ニコニコ笑顔の陽街ちゃんが画面に映る。
さっきまでのチャットでのやり取りはなかった事にして、連絡出来ますとか言ってたけど、そういう事前のやり取りは無かったという体でいきなり通話に出た感じにしてくれてる。
『いやぁ、急に通話が来てびっくりしましたよ』
「最近ラジオも始まってお忙しい中ありがとうございます。陽街さんはですね、最近ビジネスパートナーに桜もち先輩を迎えまして活動してまして、先日もね、記念ライブで自身2作目となる1年ぶりの新曲を発表するなど歌関係に力を入れてます。今後も記念配信ごとに楽曲とか増えるのかなとか思うと、記念ライブ配信は見逃せないし、あっ、そうそうテトリスも上手で」
コメント:長い長い
コメント:引いてんで
コメント:オタクくんさぁ……
「あっ」
『そーなんですよ、よかったらMVも見てもらえたら……それで、逆凸は私で3人目ですか』
「そーなんですよ、よかったらコラボもしてもらえたら……」
『じゃあ、カラオケとかどうですか。オフコラボで行きますか』
「オフはちょっと……」
コメント:口説こうとしてない?
コメント:オフはちょっとは草
コメント:日和るな!コラボしろ!
『な、何でですか……』
「いや、恥ずかしいので」
『何でよ!恥ずかしいって、どういうこと胡蝶さん!』
コメント:これは陰キャ
コメント:化けの皮が剥がれたな
コメント:陽キャの擬態して
「うるさいな!キョドってる私見て楽しいか!」
『えー、キョどっちゃうのかな?かな?衛ちゃんのこと好きすぎかな?きゅるるん』
「あっ、蛙化しそう」
『何でよ!』
「衛ちゃんはね、媚びたりしないの、むしろ突き放す感じで偶にデレるから奥ゆかしさがあるの」
コメント:うわぁ
コメント:厄介すぎだろ
コメント:生姜焼き定食になってそう
桜もち:見てんでぇ……
「あっ、なんか連絡来てる。えっ、これ繋げた方がいいのかな?」
『奇遇ですね、私の方にもチャット飛んできてる。うるせぇ』
『おうおうおう、何イチャコラしてんだよ』
『してねぇよ、なんだテメェ……節穴かぁ?』
「もちち、もちちじゃないか!やはり、もちメットはビジネスじゃないんだ!」
コメント:ドーモ、ビジネスパートナーさん
コメント:なんか増えたな
コメント:もちちもよう見とる
「…………」
『えっ、何この空気』
「あっ、続けて下さい」
『えっ、やり辛っ……えっと、はい!エリート巫女の桜もちです!』
『うお、やりおったコイツ、マジか』
『うるせぇ!ちゃんと進行しなきゃでしょ!なんか言ってよ胡蝶ちゃん』
「あっ、お気になさらず……」
コメント:5期生で見覚えある光景
コメント:壁だ、壁になろうとしてるんだ
コメント:ただのオタクですな
両耳から音声を聞くときは、コメントに邪魔されず、自由でなきゃいけないんだ。
うん、だから悪くない。
『もちちゃんも、コラボしたいんですけーど』
『マジで喋らねぇぞ、この先輩……』
「途中加入ですけど、衛ちゃんが先輩なんで、そこは間違えないでもらって」
『あっ、はい』
コメント:面倒クセェ
コメント:0期生なら先輩では?
コメント:移籍してきたから後輩
『最近、事務所を構えてましてね』
「ん?」
『フォ口ライブと言いまして』
「ふぉぐちらいぶ?」
『それなら3人でコラボ出来るよ』
『いや、やべぇだろ。お前やらせちゃマズイだろ』
それはワールドセフトオート、ワルセフというゲームだ。
世界を盗むとか直訳はすごいが、要は犯罪とか色々やるゲームへのお誘いだった。
これは後々にストリーマーがみんなやったりと、歴史の長くなるゲームだ。
機械核、アームドコアみたいに有名タイトルだね。
『まぁ、職業体験ということで』
「何やるんですか?」
『まぁまぁ、集金とかかな』
コメント:集金(意味深)
コメント:言えぬ……
コメント:何がマズイ言ってみろ
「分かりました。楽しみにしてますね」
『絶対ヤベェだろ』
『衛ちゃんの方がヤベェだろ』
『んだとテメェ』
「はい、もちメットでした。ビジネスと言いつつ仲良しですよ〜」
じゃれ合いながら通話が切られていく。
最後まで芸が細かい、これがもちメットかぁ。
しかも、私のキャラに合ったゲームをチョイスしてきたなぁ。
「最後の0期生はDaizu先輩ですね。地理が得意なお姉さんで、大人の事情でコラボは出来ないですね。レーベル所属で音楽に力を注いでるイメージの方も多いかなと」
コメント:特殊なフォロメンだよな
コメント:フォローに移籍すればいいのに
コメント:衛ちゃんが前にいたね
「じゃあ、続いて1期生に……あっ、はい!こちら、胡蝶舞姫です。あっ、はい、音声乗せますね」
『はーい!こんこんきーつね!黒井ハルカゼでーす、そして!』
『こ、こんばんドドド!角突わたあめでーす……あっ、お疲れ様でーす』
「はい、黒井ハルカゼ先輩と4期生の角突さんです。なんかやってたんですか」
『胡蝶!一緒に一狩り行くぞ!フォローライブ狩猟部をここに結成する』
「あぁ……それで二人でいたんですね」
そういえば、今はモンスターを狩るゲームの最新作が売れ始めたんだっけ。
それでちょうどやってたのかな?いや、配信枠ないな。
『胡蝶ちゃんは何使うの?ガンランス?アックス?』
「無印の頃から大剣ですね」
『無印?』
『いやぁ、古参のハンターですなぁ』
「昔は洞窟に剣が刺さってたり、その場で調合していてな……」
コメント:無印のモンスターハンティング……2004年!?
コメント:17年前ってマ?
コメント:お前いくつだよ……
『インターネット老人会が始まっちゃうよ』
「このあと配信なんですか?」
『そうなんですよ!このあと、漁火フレアも交えて、バカタレ共で一狩りやりまーす』
「はーい、バカタレ共はですね、ホラゲ好きなハルカゼさんによってフレアさんがやる事になって、起きてたから呼ばれた角突さんで結成されたグループで、バカではないです」
『いや、全員モンスターに突撃するからバカだぞ』
「はい、ハシゴ外してきました。バカです」
『バカって言ったな!燃やしてやる』
「恐ろしい先輩や、燃やしに来てる」
コメント:初配信……うっ……
コメント:ジョークですやん
コメント:モンハンみんなやってるもんな
「急に来ていただいてありがとうございました。また、連絡します。あっ、フレアさんにもよろしくお伝え頂けたら」
『ビジネス!しっかりしてる胡蝶なんて、解釈不一致!』
「面倒くさい先輩だな……」
『胡蝶先輩、本音が漏れてる!漏れてる!』
「引き留めるのも悪いのでバカタレ共のお二人でしたー」
順番は変わってしまったけれど、サーバーを読んでみんな突撃してきてくれたんだな。
コラボがどんどん決まっていく、調整しないと。
「あっ、また来ましたね」
『おおい!ウチのこちょうちゃんはどこだよ!』
「はーい、1期生の冬色フェス先輩でした」
『待って待って、ごめんって!切らないで!』
コメント:フェスちゃん来た
コメント:こちょうを返せ!
コメント:赤スパの人だ
『胡蝶ちゃん、いま何人来たの?フェスずっと待ってたんだよ』
「凸られてるのはカウントして良いんだろうか……」
『フェスね、雑談コラボしたいなぁ……こちょうちゃんと』
「ッスー、ちょっと何言ってるか分かんないですねぇ」
『えー、リスナーも見たいよねぇ』
コメント:凸られてるから逆凸カウントしていいんか?
コメント:そうだそうだ
コメント:フェスちゃんはよう分かっとる
「じゃ、検討します」
『やらない奴だ!やだやだ、需要を無視するとか配信者としてどうかと思います』
「クソ、正論ではある」
『はいはいはい!フェスがお姉ちゃんやるから、こちょうちゃんでコラボね』
「検討します」
コメント:やらない奴だ
コメント:やだやだやだ
コメント:こちょうちゃんを返せー!