デビュー2周年記念配信
8月8日、私のデビュー2周年目の記念配信を行う事となった。
1周年記念では未来の感覚で普通にやっていたが、今回も全編生ライブ配信の予定である。
去年の私は分かってなかったけど、リアルタイムでの配信はだいぶ技術的に大変らしい。
本来なら、そんな全編をライブで、しかも生配信で、これは陽街衛星が初めてやった偉業であった。
ごめんね、実績を奪っていたなんて分かってなかったよ。
なお、彼女は彼女で世界線が変わる前と同様にフォローライブでは、まだ2回しかやってない全編生配信ライブをやった。
しかも、自分の持ち曲で……世界が変わっても私の推しがすごい。
とはいえだ、コロナによってリモートや映像関係の周辺機器はテクノロジーのブレイクスルー、あと何年もみたいな予定をすっ飛ばして、劇的に圧倒的な速度で成長した。
なんなら半導体が足らなくなる勢いで成長したまである。
緩やかな成長は、コロナによって急成長を遂げ、オンラインゲームやアプリ、仕事用の通信手段からリモートワークに必要な映像関連も技術が上がった。
さて、そんな技術の恩恵はVTuberなどのサブカル関係にどういった影響を及ぼしたかというと、トラッキングやモーションキャプチャーっていうのが、良くなったって技術スタッフさんが言ってた。
「はえー」
「早く着替えて!リハもありますよ!」
トラッキングとは、私の表情や動きを読み取ってアバターに反映する技術のことらしい。
それってモーションキャプチャーじゃないの?
そう、思ったのだが違うと強く否定された。
技術屋さん的には全く違うらしい。
光学式、映像式、慣性式とか色々あるけど、トラッキングはそういうのを追跡してデータとして取得する技術のことらしい。
モーションキャプチャーは、その取得した情報を元に映像に反映させて再現する技術。
「流石だなー」
「もういいですか!話してないで、いいかどうか!はい!じゃあ、後でにしてください!」
要するにトラッキングが人類史でモーションキャプチャーが聖杯によって召喚されたサーヴァントなんだな、と納得した。
私はサーヴァントだった!?
なお、技術スタッフはライブ担当スタッフに怒られていた。
質問した私も悪いが、1に対して10返してたから話長かったし、仕方ないかもしれない。
好きな分野なのは分かるけど早口で専門用語ばっかで難しい。
怒られてる技術屋さんがもういいよって言ってくれたので、私は私で移動する。
「胡蝶さん、スタンバイお願いします!」
「はーい!」
全身をトラッキングスーツと呼ばれる黒いタイツに身を包んで、ステージに立つ。
といってもスタッフもいるスタジオだけどね。
今後、家庭でも3Dが手軽に出来る道具が出るのだが、それでもこのトラッキングスーツに比べたら全然違う。
三桁万円の物と一桁万円で比べるなと言う話だが、カクついたり髪が荒ぶったり、裾が貫通したりとか、そういうのがない滑らかな動きが出来ると思ってくれたらいい。
このトラッキング、今回はフルトラッキングという全身のものを使う。
会社が出来ては潰れてを繰り返し、最大手の2強とか言われてるフォローとツースリーの方向性は、このトラッキング方面で会社特有の進化を見せていた。
まず、うちはライブをメインに精細な動きや細かい処理などに特化、要はリアルなライブで髪とかもサラサラ、服もヒラヒラ、カクついたりしないです、みたいな感じだ。
逆にツースリーさんはやりたいこと全部できるように小物も写せます、水も写せます、小道具とか任せてください、そんな感じに3Dが進化してる。
アイドル路線とバラエティ路線の方向性の違いよね。
さて、ライブと言ったら歌の話。
最近、何かと話題や著作権や著作隣接権などが関わってくる歌の話だ。
所謂、カラオケのようなことをVTuberはやるのだが、権利ってどうなってるのと一部の視聴者は不思議に思ったりする。
まぁ、実は歌関係は管理してる団体にお金を払えば歌っても平気だったりする。
ただ、管理を委託されてないやつは直接交渉しないといけない。
なので歌のラインナップというのは意外と難しかったりする。
特にボカロと呼ばれる曲関係は個人で作ってることも相まって、著作権管理団体が管理してなかったりするのだ。
そういうのは、ファンメイドや自分で演奏するかアカペラしないと歌えないって訳。
まぁ、会社経由でやってあるから今回は平気である。
そして前年度よりも髪の動きや服の揺れ、激しい動きにも対応済み。
リハを終えての感想は、なんかちゃっちいなというもの。
技術的な問題でライティングはそこまで派手でないし、カメラワークも素早い動きはできないのでゆっくりの引きとか回り込みとか一方向のみ、音声もマイクの集音が未熟だから、なんかカラオケで音楽とマイクが合ってないなみたいな感じである。
だが、それは未来と比べてであり、今で言ったら十分なクオリティだ。
ちゃんとダンスも反映されてるし、歌って踊ってるのにカクつかないのはすごいのだ。
それに素人にしては上手いぐらいがファンが求める物、これからの成長を見守るというのも醍醐味なのだ。
これはアイドル文化らしいけど、応援というビジネスモデルというのは本人がやることに意味があるらしい。
リハと同じステージが映る。
ライブ担当の映像チェックするスタッフさんに怒られながら、技術スタッフの人が床の鏡面加工とかライティングの話をしてくるけど全然入ってこない。
知らなかったな、すごーい、そーなんだ。
確かに、反射とかリアルタイムで反映してるのすごいなぁ。
「こんこちょー!デビュー2周年の女、胡蝶舞姫だよー!なんか色々な技術が使われてるってさっき聞いた」
コメント:きちゃぁぁ!
コメント:うおおおおお!
コメント:2周年おめでとう!
「今日は!1時間ばかし、お付き合い下さい!新しい曲とかみんな知ってそうなのにしたからね!」
コメント:キャッキャしてる
コメント:あっ、最近流行ってるのだ
コメント:夜好性アーティストだ!
最近デビューしたアーティストのオケが流れ始める。
これから、どんどんアニメの曲などでも歌われて有名になっていく。
難しいけど、VTuberも歌ってみたで良く歌われるのだ。
コメント:これ小説もあるらしい
コメント:知らねぇ、若い子の曲だ
コメント:ちょい古いか
次の曲が流れる。
今度のは自分で作詞作曲して、YouTubeに自分でデザインや映像を流したりと、セルフプロデュースしたアーティストだ。
紅白とかでも歌われるけど、そんなにみんな知らないかもな。
コメント:サザンみたいだな
コメント:うおおおお!
コメント:かっこいい!
私にとっては古いが、今にとっては最新曲。
ヒップホップシーンじゃ、だいぶ取っ付きやすいアーティストの曲を流す。
こっちも、アニメの曲とか……いや、今もやってるか。
コメント:うお、はっや!
コメント:ええやん、ラップだ
コメント:よふかしの奴か?
「はぁ……ちょっと休憩……次は高音だからね」
コメント:お水飲んでもろて
コメント:床に座るなwww
コメント:息切れしてる……
「ダンスしてないけど、選曲ミスった……次、行くぞー」
コメント:ドラマの曲だ……
コメント:男の曲なのに高いんだよなぁ
コメント:ゲストだ!ロベルトやんけ
次のもこれから流行るアーティスト。
正月返上で作ってスタジオに篭って仕上げたらしい曲だ。
歌う人が今回は二人必要だから、最近コラボしてもらった人に来てもらった。
コメント:ファルセットすげぇ
コメント:高音掠れんのに歌えんのか
コメント:男とか呼ぶのか
ここから先はゲストパートだ。
色んな知り合いと歌ったりする。
向こうのファンを呼ぶためだったりして、匂わせとかで集客するっていう思惑があったりする。
コメント:衛ちゃんだ
コメント:ちょっとエッチだな
コメント:デルタだ、エモ
と言っても、狭い友人関係で知り合いも少ないけどね。
呼べる人も限られてくる。
コメント:うおいっぱい来たぁぁぁ!
コメント:二期生だ
コメント:モーレツ宇宙海賊だ
なので、あとは同期とかぐらいしか呼べなかったけどリスナーは知らない。
知らなくてもいいし、今は楽しんでもらいたい。
コメント:二期生の絆だぁぁぁ!
コメント:きちゃぁぁぁ!
コメント:フェスの衣装だ!