PHANTASY STAR ONLINE 2 ~鋼鐵の守護輝士~   作:ヒビキ7991

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第一章
Act.003:始まりの惑星ナベリウス


~惑星ナベリウス 森林エリア~

 

 

ナベリウスに降り立った二人を待っていたのは、自然に囲まれた豊かな大地だった。

 

 

オプティマス

「此処がナベリウスか。」

 

アフィン

「スッゲー!何処も彼処も緑だらけ!何だかワクワクしてきたぜ!」

 

 

初めて見る光景に興奮するアフィン。

 

 

オプティマス

「興奮する気持ちは分かるが、あまりはしゃぎ過ぎない方が良いぞ?戦場ではそういった気の緩みが時として命取りになる。」

 

アフィン

「そ、そうだよな...ありがとう。」

 

 

アフィンは落ち着きを取り戻し、二人は森林エリアの奥へと進み始めた。

 

 

アフィン

「なぁ、相棒はどの地区出身なんだ?」

 

オプティマス

「第三居住区画だ。」

 

アフィン

「マジ!?俺も第三出身なんだ!もしかして同じ学校だったり?」

 

オプティマス

「いや、それは無い。私は元々適性の無い一般市民だったから、適性持ちとは違う学校だったんだ。」

 

アフィン

「えっ、適性が無い?でも相棒ってキャストだよな?」

 

オプティマス

「あ~、え~っと、それについては話せば少し長くなるんだが...」

 

 

オプティマスは自分がヒューマンからキャストになり、そしてレギアスに会うまでの経緯を話した。

 

 

アフィン

「そんな事があったんだ...じゃあさ、相棒は何でアークスになろうって思ったんだ?やっぱ、小さい頃からアークスに憧れてたってヤツ?」

 

オプティマス

「まぁ、大体そんな感じかな?アフィンは?」

 

アフィン

「俺か?俺は...本物の空が見たかったからさ!」

 

オプティマス

「本物の空を?」

 

アフィン

「ほら、アークスシップの空って天井に映像を流してる偽物だろ?だからさ、本物の空ってどんな風なのかなってずっと思ってたんだ!」

 

オプティマス

「そうか...?」

 

 

アフィンの答えに、オプティマスは何か引っ掛かる様な気がした。すると...

 

 

ビー!ビー!

 

 

突然、通信回線に警告を知らせるアラームが聞こえてきた。

 

 

アフィン

「な、何だ!?」

 

オプティマス

「緊急通信?」

 

 

オペレーター

『管制よりアークス各員へ緊急連絡!惑星ナベリウスにて、コードD発令!フォトン係数が危険域に達しています!空間浸食を確認!間もなく出現します!』

 

 

キイイィィン!

 

 

突然、二人の目の前に複数のダガンが姿を見せた。

 

 

アフィン

「何処からともなく出てきた...何なんだコイツら!?」

 

オプティマス

「こいつらは!?」

 

 

オペレーター

『ダーカー出現を観測!空間許容限界を超えています!全アークスに通達!最優先命令コードによるダーカーへの厳戒令が下されました!』

 

 

アフィン

「これが...こいつ等が、ダーカー!?アークスの敵で、宇宙の敵で、全てを食らい尽くすヤツ...」

 

オプティマス

「どうなっているんだ?情報ではナベリウスにダーカーは居ないと...」

 

 

ナベリウスに居ない筈のダーカーの出現によって、オプティマスとアフィンは戸惑う。すると、ダガンの一匹がアフィンに襲い掛かってきた。

 

 

オプティマス

「危ない!」

 

 

バキューン!

 

 

アフィン

「っ!?」

 

 

オプティマスは予め支給されていたガンスラッシュを装備し、ガンモードでダガンを打ち抜く。ダガンはアフィンの目の前に落ち消滅した。

 

 

オプティマス

「大丈夫か?」

 

アフィン

「あ...ああ、ありがとう相棒。」

 

 

アフィンは銃声を聞いて我に返った。仲間を殺されたダガン達は狙いをオプティマスとアフィンに定め臨戦態勢に入る。

 

 

オプティマス

「...こうなったらやるしかない。奴らを倒してココから逃げるぞ!」

 

アフィン

「わ、分かった!」

 

 

アフィンもガンスラッシュを装備し、二人は武器を構える。すると、ダガン達が一斉に襲い掛かってきた。オプティマスとアフィンは近づくダガンをガンモードで倒しつつ、少しずつ後退してゆく。すると突然、逃げた先に別のダガン軍団が出現した。

 

 

オプティマス

「邪魔をするな!」

 

 

オプティマスはガンスラッシュをスラッシュモードに切り替え、迫りくるダガンを次々と薙ぎ払ってゆく。

 

 

アフィン

「凄い...アイツ、一体何者なんだ?」

 

 

自分と同じアークス候補生とは思えないオプティマスの戦闘力に驚くアフィン。だがオプティマスに気を取られていたせいで、アフィンは迫り来るダガンの軍勢に気付かなかった。

 

 

アフィン

「しまった!?」

 

 

アフィンは慌てて応戦するが、ダガン達の猛攻に押され手も足も出ない。

 

 

オプティマス

「アフィン!」

 

 

オプティマスはアフィンの現状に気付き、ガンスラッシュをダガンの軍勢に投げ飛ばす。

 

 

グサッ!

 

 

ガンスラッシュはダガンの一匹に突き刺さり、突き刺さったダガンは消滅。他のダガン達はオプティマスに狙いを変え襲い掛かる。

 

 

オプティマス

「私が相手だ!」

 

 

ギコギカギコ...

 

 

オプティマスはマスクを装着し、右腕をプライムブレード、左腕をプライムバレットに変形させ構える。

 

 

アフィン

「えっ?腕が...!?」

 

 

バーン!バーン!ジャキン!

 

 

オプティマスは襲い掛かるダガン達を避けながらダガン達に向けてプライムブレードとプライムバレットで攻撃。アフィンはその光景を見て驚愕し、気付けば辺りに居たダガンはその場から全て消えていた。

 

 

アフィン

「すっげぇ...」

 

 

オプティマスは両腕を元に戻し、倒れ込むアフィンに手を伸ばす。アフィンはオプティマスの手を掴み立ち上がった。

 

 

オプティマス

「大丈夫か?」

 

アフィン

「ああ、俺は大丈夫。相棒、お前すげぇな。」

 

 

キイイィィン

 

 

だが安心したのも束の間。又しても別のダガン軍団が現れた。

 

 

アフィン

「また出て来やがった!?」

 

オプティマス

「くそぅ、これでは流石にキリが無い...」

 

アフィン

「何で...何でナベリウスでこんなにダーカーが沸いて出てくるんだよ!?何が目的なんだお前ら!?」

 

 

バーン!バーン!バーン!

 

 

突然、二人の後方から銃声が鳴り響き、ビームがダガンを撃ち抜いた。撃ち抜かれたダガンはその場で消滅。二人が銃声のした方向を見ると、ガンスラッシュを構える赤髪の若い男性ヒューマンのアークスが居た。

 

 

男性アークス

「いや~恐ろしいくらいドンピシャ...悠長なエコー置いてきて正解だったぜ。」

 

 

男性アークスは武器を下ろし、二人に近づく。

 

 

アフィン

「もしかして救援?良かった、助かった!」

 

 

アフィンは救援が来てくれたと思い安心した。

 

 

男性アークス

「あー...なんつーか、思ったより数がいるな。正直すんげぇ予想外...」

 

アフィン

「えっ?あの...ちょっと先輩、助けに来てくれたんじゃ...」

 

男性アークス

「もちろん。だから今、助けの助けを呼んでおいた。合流地点はこの先だ。一緒に突っ切るぞ?」

 

アフィン

「突っ切るって...えええっ!?俺達も戦うんですか!?」

 

 

自分達も戦闘に加わる事を知り仰天するアフィン。

 

 

男性アークス

「アークスなんだから当然だろ?ほら、隣のコイツはしっかり準備してるみたいだぜ?」

 

 

男性アークスはオプティマスを見て言った。

 

 

男性アークス

「レギアスのジジィが言ってた大型新人ってのはお前さんだな?なるほど、中々肝が据わってやが...ん?」

 

 

突然、男性アークスはオプティマスの顔を凝視し始めた。

 

 

男性アークス

「んんっ?ん~...」

 

オプティマス

「な、何だ?私の顔に何か付いてるか?」

 

男性アークス

「えっ?あ、いや失礼...お前さんの顔、どっかで見た事ある様な気がしてさ。まぁ、その事は後でいいや。」

 

アフィン

「うぅ...何で初陣からこんな目に...」

 

男性アークス

「そう悲観するなよ。俺がしっかり守ってやるから安心しな。それじゃ、きちんとついて来いよルーキーども!」

 

 

男性アークスは再びガンスラッシュを右手に装備し、オプティマスとアフィンを連れて合流地点に向かって歩き始めた。すると道中...

 

 

アフィン

「...ん?人だ!」

 

 

アフィンは近くで倒れている人影を発見した。だが...

 

 

アフィン

「うそ...だろ...」

 

オプティマス

「これは...」

 

 

そこにあったのは、ダーカーに殺され血塗れとなったアークス候補生の遺体だった。

 

 

アフィン

「コイツ、俺達と同じキャンプシップに乗ってた奴だ!」

 

男性アークス

「訓練中にダーカーに襲われて、そのままやられちまったみたいだな...まだ近くに居るかも知れねぇから、注意しろよ?」

 

 

男性アークスは二人に警戒を促し、オプティマスとアフィンは男性アークスの後に続いた。それからしばらく、一行は道中幾つものダーカーと交戦し、何とか合流地点に辿り着く事が出来た。合流地点では、ブロンドツインテールの若い女性ニューマンのアークスが一行を待っていた。

 

 

女性アークス

「お帰りなさい、≪ゼノ≫。大丈夫だった?」

 

ゼノ

「俺達なら大丈夫だ。それより、早いとこルーキー達をキャンプシップに連れて行かねぇと。あんま長居すんのは危険だ。」

 

 

赤髪の男性アークス≪ゼノ≫は簡易携帯型転送装置≪テレパイプ≫を設置し、一行はテレパイプを使用してキャンプシップに戻った。

 

 

━━━━━━━━━━━━━━━━

 

 

~キャンプシップ~

 

 

ナベリウスからアークスシップに戻る途中、一行は自己紹介をした。

 

 

ゼノ

「んじゃ改めて、俺はゼノ。で、こっちのうるさいのが≪エコー≫。」

 

エコー

「よろしくね。あと、うるさくないからね?」

 

アフィン

「あ、俺はアフィンって言います。」

 

オプティマス

「私はオプティマスプライムだ。よろしく頼む。」

 

アフィン

「俺達アークスになったばっかで、正直何が何だか...」

 

 

どうやらアフィンは先程の出来事が応えている様だ。

 

 

ゼノ

「細かい事は気にすんな。そう言うのは上の仕事か、或いは自分で調べるもんだ。さっき出てきたのがダーカーで、俺達アークスの不倶戴天の敵。俺から言えるのはそれくらいだ。まぁ変な夢抱いたままじゃなくて、いきなり現実を知ることが出来たってのは逆に良かったと思うぜ?」

 

エコー

「ちょっとゼノ、少しは考えなさいよ!この子達、いきなりの実戦でショック受けてるのよ?それに...」

 

ゼノ

「そんなん慮ったところで、ダーカーと戦うって現実は変わらねぇよ。知れる事は早めに知っておくに越したことはねぇし、その方が長生き出来る。お前らは突如ダーカーが出現したにも関わらず、無事に生還出来たんだ。おまけに終了任務も達成、万々歳じゃねぇか?」

 

 

ゼノの言葉に対しオプティマスは納得し、アフィンは納得できていなかったが「はい」と頷いた。

 

 

ゼノ

「そうだ、それで良い。納得出来なくても頷く気力があれば、大抵の事は何とかなる。アフィン、その悔しさを忘れるな。忘れず諦めずいれば、いつかきっと何とかなる。」

 

オプティマス

「諦めずいれば、何とかなるか...」

 

 

ゼノのこの言葉が、オプティマスの胸に響いた。

 

 

エコー

「...カッコいい事言ってるように聞こえるかもだけど、今の完全に受け売りだからね?」

 

ゼノ

「あっ!?こらエコー、バラすなよ!良いんだよ、師匠の言葉は俺の言葉だ!」

 

エコー

「勝手に格言を増やすんじゃないの!まったく、昔っから勝手ばかりして、少しはあたしの苦労も考えてよね?」

 

ゼノ

「お前の遅刻癖は俺のせいじゃないだろ?」

 

エコー

「う、うるさいわね!」

 

 

と、いつの間にかゼノとエコーの言い合いが始まった。

 

 

アフィン

「あの二人、随分仲良いんだな?」

 

オプティマス

「正に、仲良きことは美しきかな...だな。」

 

 

そんな二人を見て、先程とは打って変わって優しい笑みを浮かべるオプティマスとアフィンであった。

 

 

エコー

「こら!そこのルーキー君二人、笑ってないで降りる準備しなさい!もうすぐアークスシップに着くわよ!」

 

 

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~アークスシップロビー ゲートエリア~

 

 

数分後、オプティマス達は無事アークスシップに戻ってきた。

 

 

ゼノ

「さて、俺達が御守りしてやれるのは此処までだ。けど、こうやって出会えたのもきっと何かの縁。何かあったらまた声掛けてくれ。じゃあな!」

 

エコー

「二人とも、頑張ってね!」

 

 

ゼノとエコーは任務報告のため、その場を後にした。二人と別れて直ぐ、アフィンは「はぁ~」と大きく溜息をついた。

 

 

オプティマス

「大丈夫か?」

 

アフィン

「ああ、大丈夫。嵐の様な出来事ばっかだったからさ、めっちゃ疲れた...俺、ちょっとその辺うろついて頭冷やして来る。色々あって頭ぐっちゃぐちゃでさ...相棒、お前は?」

 

オプティマス

「私はショップを少し覗いて、自分の部屋に戻ろうと思う。」

 

アフィン

「そっか、じゃあここで解散だな。またな、相棒!」

 

オプティマス

「ああ、お疲れ。」

 

 

━━━━━━━━━━━━━━━━

 

 

~ショップエリア~

 

 

オプティマスはアフィンと別れ、ショップエリアにやって来た。すると...

 

 

オプティマス

「...ん?」

 

 

突然、背後から気配を感じた。振り向くと何処かの研究員だろうか、白衣を纏った黒い髪の女性が噴水の前に立っていた。

 

 

オプティマス

「アレは...」

 

 

オプティマスは女性に近づく。すると、女性が振り向きオプティマスに顔を向けた。女性は眼鏡を掛け、何処かミステリアスな雰囲気をしていた。

 

 

???

「待っていた、オプティマスプライム。」

 

オプティマス

「ッ!?」

 

 

オプティマスは初対面の筈の彼女が自分の名前を呼んだ事に驚いた。

 

 

???

「否、この表現は認識の相違がある。正しくは待たせてしまった、だろうか?」

 

 

オプティマス

「...貴女は誰だ?何故、私の名前を?」

 

 

???

「私の名は≪シオン≫、観測するだけの存在だ。私は貴方への干渉は行わない、行えない。だが動かなければ、何れ道は潰える。故に、私は示す。あらゆる偶然を演算し、計算し、ここに表す。」

 

 

淡々と話すシオンに対し、話に着いていけなくなっているオプティマス。すると、シオンは右手に小さな光の塊を出現させた。

 

 

シオン

「偶時を広い集め、必然と為す。そのものを《マターボード》と呼ぶ。」

 

オプティマス

「マターボード?」

 

 

シオンは右手に現れたマターボードをオプティマスに向けて投げる。すると...

 

 

ギコギカギコ...

 

 

突然オプティマスの胸部パネルが勝手に開き、マトリクスが姿を見せた。マターボードはマトリクスの中に吸収され、そしてマターボードの受け取りが完了すると胸部パネルが勝手に閉じた。

 

 

オプティマス

「今のは...?」

 

シオン

「私は観測するだけの存在。貴方を導く役割を持たない。だが、マターボードは貴方を導くだろう。私の後悔が示した道が、指針なき時の標となる事を願う。」

 

 

ジジジ...

 

 

突然、オプティマスの視界にノイズが走り、ノイズが消えるとシオンはその場から跡形もなく姿を消していた。

 

 

オプティマス

「消えた!?あの人はいったい...」

 

 

オプティマスは自身の胸に手を当てる。この時、彼は微かに感じていた。自分の身体の中に、自分モノではない何かがある事を。

 

 

オプティマス

「シオン...観測するだけの存在...マターボードが私を導く...どういう事だ?」

 

 

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