テラリア転生者が次はグラブルに転移した話RE   作:なかえもん

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たまにテラリア要素が薄い、もしくは一切出てこなくなりそうな回が出来ることがあります。
一応できる限り出すように努力しますが、少ないと思ったら申し訳ございません。


(チョコを)やられたらやり返す……3倍返しだ!!

sideケイン

 

今日はバレンタインである!!

男性は絶対にソワソワし、女性は気になる人や友達にチョコを送る日である。

 

俺も正直ソワソワと言うか、少し浮かれている自覚はあるがなによりもバレンタインと言うイベント自体がめちゃくちゃ懐かしいので噛み締めているのもある。

 

テラリアの世界バレンタインとかないんだよね。

時間が経つのをクリスマスとハロウィンで判断しなきゃ行けないから、冗談抜きで何年あそこにいたのか自分でも分かってないし。

 

そんなことを思いながらグランサイファーの廊下を歩く

バレンタインなのに頼みたいことがあるとシェロカルテに呼ばれているためである。

 

「あ〜らケインくんじゃないの!これ、アタシの愛情たっぷりチョコよ!」

 

「ファスティバさんありがとうございます!!」

 

そうやって廊下を歩いている時偶然会い、チョコをくれたのはドラフの漢女ことファスティバさんだった。

お皿を盛り付けられたハートのチョコを1つ、俺にくれた。

どうやら団にいる全員に配っているようだ。

 

「フフ、そこまで嬉しそうに貰ってくれるとアタシも嬉しいわね。」

 

「そりゃ嬉しいですよ。そもそも、チョコを貰ったこと自体もう何年ぶりになるんだか……」

 

実際ほぼ前世の記憶は朧気なところがある。

うーん、自分が覚えている限りだと、一応中学生の頃に貰ったような……ぐらいの感覚である。

 

「あら?お母さんから貰ったりしなかったの?貴方まだ20歳でしょう?」

 

「……あんまり覚えてないです。」

 

目を逸らして、思わず曖昧なことを言ってしまう。

人を忘れる時は声から忘れると言うが、俺はもう写真のような記憶しかない。

顔も思い出せるし言われたことも思い出せるのに、ふとした日常のことやなんでそんなことを言われたのかをもう思い出せない。

 

もう、思い出す方法も残す方法もないのにな。

 

「……藪蛇だったわね、ごめんなさい。」

 

「大丈夫ですよ、今はもう、気にしてないので。」

 

これは本音だ。

たしかに忘れてしまったのは悲しいけど、それを上回る楽しい記憶の方が今は多いからな。

それに星晶獣の中には記憶を司る星晶獣とかいるかもしれないし、もし見つけたらルリアちゃんに頼んでみようって希望もある。

 

だから、今はこれでもいい。

 

「チョコ、ありがとうございました。」

 

そう言ってファスティバさんと別れる。

歩きながら食べたチョコは、愛情たっぷりで甘かった。

 

__________________________

シェロカルテからの場合

 

パパっと仕事を終えた俺はシェロカルテに報告に行くと……明らかに高価だとわかる包みのチョコをくれた。

 

「ハッピーバレンタイ〜ン!!ケインさんはいつも真面目にお仕事をしてくれてますからね〜、どうぞ。私から手作りチョコですよ〜。」

 

「ありがとうシェロカルテ。思えば、シェロカルテとも長い付き合いだよね。」

 

「アハハ。まだ半年と少しくらいで大袈裟ですよ〜。」

 

いやほんと、この世界だとシェロカルテが1番付き合い長いんだよね。

あの日を振り返ると、本当に土下座してでもシェロカルテと知り合えてよかったって思うもん。

 

………いや、今日はバレンタインだ。

なら、普段は言葉にしないようなことを言ってみてもいいかもしれない。

 

「まあ、シェロカルテからしたら短い付き合いかもしれないけど。俺からしたら文字通り人生変わるような出会いだったんだよ。」

 

「……そうですか〜。そう言ってくれると嬉しいです〜。そこまで言ってくれるなら、これからもよろず屋シェロをご贔屓してくださいねー?」

 

「うん、これからもよろしく。」

 

「ふふ、よければここでチョコも食べてくださいよ〜。」

 

シェロカルテにそう言われたので、包みを開ける。

 

………いやこれマジですごいな。明らかに高級そうなチョコを取り、口に入れて食べる。

 

「美味しい。これ結構いい素材使ってない?」

 

「1つ大体10万ルピくらいですね〜。」

 

「え?」

 

思わず体が硬直する。

え?1つ10万?全部でとかじゃなくて?いやそれでもだいぶ高いけど。

 

「はい〜、こう見えてもすごい調味料やチョコに拘ったんですよ〜?」

 

俺の手元にあるチョコは丁度10個ある……ってことは100万ルピ!?

 

「ケインさん。ホワイトデーに3倍返し期待してますよ。」

 

「え!?3倍返しの文化あるの!?ってことはお返し300万ルピ!?」

 

いやいやいや!?この世界のルピはほぼ円と変わらないから300万のお返しが決定したってこと!?

 

300万というドデカイお返しが決まった俺は、去るシェロカルテを追えずにその場で固まり続けるのだった。

 

__________________________

クラリスの場合

 

「あ、ケインさんはいこれ。この前のお礼ね。」

 

「あ、クラリスちゃんありがとう。」

 

なんとか動けるようになった俺は次はクラリスと会った。

そして義理チョコをくれた。

 

「で………グランとはどうだったのさ?」

 

ニヤニヤしながらクラリスちゃんに聞くと、瞬時に顔を真っ赤にした。

 

「う……ケインさんに言う義理はないもん!!」

 

「けど、落ち込まないってことは少なくとも悪くはなかったんだろ?」

 

「………今度デートすることになった。」

 

ひゃーー!!!もー甘酸っぱいなほんと。

正直見ててバレバレだけど、クラリスはグランのことが気になってるらしい。

 

だからこそカリオストロと一緒にニヤニヤしながら時にはからかい、時にはその恋を応援したりしている。

この前もわざわざカリオストロと一緒にルリアとビィを引き取って2人きりにしたりしたからな。

 

ちなみにからかいすぎるとクラリスちゃんからの強烈なカウンターが来るから注意ね。

 

「頑張れよ〜?グランはモテモテだから、告白を待ってるようじゃ多分遅いだろうし。」

 

実際クラリス以外にも明らかにグランに対して並々ならぬ思いを持っている団員は他にもいる。

おまけにグラン自体まるでラブコメの主人公みたいに鈍感気質だからな。

 

「うう……わかってるけど、恥ずかしいんだよ……」

 

「ま、その恥ずかしい気持ちも含めて恋なんだよ。」

 

15歳のグランと17歳のクラリス、丁度前世で言えば高校生ってとこだな。

こういう時青春してるって言うのかね。

 

「あ、あとその、この前は言い過ぎちゃってごめんね?」

 

そうしおらしく謝るクラリスに、俺は今から1週間前のことを思い出す。

 

"ほれクラリス。惚れ薬だ。これを団長に盛れば1発だ"

 

"カリオストロ、そんな薬に頼らなくてもちょっと好きって言えば男なんてイチコロだろ"

 

"このヘタレがそんなこと出来るわけないだろ。丁度データも欲しかったし、クラリスちょっとこれグランに盛ってこい"

 

"両方ともウチには出来ないもん……"

 

"イケるイケる!!というか天才美少女なら自信持ちなよ。"

 

"こういうのは既成事実だけ作ればいいんだよ。15歳なんてちょっと誘えばイチコロだ。やれクラリス。"

 

"ううぅぅーー!!!"

 

そうやって、俺はまあアドバイスというかぶっちゃけ思春期の15歳なら余裕だろって言うのをクラリスに教えて、カリオストロは少しからかっているところもあるけどアイツなりに弟子の恋を応援しようとしていたがお節介がすぎたのだろう。

途中でクラリスが爆発した。

 

"あーもー!うるさい!!そもそもケインさん彼女いた訳でも経験豊富な訳でもないんだから黙っててよ!!"

 

CRITICAL!

 

"クッ……フフ……ッ!!たしかにコイツのアドバイスは役に立たないかもなぁ"

 

"ししょーも!2000年間生きてて恋愛経験が一切ない耳年増みたいなもんじゃん!封印される前の古い恋愛観で変なアドバイスしないでよ!"

 

CRITICAL!

 

そう言ってクラリスは走り出した。

 

"あれ?ケインにカリオストロ、どうしたのそんなところで固まって……え?死んでる?死後硬直までしてる?"

 

メリッサベルさんが慌てて医者を呼ぶまで、俺とカリオストロはクラリスの鋭すぎた言葉に固まったままだった。

 

「……ま、俺もお節介が過ぎたからね。俺の方こそごめん、色々と変なこと言っちゃって。」

 

「うん、けどウチも少しは勇気出してみるから、その時はケインさんも少し手伝ってね?」

 

「もちろん。」

 

そうして食べた義理チョコは中に果物が入っていて美味しかった。

 

__________________________

おこたみメンバーの場合

 

「はいこれ、この前お世話になったから。」

 

「私からもどうぞ!」

 

ザーリリャオーさんとミラオルさんからチョコを貰えた。

 

「ありがとう。……あ、形と個数が同じだね。」

 

「そうなんですよ……どうしても何処かがミラと被っちゃうんです。」

 

「長い間コンビをしてるせいか、どうしても考えが似通っちゃうのよね。」

 

戦闘においては阿吽の呼吸を見せる2人だが、相性がよすぎるのか考えまでかなり似ており、被らないようにバラバラにチョコを作ろうとしてもどこか同じところが出てしまうらしい。

 

「それに……こっそり相方用にチョコを作るところも同じでしたし。」

 

そう少し恥ずかしそうに言うザーリリャオーさんと顔を赤くしているミラオルさんを見て思わずグッドしそうになるが耐える。

 

「……ミラ×リャオかしら?」

 

「リャオ×ミラもありじゃない?まあ2人とも受けでいけそうだけど。」

 

「なんの話してます?」

 

横にいたルナールのつぶやきを聞いて思わず返してしまうがマキラちゃんが近くにいたため今している話をやめる。

 

「ケイン君どぞ、焼き菓子装置で作ったチョコサブレになります。」

 

「ありがとう。ってわざわざ装置作ったの?」

 

「はい。まだ試作品なので、これから改良していく予定です。」

 

「私からはトウモコロシの粉で出来たパンケーキだよ。トウモコロシは万能食材、そこに蜂蜜とついでにチョコもかけると……」

 

「なるほどね、万能食材に万能液体の組み合わせか。カシウスさんも100点を出すレベルの万能食だね。」

 

まあトウモコロシが万能食材かは諸説あると思うが、蜂蜜が万能液体なのは皆異論がないと思う。

何か言いたげな目をルナールが向けてくる、どうしたんだろ?

 

「そでした。ケイン君、今度私の夢関係で手伝って欲しいことがあるので私の部屋に来てもらっていいですか?」

 

「あー、うーん、そしたら色々手続きしなきゃだから、終わったら言うね。」

 

「あ、はい。何をするか分かりませんがお願いします。」

 

具体的には秩序の方々に未成年の女性の部屋に入ること、理由、絶対に手を出さないことなどを紙にして提出して正当な手続きを終えないと行けない。

 

「はい、最後は私よ。と言っても、別に特別なものでもないけどね。」

 

そう言って最後にルナールがチョコをくれた。

 

「ありがと。そういえば、たしかルナールの好きなポポル・サーガの新装版の発売予告が出てたよな。たしか冬に販売されるんだっけ?」

 

「既にシェロに予約済よ!!ついに、ついに新装版が出るのよ!ファンとしてこんなに嬉しいことはないわ!!」

 

ぴょんぴょんと喜びを抑えきれないように飛び跳ねて嬉しそうにしているルナールを見て、本当にポポル・サーガが好きなんだなぁ、と思った。

 

「あ!貴方も新装版が来たら一緒に読みましょ!同人誌作業を手伝ってもらうのに肝心の話の内容を知らないんじゃ勿体ないわ!!」

 

「え、いや、まあルナールがそう言ってくれるなら嬉しいけどさ……」

 

「やった!私前から人と一緒に読んで感想を語り合うのが夢だったのよ!!」

 

「いいですね、おこたを出してみんなで読みましょ。」

 

「ちょっと待って、その、さすがに周りのみんなが女の子の場所に一人でいるのは気まずいというか……」

 

「あなた変なとこを気にするのねぇ……別にあなたそういう考えを私達には抱かないでしょ?」

 

そこまで変でもないやろ。

なんというかハーヴィンの女性はヒューマンなど他の種族の男性が自身のことを魅力的に見てない、と思い込んでるとこがある。

 

正直人間の性的趣向を舐めすぎだと思う。

俺は別に趣味ではなかったが、テラリアのR18イラストでもZoologist(動物学者)Witch Doctor(呪術医)がトップクラスで人気なのからわかる通り、世の中には結構癖が広い人もいるのだ。

 

他人の癖を否定する気は無いが、動物学者はともかく呪術医は俺には早かった。

 

「まあそれでも、ヒューマンの俺が腕力に物を言わせてとかあるかもしれないしさ?」

 

「カリオストロさんに殴り合いで負ける貴方がマキラとメリッサに勝てるの?」

 

ぐっと拳を握るマキラちゃんとメリッサベルさん。

片やアッパーカット、片や髪を腕にしたオラオララッシュである。

 

「勝てねぇ……」

 

「不思議ですね。別に力が弱い訳でも手加減してる訳でもないのに、なんでそんなに弱いんですかね?」

 

多分、テラリアのルールだからだろうな。

素手だとあのグリーンスライムにすら勝てないシステムが、こっちにも変に適用されてるのだろう。

 

「だから、今度新装版入ったらその時呼ぶから一緒に読みましょ?」

 

「……うん、ありがとう。」

 

まあ、それならお言葉に甘えさせてもらうとしよう。

 

そうして食べたみんなのチョコは、それぞれ特色があって美味しかった。

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ソーンの場合

 

「ケイン。これ、私からのチョコレートよ。」

 

「ありがと……待ってめちゃくちゃ凝ってない?」

 

「ええそうなの!デコレーションにお花をつけて、ラッピングを十天衆カラーにしてみたの!」

 

次に会ったのは俺の友達のソーンだった。

めちゃくちゃ気合いが入っている友チョコをくれた。

 

「これを団員分作って配ってるのよ。」

 

「大丈夫?たしか大体二百数十人くらいこの団にいるけど、めちゃくちゃ手間もコストもかかってない?」

 

「忘れたの?私は十天衆よ。こう見えても、結構お金持ってるんだから。」

 

十天衆すごい……そう思い箱を開けようとしてふと、気づいた。

 

「あれ?これよく見たら他の箱と少しラッピングが違うの?」

 

「そう!大正解よ。貴方やルリアちゃんに団長はそれぞれ変えてるわ。本当は全部変えたかったのだけど……時間が足りなくて。」

 

「まあそりゃ時間足りないよね……次作ることがあったら手伝おうか?」

 

「え!?友達と共同作業!?し、したいわ!!」

 

この団に入って友達も増えただろうに、未だに少し大袈裟なとこがあるな。

その場合、俺もチョコを作る練習しなきゃな。

多少の料理はクラフトできるが、チョコレートなんて作ったこともないし、自身のクラフト関係ない料理の腕前を俺は知らないからな。

 

「その、今度私と一緒に来て欲しいところがあるのだけれど……いいかしら?」

 

「いいよ。どこ行くの?」

 

友達の頼みなら例え幽世だろうと空の果てだろうと、アウギュステの海の奥まで付き合うよ。

 

「その、私の家族を紹介したくて……今度私の故郷まで来てくれないかしら?」

 

おっと、それはちょっと俺でも躊躇うな。

 

え?その、異性の友達でも家族に紹介したりするの?普通そういうのって付き合った男女がするものじゃ……

いや待て、ここは異世界。

俺が知ってる世界とは色々違うってことを考えたら、本当に友達を家族に紹介するのは普通なのかもしれない。

それが例え異性の人であっても。

 

まあ、なにより……

 

顔を恥ずかしそうに赤くして、けど断られないか不安そうな友達の顔を見て、断るのも可哀想だなって思った俺は、普通にOKを出した。

 

そうして食べたチョコは、俺が好きな蜂蜜とチョコを合わせた物だった。

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ルリアとグランとビィの場合

 

「あ、ケインさーん!!」

 

「どうぞ!僕達からのチョコです!」

 

「3人共ありがとう。」

 

いつもの3人組からチョコを貰った。

 

「いやぁ、ケインも大分この団に慣れてきたよな?」

 

「まあ、もう半年くらい一緒にいるからね。あの時、この団に誘ってくれてありがとうね。」

 

この団に入れたキッカケはグランが誘ってくれたからだが、実際誘われなかったらあそこでサヨナラでまたいつもみたいに一人で黙々と依頼を受け続ける日々だっただろうな。

 

「まあ、兄ちゃんすげぇ面白そうな人だったからなぁ。」

 

「それに、僕たちの団は来る人拒まず!ですもん。」

 

「それはいい事だし、俺も人のこと言えた義理じゃないけど……正直ロベリアとエニュオに関しては少しは拒んでも良かったと思うよ?」

 

「アハハ……まあ、監視も兼ねてるので……」

 

最初見た時びっくりしたもん、特にロベリアに関しては1度殺されかけたから善良なグランが騙されてるのかなって思ったし。

 

「でもよぉ、意外とケインはアイツらと仲良さそうに話してるじゃねぇか。」

 

「この前も食堂でロベリアとエニュオと一緒にご飯食べてましたよね?」

 

「あー、まあ2人が偶然近くに座ったのと俺は別にあいつらの趣味に関してあんまり抵抗感が無いからな。」

 

これは本音である。

というか、エニュオのしている蹂躙に関しては俺も自身の欲望(アイテム)の為にしてた時期もあったし、ロベリアの趣味に関しても別に抵抗感自体はない、俺はしないってだけで。

 

「だから今度3人も混ざってもいいんだよ?ちょっと食事中に痛みに悶える声と骨や肉がめちゃくちゃになる音が聞こえる中感想を言い合ったりするだけだし。」

 

「「「結構です(だぜ)。」」」

 

そっかぁ……まあ正直食事中に人が壊れる音なんか聞きたい人いないよね普通。

 

経緯としてはロベリアが食事中に少し音楽を聞きたいけどいい?って聞いてきたからOKを出したら、当然のようにクラポティを出すと自身を襲ってきた野盗で()()()()()()()を聴き始めた。

で、それを聞いたエニュオが少し興味を持ち、顔が見れないのは残念だけど食事中に声だけ聞くのもそれはそれでありと好感触で話し始めたのだ。

まあ、あの二人多分根っこは合わないだろうけど浅いところだと意外と共通点が多いから合うんだろうな。

 

傍目から見ると美人とイケメンと話し合っているように見えるが、内容はR18Gな内容なのがとても残念である。

 

「あ、そうだ。今度グランの誕生日があるけど、何か欲しいものある?俺に用意できるものなら用意するよ。」

 

「え!なら今度ケインさんの故郷に連れて行ってくださいよ!僕気になってたんですよ。」

 

「私も気になります!話を聞いてると面白そうですから。」

 

「オイラもだぜ!……まあちょっとやばそうな気がするけどよぉ。」

 

そうやって目をキラキラさせて言ってきた3人。

自身の団員のことをもっと知ろうとする団長に対して、俺は笑顔で返事をした。

 

「ごめん無理。」

 

そう言って食べたチョコは食べやすいように味がマイルドで、苦味が少なかった。

__________________________

カリオストロの場合

 

あれからブーブーと文句を言ってきた3人をなんとかいなして、団の全員に配ってる人から何個か義理チョコを貰った。

一応言っとくがマジで連れていく気はないぞ。

 

三人称視点もない、再生能力もない、おまけにお人好しすぎでニンフに騙されそうなあの3人を連れていくと本気で死にかねないし、そもそももし万が一グランがあっちから帰れなくなったら困るし。

 

そして深夜、もう団の殆どの人間が寝静まった夜に俺は本を読んで時間を潰していた。

 

ちなみに呼んでいる本はポポル・サーガである。

ルナールに新装版と違いがわかるようにと渡されたので読んでいるが、意外と面白いなこれ。

 

そうやって本を読みながら、ふとカリオストロの野郎からチョコを貰えなかったな、と思った。

 

……なんだろう。本人の目の前で言うのは絶対に嫌だが、貰えると思ってた人からなんの音沙汰も無く当日になっても貰えないとなると、色々と考えるものがある。

 

日頃の扱いをもう少し考えた方がいいかな?とか、あいつ心は男だからとかいって当日もらう側にいるんじゃね?とか、色々と考えてしまい、途中からウジウジと考えるのを辞める。

 

なんで俺こんな女々しいこと考えてるんだよ、いつも通りだろ、いつも通り。

別に、人生で見たら貰ったことより貰わなかったことの方が多いんだし、別にちょっと仲がいいと思ってた奴からチョコを貰えなかったくらいでこんな夜中にあれこれと考えるのはかなり女々しいというか、みっともないな。

 

そうして、まあ少し、ほんの少しだけカリオストロにチョコを貰えなかったことを気にしているとノックも無しに遠慮なしに部屋のドアを開けられた。この開け方は……

 

「こんばんわ☆バレンタインでも義理チョコしか貰えなくて落ち込んでいる非モテ男子のケインさんに、特別に天才美少女錬金術師カリオストロが少し特別なチョコを持ってきたぞ☆」

 

……なんだろうこの、来てくれないと寂しいのに来てくれたらやかましくてイラッとくるこの気持ち。

 

「渡しに来てくれるのは嬉しいけどさ、もっと早く来てくれよ。もう深夜だぞ。」

 

「んな事言ったって、お前普段から寝てねぇだろ。寝ない奴に朝も深夜も関係ねぇだろ。」

 

まあそうだけどさぁ……けど深夜に来るのはビックリするというか、というかコイツさてはバレンタインのギリギリを狙って渡しに来たな?後10分くらいで日付が変わり、バレンタインが終わるのを見越してこんなギリギリな時間に……

 

「はい、ケインさんっ!バレンタインのチョコだよっ☆カリオストロの想いがたっくさん詰まったチョコを食べて欲しいな!」

 

そう言ってハートの形をした箱を渡してくれたので、さっそく開けて目の前でチョコを食べる。

 

「……どうだ?」

 

「美味しいよ。カリオストロも俺好みに蜂蜜入れてくれてありがとう。」

 

「ん……で、どうだ?体に変化はあるか?」

 

「お前さては何か盛ったな!?」

 

もうそう聞いてくる時点でなにか盛ったようなもんなんよ。

 

「もー、勘違いしないでね?カリオストロの愛情だよっ☆……でどうだ?身体が熱くなったりとか、動悸が激しくなったりとかは?」

 

「これが愛情であってたまるかよ……んー、まあ少し身体が熱いかもだな。とは言え汗をかくほどでも無いな。」

 

「チッ……まだまだ改良が必要か。」

 

「あー、もしかして、クラリスに渡す用の媚薬のデータ取ってる?」

 

「正解だ。」

 

またCRITICAL!を決められるぞ、そうやって変なお節介をしたら。

 

「というかお前なぁ、仮にも女性の体で深夜に男性の部屋に1人で入って媚薬を盛るって何されるかわかんないから危ないぞ?」

 

「少なくともお前の貧弱な力じゃオレ様を無理矢理なんて夢のまた夢だけどな〜?」

 

そう煽るように言ってきたので、少し脅かすことにした。

 

「たしかに、俺じゃカリオストロの腕力にすら叶わないけど……スターダストガーディアン。」

 

「へ……?」

 

装備を着替えると共に出てきた装備効果、星屑の守護者が現れ、俺が命令した通りにカリオストロを羽交い締めにする。

 

「別に、こうやって相手を抑えることも出来るけどな。」

 

そう言って、ゆっくりとカリオストロに近づく。

媚薬を盛った男性がゆっくりと自身に迫ってくる、それで察したカリオストロは顔を真っ赤にして焦り始める。

 

「な、おいおい待て待て!?オレ様は別にそういうつもりじゃ……ちょ、本気か!?」

 

「媚薬を盛ったんなら、覚悟はできてるだろ?」

 

そうせせら嗤う、毒とかならともかく、媚薬はなぁ?他の奴にやられても困るし、ここら辺で少し痛い目に合わせて辞めさせなきゃ。

 

「ぐっ……ウロボロス!!」

 

そうして現れた赤色のウロボロスに対し

 

「スターダストドラゴン。」

 

"スターダストドラゴンスタッフ"俺が持つ召喚武器で一対一においては最強の武器。

ウロボロスと同じ、腕や足がない蛇のような龍を召喚し、ウロボロスとじゃれ合う。

あくまで殺しはしない、じゃれ合うだけである。

 

「な!?」

 

「何度もやられてたら慣れるし、対策のひとつやふたつも浮かんでくるよ。」

 

いよいよ自分に手がないとわかったのだろう、顔を真っ赤にして俺を睨む。

 

「お、お前マジか!?マジですんのか!?」

 

「何度も言うけどお前が媚薬盛ったのが悪いんだぞ。」

 

そう言ってカリオストロのこめかみ辺りの髪を触ったタイミングで、顔を赤くしたまま、声を震わせて、けど諦めたように言う。

 

「…………せめて、部屋は暗くしろ。」

 

ここら辺で充分かな。

 

「なーんて、嘘だよ嘘。そもそも、媚薬の効果俺にはほぼないよ。」

 

実は俺性欲がほとんど無いのよね。

この体本当に三大欲求しなくても大丈夫な体にされてるからな。

性欲に関しても、俺がその気にならないと一切湧かないんだよね、だから外部の手段、それこそ媚薬程度じゃ一切その気になれない。

 

「は?」

 

「お前もこれに懲りたら、人にやる予定の物に変なもの入れるのやめろよ?」

 

「…………」

 

黙りこくってるカリオストロを見て、少し怖がらせすぎたかな?と心配になった。

 

「カリオストロ?」

 

「もーケインさん、美少女をビックリさせちゃいけないんだぞ☆、……それはそうとして、今回はマジで頭にきたぜ。」

 

「え?」

 

「ひとまず……1回死ね。」

 

そう言うと普段からカリオストロが持っている本を掲げるとやたらめったら錬成された土の武器が出てきた。

 

「ちょ!?お前ここ俺の部屋なんだが!?」

 

「関係ねぇぇぇ!!!」

 

そうして俺とカリオストロは深夜に私闘騒ぎを起こしたとして、リーシャさんだけでなく、モニカさんにもガチ説教されました。

やりすぎたような……けど仕返しとしては正当だったような、判断に迷う騒動だった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

余談だがテラリアのNPCにチョコとかないの?って聞いたら金は無いの?って聞き返された。腹が立ったので"クラッシィケーン"で殴ってカツアゲした。

 







カシウス
「ラーメンは完全栄養食、人間の常識だ。」
メリッサベル
「トウモコロシは万能、食べるとぱわーが湧いてくる。」
ケイン
「ハチミツは万能飲料。飲むと怪我がみるみる治る。」

グラン
「思想が強い……!!」


ルピの相場についてはよく分からないので、とりあえず円と同じレートにしてます。
というかそうじゃなかったらぐらぶるっ!のヴァンツァが貰った5万ルピのケーキってかなり詐欺だと思うんですよね……

"スターダストドラゴンスタッフ"
巨大なドラゴンがいるなら、ミニオンの大群なんて必要ないだろ?
となかなか挑戦的な文が説明に入っているこの杖はスターダストドラゴンを召喚する武器。
スターダストドラゴンはたまにいる召喚すればするほど一体が強化されるタイプで、コイツの場合は身体が長くなる。
対ボス戦、に関してでは多分最強のミニオンでコイツと鞭を使った装備は圧倒的火力でゴーレムなどを瞬溶けさせる。
一体だけで充分役に立つので、とりあえず作ってとりあえず召喚するのをオススメする。

"クラッシィケーン"

テラリアの税理士と呼ばれるNPCが死んだ時に確率でドロップする近接武器
バージョンアップ前はマジで使う意味の無いカス武器だったが、バージョンアップによってNPCをシバけるようになり、さらにシバいたNPCから金を回収できる。
ぶっちゃけ本気で金を稼ぎたいなら普通に稼いだ方が効率が良いが、息抜きに釣り人やゴブリンを殴って金を回収するのはスカッとするのでオススメ。

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