胡蝶の夢、或いは不労所得の夢   作:nyasu

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【初2期生コラボ 暴言禁止お嬢様マリカ】

9月になった。

コロナが発生したのは、俺が衛星ちゃんをコロナ応援の時に知ったのでデビュー前だったはず。

 

そしてフォローライブへ再デビューは確か年末くらいだったような、なんか雪山で人狼ゲームしてた気がする。

今のうちということで上がるであろう製薬会社関連とマスク、宅配関係を買っていく。

 

覚えてるのはマスクメーカーが上がったのとワクチン関係、あと宅配でみんな買ったりしてたなと。

そういえば、それに付随してコンテナとかで物を運んでる商船関係3社も上がっていたのを思い出した。

 

後は、仕事で使ってる通信機器関連だ。

テレワークとかクラウドサービス系は上がったな。

現在資産の3億のうち1億をぶち込み、残り1億は日経平均関係225社で確実に上がると思うのを抜いたのに空売りを仕掛けた。

最後の一億は含み損とかの体力、暴落したら追加でぶち込む気満々だ。

 

 

 

さて、そんな株取引の話は置いといてウチの話だ。

9月から男版アイドル、フォロースターズの1期生がフルメンバーになる。

会社はこれも伸びるぞと乗り気だが、正直言って会社の方針と合ってない。

 

ターゲット層は女性に限られるし、どうしても男の人が金を使うのは男ではなく女になりがち。

女の子はどっちも行くが、男は女だけと思えば、まぁ難しいよねとなる。

 

また、コラボとかその辺がアイドル売り方針に変更してきたので難しいのもあって企業としてのバフ効果も薄い。

これがバラエティ特化で共学みたいな、ファンが過度に怒らないツースリーさんならいざ知れず、フォローライブが完全にアイドル事務所に舵切ったら知る機会自体がなくて大分厳しいと思う。私も全員は俺時代は見てなかったな。

 

あと、覚えてないけど中国関連でもデビューさせる予定らしい。

今後の話なので配信で言ったら即刻クビなので誰にも言えないが、そういうプロジェクトが進んでおり、中国側にも配信しないかという話は来た。

前から先輩とかしてるのだが、中国文化も分かんないから炎上しそうなんでと断っといた。

 

個人的には、中国人の友達とか前世も今世もいたけど、口を揃えて言われるのは日本に留学出来ないレベルの中国人は反日教育すごいし、骨を埋めるつもりのない中流層は法律的に政府に命令されたら色々協力しないといけないから難しい関係になるらしい。

上流層の金持ちは基本海外に出て生活するから、本籍が違うそうだ。

あと広いから同じとか言われても別の国だとすら思ってるらしい。

 

なので国は嫌いになっても、個人を見て判断してくれと言う言葉を俺は違う人生を歩んでも覚えている。

ヤンさん、ランチの時にラーメンとチャーハンと餃子って主食多過ぎだろ。エビチリなんて残りもんだぞ、と言ってた事は未だに覚えてるぞ。

 

日本でも嫌われてるのに、中国までとか無理だよ。

チャイナマネーが欲しいけど、あれってそんなにいいものなんだろうか。

会社のことはよく分かんない。

 

「もしもし、はい……えっ、向こうから連絡?あー、はい、分かりました」

 

そう言えば、私の話。

あれから半月くらいたって、その間淡々と開示請求のために配信を休みますとか、弁護士事務所来ましたとか、裁判所に送りましたとか、色々ネタになるかなとツイートしてたのだが、どうやらペックス君とネットでおもちゃにされてるアカウントの人からDMが来たらしい。

まだプロバイダー側から意見書とか来てないらしいけど、示談しないかとの事らしい。

 

実際に会うのは個人情報とかプライバシーの保護の観点から事務所には辞めときましょうということになったので、仕方なく諦めたが一発殴っときたかった。

傷害罪になるからやめようってマジレスされたからしないけど。

とはいえだ、示談成立しましたという声明も出して私の戦いは9月の中旬には終わりを告げたのだ。

VTuberが開示請求は珍しい事例なのか、炎上したのに1万人くらいチャンネル登録が増えた。

面白かったんだろうか、注目はあったけど。

とはいえ11万人だ、すごい。

 

 

 

さて、デイトレしたりしながらサムネを作ってたら電話が掛かってきた。

同期の大海昴だ。

 

『もしもし、今大丈夫ッスか?』

「裏だし、その馬鹿っぽい語尾やめたら?」

『ねぇぇぇ、辛辣なのやめなぁ……』

「おう、ほんでどうしたの?」

 

唯一お話する同期の大海からの電話だった。

えっ、他のフォローメンですか?関わらないですね。

みんな、近付いたら燃えちゃうから……うん。

 

『胡蝶さぁ、口悪いじゃん』

「すげぇディスるじゃん、事実だけど」

『暴言禁止マリカという企画を思いついてだな』

 

マリカとは、マリオンというおじさんのレースゲームである。

三天堂さんという法務部が強い大手のゲーム会社だ。

ちなみに新作ハードが出るのがそろそろなので株主でもある。

 

『ちなみに、2期生全員集めようと思う』

「それ断れないじゃん」

『でも実際こういう機会じゃないとコミュ障なのか胡蝶コラボしないじゃん』

「はぁ?コミュ障じゃないが?」

『お前、昴とクッキー先以外とコラボしたことあんの?』

「……カラオケとか、マイクラですれ違って挨拶とかしたし」

『三回くらいしかアーカイブないやん、すれ違いだし』

 

た、確かにそんなにやってないけどね。

自分からも相手からも誘われてないから、基本ソロだけどね。

基準のお前がおかしいんだよ、他箱とかとスゲーコラボしてるお前を基準にされても困る。

 

『あと、もち先輩が今度マリカ杯やろうとしてるらしい。極秘だからな』

「情報漏洩で解雇されない?大丈夫そ?」

『えっ、マジ?いや、大丈夫でしょ。ここで2期生で特訓するって訳よ』

 

もちち、桜もち先輩……そうなんだ、マリカ杯なんかやろうとしてるのか。

そういえば、よく見たな。

発端ってもちち先輩だったのか、マイクラで家とか燃やしてる人だと思ってた。

 

「別にいいけど、暴言出さなきゃ普通の配信でしょ」

『いや、絶対胡蝶無理じゃん』

「あ゛ぁ?出来るに決まってんだろ!」

『えぇ、どっから出るの……その自信』

 

舐めやがって、こっちだって社会人だぞ。

それくらい出来るに決まってんだろ。

 

『全員お嬢様口調で暴言使った数が多い人に罰ゲームな』

「ハァ?罰ゲームとか聞いてないが?」

『まぁ、自信がないなら無理強いはしないよ』

「誰も自信ないとか言ってないでしょ、やるけど!」

 

こっちの設定忘れたんか、お嬢様様やぞ。

お前自分の考えた地獄のような企画で罰ゲーム食らう事になるからな。

そして月末、2期生のコラボマリカ配信が決まった。

 

 

 

画面に私の立ち絵が映る。

頭上には暴言禁止という文字が浮かぶ。

背後にはマリオンカートの待機画面が写っていた。

 

「皆様ようこそ、こんこちょー、フォローライブ所属、2期生、胡蝶舞姫ですわ!……ハイ」

 

コメント:はいじゃ……誰よ貴方!

コメント:私の知ってる胡蝶様じゃなくってよ!

コメント:おハーブですわー!

 

「庶民が煩くってよ、本日はサムネに書いてある通り、暴言禁止お嬢様マリカですわー」

 

コメント:うるせぇって言ったかテメェ……

コメント:初コラボがなんだこれぇ……

コメント:煩くってよはアウト

 

「チッ……庶民達〜貴方達の感覚とは違うわよ。あと、まだ始まってねぇから」

 

コメント:本性現したわね

コメント:乗るな胡蝶!炎上するぞ!

コメント:開示請求します(ガチ)

 

「ハァハァ……敗北者?取り消しなさいよ、今の言葉……茶番は置いといて合流します。もしもし、音量どうですか?」

「んんっ、胡蝶さん遅刻ですわよ……はい、じゃあ企画説明します」

「えっ、今声作った?あと、自己紹介しないの?」

「……お前、そういうとこだぞ……ちわーッス!大海昴ッス」

「お前は暴言か?」

「ねぇ、まだ始まってないからギスギスやめなー」

 

コメント:同期でしか取れない成分がある

コメント:お嬢様が、ッスって?

コメント:プロ意識が足りなくってよ

 

「コメントがッスって言うのはお嬢様じゃないって」

「胡蝶に似てコメント厳しくない?なんなの?」

「プロ意識足りないって」

「すげぇ事言うじゃん。配信者に似てない?」

「やめてよ、一緒にしないで」

 

コメント:こっち来いよ……来いよ……

コメント:やめろよ

コメント:はえー、配信者に似るんやなって

 

「GoodEvening、癒日クッキーよ、そして」

「みな――」

「人間様達〜、あっ……」

「黄金シオンでーす、どーもー」

「あっ……」

「よ、余だよ!百目鬼菖蒲だよ」

 

コメント:テラちゃんの霊圧が消えた……

コメント:お前らコラボしないから

コメント:順番決めとけよ

 

「よーし、じゃあ始めるか」

「胡蝶ちゃん待ってよ!挨拶してないよ!」

「おーそうか、よしやっていいぞ。みんな見てるぞ」

「えっ、あっ、えぇ!」

「テラちゃん、はーやーくー」

「ぇ……ぁ……み、みなさん、こんテラ〜」

「はーい、時間切れでーす。陸テラちゃんでしたぁ」

「シオンちゃん!ねぇ!してない、してないよ!」

「はい、ワチャワチャしてきたので始めますよ。おいガキども喧嘩すんなよ」

 

コメント:おいって言ったか?

コメント:ガキどもwwwアウトだろ

コメント:もう企画からして負けが確定してる

 

「ハァ?言ってねぇよ、ころ……お黙りになって下さるかしら」

「今、殺すって言った?」

「言ってないよ。永眠させるぞとか言ってませんわ、えぇ」

「えぇ……こわぁ……」

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