお嬢さん、そしてようこそ境界の獣たちに滅ぼされた我らが世界に」

 

巨人のおっさんはそう言ってかかかと笑った。

 

 

 

 

 

「それで、なぜ俺たちが別の世界から来たとわかったのですか?」

 

おっさんからの圧力が消え俺と天ちゃんも落ち着いたのでそう質問をぶつけてみる。

 

「ん?そんなもん簡単じゃよおぬしら魔法を使ったじゃろ?それのせいじゃよ、この世界の住人は魔法など使えん、魔法をダウングレードした魔術しかの」

 

あぁ、なるほどそういう理由ですか…そりゃ気付くわ

 

「そもそもこの世界では魔法なんぞ神獣たちのものじゃ、儂らはそれを学問として究め一般化させたにすぎん」

 

いや、いろいろ気になる単語が出てきたけどとりあえず一般化させた方が普通にやばいと思います。

 

「ってことは魔法に詳しいんですか!?」

 

おっさんのその話を聞いて天ちゃんは身を乗り出して必死な表情でおっさんに質問をぶつける。

 

「ん?そりゃもちろんわしらの体内魔力では使用できないから魔術というものを作り出したんじゃ、魔法そのものに詳しくなければそんなこともできんじゃろ?」

 

「な、ならこの魔法陣を見てください!!」

 

まほうじん?魔法陣、魔法陣!!!そうか!!魔法陣!!

 

「なんじゃこの複雑な陣は…うーーむこの陣を組んだものは天才じゃな…それでふむなるほど嬢ちゃんがしたいのは一方的に何の目印もなく適当な世界に送り込むだけのこの魔法陣をおぬしらの世界とつなげたいんじゃな?」

 

「は…はい!!そうなんです!すごい!見ただけでそこまでわかるなんて!」

 

「がははは!!そうほめるんじゃない!この世界最後のお客様じゃ!この魔術都市デザイアの第一賢者ルガウス・メルトリア・エグワイヤがその魔法陣を作る手伝いをしてやろう!!」

 

こうして俺たちは頼もしい味方を得ることができた。

 

 

 

 

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

あれから一日経った。天ちゃんはルガウス・メルトリア・エグワイヤ…長いからルガのおっさんでいいや…ルガのおっさんから教えを請いながら魔法陣の完成を目指している。そのおかげかもうすでに完成が見えているようだ。まじですげぇあのおっさん何者だよ…

 

「あぼん」

 

「あ、やっべまたやっちた」

 

そんな天ちゃんを俺は応援しつつ巨人の人に戦闘訓練を付けてもらっていた。

 

「おい、剣聖よ!やりすぎじゃぞ!体の大きさの違いを考えろ!」

 

俺が剣圧でぶっ飛ばされるのを見て周りで観戦していた酒飲んでるおっさんのうちの一人がそう叫ぶ

 

「そうじゃぞ、剣聖デトリクライよ!その小僧はいくらでも再生できるとは言え一応小人ぞ!」

 

「あー!もううっせぇな!酒飲み爺ども!加減が難しんだよ!加減が!俺らの流派は一通り技の型をしたらあとは実戦のみ!って流派なんだからしょうがねぇだろ!」

 

そうやって俺の第二の師匠剣聖デトリクライは怒鳴っている。

 

そう、俺は今この人から戦闘を習っている。というのも昨日天ちゃんがルガのおっさんと作業を始めてから手持ち無沙汰になった俺を見て師匠…あーややこしいから師範でいいやデトリクライ師範が声をかけてきたんだ。

 

「剣持ってるようだが剣士なのか?」と、俺もすっかり忘れていたが海岸の小屋で拝借したペーパーナイフを背負っていたのである。それを見て声をかけたようだがもちろん俺は剣士じゃないので違いますと答えると「そんないいもん持っておいて剣士じゃねぇのかよ、こっちにこい修行付けてやる」そう一方的に言われ首根っこを掴まれ今に至る。

 

はじめは本当に型を繰り返すだけだったのだが俺が3種ある技の型を覚えた瞬間実戦形式に移行しやがったのだ。

 

そうして師範と戦っていたのだがまぁ、実力が違いすぎて何度か腕とか斬り飛ばされたのだ。その際の師範はたいして慌てる様子もなく回復薬でくっつくぞとか言ってやがので、さすがにイラっとした俺が無言で腕を再生し速攻で切りかかると再生能力持ちかよ手加減して損した。とか言ってまた斬り飛ばされた。

 

 

そんなこんなで昨日から大した睡眠時間もとらずに師範と戦い続けている。さすがに眠くなってきた俺に向かって頭再生すりゃ平気だろうが、とか言って待ったをかけている俺に向かって切りかかってきた師匠を俺は許さない、というか体格差を考えろよ!!!!俺170センチくらいであんた10メートル以上はあるんだぞ!?

 

と心の中でたくさん愚痴を言っていると師範は野次馬をしていた人たちをどこかに追いやることに成功したようで俺に声をかけてきた。

 

「おい、さっさと起きろバカ弟子、起きてんのは気付いてんだよ」

 

「ちっ」

 

俺はさっと飛び上がり師範をにらみつける。

 

「おい、てめぇ師範に向かって舌打ちしたか?」

 

あ、やば

 

「してな「剛樹流…」話聞けよ!?」

 

俺が嘘をついて逃れようとするが師範はもうすでに構えをとっている。あれは第一ノ技 樹龍の構え!下から天へと昇る龍のように切り上げる技だ。俺は即その場から全力で離れるが

 

「樹龍」

 

避けきれず腕を切り落とされた!って斬撃が後ろまで飛んでやがる!斬撃の跡がすっごいことになってる!

 

「おい!師範!今の本気だっただろ!てかなんであの体勢から剣が振れるんだよ!あと早すぎて見えねぇわ!」

 

この技、一瞬で脱力しできる限り地面に向かって身を落としてから撃つ技なのだが師匠の場合レベルが違う、ほんとに倒れてるようにしか見えないのだ、倒れたと思った瞬間にはもうすでに剣は降り上げられている。

 

「うるせぇお前が弱いのが悪い」

 

「ふざけんな!!」

 

「あと、早く鬼の腕になれお前の…小人族の力じゃこの剛樹流を使えねぇんだから」

 

くっそ!知ってるよ!さっき剣圧で吹き飛ばされたときに魔力が乱れてとけちまったんだよ!

 

「焔鬼ノ腕!」

 

そうして魔法を使った瞬間師範が片手で剣をふるう、ガギィィィィン!という音を立て師範の木剣と俺のペーパーナイフがすごい音を立ててぶつかる。おっもい!!

 

「ほんとに宝の持ち腐れだな、俺らの砕けた神剣の一部でできたナイフを使っておいて木の剣すら斬れんとは…」

 

「神剣!?マジで!?」

 

このペーパーナイフそんなにすごいの!?

 

「まぁそのナイフをどこで手に入れたのかは聞かねぇがその剣を持つんだ、俺が認めるくらいの力は身に着けてもらう」

 

「樹狼」

 

次は二ノ型かよ!第一の樹龍は下から斬り上げる技だが第二ノ技はほぼ分身しているようにしか見えない狼の噛みつきを再現した技だ。要するに上と下両方から斬撃が飛んでくる!この技に対抗するには俺も樹狼を出すしかないが、クッソ無理だ!剣が二つに見えるレベルで振るなんて無理に決まってんだろ!

 

と、こんな感じで俺はいたぶられています。だれかたしゅけて…

 

 

 

 

 

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

また一日がたった。俺はいまだ師範と戦い続けている。というか俺は再生があるから何とかなっているが師範はどうなってんだ!睡眠してるとこなんてこの二日で一回も見てねぇぞ!

 

「樹龍!!」

 

そんなことを考えながら俺は何とか形になった樹龍を師範に向かって繰り出す。

 

「きったねぇ樹龍だなぁ…」

 

「うるせぇ!というか!この技おれが使っても俺と師範の身長差のせいで対して意味をなしてない気がするんだが!?巨人に向かって体制を低くしてどうすんの!?」

 

「あん?そんなこともわからずに樹龍を振ってたのかよ…」

 

俺が師範に向かってそう抗議すると師範は近くにある木に向かって構えた。

 

「技ってのはすべてにおいて意味があんだよ、樹龍はてめぇが言う通り低い位置から放つことで敵に視認させずらい効果もあるが本質はそこじゃねぇ、極限まで体を地面まで下げその反動を使って天にまで斬撃を飛ばすそれを目指して作られた技だ。見てろ」

 

師範はそう言って目を閉じた。

 

瞬間師範の体が地面についた。そう見えたはずがすでに剣は降り上げられていた。自分で言ってて意味が分からんがそうとしか言えない、剣を振った衝撃でブワッと風が俺の頬をなでる。あまりにもきれいでかっこいい技に少し見惚れていると

 

「ほれ、上を見ろ」

 

師匠があきれたように声をかけてきた。なのでゆっくりと上を見上げると

 

「うっそん…」

 

雲が斬れていた。

 

なんでこれができて境界の悪魔に負けたんだ…

 

「…てめぇはほんとに顔に出やすいな、んなもん簡単だ俺らより奴らの方が強かった。そんだけだよ」

 

それ朱音にも言われたことあるけどそんなにですか?後師範でも勝てなかった境界の獣とか考えたくないんですが…

 

「うっそだぁ…」

 

「ーーホントみたいだよ、私も師匠の技術を見て教えを受ける中で同じ疑問を持ったから聞いていたけどおんなじ答えだった」

 

おろ?いつの間にか天ちゃんいた。

 

「というか優君この二日くらいで強くなりすぎじゃない?私びっくりしたよ?」

 

「いや、そんなことないぞ師範にはいまだに一太刀も入れれてないし」

 

「マジか」

 

「マジっす」

 

「それもやばいけど、普通にこの大きさの人たちと打ち合えてるだけすごいんだよ?」

 

それは確かにそうである。天ちゃんと一緒に来たクロとシロもうんうんとうなづいている。

 

「って、そういえば天ちゃんはどうしてここに?」

 

ずっとルガのおっさんと魔法陣をいじってたんじゃ…ってまさか!?

 

「完成したよ、魔法陣!」

 

天ちゃんは満面の笑みで最高の情報を教えてくれた。

 

 

 

 




第一賢者ルガウス・メルトリア・エグワイヤ
魔術都市デザイアにて起きた境界の獣の襲撃にて数千匹の境界の獣を屠ったが境界の悪魔が出現したことによって唯一境界の悪魔と対等に戦える彼が対応するしかなくなりその場所にくぎ付けになる。その間にほかの悪魔に都市が滅ぼされ守るものをなくした彼は放浪の旅に出た。その後この世界最後の土地にたどり着く



剣聖デトリクライ・エヴァンス
剛樹流を極め敵なしと評された彼はとある国に使えていたがその国を襲ったとある境界の悪魔との戦いに敗れる。その境界の悪魔は剣聖をあえて殺さずその場に放置しその間に意識がある剣聖の前で国を焼いた。その後剣聖は自身の力では太刀打ちできなかったことを嘆き、己の力を超えることができる弟子を見つけるための旅に出る。しかし彼の目にかなうものは存在せずこの世界最後の地で滅びるつもりであった。


神剣の欠片から作られたナイフ
境界の悪魔との戦いに使われたそれは砕かれ世界に散らばった。とある鍛冶師がその欠片が神剣のものだと知らずに小さなペーパーナイフに作り直したがそのナイフは様々な持ち主のもとを転々とし最後にとある小屋にたどり着いた。
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