匠伝仁伝3章
1話 失踪
匠
「へ?アレストとケレストが行方不明?」
マリー
「はい、どうやら一昨日の依頼を受けにミリアスから離れてから1度も連絡がつかないのです」
匠
「2人の任務内容は?」
マリー
「新地帯への開拓…だそうです」
匠
「…あの二人の事だ、何者かに襲われるなんて事は無いはず…新地帯の開拓は時間もかかるだろうしとりあえず連絡を待とう…」
マリー
「そうですね」
マリーは車椅子を走らせギルドマスターの元に向かった
朝奈
「パパーお皿洗ったよー」
王岸の事件から約1年、当時9歳だった朝奈は10歳になり以前よりも匠の手伝いをするようになった
匠
「お!ありがと!偉いねぇ」
朝奈
「えへへ…ん?これって?」
朝奈が指さしたのは鉄の棒のようなものだった
匠
「それはね、ビームソード…光の剣になってね敵を倒せるんだ!」
朝奈
「ひかりのけん?…良くわかんないけどそうなんだ!」
コンコンと扉を叩く音が聞こえ返事をすると扉が開きそこにはサングラスをかけた男性が立っていた
イーゼル
「イーゼルです、今回の件で一つ」
匠
「ん?話は聞いてるけど…ギルドマスターになんか言われてない?」
イーゼル
「いえ、何も?」
匠
「とりあえずギルドマスターに話聞いてみるといいかもよ?」
イーゼル
「了解致しました、ありがとうございます…それと、一つ」
イーゼルは一つの鉱石のようなものを匠に渡した
イーゼル
「…私も開拓に少し同行させて頂いてたのですがアレストの刀と敵の刀が粉々に砕けまして」
匠
「…相手の武器の破片か…ありがとう、解析してみる」
イーゼル
「ありがとうございます…では」
イーゼルが去った後にすぐに破片の解析に入った
匠
「なにか嫌な予感がしてきた…アレストの使っている武器…もしも俺の渡した武器ならばあれは神刀だぞ…同じ神刀やそれを破壊できる特殊なものでないと壊れない…」
「ラートさん、ちょっとハンターみんなに繋げられる?」
ラート
「かしこまりました」
腕時計からマイクが現れ匠はそれに向かって話した
匠
「全ハンターに告ぐ、上位ハンター、高級ハンターは直ちに広場に集合してくれ」
広場
匠
「みんな、休んでいるところ悪い、現在、エキストラハンターのアレストとケレストが行方不明になっている…場所は新開拓地「アルラン」だ、ここまで話せば分かると思うがみんなに2人を探してきてほしい、受けてくれる人は依頼ボードで依頼を受けてくれ、それでは!」
ハンター1
「アレストさんとケレストさんって確かあの神父とシスターのお弟子さんだよな?」
ハンター2
「そうだな、かなりお強い方達だ…その人達のお手伝いが出来るなんて光栄だ!」
匠は自室に戻り破片の解析を続けた
しばらく見ているとあること気がついた
以前アレストが使っていた双剣をもち形を見た
匠
「…折れてることにはかわりない…けど…これって焼かれてるにも見えるよな…」
「仮面の…男…」
匠は2つとも机にしまい部屋を後にした
アルラン
アルドゥーク
「今日はここまでじゃ」
アルドゥークは玉座に座りその青年を見た
暗黒に堕ちた反逆者
ドゥーク・バレンタイン
「ありがとうございます…マスター…」
青年は部屋を後にし自室に戻った
アルドゥーク
「何者だ?」
仮面の男
「怪しいものじゃないですよ…決して」
アルドゥーク
「貴様、鬼神か?」
仮面の男
「一応…この世界の日と金の鬼神をやらせてもらってます」
アルドゥーク
「600年間様々な情報を得てきたが貴様のような2種の鬼神を持つものは初めてじゃ」
仮面の男
「まぁ…気にしないでくださいよアルドゥークさん、それで、今回ここに来た理由、分かりますか?」
アルドゥーク
「アレスト…と名乗る者の回収か?我が8割程殺しておるから今頃死んでおるかもよ?」
仮面の男
「アレストケレスの娘だ、そんなやわではない」
アルドゥーク
「…勝手に持ってくがいい」
仮面の男
「ありがとう」
仮面の男はアレストが居る部屋に向かった
アレスト
「お…ま……えは…」
仮面の男
「ほら生きてる…さぁ、一緒に来てもらう」
アレスト
「い…やで…すね…!?」
アレストの額に手を当てるとまるで人形のように崩れ落ちた
仮面の男
「面倒なので少し眠ってもらいました」
「では、行きましょうか…新たなる¨皇王岸¨の為に」
次回
行動
匠伝仁伝3章
2話 行動
アレスト、ケレストの失踪から約1ヶ月、2週間前から上位ハンター、高級ハンターに依頼し実に30回に分けて探索をしたが未だ2人を見つけることは出来なかった
匠
「…」
マリー
「マスター…」
匠
「流石に…おかしいな、俺が行くべきだな」
マリー
「待ってください、それなら私に行かせてください」
匠
「マリーにばかり辛い思いはさせられない…俺が行くよ」
マリー
「だから!前回も前々回も私気絶してたじゃないですか!能力の覚醒を彼ら(読者)に見せたいんですよ!!」
匠
「おい!究極のメタ発言やめろ!」
??
「朝から賑やかだな…2人は」
勝手に扉を開け入って来たのはその小さな身体に似合わない大きな太刀を背中に背負った少女だった
匠
「……あ!師匠!」
世阿
「おい、俺を見るたび数秒止まるのやめろ…そろそろ傷ついてくるぞ」
匠
「すみません…それで、どうしたんですか?」
世阿
「あぁ…上位ハンターの話を聞いてしまってな、どうやらアレストとケレストがしなくなってしまったんだってな?」
匠
「そうなんです…もう1ヶ月になるんですよ」
世阿
「なら、あの御方に会ってみるといいかもしれない…」
世阿は持参していた地図を広げミリアスから約600km程離れたまだミリアスの開拓が進んでいない区域を指さした
世阿
「ここに俺の師が居る」
匠
「…!!カンナさま!?」
世阿
「残念だが母さんではない…と言っても近しい存在だがな」
匠
「師匠…一体どんな方なのですか?」
世阿
「前に匠に教えた目を閉じてても相手の行動を読む…閉明って技あったろ?」
「あれの生みの親だ、師について話すと長くなるが…聞くか?」
匠
「ぜひ教えてください」
世阿は刀を下ろしソファに座った
世阿
「名は¨照夜¨この3つのパラレルワールド初めを作ったカメワリカンナ…俺の母の古き友だ」
「どうやら母さんと師は同じ種族らしいが…俺も詳しく教わってなくてな」
「そして、これが最も大事な話だ、俺の師照夜は光と闇の均衡を保つ者だ」
匠
「と、突然話が壮大に…」
世阿
「師の力…光と闇を操る能力でアレストとケレストを探し出せば必ず見つかるはずだ」
匠
「ありがとうございます!早速…マリー!支度して!」
世阿
「俺の名前を使ってくれ、そうすれば分かってくれるだろう」
湿地帯
マリーと匠は目的の座標に転移した
辺りは深い霧で覆われすぐ先すら見えない
匠
「…これは…酷いな…」
マリー
「うーん…よく見えないですね」
匠
「足元に気をつけてね」
マリー
「残念!浮いてました!」
そんな話をしながら進んでいくと切り株に腰掛けた小さな老婆がいた
老婆
「おやおや?こんな辺鄙な場所に何のようかな?」
匠
「おばさん…俺たちは照夜という方を探しています、貴方はその人の事をs」
マリー
「師匠!この人!」
「…なんで…どういう事?」
匠
「どうした?」
マリー
「…霊力…妖力…魔力…何も感じ取れない…」
匠
「え!?でも、俺には感じ取れるけど…」
老婆
「ヒッヒッヒッ…そちらの魔女さん?あんたは人間さんだね?そしてそちらの大きい方…あんたはちょっと違うね?」
マリー
「マスターを侮辱するならばこの私が許しません」
老婆
「ヒェッヒェッヒェッ…元気がいいのぅ…違う、褒めたんじゃよ」
「その身で純粋な神力を感じ取ることが出来るなんてのぅ」
老婆は切り株から飛び降り匠を見つめた
老婆の身長は匠の脚ほどしかなくとても小さかった
匠
「…どういうことですか?」
老婆
「生物には必ず2種の力を放っておる」
「霊力と妖力、魔力と霊力…」
「そんななか稀に…本当にごく稀にひとつの力に特化した者が現れる」
「まぁ、ここまで話せば分かるじゃろうが、そこの魔女さんはきっと神力以外を読み取ることが出来るんじゃろう…だがわしは神力のみ」
匠
「…失礼ですが、貴女の名前は照夜さんですか?」
光と闇の均衡を保ちし老婆
照夜
「その通り、わしが照夜じゃ」
匠
「教えてください!アレストとケレストの居場所を!」
照夜
「うーむ…せっかちじゃなぁ待たれ」
照夜は一瞬にやりと笑うと持っていた杖を匠に向けて投げつけた
匠は瞬時に避け杖は真後ろの木に刺さった
照夜
「ほぅ…閉明を習得しておるのか…」
「世阿か?」
匠
「世阿は俺の師匠です」
照夜
「よし分かった…アレスト…とケレストじゃな…」
「とりあえずわしの家に来い」
照夜が案内すると一軒家が現れた
マリーを椅子に座らせて照夜は匠を連れて別室に入った
照夜
「一つ質問なんじゃが…あの魔女さんの足はどうなっとるんじゃ?」
匠
「あぁ…昔病でああなってしまっているようですがそれ以上は何も…」
照夜
「…うーむ…まぁいい、それよりも先のふたりじゃな」
「とりあえず、光からじゃな」
匠
「光…?」
照夜が部屋の中心で手を出すと漆黒に包まれていた部屋が光が闇を喰らった
匠
「眩しい!?なんだこれは!?」
照夜
「違う違う…違う…違う違う違う…違う違う違う違う…違う…これ?違う違う」
何が起きているか匠には全く理解出来なかった
やがて光が消え照夜はロウソクを立てた
照夜
「…いま、この世界に2人は居らん…居らんと考えた方がいい」
匠
「何故です!?彼らはかなりの腕前!敵に落とされることなど!」
照夜
「いくら力が強かろうと精神が弱ければ堕ちてしまう」
匠
「堕ちる…?」
照夜
「悪の暗黒の世界だ」
「…一応これから闇も探索する…部屋を出ていた方がいい」
匠
「大丈夫です、居させてください」
照夜
「…ダメじゃ」
匠
「居させてください」
照夜
「…ならひとつ…お主が暗黒に落ちた瞬間、わしが貴様を殺す、よろしいな?」
その力強い言葉に圧倒されたが匠はそれに負けなかった
負けたくなかった、信頼していた仲間が、あんなに正義で満ち溢れていた2人が落ちるわけがない
間違いだと自分で目で確かめたかった
匠
「わかりました」
その瞬間ロウソクの火が消え全く何も見えなくなった
匠の足になにかが纒わり付きそれを振りほどこうとしたを見た瞬間絶句した
匠
「骨…人…」
全方位から匠を呼ぶ声手招き腕を引っ張っていた
助けてと泣き叫ぶ者がいれば怒り狂い頭を抱えている者もいた
照夜
「…」
照夜は闇を取り払い匠を見つめた
匠
「て、照夜さん…」
照夜
「お主はそれなりに強いな…」
その言葉だけをいい部屋を出ていった
3話 再開…
匠伝仁伝 3章
3話 再開…
匠
「それは一体…」
照夜の後を着くように追っていくと廊下の途中で振り向いた
照夜
「…アルランの中心部、木が4つ規則的に並んでいるところがある…そこでお主の力を使ってみるが良い…」
照夜がそれだけ伝えると暗闇の中に消えていった
匠はマリーを呼び一旦ミリアスに戻り準備をした
アルラン
アルランに転送するとそこで探索中のハンターと出会った
ハンター1
「あ!匠様ではないですか?なぜここに?」
匠
「いやぁ、ケレストかアレストを見つけたかもしれなくてね」
ハンター1
「本当ですか?是非!ご賛同させてください」
匠
「いや、まだなにか手がかりがあるかもしれないし、もしかしたら空振りかもしれないから引き続き探索を頼む」
ハンター1
「わかりました!」
ハンターが去ると木を探した
だが、匠に気を見つけるのはとても簡単なことだった
匠
「この木だな…神木か…」
その4本の木から神力を感じ取れた
匠はその木の中心に立ち紋章を現した
その瞬間かなり遠くで風を切る音が聞こえ刹那、匠の首に刀が触れた
匠
「そういうことか!」
匠は地面から刃を召喚し応戦した
「それ」は刃を避け匠との間合いを取った
マリー
「は、速すぎる…ヴェーダやローヴを脱いだアレストさんと比べ物にならないくらいですよ!?」
匠
「貴様…何者だ!」
薄暗い空間の中光が「それ」の顔を映し出した
ドゥーク・バレンタイン
「ドゥーク・バレンタイン…この俺の剣を受け止められたのは初めてだ」
匠
「あ…おまえ…は!!!」
バレンタイン
「しね」
バレンタインの突きが匠を襲った
だが能力解放している匠、簡単に攻撃を受け流した
マリー
「ライトニング!!」
強力な電撃がバレンタインを襲い一瞬体制を崩したがすぐに次の攻撃を行った
バレンタイン
「ファイヤーソード」
匠の刀を弾き匠の右腕に剣を突き刺した瞬間炎が体全身に燃え移った
匠
「うわぁぁ!!!」
マリー
「ウォーターボール!」
匠が飛ばされた方向にウォーターボールを作り瞬時に炎を消化した
マリー
「ヒール!」
バレンタイン
「こそこそと…」
バレンタインはマリーにターゲットを変え構えた
瞬間、マリーの頬に傷ができ血が流れた
マリー
「…え?」
バレンタイン
「やはりこの力は扱いが難しい…」
マリー
「私を…舐めるな!!」
マリーは別の巨大な大鎌を召喚しバレンタインを睨んだ
マリーの右目を開眼しバレンタインを凝視し大鎌振った
バレンタイン
「ほう?」
マリー
「しねぇ!!」
大鎌を縦に振るとバレンタインの右腕が切り落とされた
バレンタイン
「…は?」
地面は裂け多くある木々達は粉々に砕け散った
バレンタイン
「小娘に…やられるとはな…だがこの程度では俺を殺せない…時が来たら2人とも…殺してやる」
バレンタインは闇の中に消え去った
マリー
「マスター!!」
ウォーターボールの中にいた匠を救出した
匠
「すまない…助かった…さっきの技がマリーの能力の覚醒?」
マリー
「…はい、この右目で目指できる範囲ならば私の思い通りにできます…例えば」
マリーは振り向き遠く離れた岩石に向かって大鎌を振ると、まるで目の前で斬ったかのようになった
匠
「…まじかぁ、すげぇ」
マリー
「これは色々なことに応用出来るかもしれません!」
「それでぇ、さっきの…バレンタイン?あいつを知っている素振りでしたがどなたです?」
匠
「…時が来たら…教えるよ」
寺院
バレンタイン
「すみません…腕を落とされてしまいました…」
アルドゥーク
「お前が無事ならよい、義手になるが付けてやろう、こちらに来い」
バレンタインは腕を見せるとアルドゥーク指が光り徐々に腕か生成されて行った
やがて完成すると拳を握りしめた
アルドゥーク
「不自由はないか?並ばこれで終わりだ」
バレンタイン
「ありがとうございます」
次回
aresut