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皆様、こんばんは、ごきげんよう。シスターの伊落マリーです。
現在、私は自宅の小さなキッチンで懺悔をしています。
嗚呼、主よ。愚かで矮小な、心の弱い私をどうかお許し下さい…!
シスターフッドの業務が長引き、簡単な夕食後も細々とした仕事を熟していたらとっぷりと夜は暮れていて。
夜道を照らしてくれるカンテラを片手にこじんまりとした自宅に帰り着いた頃には時刻も遅く
シスターの端くれとして一日の汚れをシャワーで流し、フカフカのベッドに横になっていると…
ぐぅぅぅ。きゅるるるる。
…お腹が、鳴りました。
その後もお腹はぐぅぐぅきゅるきゅると何度も自己主張を繰り返すのです。お腹が空いたと!
然し、今からご飯を食べてしまえば不健康なのは明白。救護騎士団の方々からお説教を貰ってしまいます。
ですが…嗚呼、ですが…!
お腹が空いて、とても眠れそうにありません…
私は心底自分の我が儘なお腹を怨みながら小さなキッチンに立ちます。
…しまった! パンを切らしています! お手軽にバタートーストでも食べてしまおうとしましたが目論見が外れました。
お手軽に食べられる物を物色してキッチンから出て来たのは…カレーヌードルとプロセスチーズ。
…いやいやいや、こんな夜中にチーズカレーヌードルですか? いけません、いけませんよシスターマリー。
こんな業の深い事をシスターがして許される訳が…!
…私は気付いたらカレーヌードルにお湯を注ぎ、プロセスチーズをカップに押し込みました。
やってしまいました。最早後戻りは出来ません。
鼻腔を擽るカレーの良い香りが実に美味しそうで、お腹が益々ぐぅぐぅきゅるきゅると歌声を上げます。
3分間、ずっと懺悔を繰り返していた私の耳にアラームの音が届きました。
蓋を開ければ、嗚呼、其所には欲望の釜が口を開けて待っています!
とろけたチーズに、熱々のカレーヌードル…! 実に、実に背徳的です…!
「主よ。どうか私をお許し下さい!」
私はお箸を片手に、カレーヌードルを啜ります。波打つ麺とカレースープが絡んで、実に美味しいです!
一緒に入ってるジャガイモやニンジンと言った乾燥野菜さんも甘くて美味しくて。
カップに押し込んだチーズを麺に絡めると円やかなチーズの味が、カレーソースのピリリと辛いスパイシーな味に変化を与えてくれて、実に美味しいです。
知らない間に私の耳と尾は食の喜びにパタパタと揺れて居ました。
半分くらい食べ進めた時でしょうか。私はテーブルの上の調味料入れに手を伸ばします。
取ったのは…七味。辛い物にもっと辛い物を? と思われるかも知れません。
ですが…嗚呼、これが思った以上に風味が変わって美味しいんです…!
パラパラとカレーヌードルに振りかけられる紅いスパイスを散らしてまた一口…んん…! 美味しい!
私は小さな汗をかきながら、何度もフゥフゥと息を吹いてカレーヌードルを冷ましながら、ゆっくりと食べ終えました。スープも確りと。
ご馳走様でした。…はぁ。やってしまいました。
なんて罪深いのでしょうか。こんな夜中なのにチーズカレーヌードルを食べてしまうだなんて。
私は後片付けをして、歯磨きをし、目覚まし時計を掛けてベッドに入ります。
きっと、食いしん坊の私は明日も沢山ご飯を食べてしまうのでしょう。
シスターとして恥ずかしい限りです。食欲に振り回されるだなんて。
…ですが…然し…
ウトウトと微睡む私は意識を手放す寸前、こう思うのでした。
また明日も美味しい物、食べたい、な…
※この世界のマリーには可愛い尾があります。