ブルアカショートショート集   作:ユリシロコ

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マリーと天ぷら 飯テロ 伊落マリー

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 皆様、こんにちは、ごきげんよう。シスターの伊落マリーです。

 今日も今日とてシスターフッドは静かに忙しないです。

 私もあれやこれやと用事をこなしていると意外と体を動かしていて…

 

 ぐぅぅぅ。きゅう。

 

 嗚呼、今日もお腹が空きました…

 午前の業務を終えて、先輩方にお昼を頂きに行く事を伝えるとお財布を片手に早足で出掛けます。

 実は先日、とある飲食店のクーポンを頂きました。そのお店は百鬼夜行からの出張店なのだそうです。

 

 

 このトリニティでは中々ご馳走になれない物、そうそれは…天ぷらです!

 知人の方々からも美味しいと評判だったので、私も今からドキドキしてしまいます。

 いざ、お邪魔します! 内装は落ち着いた佇まい。趣が違いますね。

「いらっしゃい可愛い尼さん。ご注文は?」

 

 

 私は手渡されたメニューを少し眺めて、決めました。

「お勧めの季節の天ぷら盛り合わせとざる蕎麦をお願いします」

「はいよ!」

 台所からはじゅうじゅうぱちぱちと油の跳ねる美味しそうな音がします。そんな音を聞いていると、私はそわそわワクワクしてしまいます。

 

 

 待つこと暫し。ついに天ぷらとお蕎麦がやって来ました!

「熱いから気を付けてね」

 はい! 手を合わせて、頂きます。

 嗚呼、いい香りがします…口から唾液が…はふんっ

 

 

 まずは、緑色で細長い野菜の天ぷらを…はむ。あふっ! これは、アスパラガス! ホクホクで甘くて美味しいです!

 次に、橙色の可愛いカボチャの天ぷらを…んん! ネットリとした舌触りに強い甘みが堪りません! はぁ…美味しい。

 いけませんいけません。まだ沢山天ぷらもお蕎麦も残っているのに惚けてしまっては。

 

 

 次はトリニティではあまり馴染み深くない梅干しとやらが乗った天ぷらを頂きます。ぱくっ! んん…! ホクホクです!

 そして梅干しが天つゆと合わさって甘酸っぱくて美味しいです。

 此方の天ぷら、ハモと言うお魚だそうです。トリニティの道端で開いている屋台のフィッシュ&チップスとは味も風味も何もかも全然違いますね。

 

 

 そして此処で一転、お蕎麦を頂きます。俄にジワジワと暑くなってきた今日この頃、ヒンヤリしたお蕎麦をチュルチュルと頂いて…

 んん! 此方も美味しいです! 天つゆの風味とはまた違う麺つゆの香ばしさが堪りません。

 

 

 まだまだ天ぷらは残っています。次は海老の天ぷらを頂きます。はむっ!

 んん…! カボチャとはまた違った、海鮮類独特の甘味とプリプリとした食感が美味しいです!

 次に手を伸ばしたのは、丸くて穴の空いたお野菜。レンコンです。此方もトリニティではあまり馴染みの無いお野菜ですが…あむっ!

 んふぅっ! コリコリとした歯応え。そして噛み締めるとネットリとした舌触りに根菜独特の甘味! 堪りません!

 

 

 ここでちょっとした変化球。知人の方々から聞きました。天つゆも美味しいのですが、味付けが少し濃い麺つゆで食べてもまた美味しいのだと。

 残っている天ぷらを麺つゆにちょんちょん、と着けて…あーむ…!

 んんっ! 出汁のよく効いた麺つゆで頂くのもとても美味しいです!

 こんなにも雰囲気が変わるだなんて思いもしませんでした。

 

 

 それから私は、努めて焦らないように天ぷらとお蕎麦を頂きました。

 気がついた頃にはお皿は空っぽです。

「御馳走様でした」

 私はお店を出て空を眺めます。キラキラと輝いている太陽は、ほんの少し傾き始めて居ました。

 

 

「…よっし!」

 私は午後も頑張るぞ。と小さく意気込みます。お腹いっぱいの身体にちょっと自信が溢れてきます。えいえい、おー。

 そしてふと気になりました。ポケットから懐中時計を取り出して時間を見ると…

「はわわっ」

 

 

 午後のお勤めのお時間が迫っていました! 遅刻したら大変です!

 焦って転ばない様に小走りで私はシスターフッドの協会へと走ります。

 きっと午後も忙しくなるでしょう。お腹が空いたら、何を食べましょうか? 

 

 

 

 

 

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