フレデリカは魔女だった。   作:ニッカリ

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お久しぶりです。
遅くなってしまってすみません。

この小説は一、二話まで手書きをPCに入力した物で以降もそのつもりでした。
ですが、数倍の時間がかかってしまうため一時断念したのです。
更新速度を大事にしようと。

が、予想外の高評価を皆さんから頂いて歓喜すると同時に、読み返してみると自分でも質に明らかな差があると思いました。

更新停止中はプロットと書き溜めを行っておりました。
以前の様に早くはありませんが、定期更新ができるはず…です。



Chapter11

フレデリカはコツコツと石でできた階段を下ってゆく。

暗く湿った壁は僅かな光沢を放ち、ポツポツと設置された燭台の光が揺らめいている。

周囲では同じように下る生徒と、逆に階段を上ってくる生徒がすれ違う。

 

「………」

「フリッカ…大丈夫?顔色悪いよ?」

「はい…」

 

隣を歩くジニーが心配そうにフレデリカの顔を覗き込んだ。

グリフィンドールとレイブンクローが合同で授業を行うのは『魔法薬学』と『変身術』だ。

これから向かう地下室で『魔法薬学』の授業がある。

二人はついさっき合流して一緒に地下室に向かっているのだが…。

 

(地下室……)

 

ほんの少し前までなのだ。

あの家にいたのは。

 

(大丈夫。大丈夫。これから行くのは授業。楽しみにしてた魔法薬学なんだから…大丈夫)

 

「気分が悪いなら、マダム・ポンフリーのとこに行く?」

「大丈夫です…行きます」

 

ギュッと拳を握って深呼吸する。

 

「ならいいけど…あ、そうだ!!フリッカたちはさっきまでロックハートの授業だったのよね?どうだった?彼、かっこよかった?」

「え?うーん…」

 

フレデリカは湿気った階段を滑らない様に気をつけながら、ついさっきまで受けていた授業について思い出す。

ギルデロイ・ロックハートの授業は『闇の魔術に対する防衛術』だ。

 

何をしたかと言われても、思い出せるのは授業の初めに行ったテストくらいしかない。

テスト内容はロックハートの著書の内容についてだった。

それも好きな色だの、将来の野望だので『闇の魔術』には全く関係のない問題ばかり。

 

生徒のほとんどの者が三割も取れず、五割を超えたのも何人かの女生徒だけだった。

―――が、フレデリカは満点を取った。取ってしまった。

少々不安な所もあったが、何度も読み返している彼女にとってはそう難しい物でも無かったのだ。

 

この結果にロックハートは大喜びで、フレデリカを名指しで指名し褒め称え、レイブンクローに十点を与えた。

 

そして裏でフレデリカは知らぬ間にヘイトを稼いだ。

 

『なぁ、この問題に出てる本使ってこれから一年勉強するんだよな?……これで満点取れる奴授業受ける意味あんのかよ?』

 

とは、零点を取ったケインのぼやき。

誰も、反論できなかった。

 

その後の授業はロックハート自身による著書の朗読で終わった。

 

 

 

余談だが、二年生は非常に危険な悪魔の実物を、ロックハートの監督のもと鑑賞したらしい。

一年生にはソレは危なすぎるとのこと。

自分で無ければどんな酷いことが起こるか分からなかった、とロックハートは語っていた。

 

 

 

 

 

 

「あ、あはは…小テストみたいなのがあった…かな?」

「うそ!?どんな問題だった?」

「あ、あとで……教え…ます…よ?」

「ほんと!?ありがとう!!私、フリッカと友達で良かった~♪」

 

ジニーは歓声を上げてフレデリカの手を取った。

 

「うあ…う…」

 

『友達で良かった』の言葉にフレデリカは顔を真っ赤にする。

 

(やった…!!ジニーにとってわたしは…っ)

 

そうこうやっているうちに、二人は地下室にたどり着く。

浮かれていたフレデリカは地下室に対する不快感も感じなかった。

 

(そうだよ。うん、わたしまちがってない。『魔法薬学』も頑張らなきゃっ…!!)

 

 

 

 

 

地下室に入室したスネイプはまず出席を取った。

そして、シン…とした生徒を睥睨して呟くような声で講義を始めた。

散々、スネイプ教授の前評判を聞かされている生徒たちには私語など一切ない。

 

「諸君らにこれから伝授するのは魔導であり、科学だ。それも、マグル共の行っている肉体にしか干渉できぬ不完全なものでは無い。精神を惑わせ、魂すらも昇華させうる御業。突き詰めるのであれば人の生涯では全く足りぬ。そういった世界」

 

教室の席を一つ一つ回りながら言葉を紡いでゆく。

 

「オウムの様に同じ呪文を繰り返すような間の抜けた授業ではない。同じ薬品を作るにしても、調合の度に異なる機転と最適な行動が求められる。…繊細にして芸術的な業だ」

 

全ての席を回り終えたスネイプはもう一度教壇に立ち、言葉を続けた。

 

「…もっとも、我輩が見た限りでは素質のある者は皆無であったが。我輩の目が節穴であった、という事に期待しよう」

 

不思議と聞き入ってしまう演説をしつつも、最後には貶す。

この時、教室中の全員が思った。

この教師は有能な事に違いは無いが陰険だ、と。

 

「では、今回は手始めに出来物に効く簡単な調合をやってもらう。なに、そう難しい事ではない。我輩の指示通りに行えばいい」

 

スネイプが杖を振ると、部屋に無数に設けられた戸棚の内、幾つかがひとりでに開いた。

中にはビーカーに始まり、様々な実験器具が並んでいる。

 

「有り得ぬとは思うがこれすらも出来ぬとあれば我輩とて手の施しようがない。残念だが、次回からはこの授業にはただ座るために来ることになるだろう」

 

 

調合が始まっても、終始スネイプはそんな調子だった。

マントを翻しながら全員の鍋を見て回り、時には嫌味を言い、時には鼻で笑う。

授業が終わるまでにほぼすべての生徒がスネイプから注意を受けた。

 

フレデリカも例に漏れず――

 

「なんだ、それは?蛇の牙はもっと細かく砕くように黒板に書いてあるはずだが?」

「ご、ごめんなさい。で、でも…これ以上はわたしの力じゃ…」

「言い訳をするな。見苦しい…自分で砕けぬのなら他の者に砕いてもらえ。初めに言ったはずだ。臨機応変に行動せよと」

「はい…」

 

授業の予習は完璧なつもりだった。

教科書も一章から二章までなら空で言えるくらいだ。

けれど、それだけでは駄目だと思い知らされる。

知識だけではだめなのだ。

 

(『魔法薬学』って思ったよりもずっと大変だ…。でも、できるようにならないとっ…)

 

これまでの授業では上手くいって、褒められて、調子に乗っていたのかもしれない。

生半可な気持ちのままではなりたい自分になれない。

フレデリカは早い段階で気付けて良かったと、気を引き締めた。

 

「………」

 

ふとフレデリカが顔を上げると、まだスネイプがすぐ横に立っていた。

 

「あ、あの…」

「…何故直ぐに動かん。もう一度同じことを言わせるつもりか?」

「は、はいっ……ね、ねぇケイン…あの、これ…わたし力足りなくて…」

 

フレデリカは慌てて前に座っていたケインに声を掛けた。

ジニーの方が声を掛けやすかったが、彼女も彼女で苦戦している様子だ。

 

「あん?…げっ――」

 

怪訝そうに振り返ったケインはフレデリカのすぐ隣に立っているスネイプに気付くと顔を顰めた。

そして、フレデリカの差し出している砕き切れていない蛇の牙を見て察すると、

 

「ほらよ」

 

手早く受け取り、砕いてやった。

中途半端だった牙はちょうどいい大きさまで小さくなる。

 

「ありがとう」

 

受け取りながらフレデリカは礼を言った。

 

「………フンッ」

「あ……」

 

フレデリカが受け取ったのを確認すると、スネイプは鼻を鳴らして立ち去った。

 

(…もしかして、ちゃんと出来るか見ててくれたのかな?)

 

 

―――授業が終わるころには、フレデリカの『できものに効く薬』は無事完成していた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「う~ん…」

「フリッカ?」

「む~…」

「ちょっとっ、フリッカってばっ!!」

「うひっ!?」

 

土曜日の早朝、必死にヴォルデモートについて調べていたフレデリカは肩を揺さぶられて本から目を離した。

目の前ではジニーが少し頬を膨らませて、フレデリカを軽く睨んでいる。

 

「ご、ごめん…なさい」

「どうしたの?こんな朝早くから難しい顔して本なんか睨んじゃって」

「ちょっと、調べ物を…」

「あっ、見てみて!!ハリー達が出てきたわ!!」

 

フレデリカがジニーに尋ねてみようかと思い、口を開いたのと同時にジニーが興奮したように大声を上げた。

九月の早朝、冷たい空気の中フレデリカたちはクイディッチ競技場のスタンドに座っていた。

今日はグリフィンドールの練習日らしく、フレデリカはジニーに誘われて見学に来ているのだ。

 

「あっ、あれよっ!!ほら、あの一番背が低い男の子。…凄いわよねぇ…彼、一年の時に異例の大抜擢されてシーカーになったんですって」

 

うっとりとため息をつくジニーの視線を追って、フレデリカはその少年を捉える。

 

(ハリー・ポッター…ジニーの好きな人…)

 

どうやらウォーミングアップをするらしく、軽く準備運動をしたグリフィンドールの選手たちは箒に跨り、飛び上がった。

 

(わ…あんなに高く飛ぶんだ……)

 

あっという間にその姿は小さくなり、豆粒位にしか見えなくなった。

フレデリカたちはまだ箒に乗る、『飛行訓練』を受けていない。

だから、箒で飛ぶというのがどんなものか知らなかった。

 

(それに、速い…)

 

もっとふわふわ飛ぶものだと思っていたフレデリカは、次の火曜日に迫った『飛行訓練』が怖くなってしまった。

風を切り、箒と一体になって宙を駆ける自分はどうやっても思い描けない。

 

「あっ、こっちに来るわ!!」

 

競技場をグルリと旋回する様に回って来た。

ハリーに追随する形でもう二人いる。

 

「フレッドとジョージね……来たっ」

「あ……」

 

やはりだ。

ハリー・ポッターを視界に収めるとフレデリカの心はざわつく。

大切なものを見つけたような、自分に欠けてしまったものを見つけたような…。

 

「かっこいいわよねぇ……」

「……」

 

カシャカシャカシャッ

 

じっと…けれど違った感情を込めてハリーを見つめていた二人の後ろから、ひっきりなしにシャッター音が聞こえてくる。

 

「ゥワーッ!すごいっ、箒ってあんなに速く飛ぶんだ!?ハリーッこっち向いてよ!!」

「…ねぇ、コリン…もう少し静かにしてもらえない?」

 

ジニーが振り返って眉を吊り上げた。

さっきから音や歓声に加え、強烈なフラッシュが背後で続いている。

 

「あ、ごめんねっ!!でも、すごいよね、ハリーってさ!僕、彼の大ファンなんだ」

「あのね、ファンだからこそ守らなきゃいけないマナーってものが―――」

 

ジニーはハリーがコリンの追っかけにウンザリしていることに気が付いていた。

その上、クィディッチの練習まで邪魔するというのなら…

 

「なんだ、ジニーたちも来てたのか?」

 

ジニーが説教をかまそうとし、フレデリカがオロオロしていると、ロンが声を掛けてきた。

後ろにはハーマイオニーもいる。勿論脇にはロックハートの本。

 

「三人も揃ってハリーの追っかけかい?…フレデリカ、だっけ?」

「は、はい…」

「……ま、いいけどさ。なに?ハリーのファンクラブでも作る気?」

 

どうでも良さそうな口調で、しかし表情には不満の色を浮かべてロンが言う。

 

「ファンクラブ…そうね、これからもコリンみたいなバ…気の利かない子も出てくるでしょうし…。それならいっそのこと統制を…」

 

ロンは嫌味のつもりで言ったのだろうが、ジニーの方は真剣に考え込み、ブツブツと呟き始めた。

 

「本人が前だとガチガチになるくせに…」

「なにか言った?」

 

ぼそりと呟かれたロンの言葉にジニーの眉が吊り上がる。

 

「あの…」

「別ぇっつにィ?」

「何よっ、言いたいことがあるならハッキリ言いなさいよっ!」

「あのっ!!」

「「なにっ!?」」

 

「ハリー達、喧嘩してます。スリザリンの人達と」

 

 

 

 

 

 

「生まれそこないの『穢れた血』め」

 

―――『穢れた血』。

 

存在は知っていた。そういう言葉があると。

魔法使いの常識が書かれた本にも大きく取り上げられていた。

意味も知っている。自分がそれに当てはまるとも知っている。

 

けれど、その言葉だけは聞きたくなかった。

 

ドラコ・マルフォイがその言葉を口にした瞬間、心臓が止まるかと思った。

一瞬心臓が大きく跳ね、全身の毛穴が開いた様に鳥肌が立つ。

脈が自分で聞こえるにもかかわらず、手足はどんどん冷たくなって――

 

「よくもそんな事をっ!!」

 

グリフィンドール・チームの誰かが金切り声をあげる。

フレッドとジョージは今にも殴りかかろうとし、ロンは懐に手を伸ばした。

ジニーが呆然としているフレデリカを後ろに庇う。

 

「ん?そこの一年もそうなのか?」

「っ……」

 

ジニーの後ろで縮こまったフレデリカを目ざとく見つけたマルフォイが言う。

そして、自身を睨むジニーを一瞥し

 

「その髪の色…またウィーズリーの家の奴だな?『血を裏切る者』共め…害虫の様に沸いて増えるな」

 

マルフォイの後ろに立つスリザリン・チームからどっと笑いの声が上がった。

 

「ふん、必死にそいつに取り入っているみたいだがウィーズリー如きじゃあな。大して力もない。お前たちに友好的なのも魔法族では鼻つまみ者だからさ。…気分がいいだろう?ウィーズリー、自分より下の者を守ってやるのは」

 

チームメイトに抑えられたフレッドとジョージが振りほどこうともがく。

マルフォイはニヤニヤしながらそれを眺め、ハーマイオニーとフレデリカに

 

「魔法界にお前たちの居場所は無いんだよ、『穢れた血』共め」

「っっっ!!!」

 

「それ以上口を開くなマルフォイッ、ナメクジ喰らえっ!!」

 

ロンがもう我慢の限界だと杖を抜き放ち、マルフォイに向けて杖を突きつける。

バーンッという大きな音と共に赤い閃光が飛び出した。

―――マルフォイにではなく、ロンに向かって。

 

凄まじい勢いで吹き飛ばされたロンは背中から地面に叩きつけられた。

 

「ロンッ!!」

 

ハーマイオニーが悲痛な声を上げて駆け寄る。

グリフィンドールの面々も慌ててロンを囲んだ。

 

杖を向けられた瞬間、怯えたように顔を手で覆ったマルフォイも、状況に気が付くと噴出した。

周りのスリザリンの仲間と一緒に腹を抱えて笑う。

 

「ははははは――ごっ!?」

 

マルフォイは殴られた。

 

殴ったのはジニー。

彼女は妙に腰の入った拳を、アッパーカットの如くマルフォイの顎に叩きこんだのだ。

いい一撃を貰ったマルフォイはもんどりうって地面に大の字になって倒れた。

 

空気が凍った。

誰もが状況を掴むのに苦労する。

ジニーは大きく鼻から息を吐き、クルリと背を向けるとロンの方へと向かう。

 

「ナイスアッパー、ジニー」

 

満面の笑みで迎えた双子と無言でハイタッチを交わし、堂々と凱旋する。

その様は正にチャンプ。

しかし、ロンの傍に立つハリーも笑っていることに気が付き、顔を赤くして俯いた。

 

「お、おいっドラコッ」

「駄目だ、完全に伸びてる」

 

マルフォイは盛大に脳をシェイクされ、ダウンした。

スリザリンのチームメイトが慌てて担ぎ上げ、医務室へと向かう。

 

彼のシーカーデビューは少し先送りとなった。

 

 

 

 

「ロン、大丈夫?」

 

ジニーはロンの前に膝をついて覗き込む。

ロンは今にも吐き出しそうにえづいていた。

 

「おい、ロンッ。ジニーがやってくれたぞ。マルフォイは医務室送りだ」

 

顔を真っ青にしたロンにフレッドが言った。

ロンは吐き気を堪えつつ、ジニーにむかってサムズアップをする。

 

「ジニー、よくやっ、ぶぇぇ」

「うわっ」

 

ロンが口を開くと、言葉と同時に反吐――では無く、数匹のナメクジが飛び出してきた。

危うく足にかかりそうになったジニーは慌てて飛び退く。

 

「ロン、君いったいどんな呪いを使ったんだい?」

 

地面に落ち、それぞれが思い思いの方向へと逃げるナメクジを見てハリーが呟いた。

 

「変身術を応用した呪いよ…対象の胃の中身を全部別の物に変えるっていう…」

「これ、今朝の…」

「そういうことね…」

 

元・かぼちゃパイのナメクジたちは、解き放たれたことが嬉しいのか元気にくねっていた。

 

 

 

 

 

 

「ハグリッドの所に行こう。ここからだとあそこが一番近い。ジニー、ハーマイオニー、手伝って」

 

ハリーとハーマイオニーがロンの肩を担ぎ、ジニーが三人の荷物を持った。

 

「医務室の方が良くないかしら?」

「さっきマルフォイが行っただろ?」

「ああ…そうね」

 

ハーマイオニーが笑いを噛み殺す。

 

「ジニー、ホントは駄目なんだけど…すっきりしたわ」

「いいの、私もムカついたからやったんだから」

 

ジニーとハーマイオニーはニヤリと笑い合った。

 

「ごめん、フリッカ。私、ロンをハグリッドの所まで連れていくわ」

「フレデリカも、大丈夫?」

「……」

「フリッカ?」

 

フレデリカは返事をせず、ハーマイオニーの方をじっと見つめた。

ジニーもハーマイオニーも怪訝そうに顔を見合わせる。

 

「ハーマイオニーは…」

「ん?」

「ハーマイオニーも…お父さんとお母さんは魔法使いじゃないの?」

「え、ええ…二人とも魔法なんて全然知らないマグルよ」

「………」

 

フレデリカはキングス・クロス駅で一緒だったグレンジャー夫妻を思い出す。

笑顔でハーマイオニーを送り出していた彼らを。

 

「ねぇ、どうしたの?」

 

ジニーが心配そうにフレデリカの顔色を伺った。

 

「フレデリカもマグル生まれだったのね。…同じ境遇同士、仲良くしましょ?」

「はい…そう…です、ね」

 

フレデリカは曖昧に返事をした。

 

「…マルフォイの言ってたこと気にしてる?あんな―――」

「だいじょうぶだよ。だいじょうぶ」

 

自分では笑ったつもりだが、ジニーとハーマイオニーの心配そうな顔を見るに失敗したらしい。

 

「でも――」

「大丈夫だったら!!」

「――っ」

「あ…う…ごめんなさい」

 

やってしまった。

人を怒鳴りつけるなんて…それも、よりにもよってジニーに――

 

「「「……」」」

「ゥぼうぁえぇぇ…」

 

気まずそうな三人娘の背後ではロンが未だにナメクジを生み落としている。

 

「喧嘩なら…あとでやってくれ…げプっ…」

「―――っ」

 

フレデリカはいてもたってもいられなくなって、その場から逃げ出した。

早足気味に、駆け出したくなるのを堪える。

 

「フリッカ!!」

 

背後からの声にも振り返らない。

背中にみんなの視線を感じたが―――怖くて振り向けなかった。

 

 




~嘘の様なホントの話~



ウチの猫+魔女名メーカー=フレデリカ

ぺトルス、バックスタブ=ぺトルス・バークスター

※このアリオーシュは食べられちゃいません。

マキリ・ゾォルケン→マッキリー・ゾル『ケィン』→ケイン・マッケンリー



ま、あくまで由来で内容には関係ないですけどね。
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