俺の彼女がまさかの魔法少女   作:愛板将軍

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活動報告にも書いたんすけど諸事情で腰をやりまして現在回復に努めています...そのため執筆速度がバカみたいに落ちているので更新がかなり遅いです。マジでごめんなさい


魔法少女44

『朱音たちが繭を破壊する少し前』

 

 

「さて、亘一君ものすごく簡単なものになるけど授業を始めるわね?」

 

「あぁ、よろしく頼む」

 

私は即座に移動した朱音ちゃんたちを見送った後亘一君に魔力の簡単な使い方をレクチャーするために説明を始めた。今の状況では魔力に目覚めたての亘一君ですら大事な戦力なのだ。せめて魔力による身体強化と自身の魔法をある程度使えるようになってほしい、がおそらくそれは難しいとおもう。だって亘一君の魔力は私...呪いの魔法少女から流れたもので覚醒したのだ。朱音ちゃんの魔力によって覚醒した優君は炎の魔法が使えるようになったのだ。火力はかなり低いけれどあぁ、それと化け物みたいな再生魔法ね。ということは亘一君も呪いの魔法に目覚めるだろうなぁと予想できる。

 

というか恥ずかしいわねこれ..あなたが好きですって周囲の人そして好きな人に向かって全力で愛を叫んでいるようなものよね彼氏が魔力に目覚めるって。朱音ちゃんはよく耐えてるわね...私結構限界気味よ?これでも亘一君への恋心なんてものがあることにすら気付いてなかったのに急にこうなったんだから...

 

まぁ?たしかに?彼と初めて会ったあのパーティーの時に初めて着るドレスと靴のせいで転んでしまった私をスマートに助けてくれて?私が小学校で孤立しているときも黙ってそばにいてくれて?私自身彼に何かしてあげたとか貸しを作っていたとかいうわけでもないのに家族が終わってしまう危機を私との婚約という形で救ってくれて?大学生になっても婚約を続けてくれて定期的に全女の子が憧れるおしゃれなレストランとかに連れて行ってくれて?顔がめちゃくちゃかっこよくて?スタイルもよくて?そんな彼を好きになるのは百歩譲ってわかるけれど?それでも魔力が覚醒するほどあ、あ...あ、愛してるなんて...そんなはずないわよ!?

 

ーーー目の前に私の魔法少女服と同系統の服を着た彼がいるけれどね!?それでも私はそこまで亘一君を愛してるわけではないわよ!!ほんとよ!!

 

 

ーーーゴホン、っとそんな事を考えるのはあとにしよう。とりあえず亘一君が使えるようになる魔法だ。先ほども考えた通りおそらく亘一君は呪い系統の魔法が使えるようになるはずである。

 

けれど...その...呪いの魔法は扱いがかなり難しいのよねぇ...確かに強い魔法ではあるのだけれど私が魔法少女として活動を始めたころなんかはものすごーーく弱い境界の獣にやられそうになるくらい戦闘に向いていないのだ。理由?それは簡単呪いの効果を高めるためには呪いを溜めて圧縮する必要があるのよ、要するに詠唱が必要なのよ例えば私の『呪の榴弾』一発発射する場合詠唱時間は5分ほどいる。一応詠唱しなくても魔法は出せるけどろくな効果を発揮しない。だからこそ初心者には本当に向かない魔法なのよね、私は『魂の門』の第一門を開けたからその性能を120%くらいで発揮できてるだけでね。

 

というか思い出しただけで寒気が走るわね...『魂の門』の試練は...魂の門の中で12時間呪いにかけられ続ける。その間正気を保ち続け死ななければクリアとかいうバカみたいな内容だったのよねぇ...それを何とかクリアしたから呪いの効果の増幅及び詠唱破棄という最高の力を身につけられたけれど。

 

うん、色々考えて方針が決まったわ。亘一君には身体能力強化をとりあえず覚えてもらおう、その方が絶対に良いわよね

 

「じゃあ亘一君とりあえず身体能力の強化を...」

 

「あぁ、それはもうできる。ふっ!ーーーこうだろう?」

 

「...」

 

何でできるんだろう...あ、そういえばこの人も天才なんだった。日本一の大学に現役で合格するし高校生の時にサッカーで全国大会に出ている人だったわね...身近に風ちゃんとかいうバグがいるから忘れてたわね...

 

とりあえず私は気を取り直しつつ彼の身体能力強化の魔力の流れを見る。うーーんムラはあるし『魔力順天』にはかけらも至ってないけれど形にはなってるわね...亘一君の魔力量は今の段階で中堅どころの魔法少女より少し少ないくらい、『魔力順天』ができていないと一戦で魔力が尽きる可能性があるけれど今回は優君というチートがいるので魔力不足は考えなくていい、ということは

 

魔法かぁ...いきなりさっき考えたプランが台無しになったわね...

 

「どうした涼さん?なにかあったか?」

 

私が頭を抱えてうずくまっていると亘一君が心配そうに私に声をかけてきた。

 

「だ、大丈夫よ?じゃあ次は魔法ね?亘一君的には魔法の感覚って掴めるかしら?」

 

「ーーあぁ、なんとなくわかる」

 

わかるのねぇ...わかっちゃうのねぇ...もうやだこの人...

 

「つ、使えたりするのかしら?」

 

「ふむ...『暴ノ祝福』」

 

亘一君がそう魔法名を唱えると私に彼の魔力が付与された。

しゅくふく?いえ、待って?これは...加護?『暴』ということは...ある仮説をもとに私は亘一君に背を向けて何もない空間をパンチしてみーーーパァン!!

 

「うっそでしょ...」

 

「ふむ...」

 

おかしい、明かに威力がおかしい、私は完全に後衛向けの魔法少女なのだ。身体能力の強化は確かにできるけど私の場合効率が悪いのだ、前衛タイプの朱音ちゃんたちに比べて込める魔力の量が違う、そんな私が放った何でもないただのパンチが明らかに前衛タイプの魔法少女たちとおんなじ威力をしている。

 

「...あ、消えた?」

 

そんなことを考えていると私に付与されていた亘一君の魔力が霧散した。なるほど、効果は強いけれど効果時間は短いのかしら?

 

「ほかにもあるが使った方がいいか?」

 

「ーーほかにもあるの...?」

 

この人は...普通魔法を使えるようになった人が使える魔法は一つなんだけれど...

 

「あぁ、『腐敗ノ呪い』」

 

彼はそう言ってそばにあるテーブルに触れた。すると亘一君がふれているテーブルがと崩れていった。がすぐにその腐敗は止まった。

 

「...なるほど」

 

よーくわかったわ。まぁケースが2例しかないけれど魔法少女から流れた魔力で魔力を覚醒させた人の魔法は『反転』するのね。

 

優君の場合、炎は朱音に比べて火力が低い、そして朱音の再生能力に比べて再生能力が段違い。まとめるなら『破壊』が反転して『再生』かしら?

 

そして亘一君の場合、呪いの効果時間は私に比べてかなり短いけれど効力が大きい、そして呪いを反転させた『祝福』が使える。おそらくというか仮説の段階を出ない考えだけれどある程度あっている気がするわね...亘一君の場合『呪い』が反転して『祝福』?けれどその場合なんで『呪い』の魔法も使えてるのかしら?うーんわからないわね

 

けれど、ゲームで言うところのバフ、バッファーが味方にいるのは本当に心強い!今はそれでいいわね!

 

「亘一君!とってもいい魔法よ!!」

 

「ふむ、そうか。役に立てるならよかった」

 

「そうやねぇ?ほんに良い魔法やわぁ、うちが欲しいくらい、ただ今はーーー邪魔やねぇ?」

 

その声が聞こえた瞬間亘一君の足元に魔法陣が現れ......

 

「させないわよ!!!『呪ノ槍!』」

 

すぐさま詠唱を破棄して作成した呪いが極限まで圧縮された槍を魔法陣に刺す!するとバキキキキキ!!という不快音を出しながら魔法陣が壊れーーー壊れてない!?まずい!

 

「亘一君離れて!!」

 

「ーー!!」

 

私の焦ったような声を聴き亘一君は全力で身体能力を強化して魔法陣から脱出する。そして亘一君が脱出した数秒後魔法陣から爆発的な勢いで食虫植物?の華が生えた。

 

あ、危なかった...私が『呪ノ槍』で魔法陣の発動を妨害しなかったら...じゃない!今はすんだことを考えている場合ではないわよ!

 

「あらら、避けられてもうたわぁ...さすが上位ランカーの魔法少女やねぇ...」

 

敵がそう言って私に向かって拍手をしてくる。あーーこれ完全にまずい明らかに...彼女は、『花の魔法少女』は悪魔堕ちして化け物みたいな力を身に着けて、私たちを襲いに来たようである。

 

「一応確認するけれど、裏切ったの?」

 

「そうやで?」

 

「なんでかしら?」

 

「うち、負け戦は嫌いなんよぉ」

 

「いつから裏切ってたのかしら?」

 

「ずっと前からやねぇ。こんなけったいな力を手に入れたのは今さっきやけれど」

 

「なるほど、繭ね...」

 

最悪だ最悪だ最悪だ最悪だ最悪だ最悪だ最悪だ最悪だ最悪だ最悪だ最悪だ最悪だ最悪だ最悪だ最悪だ!朱音ちゃんたちが間に合わなかった!?いや違う!向こう側で朱音ちゃんのとんでもない魔力を感じる!けれど敵の魔力は感じられない?ということは

 

繭は複数ある!!

 

「...さすがやねぇ、もう気づきはったんか?一応答えいるやろか?」

 

「ちょっとほしいわね。」

 

私は精一杯虚勢を張りながら『花の魔法少女』だった人型の美しい悪魔に返答する。

 

「3やねぇ、ただ今一個燃やされちゃったけれども、ふふ想定外やわぁこの広い境界でこんな短時間で繭を一個見つけるとは思ってへんかったで?おかげで計画がぱあになってもうたわ、悪魔堕ちした3人の魔法少女で朱雀と鬼を殺すっていう計画が」

 

「ならここは退いたらどうかしら?想定外のことが起こったなら撤退もありよ?」

 

「うーん、そうしたいところやねぇ、予想外に戦力がおるみたいやし、罠の魔法少女とよぉ分からん犬、それと呪いの彼氏?さんがいるのは予想外やねぇ」

 

「ならーーー」

 

「まぁその程度なら何とかなるから別にええわ...ほな?さっさと死んでぇな?」

 

花の魔法少女はそう言って背後にものすごい数の魔法陣を展開した。あらぁ...こーれはちょっとまずい、かしら?

 

「涼さん!!『魔ノ祝福!』」

 

少し絶望した表情を浮かべていると亘一君が私の背後から『祝福』を飛ばしてきた。そして私の前に立って私を守るために魔力を使って体を強化し始める。

 

「すまない!僕にはこんなことしか!だが!君だけは守って見せる!」

 

亘一君は一度も私の方を振り返ることなく、目の前の『花の魔法少女』をまっすぐ見据える。彼の天才具合ならばもうすでに魔力感知も身に着けているはずだ。ならば今私、そして亘一君に向けられた魔法陣に込められた魔力、そして『花の魔法少女』だった悪魔に宿るバカみたいな魔力も感知できるはずである。けれど、彼は私を守るために私の目の前に立っている。一切の震えを見せず、全力で私を守るために耐えようとしている。

 

 

 

 

 

ーーーふふふ!私の婚約者はあきらめていないわよ涼風涼!私の好きな人が漢を魅せてるわよ涼風涼!ならどうする!私はどうする!?

 

 

 

「ーーーー私も女の意地!!魅せないといけないわよね!!!」

 

 

 

覚悟は決まった!さっきまでの弱い悪魔堕ちとの戦いみたいに守らないといけない一般人もいない!から全力で戦える!!

 

それに愛する彼に加護を!祝福をもらった!!

 

なら!!この程度の試練!!余裕のよっちゃんよ!!

 

「超多重展開!!『荷呪粒子砲』!!!!」

 

亘一君がかけてくれたバフ、いや祝福の魔法!おそらく『暴ノ祝福』とは違い魔法に関する能力を引き上げるもの!だとするなら!普段10個程度しか作れないこの魔法も多重展開できるはず!というかしなさい涼風涼!じゃないと!

 

ーーーー女が廃る!!!

 

「あらら、なんやのその魔法...」

 

「私のとっておきよ!!!」

 

私がそう言った数秒後、魔力のチャージが終わった『花の魔法少女』が動く

 

「『黒百合の吐息』」

 

「発射ぁああああ!!!」

 

 

私と彼女が展開した魔法がものすごい衝撃と音を立てぶつかり合った。

 

 

 

 

 





皆は花の魔法少女のことを覚えているかな!?朱音の家に挨拶に行く前に優君と朱音が立ち寄った洋菓子屋の人です!


え?朱音に燃やされた繭に入ってた魔法少女は誰なんだって?『木の魔法少女』です。
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