『10ターンまでの掘った総ブロック数で決まりますよ。始まったら、時計回りにやってくださいね〜』
ゲームが始まった。
1ターン目、ブロックの数は、昴が3個、トワちゃんが5個、もちちが6個だ。
なんか見たことあるような気がする、そんなこともあるか。
『シュバ〜、昴からなんですけーど……えっ、待って、これ昴短くね?』
『はいはいはい!なんでそう思うんですか』
『スバちゃんも長いよ』
最初は昴からなのだが、初手2個ブロックを壊してから悩みだした。
まぁ、自分の数を予想するところから始まるからな。
『はいはい、まず初手は2個ね』
『トワ、もうマズイぞ』
『いいや、さっきの反応からして長いね……ほら!3個行けた!』
コメント:初手2個は安全圏か
コメント:これ躊躇してないから昴が3なのバレてんだろ
コメント:3と6が見えてるなら自分は4か5だもんな
『早く行けよ〜余裕だぞ〜』
『もちさん短いよ』
『もちち、ハルちゃんは嘘ついてるよ〜』
『陽街!信じていいんだな、3個行くぞ!』
コメント:まぁ、3個は行けるか
コメント:これ終わるんじゃね?
コメント:気付けるかな?
2ターン目が始まる。
現在の数は昴が1個、トワちゃんが2個、もちちが3個だ。
『待って、昴じつは死ぬんじゃない?』
『日和ってる奴いるぅ?』
『まだ行ける行ける!』
『シャラーップ!ガヤは黙ってるんだ!2人が3個取ったってことは、3個取っても平気って思ったってことだから4じゃねぇんだ。4だったら自分が3かもしれないって思うはずだから3回は掘れない!だから、ここはパスだ!』
コメント:おぉ〜
コメント:意外と賢いぞ
コメント:今は1個と2個と3個だから5個になるんか
『えっ、増えたけどそういうこと?』
『よっしゃー!やっぱ3だったんや!』
『えぇ、どういうこと』
『トワも1か2だからパスで』
なるほど、そういう仕様なのか。
トワちゃんは最初に3個と6個を見ていた。
そして、次に見えていたのは1個と3個。
最初の数字は4個か5個という推測から、自分の現在数は1個か2個と予想してパスした。
現在は、昴が5個、トワちゃんが6個、もちちが3個だ。
『なんでぇ?なんで、みんな分かるの』
『もちち、早くいけよー』
『待って、えーっと、えっと……』
もちち視点で考えるなら、他の人の3個と5個が、5個と6個になった。
つまり、4か6個でスタートして3個掘ったから、現在は1か3個が自分の現在数と予想出来ることになる。
しかし、昴が4の可能性を考えていたということは、昴の視界には4がなかったということ。
4が見えていたなら、昴が予想する自分のスタートの個数は3と6なので3か4かで悩まない。
悩むとしたら、2回掘ったことにより今は1か4の予想に昴はなるからだ。
そこから考えるに昴の3個は確定発言から2個は掘れると判断できる。
『じゃあ1個だけ掘るにぇ……ふぉぉぉ!?』
コメント:なぜ?
コメント:どういうことなんだ?
コメント:頭使うぞこれぇ
3ターン目になった。
現在、昴5個、トワ6個、もちち2個。
『おいみんな、教えてくれ!俺はこれ、行けるのか?』
『行ける行ける』
『ガンガン行こうぜ』
コメント:4と5と6のどれかまでは予想出来るか
コメント:6が出たから4か5って予想できるな
コメント:頭痛くなってきた
『待って、おいトワ!お前、何個掘った』
『えっと……3個?』
『もちちが4個掘ったか、昴は2個だから……攻めるぜ!3個だ!これで5個掘ったぜ』
コメント:まぁ、昴からしたら3個は掘れるもんな
コメント:これ敢えて掘る数制限しないとバレるな
コメント:もちちは何考えてるんだ?
『さっきの状況だと4と5と6だから……ダメだ全部安全圏だから自分の数字分かんない。取り敢えず3個で』
『もちちもパスする!』
状況がリセットされる。
4ターン目、現在の数は昴が2個、トワちゃんが3個、もちちは2個から4個になった。
『うおおおお!ゲロ吐きそうなんだけど、1から3だろパスだ!』
『なんでみんな分かるの!』
『真剣すぎてガヤがガヤ出来ないですが、白熱してきましたね……主催者も難しくて分かりません』
昴の数が5個になった。
現在の数は昴5個、トワちゃん3個、もちち4個だ。
このゲーム、永遠と終わらないぞ。
常に見えてる状況から3個掘れるのが分かってしまう。
『胡蝶先輩、これパスしたらブロックの数は変わるんですか?』
『あっ、ちょっと待ってくださいね……変わるらしいです』
『じゃあ……パスで!』
『何やってんだよトワ!もっと行けよ!』
『いや!まだ行ける、トワ様あと4個行けるにぇ!』
『もちち、何言ってんだお前!明らか嘘だろ!』
トワちゃん、何故かパスを選択。
ただ、場の数から6確定で抽選。
トワちゃんは6になった。
『えぇ?じゃ、もちは3個行くにぇ……えっと7個掘った!』
5ターン目、現在の数は、昴が5個、トワちゃんが6個、もちちが1個だった。4、5、6のいずれかを予想していたが、次の手順で5、6が出たことで、消去法的に4と確定させて3個掘ったのだろう。
『また3個だ。これで8個掘ったぜ!』
『このゲームには必勝法がある』
『えっ、そうなの!?』
『じゃあトワの数は6だから3個掘りますね。これでトワは9個掘りました』
コメント:失言で草
コメント:違う思ってたのはもっと煽ったりする奴だった
コメント:頭使ってやってるの予想外すぎる
現在の数は、昴が2個、トワちゃんが3個、もちちが1個だった。
『もちちゃんも分かるもんね、4個か6個だったはずだから今は1か3個!だからパス!』
『お前、ブロックの数言ったら意味ねぇだろ〜』
『もちさん、ブロックの数がバレちゃうよ』
『えぇ!そうなの!?』
コメント:もちちェ……
コメント:まぁパスするからなぁ
コメント:実は昴も失言してるからお相子
6ターン目、現在のブロック数は、昴が2個、トワちゃんが3個、もちちが4個になった。
正直言うと、本人達が真剣にやってるせいで、同じような展開が続き、ぶっちゃけ放送事故になってる気がする。
まずい、同じ絵面が淡々と続いている。
だから10ターンまでってルールがあったのか。
泥仕合を強制終了させる措置だったか。
『俺のターン!パスするぜ!』
『トワもパスで』
『おいおい、トワ日和ってんのか?』
『プークスクス、トワ様日和ってんの?』
『二人とも分かってないな。トワは必勝法に気付いたんだ』
おおおお、とガヤ組からリアクションの声が聞こえた。
本当にそんなのがあるんですか?
そして現在は、5個と6個と4個になっている。
『もちは3個掘るもんね。これで10個なんですけーど』
7ターン目に入った。
もうすぐ終了ターンになっていく。
昴が5個、トワちゃんが6個、もちちが1個だ。
掘った数は、昴が8個、トワちゃんが9個、もちちが10個になる。
『えぇ……じゃあ2個……いや!3個掘る!ホワァァァ!』
『トワは3個掘って11個です』
『パス!もちはパス!』
8ターン目、場の数は昴が2個、トワちゃんが3個、もちちが4個だ。
掘った数は昴が11個、トワちゃんが12個、もちちが10個だ。
『あー、パス』
『私もパスで』
『もちちゃんは……2個掘って、12個。もちの勝ちだな、ガハハ』
『えぇ……知能指数が違いすぎて分かんねぇよ。もちちの勝ちなの?』
だ、誰か解説してくれ……分かる人いないの?
9ターン目が始まる。
昴が5個、トワちゃんが6個、もちちが2個。
『ハァハァ……今、何個掘ったんだ?11だっけか……待って、4掘れんじゃね?』
理論値上の数字である最大で取れる数を昴は選択した
昴がパスを選択した時点で、3と4があり、自分は5か6。
4個掘って、現在数は1個となった。
掘った数は15個である。
『4掘れるって言ったよね』
『えぇ?いやぁ、どうだろ』
『あー、もうじゃあ!トワは5行けるわ!』
『いや、トワ様は短いと思いますよ』
『早まるなトワ!死ぬぞ!』
『いいや、掘るね!もちち敬語で絶対嘘だし!』
トワ、4個掘れば確定なのに5個掘るのを選択。
実はブラフだったりしたら、パスした時点での可能性は3か6だから昴が失言に見せかけた誘導をしていたら、トワちゃんは死んでいた。
まぁ、そこまで考えてないという性格読みではある。
この時点でトワちゃん、17個である。
次は最終ターン、昴は1個しかないから掘れない。
掘ったら死亡する。
同点には持ち込めない。
『パス!最後に勝つのはもちやで……』
もちち、9ターン目、最終はパス。
場には1と1があるため、抽選は完全な運。
3.4.5.6のいずれか。
でも、どんなに頑張っても同点には持ち込めない。
そ、そのための5個掘りだったのか!?
『どうせ負けるかもしれないんだ、掘るぜ!うおおおお!こえー!』
『あっ』
『えっ、うわぁぁぁ!』
コメント:1で確定なのになぜ掘った
コメント:もちちも同点に持ち込めるかどうかだな
コメント:同点なら延長になるんか?
昴、まさかの自爆である。
何してんの?
『ねぇ!もちち、今何個!』
『もちち、頑張ってもトワの勝ちだよ?』
『騙されないぞ!そう言って掘らせないつもりなんでしょ!』
コメント:計算が出来てない
コメント:多分何も考えないでやってそう
コメント:やらかしそう
もちちの最後の数は6個。
まさかの最大数、だが、これを掘っても5個が限界。
トワちゃんの言う通り、逆転は出来ない。
『たくさん掘ったら勝ちなんだから、全部掘ったら勝ちなんだよ!』
『いや、それしたらもち先輩死んじゃうし』
『えっ?いや!もちが一番多い6個だとしたら6個までは掘れるから!生き残れる!』
『えっ?いや、6個しかなくて6個掘ったら落ちるんじゃね?』
コメント:どういうことなんだ
コメント:あれ、これ最終ターンだから掘ったほうがいいのか?
コメント:死んでも次はないのか
うおおおおと言って掘っていく、もちち。
あれ、これ、トワちゃんの勝ちでいいんだよね。
『うおおおお!あっ……えぇ、なんでぇー!?』
『だから6個あったら6個掘った時点で落ちるって……あれ?』
ゲームが終了した。
画面には優勝者の名前が出る。
そこに出てたのは、桜もちだった。
『あれ……桜もち?えっ、もち先輩が優勝?』
『そ、そういうことか!?』
『知ってるのか、ハルにゃん!』
ガヤ組から驚きの声が聞こえた。
か、解説してくれ!
『ルールは最後のターンまでに掘った数だから、もちちは6個掘って18個になったんだ。それで別に死んでもリセットされる訳じゃなくて、次のターンに参加できないだけだからカウントは18ってことだ』
『えぇ!じゃあ、よく分かんないけど、もちの勝ちってこと?わーい!やったー!』
『えっ、そうなの……胡蝶先輩……』
コメント:不憫な
コメント:遊ぶ金欲しさの奴に負けて
コメント:悔しいでしょうねぇ〜(笑)
『ゆ、優勝者は桜もち先輩でーす!』
『う、嘘だー!うわぁぁぁ!』
『ねぇ!なんでだよ!みんな叩かないで!あー!あー、死んじゃう死んじゃう!』
『あー、お客様!優勝者を叩かないで下さい!はーい、記念撮影して終わりますよ!』
コメント:もちち前のステージにリスポーンしてて草
コメント:デスゲームで記念撮影……妙だな?
コメント:入口分からなくて外で叫んでるw
『えー、ちょっと、迎えに行きますので、そしたら閉めますよ』
『はーい!』
『もちち殺したら賞金貰えるかな?』
『衛ちゃん、ゲームの話だよね?』
グダグダだけど、最後は仲良く記念撮影して終わるのだった。
『衛ちゃん!やめて!その下りさっきやったから、叩かな……あー!』
『これで優勝賞金は私のものに……』
『もちメットてぇてぇ……でも衛さんやぁ、でも優勝賞金は手に入らないよ』
『やっぱり、ハルさんの言う通りダメかぁ』
『おい!殺され損じゃねぇか!』