匠伝仁伝3章
7話 光
アークダークネスを極めろ…そうすれば貴様はアルドゥークさえ倒せる
バレンタイン
「ハッ!?」
バレンタインが目を覚ますと黒い天井が見えた
バレンタイン
「…クソっ!」
バレンタインがベットを殴りつけるとその音を聞きつけたアルドゥークとトラストが部屋に入ってきた
アルドゥーク
「具合はどうじゃ?」
バレンタイン
「…万全です」
トラスト
「…さぁ、どうなんだろうな、強がりだったりしてな」
バレンタイン
「誰だ貴様…俺を侮辱する気か?」
トラストを見つめるとどこか懐かしさを覚えた
バレンタイン
「…お前」
アルドゥーク
「さぁ、話はあとだバレンタイン、立てるか?」
斬られたはずの両足には義足がはめられ、バレンタインはゆっくりと立ち上がった
不思議な事にバランスを崩すこと無くまるで自分の足のように動かせた
アルドゥーク
「大丈夫のようじゃな、ではドゥーク・バレンタイン、ドゥーク・トラスト、貴様らで手合わせをしてもらう」
トラスト
「…なぜ?私の強さは証明しているはず、今更手合わせなど」
バレンタイン
「怖いか?俺に負けるのが?」
トラスト
「あぁいいだろうその余計なことを言う口を切り裂いてやる」
トラストは2本の刀を持ち外に出ていった
アルドゥーク
「お前の力をトラストに見せてくるがよい」
闘技場
バレンタイン
「ルールは?」
トラスト
「一本勝負、参ったと言わせたら勝ちだ」
バレンタイン
「…」
無言で構える姿を見てそれに合わせて2本の刀を構えた
トラスト
「よーい…どn!?」
トラストの言葉が聞こえた瞬間30m程離れていた距離を一気につめ斬りかかった
トラストはギリギリで反応し刀を弾き返すともう一本の刀で突き刺しに行った
バレンタイン
「チッ」
トラスト
「へぇ?やるじゃん」
スキを与えないように2本の刀は斬撃を止めなかった
トラスト
「さぁ?どうする?」
バレンタイン
「アホが」
トラストの2本の刀が交差するコンマ1秒、バレンタインはトラストの刀を止めた
トラスト
「なっ!?なぜ見えた」
バレンタイン
「動きが単調だ、貴様では俺に傷一つ与えることは出来ないだろうな」
「…?」
自分自身が発した言葉に疑問を持った
バレンタイン
「前に…この言葉を…」
トラスト
「スキあり!!!」
トラストの刀はバレンタインの首元を捉えた
バレンタイン
「…」
トラスト
「ほら!参ったといえ!いえ!」
バレンタイン
「ならば自分の腹を見てから言うんだな」
首をかしげながら自分の腹部を見るとバレンタインの刀が触れていた
バレンタイン
「確かにお前の斬撃は素晴らしい、だがスピードが足りない、例えここでお前が俺の首を飛ばそうと考えようとした瞬間にはお前は真っ二つだ」
トラスト
「両手両足無いくせに…」
バレンタイン
「あぁ?何か言ったか?アレスt…」
バレンタインの脳内に一人の女性がフラッシュバックした
その子は自分よりも強くて頭の回る女性だった
バレンタイン
「あぁ…参ったよ…本当に…参った」
トラスト
「やったぁ!!私の勝ち!!」
トラストは2本の刀を投げ捨て子供のようにはしゃぎながら喜んだ
トラスト
「これでわかっただろう?私はあんたより強い!」
バレンタイン
「力はまだ認めていない」
トラスト
「意地っ張り!!」
アルドゥーク
「見事であったぞ二人とも」
バレンタイン
「アルドゥーク様…すみません」
バレンタインは刀を置き頭を下げた
アルドゥーク
「よい、お主たちの力は僅差であった…これよりお主らの稽古に入る、いいな?」
バレンタイン トラスト
「「はい!」」
2時間にわたる稽古を終え2人は各自自室に戻った
玉座の間に一人アルドゥークが外を眺めていた
??
「久方ぶりじゃな、バカドゥーク」
アルドゥーク
「クズ夜、何しにここに来た?」
照夜
「何、貴様が最近でしゃばっていると噂を聞いてな」
アルドゥークの強力なアークダークネスが照夜を襲った
だが照夜はそれを簡単に払い除けた
アルドゥーク
「カメワリカンナ…憎きあいつを殺す時だ、邪魔をされてたまるか」
照夜
「貴様如きに妾の友人を殺されてたまるか」
「貴様も知っておるだろう?我々の種族を…それでもまだ歯向かうか?」
アルドゥーク
「神霊族…だからどうした?お前に抜かれたわれの力を奪い返せば神霊族如き捻り潰してやろう」
照夜
「ならばまずは妾を倒すことじゃな?ん?」
アルドゥーク
「老害がぁ!!!」
玉座の間を破壊するほどの力のアークダークネスを放ち照夜の姿が消え去った
アルドゥーク
「はぁ…はぁ…」
「光如き…この最強の闇の力で…」
次回予告
闇
匠伝仁伝3章
8話 闇
ミリアス
匠
「…マリー」
マリー
「はーいー?」
料理をしているマリーを呼び出すと外を指さした
匠
「あれ…なんかやばくない?」
指さす方向にはミリアスの教会がある方向だった
黒い炎のようなものが柱となっていた
匠はマリーと朝奈を連れ教会に向かった
イーゼル
「…あ!匠様!」
匠
「まって!どういう状況!?!?」
イーゼル
「と、突然絶様の背部から黒い翼が生えこのような状況に…」
匠
「嫌な予感がする…母さんは!?」
イーゼル
「八芒の会議に…」
匠
「タイミングが…ならば俺が行くしかない!」
匠は瞬時に神気モードになり炎の中に突入した
ミリアスの教会
初めに匠は疑問に思った
神気モードの力なのか熱を全く感じなかった
その代わりに負のオーラが漂っていた
匠
「父さん!!」
絶?
「く…る……な」
匠
「その…姿は…」
匠の見てきた絶の姿とは全く違う禍々しい姿をしていた
両腕は溶けだし顔ももはや原型を止めていなかった
匠
「これが…暗黒の力なのか…!?」
絶?
「に…げろ…」
絶の意識とは関係なしにその黒い羽は匠に攻撃を仕掛けた
不意に来た攻撃をもろに受けてしまい両肩に羽が刺さり両腕の自由を奪った
匠
「なに…これ…全く動かない…」
絶?
「く…そ…」
その時、漆黒の中にとてつもなく眩しいものが現れた
カンナ
「…良くないわね」
絶?
「あ…んた…は…」
匠
「カンナ様!」
絶に手をかざすと絶を取り囲んでいた闇が手の中に吸い込まれていった
やがて黒い炎が教会から消え去り絶も安定してきた
絶
「ありがとう…助かったよ」
カンナ
「いいえ、でもその力…かなり危ないわね、以前よりも…」
絶
「今度こそ大丈夫だ!世話になった!そうだなぁ…チョコドーナツでも奢ろうか?」
カンナ
「あら?気が利くじゃない♪じゃあこれから…」
絶
「そうだ!あいつも呼ぼうぜ?ちょっと遠いが…」
絶とカンナは教会を出た
匠
「全く意味がわからない」
イーゼル
「匠様!大丈夫ですか!?」
匠
「うん、両腕も動くようになったし快調だよ」
イーゼル
「本当に申し訳ない…今コーヒーを入れよう、座っていてくれ」
匠が椅子に座ると背後から2人の女の子の声が聞こえた
朝奈
「パパ大丈夫?」
匠
「ん?大丈夫だよー」
朝奈の頭を撫でながらマリーにアイコンタクトを送った
マリー
「…はい!」
「朝奈ちゃん~ちょっとイーゼルさんを脅かしてきてみて♪」(〃 ̄ω ̄)σ
匠
「唐突のイーゼルへの被害」(*´艸`)
朝奈は足音を消しながらイーゼルの元へ歩いていった
マリー
「…どうやら深刻のようですね…」
匠
「…うん、かなりね、父さん程の力の持ち主がここまでやられるなんて…精神的なものもあるかもしれないけどバレンタイン…ケレストの件もあるかもしれない…」
マリー
「やはり…お父様には荷が重すぎてる…」
匠
「…実質血の繋がりは俺と神奈、霊奈、朝奈だけになっちゃったし…」
「今後父さんを極力戦闘に参加させないようにしよう」
マリー
「遂に私に出番が回ってきたと言う解釈で間違いないですよね!」
マリーは目をキラキラさせながら匠を見ていた
匠
「ハハハ…頼むよ」
匠の腕時計、ラートから緊急の通信が入った
匠
「どうした?」
ラート
「匠様!緊急事態です!先程から何者かがこちらに急接近しております!数は不明、ですがかなりの数です!ギルドマスターへの報告を同時進行しております!お手が空いているならば今すぐにミリアス南門へお願いします!」
匠
「了解!マリー行ける?」
マリー
「もちろんです!」
二人が教会を出た瞬間コーヒーを被ったイーゼルが2人が元いた場所に現れた
イーゼル
「一体どういうことだ…」 ( º言º)
ミリアス南門
ラート
「ギルドマスターから匠様へ!現在中級ハンター以上のハンターが前方5km先で交戦中、報告によると敵は巨大なオークと見られております!」
匠
「アルランはミリアスから見て南側、俺達が潜入した時に現れのはオーク…つまり」
マリー
「これの筆頭は…バレンタイン!」
匠
「やばいぞ…まさか攻めてくるなんて思ってなかった!ケレストならばここのハンターの癖を知っているかもしれない…」
マリー
「とりあえずオークは彼らに任せて私たちはバレンタインを!」
匠
「だな…ラートさん!これを操っている奴の座標分かる?」
ラート
「検索…検索終了!現在術者は20km先山岳地帯前の荒野に二人です!」
匠
「二人…アルドゥークか…」
マリー
「やばくないですか?あいつ確かマスターの酸素を奪って…」
匠
「だがやるしかない…ラートさん!細かい座標教えて!」
匠とマリーは荒野に向かって転送をした
荒野
匠
「アルドゥーク…じゃない…」
バレンタイン
「次こそ…お前を殺す」
トラスト
「なんだい?あんたはこの2人如きに手を焼いてるのか?」
バレンタイン
「トラスト、まずお前から殺してやろうか?」
マリーと匠はこの現状を受け入れたくなかった
今、目の前にたっている二人は嘗ての戦友なのだから
マリー
「アレスト…さん…」
バレンタイン
「やはり貴様らにもそう見えるか…」
遂に揃ってしまったこの四人
ミリアスを支えてきた四人が衝突をする
次回
閉明
匠伝仁伝第3章
9話 閉明
匠
「さて…どうしたものか…」
トラスト
「じゃぁ…」
トラストは双剣を持ち替え構えた
狙いを匠に向け瞬時に動いた
速さはバレンタイン程ではないがそれでもとてつもなく速い
トラスト
「いただきます♪」
匠は弾で応戦した、だが全て避けられ匠の頬を刃が掠った
トラスト
「ちぇ、避けられちった」
「あんたうざいわね、どうやって今の避けた?」
マリー
「油断してていいの?」
トラスト
「!?」
既に開眼し完全に殺す状態にいたマリーは大鎌を振り上げていた
バレンタイン
「はぁ…やはり世話の焼ける…」
バレンタインの姿が消えマリーの目の前に現れた
マリー
「やぁ、ケレスト」
バレンタイン
「なっ!?」
マリーの姿はは霧のように消え去り全く別方向から痛みが走った
バレンタイン
「くっ!」
マリー
「ケレスト、ここだけの話、戻る気は無いか?」
トラスト
「もどる…?」
その言葉を聞いた匠はチャンスと思いレイシンショウで召喚した鎖でトラストを封じ込めた
マリー
「別に悪い話ではないでしょ?あなた達が堕ちたという情報は全く入っていないのだから」
バレンタイン
「…」
マリーの姿は以前確認出来ず周囲を見渡していた
マリー
「あなた達がどんな理由でミリアスを抜けたか分からないけど、私で良ければその問題を解決したい」
バレンタイン
「…俺は…」
マリー
「貴方がどんなことで悩んでいたかは多少だけど想像がつく…」
「多分…きっと…シスターや神父のことだと思う」
バレンタインの手は震え顔を伏せた
マリー
「さぁ、手を取って…」
バレンタインはマリーの手を見つめながら思い出していた
バレンタイン
「シスター…」
マリーの手をとる瞬間マリーは異変に気がついた
自分の体がの一部が粉々になっていた
マリーはバレンタインの顔を見た瞬間驚愕した
バレンタイン
「悪いな…シスターと神父はこの俺が蘇らせる…貴様らの力など借りない」
匠
「マリー!!!」
マリー
「…」
地面に倒れ込みそのまま意識を失った
それと同時に匠の姿が神気モードに変わりマリーをミリアスへ転送した
トラスト
「やったな!バレンタインこれで敵はあと一人!」
バレンタイン
「…匠、貴方もマリーと同じ所に送ってやろう」
匠
「やっと決心がついた」
神気モードを解きバレンタインの目を見た
ゆっくりとバレンタインへ歩み寄った
刀を構えると匠の首一点に狙いを定め引き抜いた
だが匠に触れる瞬間その刀はサビ鉄に変わり真っ二つに折れた
バレンタイン
「何っ!?」
匠
「殺す…ケレスト…悪いな」
バレンタインの離した刀を握りしめるとサビ鉄になっていた刃が元通りになりかつ三刃刀になった
バレンタインの脇腹を三本の刃が深い傷を作った
スキを作らず両手、両足を切り落とし倒れ込んだ肉片をこれでもかと切り刻んだ
バレンタイン
「…」
匠
「死ね…死ね死ね死ね死ね!!!」
トラスト
「クソっ!」
肉片になってもアークダークネスなら蘇生可能、トラストはバレンタインの救助に向かった…が
匠
「邪魔だァァァ!!!」
三刃刀は簡単にトラストの首を4枚に切り落とした
匠
「はぁ…はぁ…」
全てが終わり周りの霧が晴れると自分の身に起きた事を理解した
左目の瞳が白くなりその奥に十字に刻み込まれていた
匠
「これが…本当の閉明…か」
「…」
刀を投げ捨てミリアスに戻ろうと転送しようとした瞬間会いたくない者が現れた
アルドゥーク
「…やってくれたな」
匠の背に目を向けた瞬間、周囲の空間に火柱が立った
その火柱は匠を囲むように動いた
アルドゥーク
「トラスト、バレンタイン、待っているのじゃ、我が復活させてやろう」
匠
「こんな貧弱な火で俺を止められたと思ったか?」
腕を振りながらアルドゥークを睨みつけると火柱はまるで蝋燭の火を消すが如く消え去った
アルドゥークは間髪入れずに自分の周りに魔法陣を展開した
アルドゥーク
「お主…この短期間で何をした?」
匠
「簡単だよおじさん」
匠の姿が一瞬消えすぐ目の前に現れ軽く殴られただけで数百メートル吹き飛んだ
匠
「正義?悪?んな事はどうだっていい、貴様らを殺せばこれは終わる」
頬についた血を拭い自分より悪魔に見える匠を見た
アルドゥーク
「お前…」
両手を前に突き出し握り込むと匠の周囲一体の酸素が消え去った
匠
「…」
こいつを止めねば次は無い、そう感じたアルドゥークは次々に攻撃を加えた
アルドゥーク
「あやつ…我よりも闇の力が強い…」
匠に気づかれないように肉片を修復し不完全ではあるがバレンタインとトラストを復活させた
バレンタイン
「し…ね」
状況整理を瞬時に終えたバレンタインは匠の落とした三刃刀を握り背中から突き刺した
確実に殺すため自分がされたようにバラバラになるまで切り刻んだ
アルドゥーク
「よくやったぞ」
バレンタイン
「…まだです」
ギロッと目玉がバレンタインを見つめると目が合ったバレンタインの動きを封じた
アルドゥーク
「なっ!?」
たった目玉だけだった所からゆっくりと匠の体を構成していった
匠
「貴様の力が100だとしたら俺は1億だろうな」
バレンタイン
「なにを…いって…」
匠
「分からないのか?なら教えてやろう」
匠がバレンタインの額に指を乗せた瞬間バレンタインの体は肉片すら残らず赤い霧になった
匠
「どんなに足掻こうと俺には勝てないということだ」
アルドゥーク
「貴様のその力は…一体…どこから湧いて出てきているのだ!」
匠の体が約3分の2が元に戻りゆっくりと目を見開いた
その瞬間アルドゥークは約100程の壁を周囲に作り身篭った
匠
「…」
匠がゆっくりと壁に近づくと壁はまるで泥のように溶け地面に落ちそれを察知したアルドゥークは更に壁を作った
だが、先に力尽きたのはアルドゥークだった
最後の壁を破壊し跪くアルドゥークに触れた瞬間壁同様アルドゥークの体も泥のように溶けた
匠
「…その姿はなんだ?」
黒い靄が匠の周りを渦巻いていた
アルドゥーク?
「HAHAHA」
アルドゥーク?
「この体は上手く闇を操れて気に入っていたが…お前の身体を貰うとする」
その闇がゆっくりと匠の身体の中に入っていった
匠
「…」
匠は一瞬気がついた
ミリアスの方角から超強力な神力を感じ取りアルドゥークの靄をかき消した
アルドゥーク
「ほぉう…貴様かぁ」
そこに現れたのは今まさに開眼した
怒りに身を任せた¨絶¨の姿だった
次回
反逆者