胡蝶の夢、或いは不労所得の夢   作:nyasu

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超まがまがーず、マイクラ配信

世間じゃ、ハーメルンで読んでた小説がラノベ化して、宣伝のために大物声優がVチューバーなんてやってることで大いに盛り上がっていた。

世の中じゃ、どんな人がいるかは知らないけどそういう活動があるのは知ってる程度の印象で、ユーチューバーみたいなもの?みたいな感じだった。

 

一般人からしたらそうだろうけど、私のような知ってる人からしたらまだそのレベルか数年前に通った道だ。

そんな感じだった。

オタクですらラノベや声優さんをきっかけに、知っては居るけど見てみるかみたいな人が出るくらいだ。

 

さて、そんな時期に後輩とコラボするのも終盤とかして来た。

後輩である、先輩としてちゃんとやらねば……前世のモンスター社員な後輩とか思い出される。

うぅ……だ、大丈夫かな?

 

『はぁーい!こんラミィ!雪山ラミィと〜』

『こんねねー!桃雀ねねでーす!あっ、と!』

「こ、こんこちょー!胡蝶舞姫です……ハイ」

 

コメント:後輩のほうがちゃんと挨拶してる

コメント:オラ、腹から声出せ

コメント:マイクラフトとか初か?

 

『『三人合わせて、超まがまがーずでーす』』

「……です」

『先輩、声出てないですよ!』

『やめなさいよ!』

 

コメント:煽られてて草

コメント:俺には分かる。陽キャ過ぎてスロウ掛かってるんだ

コメント:阻害耐性付けとけよ

 

ちげーよ、なんでお前らはLOLの話ししてんだよ。

お前、あれだよ、あの、配慮ね、気遣いだから、これグイグイ行かないのはそういうアレだよ。

 

「はい、今日は後輩に全然inしてないサーバーを案内してもらいます」

『ねね、先輩とコラボ楽しみだったんですよ』

「あっ、嬉しいです」

 

コメント:草

コメント:こないだの配信と別人やんけ

コメント:ユニットの間に入るのはとか考えてるんだろうなぁ

 

マイクラフト、VTuberがとっかかりとして一度はやったことがあるゲーム。

インディーズで売れたのもあるが、内容としては資材を集めて物を作ったりモンスターを倒したりするゲーム。

シンプルながら凝ったりすると色々と作れたりと子供もやりやすいゲームとなっている。

 

「まずは、お二人のユニットの由来でもある禍々しいマガマガハウスとやらに案内して貰おうかなと……」

『はーい、任せて下さい』

『胡蝶先輩、はい!これ!これあげる!』

 

ポンポンポンと画面のキャラから装備が投げられる。

防具一式、おぉ、後輩からのプレゼントだ。

 

『先輩クソ雑魚だから、死なないように作ったんですよ』

『すいません!すいません!』

「あ……うん、ありがとね」

 

コメント:それはそう!

コメント:悪意が無いのがまた

コメント:キッズって素直だよなぁ

 

とはいえ、移動中に死んだりしないように後輩からのプレゼントである。

ありがとうね、介護されてる気分だわ。

 

「あっ、トロッコとかあるんですね……」

『これで移動も、あっ』

「あっ?」

 

マガマガハウスまで移動できるトロッコがあった。

後輩達がレールを敷いて、乗れば移動できるギミックを作ったのだ。

3人で乗っていこうという流れだったのだが、問題が発生した。

3人で乗り込んだら、トロッコとトロッコがぶつかって反発した。

どういうことかと言うと、後輩達2名が真っ直ぐ進み、私だけ逆走していたのだ。

 

「えっ、えっ、これどうやって降りるの!?」

『まずい!先輩!』

『何やってんの!ねねちゃん!』

 

コメント:どこ行くねーん!

コメント:下手すぎワロタ

コメント:降り方も知らんのか

 

「お前ら助けろ!Shiftだな!よし、よし降りれた!」

『先輩大丈夫ですか!』

「大丈夫大丈夫、もう一回乗るから」

 

コメント:どっちが後輩か分かりゃしないぜ

コメント:セリフが三下すぎる

コメント:本性現したわね

 

何だかんだありつつ、マガマガハウスにやってきた。

マガマガハウスは、よくわからんセンスでグチャグチャしていて禍々しい。

なんで作ったのかは当人達も分からない、改築し続けたらこうなってたらしい。

で、今日予定してたやることがなくなってしまった。

打ち合わせはしたんだよ!ゲームしながら雑談しようで終わったけどね!

 

「ここが後輩達のハウスね。なんで家のなかにマグマがあるんだろ」

『そーでーす!5期生毎に階層が……一部浸食してるけど!分かれてー!ます!』

「うん、あの、伝わってるから普通にしてくれていいからね」

 

コメント:小学生かな?

コメント:俺、尻尾見えるよ

コメント:仲間だと思われてそう

 

「結構広いし絵とか飾れるんですね。いやぁ、凝ってるなぁ」

『ネザーとかから集めてきたんですよ』

「ねざー?あぁ、うん、遠いところから持ってきたんだね」

『……うん?はい!頑張りました!』

 

コメント:耐えた

コメント:遠くはあるか

コメント:これ、知ったかな気が

 

うるさいぞコメ欄!知ってるから!たぶん、なんか別ステージなんだろ。

やべ、予習しとけば良かった。

 

『胡蝶先輩って、あんまマイクラしてないですけど何か理由があるんですか?』

「特には……何やっていいかとか分かんないから……うん」

『普通にフォロメンと建築したりして遊べばいいんじゃないんですか?』

『すいませんすいません!悪気はないんです!』

 

コメント:おい、言われてんぞ

コメント:俺はソロ専だ(キリッ

コメント:謝られた方が居た堪れないだろ

 

二、二期生はそんなやってないから!いや、ゼロじゃないけど、他の世代の子達より、やってないはず。

あの、案件とかライブとかソロ配信に注力してるから仕方ないのよ。

ユニットとかさ、運営も組ませようとするのよくないよ!

コミュ障とかじゃないはずなんだけど、スタッフと違って同じ配信者だと思うと緊張するんだよ。

そもそも、元々いないメンバーな訳ですし、恐れ多いという先輩マウントとか取りづらいんだよ。

 

「…………」

『あっ、胡蝶先輩って!そういえば、今日は飲酒雑談ってタイトルでしたね!何飲むんですか?』

「日本酒とか、あっ、雪山さんのコラボした奴を飲んでますよ」

『えっ!?買ってくれたんですか!』

 

あっ、うん、ファンには悪いけど予約じゃ手に入らないと思って職権乱用でスタッフ経由で取り寄せたけどね。

あの、配信のネタ用にって用意してもらった。

あと、ついでに私も日本酒作りたいから交渉もしてもらったりね。

 

「お酒は好きだからね。昔と違ってすぐ酔っちゃうけど焼酎以外は飲めるかな」

『えー、嬉しいです!今度日本酒コラボ配信しましょうよー』

『いいなぁ、ねねサワーとかしか飲めないからなぁ』

「無理して飲むものじゃないから、気にしなくても、うん」

 

コメント:今日一喋ってるぞ!

コメント:まだ外向け仕様だなぁ

コメント:自枠と別人なんですけど

 

『でも、今飲んでますよね。ねねも用意しとけば良かったな』

「いや、飲まなきゃ緊張してやってられないから」

『えっ、緊張してるんですか?』

「距離感が分かんなくて……あっ、いや、仲良くなりたいはあるんだけど、いや、あれ、人見知りみたいな」

 

コメント:嘘だぞ。普通にスタッフと話せるだろ

コメント:コイツ、酔ってる?

コメント:たまに陰キャ出るよな

 

『ねねも人見知りするから仲間ですね!』

「お前のような人見知りがいるか」

『お、お前?先輩、言葉が強いです』

『えー、学生時代とか友達少なかったですよ』

 

コメント:友達ゼロだが?

コメント:お前はパワハラですよ

コメント:この子物怖じしないなぁ

 

「ごめんねぇ、口が滑って」

『逆に仲良くなってきたのかもしれない』

『えー、それはねねちゃんの勘違いだと思う』

「そう!後輩が出来て、本当はすっごく嬉しくてぇ〜」

『あれぇ!?急に梯子外すじゃん!』

 

コメント:ラミちゃん頑張れ

コメント:アカン、ボケが渋滞してきた

コメント:急にデレたなぁ

 

後日、切り抜きで自分の痴態を見てコラボ配信中は酒は飲まないと誓ったのだった。

うぐっ、恥ずかしくて死ねる。

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