俺の彼女がまさかの魔法少女   作:愛板将軍

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魔法少女24

 

「うーん?長官?気のせいかな?境界の悪魔が現実世界に出てる気がするし何なら結界張ってる協会内部に侵入してる気がするんですけど?」

 

「…」

 

おっと長官が呆然としてる。いやまぁそりゃそうだよね。私たちは境界から境界の獣及び悪魔が現実世界に出てこないようにするために戦っていたのだ。もちろん今ほど魔法少女の数と強さが一定の水準に達していない昔に境界の獣に境界から出られたことはあったらしいがその事件を除いて境界から奴らが出てきたなんて報告は受けていない

 

ただ直近では、フェイス…あの顔の化け物が境界を抜けてくる可能性があるため私たちが負けた場合、あの地点一帯を封印してフェイスを倒せる魔法少女が現れるまで何十年も封じ込める予定だったのだ。それも境界内で強大な魔力を持った魔法少女が死んだ場合のみ発動できる犠牲封印という形で…

 

まぁフェイスは優君が消し飛ばしたおかげで危険はなくなったけど

 

「ん?かなり困惑してるね?どうする僕としては全然戦わずにお話しするだけでもいいよ?」

 

私と長官の頭の中が疑問であふれているのを見て悪魔はそう声をかけてくる。へらへらと笑いながらそう言っているが、うーんこれはここでお話したらダメなやつかな?

 

私の直感がそう言ってる。しかもこの感じ高確率で当たるやつだ

 

じゃあすぐ考えろ、この境界の悪魔の有利にさせるな、奴はあからさまに時間を稼ごうとしている?ということはなにか時間がかかることをしている?そもそもこの境界の悪魔は今の今まで境界内部でもかなりの権力を持つ長官にすら存在を知られていなかったのだ。そんな悪魔が私たちが襲撃をかけたタイミングで姿を現した?ということは私たちが何かをすることを嫌がっている?

 

まさか

 

「ーーー懲罰部隊?」

 

「ーーうわぁ…頭の回転速度気持ちわるすぎでしょ…」

 

「どういうことだ朱雀」

 

長官は悪魔からは一切目を離さずに私にそう聞いてくる。けどこれは説明してる暇ないかな?境界内じゃないから被害が広がりすぎる『終局』は使えないので火力は落ちるけど…まぁ長官がいるんだ。それなら速攻で倒せる。

 

「時間稼ぎ目的、おそらくカギは懲罰部隊!速攻で片す!」

 

「了解。即斬って捨てる」

 

「修羅かな?」

 

さっすが長官、普通ならここで少しでも情報を引き出してからとか言ってもおかしくないのに即断即決だよ!かっこいいね!

 

「天を焦がせ『朱天ノ斧』」

 

「展開、九刀陣」

 

「うっそ、マジ?ーー引き裂き染めろ『黒ノ爪』!」

 

斧に炎を灯した私と長官の魂の門第一門突破した際に得たとされている『斬鉄』を纏った刀が境界の悪魔が自身の手に生やしたどす黒く禍々しい長い爪と衝突したかに思われた。

 

「あっつ!?それとあっぶな!?」

 

私の斧が奴の爪と衝突した際に燃やして斬って奴の腕を炭化させ、長官の刀がもう片方の爪を一瞬で斬り腕も斬り落とした。

 

「長官合わせて」

 

「そちらが合わせろ」

 

またまたぁ長官はそんなこと言って私の攻撃にドンピシャで合わせてくれるんだからぁ!

 

「ちょ、待って!?」

 

一手目の打ち合いで己の両手を失った悪魔がなんか言っているが気にしない

 

「九刀陣 乱舞」

 

長官が再び斬鉄を九つの刀にまとわせ、刀それぞれがすべて違う軌道を描いて奴の体をみじん切りにする。うっわすっご、やっぱり長官のあの斬鉄とかいう、防御無視刀はチートすぎだと思うよ、っとそんなことは置いておいて、長官がしっかりと燃えやすいように細かく斬ってくれたのであとは、すべてを燃やすだけだ!

 

「獄!!」

 

概念ごと空間を燃やす私の炎がみじん切りにされた境界の悪魔の体をすべて燃やし尽くした。

 

「さて、ここからかな?」

 

私はすべての体の破片が燃えたことをしっかり確認した後、周囲の警戒を開始する。

 

「そうだな」

 

同じく長官も一切気を抜いていない。まぁそりゃそうだよ、境界の悪魔がこんなに弱いはずないもの

 

 

「おおかたあれは分身ってとこかな?」

 

「十中八九そうだろう、手ごたえが軽すぎる」

 

うんうん、やっぱりそうだよね、あれじゃ弱すぎるよ境界の悪魔ってのは大体一つはやばい魔法を持ってるんだ。長いこと魔法少女を経験してたから私は知ってる。

 

さて、どこからくる?次は分身100体くらい出して一斉に襲い掛かってくるとかありえそうだよね

 

 

 

 

 

 

 

…一分経過

 

「…」

 

「…」

 

「逃げられた?」

 

「いやそんなはずは…」

 

 

…二分経過

 

「そういえばさ長官あの分身が消えるとき見た?」

 

「あぁしっかり見たぞ、境界の獣や悪魔を殺した際に起きる光の粒子は出ていなかった。」

 

「うん、それならやっぱり死んでないよね、ということは…逃げた?」

 

「…」

 

「…」

 

あはは…まっずい

 

「長官全速力で懲罰部隊の部隊宿舎に案内して!」

 

「…」

 

長官は無言で走り始めた。なんかちょっとだけ顔が赤くなってた。…ごめん長官あいつらの目的が時間稼ぎだってこと忘れてたよ…そうだよね私たちと戦う必要なんてないよね…ぬわぁ~朱音ちゃん不覚ぅ!

 

 

 

 

 

 

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

「ねぇ、弓の魔法少女…じゃなくて白羽(しらは)ちゃん、この方向って懲罰部隊への方向であってるかしら?」

 

「…しらない」

 

「そ…そうなのね」

 

うーんやりづらいわぁ…あれから私と瑠華ちゃんそしてなぜか一緒に移動している弓の魔法少女こと弦音 白羽(つるもと しらは)ちゃんは私を先頭にして懲罰部隊の部隊宿舎に向かって走っていた。

 

一応昔に見た境界内の地図の記憶を頼りに進んではいるけどあんまり自身は無いわね…一応協会内部の地図は極秘情報だからちらっと盗み見ることしかできなかったもの

 

「…でもこのあたりで懲罰部隊の人は見たことあるからあってると思う」

 

「ほんと!よかったわぁ…」

 

白羽ちゃんが相変わらずのジト目無表情のままそう伝えてくれる。そういえば弓の魔法少女の実家は東京だって聞いたことがあるわね、もしかしてかなり協会本部に来ているのかしら。

 

そう考えながら走っているが、うーんやっぱり少し気になるわね。一人だけ走るペースが一定ではない子がいるのよねぇ…

 

「瑠華ちゃん、無理しちゃダメよ?」

 

私がそう声をかけると瑠華ちゃんはバッと焦ったように顔を上げてかなり疲労が見える顔で返事をする

 

「ーーだ、大丈夫だ。心配ご無用、弟子を助けるまではなんとか持たせる」

 

瑠華ちゃんはそう言うがちょっと限界かもね…明らかに集中できていない、こんな状態で仮想ではあるけど敵地に突入なんてさせられない、ちょっと休んでもらおうかしら…この子にけがをさせたら銃の魔法少女にものすごーく怒られそうだし…どうしようかしら?そう考えていると白羽ちゃんが急にストップした。

 

「…あ、この建物かも」

 

白羽ちゃんが目の前の大きな建物を指で指し示しながらそう言っている。

 

あら、ほんとだわこの位置の建物が懲罰部隊の部隊宿舎件本部だと私の記憶も言ってるわね…どうしようかしら…あ、そうだ

 

「さて、じゃあ私一人で突っ込むから二人はここで逃げる奴がいないか確認してくれないかしら?」

 

あら、咄嗟にでた私の案だけどちょうどいい案ね

 

「…了解、お守は任せて」

 

「…了解だ」

 

お守って言っちゃダメなのよ白羽ちゃん…瑠華ちゃんへこんでるじゃない…後もう完全にあなたこっちの仲間ね…

 

「それじゃ、行ってくるわね」

 

私が若干あきれた目で白羽ちゃんを見ながらそう言って建物の中に入るために大きなドアを開けると、

 

 

 

全く予想すらしていなかった驚きの光景が広がっていた。

 

 

 

「うそでしょ…」

 

「来たか」「そうだな」「思っていたより早かったか」「しかし三人だけだ、時間稼ぎと言わず殺してしまおう」「おぉ、それがいいな!」

 

電気もついていない大きな玄関ホールでにこやかに私たちを殺す相談をしている境界の悪魔が無数に存在していた。何体いる?100?いやそれ以上!!

 

ってまずい、意識を持っていかれすぎた!すぐ動かないとまずいわね!

 

「白羽ちゃん!それと瑠華ちゃんは下がって!!!」

 

「…ハンドレットホワイトアロー」

 

白羽ちゃんが私と声掛けとともに即、矢を射るその数100本、ほんとすごいわねこの子の魔法は、一本しか撃っていないはずの矢が一瞬で100本まで増殖したわよ…

 

「「「「「「「「「黒ノ盾」」」」」」」」」

 

が境界の悪魔も黙って矢を食らうはずがない、数人の悪魔がどす黒い盾を展開し矢を受け止める

 

ズドドドドドド!!!!!と轟音が鳴り響いた。

 

防がれた?いや、数人倒してる?

 

「…どういうことなの?」

 

「…分身?」

 

白羽ちゃんも困惑している、正直私もだ。今の攻撃は境界の悪魔たちに先手を取らせないための牽制攻撃のようなものだ。もちろん当たれば致命傷にはなる威力で射られていたが境界の悪魔の作り出した魔法の防御を抜けるほど強い攻撃というわけでもない。

 

そのはずなのだが前方にいる悪魔の数人は死んでいる。

 

「光になってないわね?」

 

「…分身だから?」

 

いや、分身ならば致命傷を食らった瞬間に消えているはずだ。それに無数にいる悪魔たちは全員顔や体系も違う、いくら悪魔といえど性別、年齢、体型、そして魔力量を変えて分身をするなんてできない…とおもう。おそらくだけど

 

そうやっていろいろと考えていると悪魔たちが騒ぎ始めた。まるで効いていた話と違うといった風に

 

「おい!あいつら上位ランカーだ!!」「ふざけんな!!俺たちは悪魔になったんだぞ!なんで悪魔の魔法を貫ける!!」

 

「ーーー悪魔になった?」

 

「…」

 

悪魔になった。それはつまり、もともと悪魔ではなかった?どういうこと?奴らは完全に境界の悪魔といえる魔力量をしてるしその魔力からは境界の悪魔、それに境界の獣特有のおぞましさも感じられ…

 

 

いや、そんな…まさか…でも間違いない!!

 

 

「ちょっと待ちなさいよ…うそでしょう?」

 

あまりにも予想していなかったことに気が付いてしまい言葉が震える、なんで?どうやって?

 

「…なにかわかった?」

 

私が狼狽していると白羽ちゃんがそう声をかけてくる。私はぐっと気持ちを抑え込んで白羽ちゃんに私の気づいた最低なことを伝える。

 

「あいつらの顔…私知ってる」

 

「…?」

 

ぞわっと体全身に冷たいものが走る。そうよ、あの顔、あの顔もあの顔も!昨日!私は見た!!

 

「ーー全員…ここにいる境界の悪魔全員懲罰部隊にいた人たちの顔よ…」

 

「…まじか」

 

白羽ちゃんのほとんど動かない表情筋がそんな意味の分からない情報を聞いてかすかに動いた。




ちなみに、朱音ちゃんと長官が協力して倒した悪魔(笑)は概念ごと燃やされて死体も焼失したので朱音ちゃんたちはそれが分身ではないということに気づくのが遅れました。
死体が残ってたら違和感に気づけたのに全部燃やしちゃうから…
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