テラリア転生者が次はグラブルに転移した話RE   作:なかえもん

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駆け足で申し訳ありません。
この次はハロウィン、その次は何にしよっかなーと考え中です。下手くそなりに戦闘描写がメインの回を作ろうか悩み中。

プロットとかもほぼ無いに等しい、思いついたこと書いてるくらいの話なのでこれからどんな話を書くか悩み中です。

いつも誤字修正ありがとうございます!!



ポーチャーズ・デイ③

sideカレン

 

私はグラン達と一緒に沈んだ気持ちでアーマさんの家に向かっていた。

あの後1人だけ援護に向かったケインさんとアーマさんの2人が船の爆発に巻き込まれた。

 

「……あたしがあいつらの罠に引っかかったから。」

 

「悪いのはカレンじゃねえよ。」

 

「はい…だから自分を責めないでください…。」

 

「……っ!分かってるけど…!」

 

「カレン…」

 

アーマさんのお見舞いの為に持ってきた花束を片手にアーマさんの家に行くと、何人も集まっている漁師さん達とアーマさんの奥様がいた。

 

「あら、グランちゃんにカレンちゃん。わざわざ来てくれたのね…。」

 

「アーマさんとケインさんは……?」

 

私の質問に対してアーマさんの奥様は黙って首を横に振った。

 

「そんな……!?」

 

思わず走りながらアーマさんが運び込まれた部屋のドアを開ける。

そこには…

 

離せぇぇぇーっ!

 

だから!アンタは絶対安静ってさっき医者に言われてたでしょーが!!

 

「だから旦那!船の修理は俺たちに任せて休んでてくれよ!」

 

俺は漁に出る!

 

「だぁー!なんでこの人こんなに力強いんだよ!あ、グラン丁度いいとこに!ちょっとアーマさん押さえつけるの手伝って!」

 

「むしろ元気すぎない!?」

 

「この通り、この人全然私たちの言うこと聞いてくれなくて困ってるの。」

 

爆発を間近で食らったアーマさんが必死に動こうとして、それを同じく爆発を間近で食らったケインさんが羽交い締めにしてる。

なんで爆発に巻き込まれた2人が1番元気なの??

 

「いやー!アンタらが密猟者のボスを捕まえてくれたおかげで奴らすっかり鳴りを潜めてな!」

 

「あいつらバカだから親玉がいないと密猟を出来ないみたいでな!」

 

「おかげで、漁の準備ができる。」

 

「もうダメだ。この人を説得できる気がしない…」

 

わ、私なりに説得してみよう。

 

「ねぇアーマさん。万全の状態じゃなきゃクイーンなんて出来ないでしょ?休まなきゃダメだって。」

 

「…むぅ。」

 

「ンニの産卵が近いのは分かるが、クイーンの漁は旦那しか出来ないんです。ホント頼みますよ…」

 

「……ああ。」

 

渋々…と言った感じのアーマさん。私だけの説得では厳しそうと思っていたらジークフリートさんも手伝ってくれた。

 

「なるほど、ンニの身は実際にはンニの卵だったな。産卵が終わればンニは売り物にならない。」

 

「クイーンも時期は同じだ。」

 

「だが、例年ではまだ産卵まで時間があるはず。それまで体を回復させるべきでは?」

 

「……ああ。」

 

さ、さすがジークフリートさん!まるでンニ博士ね!

 

「おい、報酬を」

 

「報酬だぁ?そりゃよろず屋からキッチリ貰ってるはずだけど…」

 

「実はこの人が観光組合に掛け合ってビーチを貸し切れるように手配してくれたの。だからみんなで遊んできて頂戴な。」

 

ビィが言う通り報酬自体はシェロカルテさんから貰ってたけど、それとは別にアーマさんからの報酬としてビーチの貸切をしてくれた。

 

やった!さっそく団のみんなに教えて遊ばなきゃ!

_________________________

 

sideケイン

 

「「海だー!」」

 

アーマさんがまさか貸切にしてくれるとは…さすがにみんなで泳いで遊ぶのに普段の服装で遊ぶなのもなんだったので水着に着替えた。

 

と言ってもシンプルにトランクスタイプの黒の水着を貰った。

シェロカルテからもっとオシャレなものがあると言われたけど派手なのが俺に似合うと思えなかったので丁重にお断りした。

 

とはいえ水着一つだけだと寂しいのでテラリアアクセサリーをいくつか付けている。

"ダイビングギア"と"浮き輪"の2つ。

 

海を最大限楽しむためあえて水中無限呼吸のアクセサリーを付けずに息を止めて泳いでいる。

息継ぎが必要なのが一見不便なようで、けど泳いでる実感があって楽しい。

まさかこんな風に海で遊ぶ機会があるとは、あの頃は思わなかったな。

 

潜っている途中でカニとサメっぽいのが俺を狙ってきたのでパッパと"トライデント"で刺し殺す。

というか仮にも人が泳ぐようなとこになんでサメがいるんだよ…

 

「ぐぅ……はっ!つい寝てしまったであります…ってなんか自分の周りの海水が血の色になってるでありますぅぅぅ!?」

 

そういえばサメって人間をウミガメと間違えて襲うんだっけ?だしたらシャルロッテさん危なかったな…。

浮き輪でプカプカと浮かぶシャルロッテさんを水の中から見るとたしかにウミガメに見えなくもない。

 

息継ぎのため海面に上がるとサラーサさんの不満そうな声が聞こえた。

 

「なあお前。この辺全然ンニいないぞ!」

 

「この辺にはたしか生息してないよ。一応漁師さん達秘密の漁場らしいから教えることも出来ないし。」

 

「ぐぬぬ…この辺の貝小さいから全然お腹が膨れないぞ!」

 

「うーん…あ、あの辺に美味しそうなサメ(フカヒレ)がいたから一緒に狩ってみる?」

 

「おおいいなそれ!」

 

せっかくだしサラーサさんとフカヒレ狩りに行くことにした。

まだいるかなと思いシャルロッテさんの方に向かうとめちゃくちゃサメが近くをうろついて狙っていた。

あの人の実力ならサメくらい平気だろうけど、サラーサさんの食事のために全員狩る。

 

ふと、そういえばいつの間にか見なくなったが、昔のテラリアの海にはシャチが居たな……なんてことを思い出す。

やれシャチは偏食だの頭がいいので人間が捕食対象でないことをわかっているから人を襲わないと聞いたことあるが、あの世界のシャチはバリバリ食い殺そうとしてくる。

頭が悪いのか人間の偏食なのか少し迷うとこだ。

 

斧の十天衆と聞いていたがサラーサさんはその身一つでサメを絞め殺し、噛みつきにかかるサメの顎を掴むと無理やり口を開かせ、そのまま頭を力づくで引きちぎる。

 

素手で引きちぎるのやべぇな…

 

あ、サメの頭を食べれるかもだし回収しとかなきゃ。

 

「大量だな!こいつ焼いて食ったらうまいかな!?」

 

「うーんどうだろう。漁師さん達に聞けばわかるかも。」

 

サメってアンモニア臭が強いとかけど美味いとか色々聞くからなぁ…

サメを持って水面まで上がった俺とサラーサさんでどうやって食べようか少し話し合う。

 

「うーん、けどまだ足りないな!あと10匹くらいおやつに欲しいぞ!」

 

「それ以上狩るとさすがに怒られそうだからやめようか?」

 

ただでさえ密漁に敏感になってるんだから。

狩りすぎるとまた怒られかねない。

 

「えー、これくらいじゃあたし全然足りないぞ!」

 

「……シェロカルテに聞いたら肉のアテとか教えてくれるかな。」

 

どうやらサラーサさんはまだまだ足りないらしい。

とはいえそんなポンポンサメっているもんでもないし、もうシェロカルテになにか今から用意できそうなものが無いか聞いてみよう。

が、そこは凄腕商人のシェロカルテ、こっちが聞く前にはもうみんなで楽しむようにバーベキューセットを貸してくれた。

 

「ふふ、いいわね。こうして泳いで、日光浴して、バーベキューして…、みんなでこうやってしてみたかったのよ。」

 

まあ十天衆はみんな集まってくれてないけど、と残念そうにソーンがつぶやく。

まあドンマイとしか…やっぱり強ければ強いほど癖が強くなるのかねぇ。

その辺で考えることをやめ、必死にえっほえっほと具材を焼くのに集中する。

 

「あらケイン…あなた焼いてばっかりじゃないの。私変わるわよ?」

 

「…ごめん手を借りてもいい?そしたら横で焼いて欲しくてさ…その、うちの腹ぺこが…」

 

「…私のとこのはらぺこもごめんなさいね…」

 

ルリアとサラーサさんがかなりの大食いのため一生懸命焼き続ける。

ルリアもサラーサさんも体の大きさよりも大きい食べ物とか普通にペロッと食べてるからな…どこにあんなに入るんだ…。

 

あれだけ食ってると太りそうなものだが…ルリアには一切その様子がない、サラーサさんの方は……まあうん。栄養があっちに行ってるんだろうな。

 

なんとか大食いな2人を満腹にさせたあと、1回休憩する。

ふと、密猟者たちも大人しくなったから"エール"でも飲もうかな、と考える。

エールは暇な時用意した1スタック、9999個持っているのでここで1本2本飲んでも誤差である。

え?なんで9999個も持ってるの、だって?

 

エールは弾丸だし…こうみえてもバフアイテムだからな。

"日本酒"とエールは安く買えるのもあって1スタックは余裕で買い込んでいる。

ちなみに俺が掘った天然アメジストの宝石が日本酒より安いのに関しては未だに納得してない。レートどうなってんだ全く。

 

そんなことを考えながらインベントリからビールを取りだし…真横にソーンが座ってきたので手に出して飲むのを辞める。

こういう時スっと真横に座られるとドキってするんだよな。

 

「ふふ、あなたが所属してる団の子達…みんないい子ね。あなた以外に久々に化け物の扱いを受けないで話せたわ。」

 

「まあ、正直グランの団には十天衆に負けず劣らず強い人達がいるし……なにより、強いだけで化け物扱いするような奴らじゃないからな。アイツらは。」

 

元騎士団長にして龍の血を持つジークフリートさん。

拳一発で山を吹っ飛ばしたと言われているガンダゴウザさん。

剣聖と剣の賢者、ヨダルラーハさんにアレーティアさん。

特にやばい人たちですぐこれだけ名前が上がるし、この人たち以外にも凄腕の剣、弓、魔法、星晶獣使いがいる。

うーん、あらためてグランの団やばいな…これだけ人を集めたら国ひとつくらいなら平気で落とせそうだな。

 

「……そんなに人を集めて、何が目的なのかしら。」

 

「イスタルシアって島に行きたいんだとさ。」

 

「あら、あの伝説の…」

 

俺も詳しくは知らないけど、なんでも伝説の島らしい。

グランを含め、イスタルシアに行きたいから一緒の団に入ってるってメンバーは結構いる。

まあ俺もなにがどう伝説なのか色々気になるから見てみたいしな。

 

似たような伝説の地に赤き地平、と呼ばれるいわゆる空の底があるんだけど……1回だけあそこに行って酷い目にあったのでしばらく行くつもりは無い。

 

あんまこういうこと言っちゃダメなんだけど、原住民がクソ。

なんか妙に威圧的だし…めちゃくちゃ殺しにかかるし…、こっちも反撃するか迷ったけど、いつかグランが赤き地平に来た時に俺が原住民を殺したせいで禍根が残ったら嫌だし。全力で逃げることにした。

それでも本当にしつこい上に普通に強かったので最終的にあんまり探索できないままシェルフォンで帰ったが、また今度リベンジに探索する予定である。

 

「ふふ、もしかしたらあの団長さんとは、近いうちにまた会うことになりそうね。」

 

「その時はまたグランのこと化け物呼びしてやるなよ?友達になりたいならあんまそういう言い方しない方がいいと俺は思うよ。」

 

「うっ……しょうがないじゃない……未だにどうやって人と仲良くなればいいのか分からないもの…、その、昔見た本に友達を作るコツは共通点を探すことって書いてあって、私なりに実践したのよ…」

 

「うーん、間違ったこと言ってないんだけどそれで見つけた共通点がそれか…」

 

もっとこう、あるじゃん。同じ弓使いだねとか、趣味の話とかさ。

共通が化け物だねはちょっと印象悪いと俺は思うんだけど…

 

「ソーンとこう、気が合いそうな人ならグランの団にも結構いるよ。飛翔術に凄腕弓使いのメーテラさんとか…あとめちゃくちゃ目が良いシルヴァさんとか……」

 

「えっ…?シルヴァ……?」

 

ん?シルヴァさんの名前を出した途端、ソーンは目を見開き固まった。

 

「…知ってるの?」

 

「………いいえ、知らない人よ。」

 

絶対なんかあったろこれ。

けど、今のソーンにその事について触れる気はなかった。

シルヴァさんの名前を出した時のソーンの反応は、まるで触れられたくない話題を出された時のような、トラウマを思い出したかのような反応だったからだ。

 

話題ミスったな、所詮俺も友達が少ない話題選びが下手なカスだったってことか…

どうやってこの気まずい雰囲気をなんとかするか考えていると、シエテさんに声をかけられた。

 

「ちょっといいかい?ケインくん、密猟者達って今どこに収容してるんだい?」

 

「あ、あそこですよ。」

 

そう言って俺は少し離れたとこの空を指さす。そこには空中20mに浮かんでいる簡易式牢獄マークIIがあった。

前回の爆弾で壊された反省を活かして空中に設置することでなにか策がない限りそもそも高いから出られないようになっている。

さらに窓をつけて欲しいと密猟者たちからリクエストを受けたのと、グラン達からも窓くらいつけてあげてと言われたので床をガラスにして窓の代わりにした。

 

この時点で大多数のテラリアプレイヤーはNPCより良い住居に住んでるからヨシ!と頷いてくれること間違いなしだ。

あいつらの家には窓ないからな。

 

「………アレどうやって浮いてるんだい?」

 

「????ま、魔力を感じないのだけれど……え?ケインあなた本当にどうやって浮かしてるの?」

 

「え?浮いてる島に平然と住んでる人が今更浮いてる刑務所気にするの?」

 

シエテさんとソーンは俺が作った浮く刑務所を見て理解できないものを見る目をしているが、俺からしたら浮いてる島ばかりのこの世界も充分理解できないよ?

 

「ま、まあいいや、密猟者達はなにか言ってたかい?」

 

「…あー、そういえば海を見せろって言ってましたね。」

 

何故かしきりに海を見せて欲しい、窓をつけて欲しいって言ってたな。

いっそ海の中に刑務所を建てるか考えたけど、アウギュステのトンチキ生物のせいで密猟者全員殺されそうだったので却下した。

テラリアの水の中にすら爆弾魚がいるんだぞ?アウギュステならこう、ビームとか出す魚がいるかもしれない。

 

「……怪しいな。まだ終わってない気がする。俺の勘だけどね。」

 

「尋問してきます。」

 

「ちゃんと質問には答えられる程度にしてよ〜?」

 

(2人とも意外とそういうの躊躇い無いのね…)

 

大丈夫大丈夫。拷問じゃなくて尋問だからセーフ。

そもそも俺が尋問で済ませてること自体、もしテラリアのNPCが見たらきっと驚いて俺の体調を心配するだろうな。

普段は敵をミンチにする以外したことないし。

そうして簡易式刑務所に向かおうとして、ふと海を見た。

 

なんだ?海に薄黄色いモヤが漂ってる…。

 

まるでンニの身みたいな色……え?これもしかして産卵が始まってる?

 

大変だ!ンニの産卵が始まっちまった!!

 

「なに!?」

 

「例年より早すぎる!?なんで急に…!?」

 

「…カニの糞だ。」

 

海岸の漂着物を拾い上げて忌々しそうに言うアーマさん。

どうやら天敵の髑髏蟹の糞…それによってンニ達が急いで産卵を

初めてしまったらしい。

 

「やべぇぞ。クイーンは産卵数が半端じゃねぇ。このままじゃアウギュステの経済も生態系も無茶苦茶だ。」

 

やばい。船はこの前の爆発で無茶苦茶、オマケにアーマさんも本調子じゃない。

 

「…俺が出る!」

 

「な!旦那無茶だ!!」

 

「アーマさんが出るなら俺も出ます。」

 

「死ぬ!」

 

「あんたも死ぬだろ、このままじゃ。」

 

普段の俺の下手くそな敬語をかなぐり捨てて、アーマさんにそう語りかける。

 

「…アーマさん。どうしても出たいならこれを飲んでください。」

 

そういい、"スーパーライフポーション"を渡す。

アーマさんは少し怪訝な顔をしたあと、飲み始めた。

…慣れてないときついから、俺はこれを勧めなかった。

 

「……!??」

 

「うそだろ!?旦那が顔を顰めた!?」

 

なんだろう。ライフポーションはまずい訳では無いのだが…体が急速に再生したせいか。とても気持ち悪くなる。

そのまま2杯目を飲もうとすると100%吐く。だから酔いが覚めるまで飲めなかったんだよな。

 

「…動く、治った!出るぞ!」

 

そうして急いで出る用意をすると、途中漁師さんの1人に呼ばれた。

 

「その、密猟者達が呼んでるんだが…。」

 

なんで今更?そう思いグリザルギムを連れて1度降りる。

 

「ふっ、どうやらお困りのようだな。」

 

「お蔭さまでな。」

 

「お前らのせいだけどな。」

 

密猟者がこの騒動の原因なのにこんな大変そうだなとか言われるとイラッとくるな。

 

「ならば、俺たちが力を貸してやろう。」

 

「別にいい。」

 

「なっ!?」

 

「そうよ、別にあんた達の力を借りなくても何とかなるわ。」

 

「ま、待て!俺たちに漁を任せれば大切な漁師仲間は傷つかないし、クイーンを売った金も一部はお前らにやる!島の生活も守れるぞ!」

 

アーマさんが一切聞かずに用意の続きを始めたので、グリザルギムの首根っこを掴んで家から離れる。

 

「ぐっ…貴様からも言ったらどうだ!?仲間を危険に晒すのは不本意だろう!?」

 

「…ま、それは俺も同意だけどね。」

 

たしかに、仲間を危険に晒したいわけじゃない。

そりゃ、極論を言うなら不死の俺が全て済ませた方がいいのは事実だ。

…けど、どれだけ頑張っても俺一人に出来ることには限界があるし、だから信頼できる仲間に頼る。

 

「お前みたいないつ裏切るか分からない密猟者なんぞに手を借りる訳ないだろ。」

 

「ぐっ……だが!」

 

「……そうだな。例えばだけど、この後俺はグリザルギムを逃がし、グリザルギムはどこかに逃亡。どこに行ったのか分からない。そうした方がいいかな?」

 

そう聞きながら、適当な剣を取り出してグリザルギムの首元に当てる。

別に俺はそっちでも構わないんだけどな。密猟者達はたしかにバカだが、こいつだけは違う、再犯防止もかねて仕留めるというのも手ではある。

殺気を飛ばすなんて高等なテクニックができない俺にせいぜい出来るのは、本当に返答次第ではここで首を跳ねようとする気持ちで脅す。

 

「ぐっ……が……な、なんでもない。忘れてくれ……」

 

「わかった。」

 

ま、これくらいでいいか。ここまで脅したら少なくともこの騒動中は大人しくしてるだろ。

 

_________________________

 

 

 

 

グリザルギムを牢に戻した後、急いで船で出る。

なんと今回の船に乗ってるメンバーにはグラン達の他に十天衆3人が乗っている。もう何も怖いものがない。

 

「いやぁ、今回僕たちあんまり活躍出来てないからね。ここでいっぱい活躍しておかないと!」

 

ジークフリートさんやシャルロッテさんは村の護衛のためにお留守番である。

 

「…来たね。」

 

グリザルギムが居ないとはいえ、あいつらも俺たちの妨害はやめないらしい。残りの密猟者達がゴジパラヤ=ゲィルに乗って船を囲み始めた。

 

ソーン、サラーサさん、俺でゴジパラヤ=ゲィルを迎撃。他はクイーンの狩猟だ。

 

サラーサさんはともかく。俺とソーンでひたすらゴジパラヤ=ゲィルを操作している操縦手や犬を妨害し、船を止めるだけでいい手筈になっている。

 

「よし、いくよソーン。」

 

「任せて。ふふ、お姉さん気合い入れちゃうわよー!」

 

古来より戦いに置いて基本的なこと。

 

高所からタコ殴りが世の中最も強いのだ。

 

俺とソーンで相手の銃すら届かないほど高所をとり、お互い弓を構える。

サングラスを掛けたことで多少は視界が取れるようになった全空最強の弓使いと、俺のノーマルモードでもトップクラスの優秀な弓のコンボである。

 

"ビーズニーズ"を構え、ひたすら敵の船目掛けて乱射する。

発射した時に構えた木の矢は、一瞬にして3匹の蜂となる。

蜂は俺にとっての敵対者…つまり密猟者目掛けて飛んでいく

 

「ギャァァァァ!?なして蜂が!?」

 

「あの爆弾だけじゃないのね、蜂を出すの。」

 

「うん。剣と弓と魔法と爆弾でそれぞれ蜂を出せるよ。」

 

「どれか1つで良くないかしら!?」

 

いやぁ、全部欲しいね。なんせ装備の問題で基本どれかひとつに使うの絞るし。

まあ、個人的には弓が1番使い勝手がいいから気に入ってるけど。

 

「おーい!!その蜂は水に触れると消えるぞー!」

 

俺がそう密猟者達に声をかけると馬鹿正直に船から降りて水の中に入った。

うーん、まさか本当に入るとは、少しくらい疑うと思ってたけど。

 

「ギャハハ!馬鹿なやつだっちゃ!自分から蜂の弱点を言うなんてよぉ!」

 

いやぁ、なんでわざわざ俺が自分からそんなこと言ったと思う?

船から降りてくれた方がこっちにとって好都合だからだよ。

 

殺せぇぇぇー!!!!

 

「アーマさん!?殺しちゃダメですよ!?」

 

「なら手足を切り落とせ!」

 

「この人漁師なの?海賊とかじゃなくて??」

 

海に入っているせいでろくに動けない密猟者達をアーマさん率いる漁師達は一人一人船の上まであげたあと袋叩きにする。

相当フラストレーション溜まってたんだろうな…。ちょっと漁師さん達を怖く感じた。

 

密猟者達はその間に少しでも多く逃げようとバラバラに逃げ始める。

もちろんこれも織り込み済み。

 

「いっくぞー!グラウンド・ゼロ!!」

 

サラーサさんが放つ渾身の一撃、十天衆の名にふさわしい威力のそれは、もはや津波と言ってもいいほど海面を揺らし、逃げようとした密猟者達を押し戻す。

一応津波で溺れないように俺は密猟者達が船に全員降りたのを確認したら、水の中に入る。

ちゃんと溺れているやつの体を掴んだあと、しっかりと漁師さんの船まで運んであげる。その後袋叩きにされるだろうけどまあ死ぬよりは安いだろ。

 

さて、グラン達の方は…。

 

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Sideグラン

 

僕はカレンとシエテさんと一緒に必死にクイーン狩りをしていた。

硬すぎるクイーンの殻を唯一切り破れるであろう。先端にヒヒイロカネが使われている刀、夕暉丸をカレンに任せ、シエテさんと僕でンニのトゲをひたすら切り落とし、カレンがクイーンに近づく隙を作ろうとしてるんだけど…

 

(こんのトンチキ生物!!なんでそんなに動けるのよー!!?)

 

海中だから喋れないけど、カレンがキレてるのはわかる。

いやほんとあの生物なに???トゲを飛ばすだけじゃなくて急に弾丸みたいにかなりの速度で動き始めたんだけど?

 

アーマさんが言ってたフルアクセルに気をつけろってもしかしてこれのこと?

 

それでもなんとかトゲをシエテさんと一緒に切り落としていく。

 

(下がって!)

 

カレンから下がってと合図が来たのでタイミングを見て下がり、一気にカレンが夕暉丸を口に刺すけど…

 

(か、硬い!?)

 

や、やばい!?カレンの顔に向かって一気にクイーンの針が!?

急いで庇おうとした時…

水面から海底のクイーン目掛けて真っ直ぐ飛んできた刀身が花のようなあざやかな紫色の剣が真っ直ぐ飛んできて、クイーンのトゲを紙を切るようにスパッと切り離し、意思があるかのようにまた水面に戻って行った。

 

(あ、あれは!?)

 

僕たちが驚いている間にシエテさんがすぐにカレンの横まで泳ぎ、カレンの持っている夕暉丸の剣拓を出した。

 

(話は後!いっくよ!)

 

(わ、分かってるわよ!)

 

((いけえーっ!!))

 

口を思いっきり刺し、えぐり取る。

その後すぐに殻を剥がしていき、また生きているトゲに刺されないように海底に突き刺す。

 

水面まで上がると、勝鬨を上げるように声を出す。

 

「クイーンの狩猟成功しましたー!!!!」

 

「やるなグラン!」

 

「頑張ったなグラン。」

 

「ふふ、おめでとう。」

 

空を自由に飛べるソーンさんとケインさん、それと船でわざわざ近くまで来てくれたサラーサさんがお祝いしてくれた。

 

こうして僕たちは、なんとかクイーンの狩猟を成功させた。

 

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Sideケイン

 

どうやら収穫したクイーンの一部は漁師さん達の間で振る舞われるらしく、今回クイーンの狩猟に貢献した俺たちはクイーンの一部を食べさせてもらった。

もっとも、クイーンは他のンニに比べてもクソデカサイズなので、1部だけでもかなりの量があるが。

 

さっそく一口食べてみる。皿によそわれたクイーンの身にスプーンを入れ、口に運び食べる。

 

…うっっっま!?やべぇこんなん酒飲むしかねぇ。

日本酒を取り出すと瓶のままごくごくと飲む。

 

「お!いい飲みっぷりだねぇ!」

 

「よし兄ちゃん!飲み比べしようや!」

 

お、俺と飲み比べか。自慢じゃないけど俺は飲み比べに負けたことないぞー!そもそもした事ないからな。

 

日本酒をもってごくごくと飲む

 

「お酒かぁ…僕もちょびっとだけ…いや、やめとこう。リーシャさんにバレた時が怖いから…」

 

「リーシャの奴事案には厳しいからな…。オイラもこの前リンゴポイ捨てした時怖かったぜ。」

 

「あはは…それに、グランがお酒飲んだら私も酔っ払っちゃいますよ?」

 

「………ぷは〜!俺の勝ちー!」

 

グラン達の微笑ましい会話をよそに、俺は漁師さんよりも多く、早く飲んでいた。

酔いつぶれた漁師を横目に勝利宣言をする。

実は俺は酔うことはあるが、酔い過ぎる事はない体だ。

どれだけお酒を飲んでも、ほろ酔いで止まってしまうのだ。

極論だが、エール9999杯飲んでもほろ酔いのままで済む。

おまけに最長でも5分で酔いが冷めるし。

ある意味最もお酒を楽しめる体ではある、ほろ酔いだから変にやらかすこともないので安心である。

 

……まあその代わりアルコールで現実逃避するも、痛みや死の恐怖を紛らわせるのも出来なかったけどな。

 

「うまーい!美味いぞシエテ!クイーン、フワフワで甘くてトロトロで…とにかくすごい味がする!」

 

「はっはっは、これだけ美味しいと、みんなで頑張った甲斐あるじゃない〜?……これならクイーンの身を使えばサラーサはこれからも会議参加してくれるかもな

 

「お、大人な味でありますね…わ、私も大人らしく1杯お酒を飲むであります!」

 

「俺は飲むとどうなるかわからんからな…今回は遠慮しておこう。」

 

「ぐっ…(み、見たかった。ジークフリートさんが酔ってるところ!)」

 

宴会は最高潮、思い思いクイーンを食べながら今回の漁のことを振り返っている中、酔いつぶれた漁師さんを家まで帰してきた俺は、そのまま宴会まで向かっている途中でシエテさんがいた。

 

「あ、ケインちゃん今回はお疲れ様〜。いやー団長ちゃん含めて頑張ってたね〜。」

 

「ありがとうございます。シエテさんもお疲れ様でした。」

 

「そんな丁寧に話さないでいいのよー?」

 

「わかった。シエテはどうしてここに?」

 

お手洗いという訳でもない、こっちの方向にあるのは漁師さんの村くらいなので用事でもあったのかな。

 

「いやぁ、お礼を言いたくってさ。」

 

「お礼?」

 

「ソーンと友達になってくれたっていうのと…カレンちゃんを守ったの君でしょ?」

 

「……バレてた?」

 

いやぁ、あの時うっすらとピンチのカレンを見て、思わず切り札の剣を()()()()()()んだよな。

 

一応直ぐに出せるように常に手持ちに入れてるんだけど……本当に手加減ができない俺の切り札なので基本出さないようにしてるんだよな。

 

「俺さ、結構世の中の色んな剣を見てきたんだけどさ……さすがにアレは初めてのタイプだったんだよね〜。」

 

飄々としていた態度が今や分かりやすいくらい好奇の目で俺を見つめてくる。

 

「最初は緑色の剣の剣拓を取りたいなって思ってたけど…最後にちらっと見せたアレを俺は見たい、そして剣拓を取りたいな。」

 

「え、ヤダ。」

 

普通に嫌なので断る。いや剣拓くらい取らせてやれよと思うかもしれないけど、俺からしたら仮にも何度も何度も死んで必死に素材を集めて神まで殺して作った武器を目の前ですぐポンってコピー作られるんだぞ?

別に職人気質ってタイプでもないけど、正直あんまりいい気分がしないんだよね…。

 

「えー!そこをなんとかさ、お願いだよ〜」

 

「断る。まあそれこそ世界に危機とかになったらその時また考えるよ。」

 

もっとも、そんな機会があるかどうかはわかんないけどね。

 

そうしてシエテと一緒に宴会の場に戻ると、妙に顔が赤くなっているサラーサさんがいた。

 

「あー!シエテ〜、ケイン〜どこ行ってたんだ〜?」

 

「ちょっと仲良くおしゃべりしてただけさ、……ん?サラーサ少し酒臭いような…」

 

「さっき飲んだお水を飲んでから体がポカポカするんだー!」

 

「やべ、漁師さんのコップの日本酒飲んじゃったか?」

 

さっきまで飲み比べのためにコップによそった思い出がある。

未成年飲酒…責任問題…ち、秩序が…。

 

「うーん、ちょっと体動かしたくなったし…それ!メテオ・スラスト!」

 

「「「「「「「え?」」」」」」」

 

サラーサさんの真上からデカイ隕石がこちらに向けて落ちてくる。

さすが十天衆、隕石を落とすほどかー。

 

 

「た、退避ー!!!」

 

「せ、せめて残りのンニを口に詰めて…」

 

「そんなことしてる場合か!?さすがに隕石は俺でも砕くの厳しいぞ!」

 

「ちょ、シエテとソーン何とかできないの!?」

 

「2人がかりならできなくは無いけど……そうすると散らばってさらに広い範囲に被害が起きるわね。」

 

「とりあえずこの場は逃げるよ〜」

 

そうして、サラーサさんの隕石によってめちゃくちゃになった観光地を俺が残りの休暇を使ってなんとか修復させ、アーマさん達に土下座することで事なきを終えた。

 

なんやかんやで楽しいバカンスになった。そう思いながら、またいつものようにシェロカルテが持ってきた新しい仕事のため、俺は移動するのであった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「あ、そういえば〜ケインさんが作ったあの刑務所なんですけど、空飛ぶ留置所としてアウギュステの観光地にするらしいですよ〜。」

 

「正気か!?」

 

取り壊そうと思ってたのに

 





ネタバレになりますがアウギュステには他にも空を飛べるカキFly、大量出現する上に命に関わるレベルの電気を放つデンキンナギ、巨大な上、山や大きな岩の塊を背負い、巨大な岩の塊からマグマを出す灼弩火罹、ゾンビ魚、挙句には世界を海に沈めようとするバハノオトシゴまで、こんなんに比べたらンニなんて真っ当な生き物してます。

"ダイビングギア"

水中で無限にジャンプ出来るようになるのと潜水時間が1分34秒になるアクセサリー、一応上位互換の極地の潜水具、と呼ばれるアクセサリーがあるが、あっちは見た目がアイザックみたいで泳ぐにしてはなぁ…となったのでこっちを採用。
まあ正直ハードモードのセレスティアルシェルが優秀な上、副次効果でダイビングギアと同じ効果が付いているので、ハードモード移行したらつけることはないと思う。

"浮き輪"

装備して水の中に入ると海面に上昇するようになる。下方向に入力することで潜水可能、海など水深が深いとこで作業する時に息継ぎを兼ねて水面に行きたい時便利である。
……ここまで聞いたら同じくセレスティアルシェルがあったら別にいらないアクセサリーになるのだが、浮き輪は一味違う。
実は浮き輪は海面に上がるまでに徐々に速度が上がるのだが、この速度上昇に制限がない。
専用の装置を組むと最大時速284034km出せるようになり、速度を出せば出すほど威力が上がる騎乗槍系の武器と組み合わせるとダンジョンガーディアン(受けたらワンパン、こっちの攻撃は1か2しか受けない上に体力9999のモンスター)をワンパンできる。
ある意味テラリアで最強の火力アクセサリーと言えるかもしれない、普段使いは最悪だが。

"トライデント"

水中で生成される宝箱の中に入っている槍の1つ。
水中での移動速度が上がるという効果がある、まあぶっちゃけ海の中で使うよりも地上のゾンビや地下のスケルトン相手に使うことがほとんどだが。

"エール"と"日本酒"
なんかエールとビールは厳密には少し違うらしいのでここでは敢えてエールと書きます。
両方ともバフアイテムの1つ、飲むとほろ酔い(ps3などの旧バージョンではほろ酔いになっている。)状態になり、防御力が下がる代わりに近接攻撃の火力が上がる。近接特化装備の人はボス戦前に飲むのもありかもしれない。近接特化装備は大体ガチガチに固いので。
エールと日本酒の違いはほろ酔い状態の長さ、日本酒の方が長い。
ちなみに日本酒の値段は5シルバー、宝石アメジストの売った時の値段は約4シルバー

"スーパーライフポーション"
ムーンロード討伐か、グレートポーションに4つのフラグメントを使って作成可能なテラリアで1番回復するポーション。
大量生産が難しいが、200回復はやはり便利なのである程度は確保するのをおすすめする。

"ビーズニーズ"

クイーンビー討伐で貰える弓、木の矢を撃つとそれが蜂になるという効果がある。
めちゃくちゃ優秀な弓で、ウォールオブフレッシュもこれ一本で全然倒せるレベル。
英語表記だとThe Bee's Kneesとなるのだが、意味合いとして最高のもの、と言った意味がある、名前に負けないほどノーマルモードにおいては優秀な武器と言える。

苦労して作った切り札の剣

そこ、今開始数秒で入手できますよね?とか言わない。
正直あれは文字通りバグだし多分次のバージョンアップで修正されると思うのでここでは苦労して作ったことにしてください。

"サラーサ"
十天衆の斧最強にして名前に3の意味を持つドラフの女の子。
弱肉強食の考えが常に身についており、弱いやつが死ぬのは仕方ない、と言った考えを持つ元野生児。
怪力無双の名に相応しく、素の力が凄まじい上に奥義で隕石まで落とすデタラメ具合。
ちなみに中の人が某見た目は子供、頭脳は大人の名探偵と同じ。

グラブルとテラリアは知っている?

  • 両方とも知っている。
  • グラブルだけ知っている。
  • テラリアだけ知っている。
  • 両方とも知らない。
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