俺の彼女がまさかの魔法少女   作:愛板将軍

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主人公が出てこねぇ…いつまでラブコメしてんだあいつ


魔法少女23

 

「呪いの人…」

 

「うーん、その通りなんだけどさすがにその呼び方はかわいくないわね」

 

私は瑠華ちゃんをかばうように移動し弓の魔法少女の正面に立つ、本当に瑠華ちゃんはいい仕事をしてくれた。彼女の意識の大部分をもっていってくれたからこちらに来る矢の数が減り割と鈍足気味な私でもここまで接近することができた。彼女の一番得意な遠距離戦をかなりの速さで終わらせることができたのはかなりここからの戦いを有利に進めることができる。

 

それにしても弓の魔法少女は相変わらずね…真っ白なショートヘアのきれいな髪をした常に無表情な彼女は油断なく弓に矢をつがえた状態でこちらを観察している。

 

昔一度会ったことあるけどほんっとうに物静かな子だったわ…

 

「…名前、しらない」

 

「ーー昔、自己紹介した気がするけど?」

 

あら、私が可愛くないって言ったこと気にしてくれてるのかしら?にしても一度自己紹介した名前を忘れられているのはショックだけど

 

「…覚えてない」

 

「えーと、ならもう一度名乗らせてもらうわ…私は涼風 涼、呪いの魔法少女よ、よろしくね」

 

「ん、よろしく」

 

「…」

 

淡白ねぇ…

 

「…なに?」

 

「ほら、弓の魔法少女さんあなたも自己紹介、初めましての子もいるでしょ?」

 

「…?」

 

「ほら私の後ろにいるかわいい子」

 

瑠華ちゃんがいること忘れてるのかしら?

 

「…あぁ、理解した。私は弓の魔法少女 弦音 白羽(つるもと しらは)歳は16、千葉県市原市「ストップ!」なに?」

 

「住所はさすがに言わなくていいわよ…」

 

「そう」

 

「…」

 

なんでこう…強い魔法少女はみんなキャラが濃いんだろう…見てみなさいよ、瑠華ちゃんがなんだこの人って顔してるわよ…

 

「…瑠華ちゃんも一応自己紹介する?」

 

「あ、あぁ…氷の魔法少女青野 瑠華だ。よろしく頼む」

 

「うん」

 

「…」

 

「…」

 

やりずらいわね…

 

「…じゃあ、再開するね?」

 

あ、気まずくなって戦いを再開しようとしてきたわ…この子にも一応気まずい空気を感じ取ることはできたのね…

 

「私たちは構わないけど…一応あなたの苦手な距離で2対1よ?それでもやるの?」

 

「…だって戦わないと殺される」

 

「いや、殺さないわよ…」

 

襲撃はしてるけど懲罰部隊が目的なわけで魔法少女に敵意はないわよ…懲罰部隊所属の魔法少女は別だけど

 

「…そう、ならやめとく、降参」

 

えぇ…速攻で両手を挙げて降参してきたわこの子…

 

「なら通してもらってもいい?協会の懲罰部隊に用があるのよ」

 

「…通すのは無理、そういう指示が出てる」

 

変なとこまじめね…

 

「でもあなた降参したじゃない」

 

「…そうだった、ならとおっていいよ?」

 

…やりづらいわ、でも朱音ちゃんよりも早く懲罰部隊のところに行かないと全滅させる恐れがある、というか100%全滅させるからいち早く抜ける必要があるので正直助かるわね…

 

「なら、通らせてもらうわね?」

 

「…うん…あ、暇だから私もついてく」

 

「…そう、好きにしたら?」

 

やりづらい…

 

 

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

「あはははははは!!!!」

 

私は今空を飛んでいる。もちろん魔法によってだ。地面は溶岩だらけでたまに岩のとげが出てくるから飛ぶしかなくなったので頑張って飛んでいる。私は一応空の魔法少女なので空に飛ぶことができるけど、かなり難しんだよねぇ…

 

「星落とし!」

 

「ロックアームズ!」

 

おっと、集中しないと!眼前のきらきらとした金髪の髪をなびかせたギャルっぽい星の魔法少女はまた空から隕石を降らし始め、溶岩の上に足場を作った茶髪のヤンキーみたいな大地の魔法少女は岩でできた腕で私に向かって殴り掛かってくる。

 

とりあえず!隕石は早々に砕いておく!

 

「天爆!からの天撃!!」

 

隕石の真ん中の空間を爆発させ、粉々にした後拳を強化し空間を殴って振動を起こし岩の腕も砕く!ちなみにこの技、昔朱音にそれは白〇のオヤジの技!?とか言われたけどどういうことなんだろう?

 

「星纏い!」

 

お、隕石を速攻で砕かれ悔しそうにしていた星の魔法少女がいきなり輝いたと思ったらこちらにすごい速さで突撃してきた!すごい!めちゃくちゃ速い!

 

「はあ!!!」

 

ものすごい速さで突撃してきた星の魔法少女の攻撃を空間を捻じることで私にあたらないようにして回避しカウンターを決める!星の魔法少女のお腹に向かって全力パンチ!

 

「天撃ぃ!!」

 

バキキキキイ!と音を立て星の魔法少女のお腹のところにある空間が激しく振動してものすごい勢いで星の魔法少女が血を吐きながら飛んでいく、おぉクリーンヒット!痛ったそー!

 

さぁ追撃だ!全力で魔力を回し吹っ飛ばした星の魔法少女に向かって飛翔する。

 

が急に目の前に岩の壁が現れた。

 

すごい!前戦った時よりも魔法の生成速度が上がってる!けど!

 

砕くよ!!

 

「天爆!」

 

瞬時に空間が爆発し壁が崩れ…ない!?うっそ!?どんな硬さしてるの!?天爆は設定した地点の空間を爆発させる魔法だ、どれだけ硬いものでも内部から爆発したら基本砕けるのに!!

 

「アースドーム!」

 

目の前の壁が壊せなかったので急停止したその隙を見計らって私の周りが囲まれた!やるね!なら!

 

「天撃!」

 

全力で空間を殴る!が

 

「割れない!?」

 

「アーススパイク!」

 

その声が聞こえた瞬間私を囲んでいた土?岩?からものすごい勢いでとげが生えてくる!けどそんな攻撃当たらないよ!空間を捻じり、私には当たらないように調節する!

 

「残念!!」

 

「相変わらずのチート魔法だねぇ!!」

 

大地の魔法少女自身も私には当たらないことを予想していたからかドームの向こう側からそんな声が聞こえてくる。

 

「げほ…ほんとにそう、お腹痛いよぅ…」

 

あ、星の魔法少女の声もする。けどだいぶ弱ってるね

 

「まぁでも、これで捕獲完了だな、星宮」

 

「そうだねぇ…礫ちゃん頑張ってたもんねぇ空の魔法少女に壊されない魔法を開発したいって」

 

「おい、ばらすなよ恥ずかしい」

 

あれ、なんだか私がもう負けたみたいな空気になってるけど…

 

「おーい、私まだ負けてないよ!」

 

「言うと思ったよ。だがなてめぇじゃそのドームを壊せねぇよ、少しでも動いてみろそん中に溶岩ぶち込むぞ」

 

「そうだよぉ…もうおとなしくしときなよぉ…」

 

「ーーーやだ!!」

 

考えろ私!この感じ私の最高威力の魔法をぶち込んでも壊れないと思う!どんな原理かわからないけどそんな気がする!というか大地も星も私に対する有効打がないから私を捕まえる形にしたんだ!だって二人とも朱音みたいに空間ごと攻撃することはできないもんね!朱音の魔法は空間ごと燃やしてくるから防げないんだよ!

 

「はぁ…ちなみにてめぇに壊されなかった理由は小細工とかじゃなく私の魂の門の第一門を突破したときに得た魔法だからな。不壊属性の付与だ。ぜってぇこわせねぇよ捕まった時点でてめぇの負けだ」

 

なるほど!そりゃ壊せないわけだ!なら壊すのはやめた!この場所でできることをする!この場所から大地と星の魔法少女を戦闘不能にする!

 

「あ、これまずい奴だぁ…」

 

「ちっ…これだからあいつの魔法は嫌いなんだ!」

 

目をつむり魔力感知を最大にする。するとドームの前にいる二人の魔力を捕えることができた!ならここからは私のターンだ!その感知した魔力を頼りに魔法を行使する!

 

「天爆!!!」

 

「ーーっぶねぇ!」

 

「ーーさいあくぅ…」

 

くそ、外れた!やっぱり目視してないと狙いが定まらないな!けど星の魔法少女は私の腹パンが効いているのか動き出しが遅く当たった感覚があった!けど致命傷じゃない!

 

「星宮!よこせ!!」

 

「おっけぇ!星纏い!」

 

なになになに!?急に二人の魔力がすごい速度で移動してる?狙いが定まらない!?まさかさっきの輝く魔法!?ほかの人にも渡せるのそれ!?

 

「ラヴァドーム!」

 

って今度はなに!?急にめちゃくちゃ熱くなってきたんだけど!?んー?よく見るとドームのそこら中から溶岩がにじみだしてる気が…

 

「あっつい!!!」

 

「うるせぇ!!熱いだけでどうせ無事なんだろうが!!」

 

「ほんと理不尽な魔法だよぉ…」

 

これは、あれだね…私の負け?いや、うーん膠着状態ってやつかな?私とあの二人の魔力が先に切れた方が負けだね!このドームが維持できず崩れるのが先か、あの速度を上げる魔法が切れるのが先か、私の魔法が切れて溶岩に溶かされるのが先か…

 

「我慢比べだね!!」

 

「うぜぇ…」

 

「うざいねぇ…」

 

私の魔力量は朱音より少ないとはいえものすごく多いんだ!負けないよ!

 

 

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

ガキン!ガキン!ドゴン!ズドン!

 

といった音が私と長官の攻撃のたびに鳴り響く、うーんやっぱりまだ速度じゃ勝てないなぁ、破壊力は私の方が上なんだけど長官は刀を振る速度が化け物なので予測して対応しているのが現状だ。

 

「それで朱雀!貴様なぜ協会を襲った!」

 

「だからさっきも言ったよ!彼氏を助けに来たんだって!」

 

そんな問答を繰り返しつつ攻撃の手は緩めない、この人相手に油断なんてできない、だから常に全力でやる!

 

「意味が分からん!!」

 

「…?」

 

長官の顔を見るにほんとに困惑しているのを感じる…なに?どういうこと?本気で知らないっていうの?まさか懲罰部隊の独断?そんなことありえるの?

 

「ーー展開!」

 

そんなことを考えていると長官が自身の周りに刀を八本出現させた。げ…使われた、使わせないように立ち回ってたんだけど考え事に気を取られて隙を与えちゃった。

 

「九刀陣!!」

 

出たよ、刀の魔法少女の真骨頂、それぞれが自動で動き回り敵を切り刻む超強い魔法、しかも自動の癖に魔法を使った長官をサポートするように的確に動き回るから厄介なことこの上ないんだよね…

 

「本気だね長官」

 

「貴様が訳の分からんことを話すからだ!とりあえず制圧して懲罰部隊に預けることにする!」

 

「え、懲罰部隊まだ動ける人いるの?」

 

おばさんには逃げられたけどそれ以外の人たちは念入りにボコったからまだ動けないと思うんだけど…回復能力を持った魔法少女がものすごく頑張ったとか?

 

「…どういうことだ」

 

「うぅん?…ちょっとタイムしていい?」

 

「はぁ…ようやく話す気になったか…」

 

私はそう言って斧をひっこめる。すると長官も刀を鞘に納めた。…周りの刀はまだ消えてないけど。まぁいいや襲ってるこっち側が警戒されるのは当たり前だ。

 

「長官はさ、懲罰部隊が私たちを襲ったことは知ってる?」

 

「ーーーは?」

 

あ、この反応はやっぱり知らなかったんだね。あっぶない余計な戦いをするとこだった。

 

「どういうことだ朱雀…詳しく話せ」

 

「もちろん」

 

私は伝え漏らしがないようにしっかりとあの時の状況を思い出しながら長官に昨日会ったことを話始めようとしたその時

 

 

私と長官の前に何かが降りてきた。

 

 

 

…なに?黒い…球?

 

 

 

「ーーー長官!防御!!!!」

 

「ーーちっ!?」

 

 

ズドーーーーーン!!!!

 

私が長官にそう声をかけたその瞬間黒い球がいきなり破裂した。即座に再生の炎を纏い全力の防御態勢をとることが何とか間に合ったので大したダメージはないが爆発の威力が強すぎる!長官は無事!?

 

「なんだ…今のは…」

 

良かった。無事だった…いやなんで無事なのこの人…防御系の魔法を持ってるなんて噂は聞いたことないんだけど…まぁいいや

 

「長官今の魔法に見覚えは?」

 

「ないな。貴様は?」

 

「もちろんないね…」

 

長官に今の魔法について情報がないか聞くが長官も知らないらしい、ということは協会所属の魔法少女じゃないね、長官は魔法少女を取り仕切ってる人だからこの人が知らない魔法少女の魔法は存在しない

 

「くそ、私の知らないところで何が起きている…」

 

うーん、長官が知らないとなるとちょーーとまずいかもね、十中八九敵だ。しかも協会内部に入り込んで魔法を行使できているとなると協会に張られた結界を突破してきたってことだ。ただものじゃないね、まぁ私たちも突破してきたけど、それと協会の場所は一応協会所属の人間以外には秘密になっている、ということは…境界内部に敵が入り込んでいる?この場合怪しいのは…

 

「長官はさ、懲罰部隊のトップって知ってる?」

 

「…あぁ知っている、が顔を合わせたことはない」

 

「ふーん…ってまた来た!!」

 

再度黒い球が私と長官の目の前に現れる。けど警戒してたんだ!当たるわけがない!というか長官を前にしてそんな魔法は意味をなさない!

 

「疾っ!!!」

 

長官が黒い球が破裂する前に超速で切り刻む。ひゃーー相変わらずすっごい速度!けど斬っただけじゃたぶんこの黒い球は破裂する!ので概念ごと燃やして無効化する!

 

「ーー獄!」

 

ゴオオオ!!とものすごい勢いの炎が顕現し黒い球を燃やす。すると一瞬で切り刻まれた黒い球が存在ごと燃えて消えた。

 

「長官、わかった?」

 

「いや、補足できなかった」

 

私はともかく長官は魔力感知能力をめちゃくちゃ鍛えている。その長官がこの魔法がどこから、誰が使用したのか捕捉できていない?なにそれ…まずくない?

 

 

「ーーはぁ…なんでこの威力の魔法を普通に防ぎきるんだよ…」

 

「ーーっ!!」

 

「ーーふっ!!

 

背後から声!!私と長官は速攻で攻撃を仕掛ける。ほとんど反射による攻撃だが威力はしっかりある!

 

「黒ノ盾」

 

ガギィン!!防がれた?

 

「いきなり攻撃はひどくない?いや…僕もしたから人のことは言えないか…」

 

「何者だ…」

 

長官は魔力を迸らせながら下手人に声をかけるが…あぁこの感じ少し前に感じたばかりだから私はわかってしまった。

 

「どうも、長官殿、それと朱雀ちゃん、悪魔さんだよぉ~」

 

黒い盾のようなものの後ろで人型の真っ黒な境界の悪魔がへらへらと笑っていた。

 

 

 

 




はい、境界の悪魔さんの登場です。
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