テラリア転生者が次はグラブルに転移した話RE 作:なかえもん
バレンタインの話を書くつもりが思ったより長くなってしまいました。
次の話でバレンタインを書こうと思います。
次の話もできるだけ早く出せるように頑張ります。
誤字修正ありがとうございます!!
sideケイン
幽世の軍勢と戦う前に乱入してきた男は、瞬く間に軍勢の真ん中に突っ込むと殲滅を始める。
「何あいつ!?超強いんだけど!?」
「貴様と同じ空から降ってきた星の民だ!かれこれ2000年近く我々と殺し合いをしている!!」
「飽きないのかな?同じやつ殺してもつまらないだろうに……」
「我々からしたら貴様ら2人揃って迷惑だがな!!」
鋼鉄の翼をはためかせ、時には羽のようなものをまるでナイフのように飛ばし、時には翼そのもので敵を打つ…というか威力が高すぎて当たった幽世の人の体が両断されてる。
面倒なのがこの人、明確に幽世の人だけでなく俺も狙ってきてる。
「羽虫、貴様も大人しく余の糧となるがよい。」
まずい、そう思って飛んで逃げようとしたが何故か引き寄せられる。
「逃がさんぞ…!」
よく見ると手元に黄土色の吸い込む挙動をしたこの世界の魔法のようなものがある。
これのせいで俺が引き寄せられてるのか!!
「強度を検証してやろう。」
引き寄せられる俺に対してカウンターのように拳を水月に叩き込まれ、吹っ飛ばされながら地面をゴロゴロと転がる。
「脆い……羽虫ではなくガガンボか。」
「誰が最弱の虫だよ……オエ。」
死にはしないが、さすがにあんなに強く腹を殴られると血と一緒に色々吐きそうになる。
というかヤバいな。防御盛りの装備では無いとはいえ、今の一撃で体力が半分以下になってる。
「……幽世の人、一瞬だけ共闘しない?」
俺が共闘の提案をする。敵の敵は味方である。
あの男にとっては俺も幽世の連中も等しく塵であり糧である。
ならいっそ協力して潰した方がいい。
「……一瞬だけだ。あいつを殺したら次は貴様だ。」
この一瞬だけは仲良くなれそうだな。
そう思いながら剣……ではなく、寸胴鍋を持つ。
「貴様真面目に……」
「俺は大真面目だよ。あの人相手にまともに戦うと時間がかかるし、なにより多分何回かやらないと絶対に勝てない。」
あの引き寄せが厄介すぎる。
避けること自体はテレポートで避けれるが、逆に言えば常にあの引き寄せに気を使わなきゃ行けなくなる。
テラリア風に例えると、ムーンロードの額の目が開いた時にほかの攻撃を避けるのが疎かになるのと似たような原理だ。
慣れたらそれでも避けられるようになるんだが初見の、しかもこのレベルの相手には絶対無理だ。
なら無力化する方法はひとつ。
「あの男の口に、カタリナさんの料理をぶち込むしかない。」
「……よくよく見ると死の概念を纏っているではないかその物体は!?たしかにそれなら奴も殺せるかもしれん。」
すげぇな、もはや概念を纏ってるレベルなんだ。
そりゃ、あの団にいる人達全員食べた瞬間倒れるわけだよ。
あれ?じゃあなおさらなんでノイシュさんは食べられるんだろう?
団の七不思議の1つが生まれたところでいったんカタリナさんの料理をインベントリにしまって"ソーラーイラプション"を出す。
鞭と剣が混ざったような武器で蛇腹剣に近いデュランダルと違い、こちらは刀身が延びる。
「ふん、小蝿がゾロゾロと……一斉駆除の時間だな。」
囲いこんで武器を構える俺と幽世の軍勢に対し一切脅威を感じていないように言う男。
男は鋼鉄のナイフのような羽を1本手に取り。
「余興だ、貴様ら纏めてこれで充分だな。」
「「「ほざけェエーーーー!!」」」
舐めプを始めたので一斉に突っ込む。
てか何気に幽世の人たちも狙っているのかわからないが俺と同じ言葉を吐いて突撃するのになんだか笑ってしまう。
俺も突撃しながらなんとなくオチは読めてたが、こちらの攻撃を全てその身のこなし1つで避けると次々の致命傷になるよう頭や首を集中して掻っ切る。
この人基礎スペックだけじゃなくてこういう動きも出来んのかよ!?
「貴様がなぜここにいるのか知らんが……小蝿は駆除だ。」
そう言って俺が伸ばしたソーラーイラプションを避けると……首に羽を刺した。
呼吸ができなくなり、喉から血が出て、喋ろうとした途端血を吐くようにして倒れてしまう。
「ふん。幽世の者共が人間といると聞いて少しは興味が湧いたが……所詮虫か。」
そう倒れた俺にゴミをみるような目を向けた後、残りの幽世の軍勢を片付けようと幽世の奴らに目を向けたタイミングで
「グッ!?貴様ァ……!!」
「誰が………虫だよ………ペッ!!」
起き上がった俺が後ろからソーラーイラプションを伸ばして貫く。
それと同時に血が喉や口の中に溜まりすぎているので吐き捨てる。
「何故生きている!?首を掻っ切ったはずだ。」
「あいにく、切断ならまだしも掻っ切られた位じゃ死にはしないよ。」
失血死も呼吸困難による死もない。
その前に治っちゃうからな、とはいえダメージを受け続けるとまずいけど。
俺の体はダメージを受けていない間常に再生し続ける特徴がある。
なので例えば首にナイフが刺さってもすぐに抜けば段々と治り始めるため致命傷になり得ないが、首を切られるとさすがに死ぬし兜をつけてない状態でヘッドショットを食らっても死ぬため別に完全にライフがゼロにならない限り死なないわけではない。
ソーラーイラプションの効果、太陽の噴火と名付けられたこれは暁炎と呼ばれる、水で消えない太陽の炎をデバフで付与するのと同時に…爆発する。
「しゃあ!!誰が羽虫じゃコラ!羽虫からミイデラゴミムシに格上だな!」
「虫という括りからは逃れられてないぞゴミムシ」
「黙れ小蝿。」
「羽虫風情が…!!よくも余に傷を付けたな!!」
まあなんとなく想像はしてたが無事……なだけでなく、刺し傷がゆっくりではあるが徐々に治っていく。
お前も再生能力持ちかーい
「羽虫だの小蝿だの人のことを虫呼ばわりしやがって。そもそもお前は誰だよ。」
「人に名を聞く時はまずは貴様から名乗れ!!無礼者が!!」
「あ、すみません。便利屋を営んでいるケインです。」
至極真っ当なことを言われたので思わず名乗る。
「余は、名はベルゼバブ。唯一絶対の王にしてこの世界の特異点、世界を睥睨する覇王の眼、鍛え抜かれた肉体は鋼の如し……そう余はこの世の誰よりも強く……そして美しい!!」
そう言って謎のポーズを取るベルゼバブ。
自己評価カリオストロレベルの人がこんな僻地にもいるとは。
自己紹介も程々に、また戦闘を始めるところで……
「騒がしいと思ったら……面白そうなことをしていますね?いい加減、この男も消し去ってしまいましょうか。」
「あ、貴方は!?」
そう言いながら新しい幽世の人が来た。
周りの反応を聞くにボス級というか、この場だとリーダーの人らしい。
「幽世の人は名前とかあるの?」
「本来は人間風情に名乗る趣味は無いのですが……まあ特別に名乗って上げましょう。マクスウェルと申します。」
「……2人とも、人間のことなんだと思ってるの?」
「小蝿。」
「虫けら。」
うーん、2人揃って死なねぇかな。
思わずそう心の中で毒づいてしまうほど人間のことなんとも思ってなくて笑ってしまう。
「でもまあ、貴方は要注意虫けら……そういう意味で言えばたしかにゴミムシというのは的を得ていますね。」
「まずはお前からころ──」
もう話すことは無いというように、高速で体を回転させ遠心力を付けながら翼で両断してくるベルゼバブの攻撃を仰向けに倒れるように避けると同時に俺はソーラーイラプションを向けて伸ばし、マクスウェルはそんなベルゼバブの背中に紫の炎を纏った拳で殴打しようとするが、ベルゼバブはそれをしっかりと片手でキャッチする。
「混沌の翼よ、彼奴を刻め!!」
反撃と言わんばかりに翼から羽を出すと俺とマクスウェルの2人に数発撃ってくるが俺は避ける。
マクスウェルは避けずに体に何発も刺さるが姿がぼやけ、1度体が霧散してから再度体を再構築する。
「アッハハハ!!残念!!いくら貴方でも、私の事象の書き換えはどうしようも無いみたいですねぇ?」
「ならば幾千も殺すだけだ!貴様を余のサンドバックにしてくれよう!!」
そうして始まったマクスウェルVSベルゼバブの戦いを見ながら、真横にいる幽世の住人のひとりに聞いてみる
「さっきマクスウェルの言ってた事象の書き換えってなに?」
「マクスウェル様は過去と現在を塗り替え、事実を書き換える能力をもっている。今しがたしたのも死んだという事実を書き換えて復活したのだろう。」
「なにそのチート能力。」
能力バトルにおける最強概念系能力みたいなこと出来んのかよ!?
物語だとそういうチート能力って、それ以上のチートで押し潰すしかないんだが、あいにく俺にそんな便利なチートはない。
とはいえ、多分あの能力も制約があるはず。
というのもそもそもそんなに強い能力を持っているならベルゼバブなんて一瞬で殺せるはずだ、なのに今までそれをしなかったってことは多分なにか理由があるはず。
"サイコナイフ"を取り出し、1度静止する。
日食に出てくるサイコという殺人鬼からドロップしたこのナイフはナイフを持った状態で静止することで、移動速度が落ちる代わりに透明になるのと攻撃力が4倍になる能力がある。
透明になって隙を伺い、チャンスのタイミングで足を刺す。
「ガァ!?貴様───」
「よそ見厳禁、ですよ!」
離れると同時にまた透明になる。
こうやって徐々に削ればなんとかなるか?
「ならばこうだ……!!」
やっばい!?またさっきのような吸い込みを今度は全体に使ってきた。
サイコナイフの効果で透明化中は移動速度が極端に落ちる、すぐに解除するために別に武器に持ち替えて
「見つけたぞ!!」
俺を見つけるとすぐに手を伸ばし、ワームホールのような穴が空き、そこから黒いドリルのような槍の先端が出てきた。
「不滅殺しの力、その身で味わえ!!」
「忠告してあげますがあれ、喰らったら傷が治らなくなりますよ。文字通り、この世界の因果を腐らせる私たちと同じ能力を持っているので。」
「ヤバいじゃん!?マクスウェルは大丈夫なの?」
「わたしは当たらなかったことにするので問題ないですね。」
「チートも大概にしろ!!」
ズルすぎるだろその能力!?必死に何本も飛んでくる黒いドリルみたいな槍を避けながらそう叫ぶ。
何本も何本も飛ばしてくるので最大限警戒しながら避けている時に。
「こちらだ、阿呆。」
瞬間移動してるかってくらい速い速度で後ろに回り俺を切り飛ばす。
咄嗟にアンクの盾を間に挟んで直撃はしなかったが、問題は蹴り飛ばされた先に黒き槍があるということ。
すぐに体を逸らして真横を向くように避けながら転がったが、避けきらず脇腹に少し刺さった。
「チェックメイトだ。その傷は修復できん、あとは弱った貴様を叩き潰すのみ。」
「これで終わりですか……呆気ないものですね。」
ベルゼバブの言う通りなら今受けた傷は治らないのだろう、だが……
「……治ってるぞ。ほれ。」
そう言って貫通していた脇腹をペラっと服をめくってみせる。
傷が段々と治っていくのを見せると二人は驚愕の表情を浮かべた。
「なんだと!?何故だ!?」
「ありえない……この世界の因果律や理を腐らせる幽世の力を停める手だてが無いはず!?」
あー、多分そういうことか?うーん、正直この世界の因果律だの理だのよく知らないからまあ適当な俺の予想を言うか、あながち間違いでもないだろうし。
「それって、"この世界のルール"に干渉してるんでしょ?なら、俺には関係ない。」
なんとなく不思議だったんだ、この世界の土でもテラリア風建築の空中の家とかが出来るのか。
地面を掘って洞窟を作る時に、柱による補強がなくてもそのまま崩れないのか。
ゲームのご都合展開とも言うべき変な物理法則が、何故かこの世界でも使えることに。
多分、俺はこの世界に来ても元の世界の方に体や物体のルールが固定されているのだろう。
そして、俺が使ったものは空の世界のルールではなく、テラリア世界のルールの方を適用しようとするのか。
だからこの世界でもテラリアのような挙動ができるし、この世界のルールに干渉する能力も俺には効かないのだろう。
「へぇ……原理はともかく、興味深いですね。」
「ふん。何であろうと、余の敵ではない。」
ベルゼバブはギロッと俺を睨むと自分の見解を話す
「そもそも、貴様は目の前の小蝿と違い不死身では無いのだろう?でなければ余の攻撃を避ける必要はない。そして、余のような不死を殺す手段もない。」
「え?ベルゼバブって不死なの!?」
「あなた知らないのですか?星の民はそもそも不老不死ですよ?オマケに彼、星晶獣も取り込んでいるようなので余計死ににくい体ですね。」
今この場にいるのは死んでも復活し高速再生があるテラリアン、不老不死再生能力持ちのベルゼバブ、死んだことを無かったことにできるマクスウェルの3人である。
………これどうやって決着つけるの?
この幽世では時間感覚が曖昧になるから時刻は分からないが、正直今日はもうとっとと帰りたい。
多分そろそろバレンタインだし。
とはいえ……
「貴様らも、所詮摂理の輪のうちにあることを教えてやろう………」
「まったく。抵抗すればするだけ苦しむというのに………まあ、私は楽しいから良いのですが!」
見るからにやる気を出してオーラを纏っている二人を見てとりあえずなんだか帰るのもなーという雰囲気である。
「遊びは終わりだ……!!」
そう言うとベルゼバブは腰に付いている4歩の黒い爪のようなものをまるで虫の脚のような形状にし、高速の連打を放ってきた。
テレポートですぐに避けると同時に俺とマクスウェルでそれぞれ挟み込むように剣と拳を振るが翼と手に阻まれる。
「温いわァ!!貴様二人がかりでも余を倒すことはできん!!」
「マクスウェルはなにかアイツの弱点とか分からないの?」
「ふむ………少し待ってください。もしかしたら他の世界線でヒントがあるかもしれません。」
「ほんとか!?」
よし!あんなチート野郎にも弱点のひとつやふたつくらいあるはず。
というかこいつナチュラルに他の世界線の知覚とか出来んのかよ。
これ以上チート能力増やしてどうすんだ?
「無駄だ。余に弱点などない。そんなものがあることは許されぬ。」
そう自信満々にいうベルゼバブに本当にあるのか心配になるが……
「……ふむ、見えました。空の言葉が多いので私では意味がよく分からないので、今から言うことをやってください。」
「わかった!!」
テラブレードを構え、マクスウェルの言葉を待つ。
「どうやらベルゼバブは下半身が貧弱なそうなのでまずは低空ドロップキックをし、膝を痛めたところでドラゴンスクリュー。そこからテキサスクローバーホールドで倒せるそうです。」
「おいどこ情報だよそれ!?エビデンスを出せエビデンスを!!」
「余の下半身が貧弱だと……!?抜かせ!貴様らには見えぬか余の鍛えぬいたハムストリングスが!!」
唐突に
そして自身の体を自慢するように急に服を脱いだベルゼバブにドン引きする。
スゲェハムストリングスだな。
「見てわからぬならその身に味わえ……!!」
そうして首をふっ飛ばすように蹴ってきた脚を避けた後、俺はテラブレードを、マクスウェルは紫の炎をお互い距離を取りつつ何発もベルゼバブに向けて撃つ。
それを避けながらベルゼバブはまっすぐまずは俺に向かってくる。
「まずは貴様からだ羽虫!!あそこの害虫はなんとでもなる!!」
テラブレードを思いっきり、ベルゼバブを両断するつもりで振る。
が、それを振り切る前にベルゼバブは片手で刃を掴んで止める。
まず!?そう思ってロッドオブハーモニーを取りだし
「遅い!!」
使う前に拳が胴に刺さり、それと同時にベルゼバブの拳から血が出る。
「グッ!?貴様何をした!?」
「生憎着けてる鎧も特別製でね!亀の甲羅で作ったカウンター装備さ!!」
ベルゼバブが拳を使うと分かってからこっそり"タートル装備"に着替えた。
タートル装備の効果は受けた接触ダメージを2倍にして返すのと高い防御力と受けるダメージを15%軽減する。
ベルゼバブみたいに殴ってくる奴にはこれがまあ刺さる刺さる。
「この程度で余が止まると思うかァァァ!!!」
そう叫びながら傷つくのも厭わずもう1発殴打してくる。
「先程言ったはずだ!そこまで便利な能力なら、そもそも余の殴打を避ける必要がないと!!」
チッ、気づくの早いな!?
ベルゼバブの言う通り、カウンターと言うが実際はしっかりと俺もダメージを食らっている。
そもそもの膂力が桁違いでまともに殴られれば骨が折れ、避けようにもいつか限界が来る。
だから最初は避けようとしたんだが、その動きのせいで却って攻撃自体は効くことがバレてしまった
仕方ない、ベルゼバブも不死なら乱暴な手を使っても大丈夫だろ。
そう思いながら"デイブレイク"を出す。
俺がかつて初めて神を殺した時に使った夜明けを冠する武器だ。
「これはかなり痛いぞ!!」
投げるようにベルゼバブの腕と腹に刺し、さらに続けて投げようとするが近接戦ならベルゼバブの方が何倍も上手だ。
すぐに俺の手を片手で上に逸らし一気に力をこめて腕を握り潰し、反対の肘で俺の喉を撃つとそのまま鋼鉄の翼を出して俺を打つ。
まともに食らった俺は死にかけながら転がる。
翼により肋骨が折れ、腕は握りつぶされたので剣を握れず喉は潰され呼吸すら厳しくなる。
その上しっかりライフも少ないのでポーションを飲んで1度回復しないと……
「脆い上に鈍いわ!!貴様のような羽虫が余に勝てるとでも……」
「そっちばかり集中してていいんですか?」
マクスウェルは俺ごと巻き込むように紫の球体の炎を何発も撃ってきた。
ベルゼバブは即座にそこから離れようとして……デイブレイクの槍が爆破し、怯むと同時にそのまま炎に何発も直撃する。
俺はテレポートで避け、ベルゼバブを確認して直撃の際にできた大穴により見えないがこっちに向かってきてないことを確認すると、すぐにライフポーションを飲んで回復した後マクスウェルに詰め寄る。
「お前なぁ!あれに当たってたら俺は死んでたぞ!?少しは配慮してくれ!!」
「うるさいですねぇ、なぜ私が虫けら如きに配慮しなきゃいけないんです?」
「……アイツを追い払うまでは共闘する約束だったよね?」
「それは私は結んでいませんので。」
ふーん?そういうこと言っちゃうんだ?
「文句があるなら私を殴ってみたらどうです?どうせ無駄でしょうけど。」
そう嘲笑うマクスウェルにさすがに俺もイラついた。
「……ならここからは三つ巴だな。」
「どうぞご勝手に。ということでサヨウナラ。」
赤黒い何かが俺を中心に集まってきたのですぐにテレポートで離れる。
最初から裏切る気なのは分かってたけど、こいついくら自分が絶対死なないからって調子に乗ってるな。
その後ソーラーイラプションに持ち替え剣を伸ばしてマクスウェルを貫くが
「アッハハハ!!だから無駄なんですよ!この幽世で私を殺すことなんて不可能です!!」
事象の書き換え。
俺が殺した事象を書き換え、復活する。
このクソチートが……そう思いながらも試したいことがあるので次はダイナマイトを付けて投げる。
避ける素振りすら見せないマクスウェルに直撃するが、当然のように無傷。
ダイナマイトにより
「ふふ、諦めなさい。貴方ではどうやっても私を殺せません。」
「まあ、確かに殺すことはできないな。」
忌々しいけど、多分俺ではこいつを殺すのは無理だな。
だから、嫌がらせをしよう。
適当な銃を乱射しながら、足元に上側が茶色のボムを投げる。
「いい加減飽きてきましたねぇ、そろそろ死に─」
続く言葉は出なかった。
どうせ死なないからと気にもしてなかった爆弾は、ただの爆弾ではない。
"ダートボム"こと土爆弾、効果は爆発した地点を中心に破壊するのではなく、逆に土で埋め立てる効果。
今、マクスウェルは土爆弾により最低限、本当に身動ぎするのもやっとのスペースに閉じ込められた状態である。
「お前、攻撃そのものには干渉できないんだろ?あくまで干渉してるのは自身が攻撃を受けた結果を変えているだけ。なら攻撃の痕跡や俺がした行動の結果自体は残るってことだ。」
さっき投げたダイナマイトが地面をえぐった時に確信した。
死を無かったことにするって言われてもどう無かったことにするのかピンと来なかったんだ。
攻撃を無かったことにする、の場合はそもそも攻撃の痕跡も消えてなきゃおかしくね?と思ったので試してみたが、まあ上手い具合に刺さったな。
「少し驚きましたがこのくらい私の力で……!!」
「ここからは質問なんだが……お前、復活する間モヤになってるけど、その状態で何か出来んの?」
ソーラーイラプションの効果の一つに、そもそもこの伸びる剣自体が物体を貫通する特徴がある。
今刺したこのソーラーイラプションも、マクスウェルを拘束している土を一切削らずに中のマクスウェルの体にだけ刺さっている。
「グッッ……ガァ!?」
「気になるから今から試させてよ。」
土爆弾をさらに投げて土の壁を厚くしつつ、まずは確実に殺す。
「ルナフレア。」
かつて星晶獣アルフェウスにも使ったムーンロード討伐後に使える俺の切り札の1つ。
魔法装備ではないから威力が落ちるが、それでも並大抵のやつは消し炭にできる。
なにより、ルナフレアはある程度の地形貫通能力を持っている。
今回の場合、しっかりと土の中にいるマクスウェルを狙って撃つとマクスウェルのとこに着くまでは地形貫通状態になってくれるからな。
空からレーザーが雨のように降り、それが丁度マクスウェルが埋もれている空間に向かって着弾し、爆発する。
「この、劣等種ガァァァァァァァ!!」
「ほらほら、口だけしか出せない優勢種のいいとこ見ってみったい〜」
そんな口だけしか出せないマクスウェルにニヤニヤしながら、復活する前にマクスウェルの閉じ込められている場所に"レインボークリスタルスタッフ"によるクリスタルを2つ設置し、さらに"無限の溶岩バケツ"でマクスウェルが閉じ込められている空間に溶岩を流す。
壁貫通して物を設置したり弄れるテラリアンの得意技である。
どうぞ復活するならご自由に、ただそのクリスタルは近くに来た敵を結晶の爆発により攻撃するのと、溶岩がある空間に復活するのかそれとも土の中で蘇生するのか知らんが、まあガンバ。
本当ならストレスボールでも持ってしばらく外にすら出れないようにずっと攻撃してもいいのだが、ベルゼバブがまだ残っている。
「惨めだな幽世の小蝿よ。空の羽虫ごときにいいようにされるとは。」
一応ベルゼバブの方も警戒してたが特にこちらになにか仕掛けてこなかった。
どうやら回復させるためにジッとしていたらしい、もうほぼ完全回復している。
プライドの塊みたいな奴だと思ってたけど、意外とクレーバーな奴だな。
大体10分くらいはセントリーことクリスタルレインボースタッフが持つので、それまでにコイツとも少しは戦うか。
「興味本位で聞くけど、ベルゼバブは何でこんなとこにいるの?」
「…………フン、休息のようなものだ。」
「バカンスならこんなとこよりアウギュステの方がおすすめだけど?」
「ぬかせ。あの混沌の海は暗黒の特異点、あのような場所でバカンスなど阿呆のすることよ。」
「散々な言いようでウケる。」
まあアウギュステのトンチキ生物を思い返すと、景色は綺麗だけどバカンスに最適かと言われると少し疑問が残るかもしれない。
そうしてまた合図も無しに、お互い戦闘を始める。
俺はひたすら縦横無尽に時には空を飛び、時には落下するようにしながら距離を取ってテラブレードを振り、ベルゼバブはそれを避けながら羽を飛ばしつつ常に俺と距離を詰めてくる。
だが……ダメだな、そもそも素のスペックが高すぎる。
鎧をつけてもないのにまるでパラディンを切ってるみたいに硬い体、疲れることのないスタミナ、そして一撃でライフの半分まで持ち込む力。
おまけに……
「いつまでも逃げ回れると思うな!」
そう言ってまた黄土色のワームホールのようなものを出し、吸い寄せる。
マジでこれがめんどくさい!
この引き寄せのせいで、付き合いたくもない近距離戦に付き合わされそうになる。
今でこそ使われた瞬間にロッドオブハーモニーでテレポートしてるが、それもいつまで持つか……
こうなったら一か八か、無理やり近づいて勝負をつけるか。
そう思い、吸い込まれたタイミングで一気に加速し首目掛けてテラブレードを振り……
「見え透いているぞ。羽虫の考えなぞ。」
謎のバリアのような球体を体に纏って防ぐ。
そのバリアは今度は逆に俺に纏わせ、このバリアのような効果なのか体を動かせなくなる。
「ランジュラン・フィールド!!」
カウンターに強烈な鋼鉄の翼による一撃を食らう。
ボキボキ、と体の骨が衝撃に耐えきれずに折れるのを感じる。
本来なら接触ダメージを返すのだが、あの鋼鉄の翼はそんな2倍になって返ってきた衝撃をものともしてない。
まずい、すぐにポーションを……
「それも見えておるわ!!」
ポーションを持った手を蹴り上げて直角になるように折る。
そのまま回転してまた鋼鉄の翼をもう片方の腕にぶち当てて両断する。
しまった、両手を使えなくされた!?
「貴様はどこか空間に物を保存して用途に応じて出すものを変えているようだが……肝心の物は手からしか出せぬ。ならば両手を物理的に使えなくするまでよ!!」
まずいまずい!?ベルゼバブの言う通り、今の状態の俺は本当に何も出来ない。
片方の腕は直角に曲がり、もう片方はそもそも肘から先がない。
翼による移動で逃げようにも引き寄せがあるから逃げれない。
詰みだ、確実にこのままだと殺される。
なら最後に……
「グッ……ぅぅぅぅう!!!」
思いっきり頭突きをして、無理やり直角に曲がった腕を元の角度に戻す。
クソ痛い、こんなに痛いのはこの世界だと久しぶりだ。
そもそも腕の角度を戻しても、再生が追いつかない。
「塵一つ残さん……!!」
そう言い赤黒い巨大な球体を出すと、それを圧縮して俺の体に叩き込もうとする。
あと一手、俺ができることはあと一手だけ。
だが、その一手は何をしても俺が死ぬというのは避けられない。
なら、最後にたっぷりお礼をしなきゃな。
「ケイオス・レギオン!!!!」
そう言って球体が爆発する瞬間……カタリナさんの料理が入った鍋を手から出して指の力で無理矢理具ごと顔に投げつけた。
それと同時に球体が爆発し、俺はそれに巻き込まれた。
「だーーークソ!!負けたァ!!」
死んで10秒後、復活した俺はこの世界に来て、かなり本気で戦ったのに負けたことに悔しさを感じる。
ベルゼバブって本当に誰だよ、誰か星晶獣の人に知ってるか聞いてみよっかな……
まあ、これで多少溜飲は下げられたからいいや。
死んだ後、俺は10秒間死んだ地点を三人称で見れる。
だから、カタリナさんの料理を頭から被ったベルゼバブが『おボゴガガぁぁッ!!?』という苦悶の声と共にボキ、メキ、と本来料理を食べていたら鳴るはずのない音を上げて苦しむ様子を見られたので、満足だ。
多分セントリーの効果もそろそろ切れるから、そうするとマクスウェルの奴もあそこから抜け出すだろう。
赤き地平、想像以上に探索が難しいがまあ気長に頑張りますか。
いやでも実際どうすっかな、マクスウェルを止める手段がマジで俺には無いし。
ベルゼバブも専用の俺有利のバトルフィールドを作って何回も戦って行動パターンを覚えてようやく勝てるかも?くらい強いし。
そう考えながら、部屋から出る。
どうせ時間はあるんだ、ならゆっくりとやってくか。
「その、キッチンを少し貸してくれないだろうか?」
「ごめんなさいカタリナさん!このキッチンは3人用なんです!本当にごめんなさい!」
「うう……今年は運がないな、どこもキッチンを貸し切ってるから、チョコを作れないぞ……」
そう残念そうに言うカタリナさんに、男性陣はみなガッツポーズしたのは秘密だ。
"ソーラーイラプション"
ルナイベントのソーラーピーラーを討伐時に入手出来るソーラーフラグメントを素材に作れる武器。
壁貫通、火傷デバフ、広い範囲攻撃と文句のつけようのない強武器だが、雑魚相手はともかくボス戦になるとデイブレイクの方が強い。
なので雑魚とボスで使い分けるべきだろう。
"サイコナイフ"
日食イベントで出現するサイコからドロップする武器。
持ったまま静止すると透明になり、攻撃力が4倍、クリティカル30%アップ、ノックバック100%アップする効果がある。
だが1度攻撃する、他の武器に持ち変える、マウントに乗るなどすると効果が切れるので、実際にこの効果が役に立つことはソロだとあんまりない
"タートル装備"
ハードモードジャングルに出現するジャイアントタートルから約6%でドロップする亀の甲羅とクロロファイトインゴットで作成できる近接特化武器。
クロロファイト装備に比べて攻撃力は低くなるがめちゃくちゃ硬いので生存特化の防具とも言える、おまけにこれを素材にしてビートル装備を作れるので、個人的には近接系統の武器を使うなら絶対に作った方がいいと言える防具。
注意点は何度言っている通り本当にハードモードのジャングルは魔境なので注意。
ジャイアントタートルの突進は低難易度で180、最高難易度だと432ダメージもある(プレイヤーの体力は最大でも600)これが雑魚としてポンポン湧いてくるし、他にも接触ダメージ100越えの蜘蛛やうっとおしい毒持ち蜂などもいるので注意
"デイブレイク"
ソーラーイラプションと同じ素材で作れる投げ槍。
ちなみに投げ槍だが近接武器扱いなので注意。
敵に当たると5秒間刺さり続け、暁炎のデバフを付ける。
刺さった本数分デバフダメージも増える上に9本目以降から古いものは爆発してさらにダメージを与える。
これの特に強い所はデバフダメージがめちゃくちゃ高いので、防御特化の防具でも安定して高い火力を出せるところ。
実際に作者も初めてムーンロードを討伐した時はビートル装備とデイブレイクで倒した。
"ダートボム"
爆発すると土ブロックが出てくる爆弾。
正直使わない人はとことん使わないアイテムだと思う。
一応これを使って土の無限増殖や何も無いところにブロックを最初に設置する手段になるが、無限増殖はぶっちゃけ別ワールドにでも言って掘った方が早いし、ブロック設置もアイスロッドでよくね?となってしまう。
"クリスタルレインボースタッフ"
ムーンロード討伐時に入手出来るセントリー武器
七色に光るクリスタルを召喚し、近くにいる敵に爆破するように攻撃する。
セントリー武器全般に言えることだが、とりあえず出しておくだけで役に立つ上、レインボークリスタルスタッフはその中でも最高峰の性能を誇る。
同じ時期に手に入るセントリー武器にルナポータルスタッフがあるが、そちらに比べて敵があまり動かない場合に火力が出る。
状況に応じて使い分けよう。
"無限の溶岩バケツ"
溶岩で釣りをすると稀に手に入るバケツ。
名前の通り無限に溶岩を出せる。あくまで体感だが無限の溶岩バケツは意外と直ぐに出てくれるがスポンジの方はまじで出ない。
グラブルネタバレ注意
"ベルゼバブ"
唯一絶対の王
種族は星の民だが、半分は星晶獣でなおかつ幽世の力も使えるというキメラのような男。
作品全体で見ても間違いなく強者であり、瀕死の状態で指数の天司、ランスロット、ノイシュ、アルベール、シャルロッテ、イルザら連合軍を相手に圧倒した。
だが、ベルゼバブの恐ろしさはなによりも心が強えことである。
冗談のように聞こえるかもしれないが本当に作中トップのメンタルの持ち主で2000年前にルシフェルに負けて幽世に叩き落とされたが、幽世で幽世の軍勢相手に猛特訓をしてケイオスマター(本来不滅の星晶獣を殺す能力)を獲得、本人曰く必要な過程だったと前向きに捉える。
あるイベントではカリオストロに瀕死の状態で封印(本来なら終身刑、つまりもう二度と出れないはずだった)されたが内側から封印を破り復活、おまけに復活されていた期間を丁度いい休息だったと言い切る。
これだけでも既に面白いのだがさらに特徴としてコラボイベントに全力なところがある。
一時期ケツバトラーとコラボした、ほんとに仕事選ばねぇなこの人。
他にもレッド〇ル、サン〇オ、ユルフワ抱き枕ことCRAF〇HOLIC、プロテインブランドともコラボしている。
他にもプロレスラーのあるお方(龍が如く極2にも出てくる人)がベルゼバブを演じてくれたなど話題に欠かない。
設定上の強さも鑑みて、本当にまともにベルゼバブに勝てるのはルシファーや六龍、バッハ武藤さんなどの埒外の存在でなければ勝つのが非常に厳しい。
"マクスウェル"
メインストーリーに出てくる幽世の軍勢の指揮官に当たるポジションの者。
幽世の中でも別格の存在や過去に干渉することが出来る能力を持つ。
作中ではこの能力を使い何度もやられても復活や過去に干渉してルリアやビィの存在を消そうとした。
他にも死を齎すものを操る(瘴気など)や"とあるもう既に破壊された兵器"をこの場所に存在する世界を部分的に顕現させることでその兵器を復活させると言った本当にやりたい放題の能力を持つ。
一体どうやって原作主人公ことグランはこいつを撃破したのか、それが気になったら是非ともメインストーリーを進めてみよう
ケインが幽世の力が効かない理由
元ネタとしてはアブラメリンが幽世の存在にすら殺されなかったのから着想を得た。
アブラメリンの不死身の力はとあるグラブルの創世神話よりもずっと昔から生き続けている太陽生物の力。
なのである意味この太陽生物の力は創世神や六龍、星晶獣が築いた空の理の外の存在であり、だからこそ幽世の力では殺せなかった、とほぼオリジナル設定のようなこじつけでケインも幽世の力が効かない設定にした。
とはいえ、そんな激ヤバ不死でも殺せる物がこの世界にあるのが恐ろしいところだが。