いろんな作品のキャラをギュッとしているので、場面の切り替えが難しいです。
佳境にはいるところで場面がかわったり。
クワトロさんなんて、主人公級のキャラのはずですがなんだか久々の登場だったりします。
アーガマに戻ったヤザン・ゲーブルを、エマ・シーンは怖い目つきで睨んだ。
「ヘンケンとガディ・キンゼー艦長がさがしていましたよ。あなたが提案したモビルスーツ運用の新戦術について話がしたかったようです。」
「そうか。そりゃあ、済まなかったな。」
ヤザンは、気の強い女性は大好物だ。
女性パイロットは、たいてい気が強い者が多い。
「ポメラニアンズのアンキーに呼ばれていてな。」
「ああ、それでクランバトルですか?」
「知ってるのか?」
「わたしは視聴しそこないましたが、ブライト中尉はご覧になったようです。」
あれもしっかり見られていたのか。
ならばそれはそれで話の持っていきようはある。
「お偉方はいまどこだ?」
「グラナダ市街区におりてます。ブライト中尉、ヘンケン、ガディ・キンゼー少佐、……レコア少尉、クリスチーナ・マッケンジーさんも一緒です。」
「ほう?」
思ったよりも上陸許可が早い。
それならもう半日ほどおとなしくしておいておけばよかったと、珍しくヤザンが自分の行いを後悔し始めたときに、エマが言った。
「カミーユが行方不明……だそうです。
強化人間……ムラサメ研究所のフォウ・ムラサメとともに居場所が分からなくなっています。」
「なんだと?」
ヤザンの頭は忙しく回転する。
「フォウ・ムラサメっていのは、たしかココ・シャロンのM.A.V.で一緒に行方不明になってる……そいつとカミーユが駆け落ち、だと?」
「どちらかと言うと、フォウ・ムラサメがカミーユを誘拐した可能性が高そうです。
」
なんと!!
……面白いことになっているのだろうか。
「そうだ。“大佐”殿はどうしている?」
アーガマでは固有名詞を出さずに“大佐”といえばクワトロ・バジーナ大尉のことだ。
「“大佐”はハマーンと一緒に、グラナダ郊外の特別宙港へ向かいました。」
「特別……なんだ?」
「プライベートシャトル用のVIP専用の空港のことです。」
「そこに何をしに行っている!?」
「質問攻めにされてもわからないわ。」
エマ・シーンにとっては、現在の状況はあまり楽しいものではないらしい。
東洋人の面影を残した顔立ちに黒髪は、ショートカット……いわゆるシイコちゃんカットよりも少し短い。険しい顔をしながら続けた。
「ココ・シャロンはそこに逃げ込んだ可能性が高いようです。
グラナダの警察権が及ばない場所らしく、それなら自分がとクワトロ大尉が行かれて。」
そうか。
ヤザンは腕組みをした。
彼としてはいろいろと話をしたかったのだが、対象の人物が全員不在では仕方ない。
ああ、仕方ない、仕方ないなあ。
「ジェリド・メサたちは待機してるんだな?」
「はい、たぶんモビルスーツデッキ隣りの休憩スペースにたむろしてるはずよ。」
そうかそうか。
それは仕方ない。
「エマ少尉。これから、月面でのモビルスーツ運用テストを行う。ガンダムマークⅡとテム先生から預かった新型は、用意できてるな?」
「ち、ちょっと待ってください!
そんな話はきいてませんよ!」
「それはそうだ。いま俺が言ったんだからな。」
「だいたい、新型はカミーユにテストパイロットをやらせるつもりだったんです、いま彼は行方不明でそれどころでは……」
ほれ、と言ってヤザンはジュドーを前に推しやった。
「だ、誰です?」
「俺がグラナダで拾った天才パイロットだ。名前はジュドー・アーシタ。」
「彼に!? 新型を操縦させるんですか! 無理です!! 可変機ですよ?
“大佐”以外に可変機を扱えるパイロットは……」
「お手製のモビルスーツで、このヤザン・ゲーブルに土をつけたパイロットだぞ?
試してみる価値はあるだろう?」
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企業というものはある程度でかいとそこがひとつの国のようになってくる。
若くしてそこに属したものは、そこで生涯を終える。
価値観はその企業のもつ価値観になり、それは必ずしも一般的な道徳観とは別物になりがちだ。
困ったことに、モビルスーツという汎用性の高い兵器の出現は、企業に経済力だけではない。武力まで持つことを容易にさせた。
艦隊を組織して運用するのはともかく、とにかくモビルスーツさえ数を揃えればなんとかなる。
もちろん、ジオンなり連邦なりが本気で潰そうと思えば、それは可能だ。だが潰したからどうなるというのだろう。
国策企業であるジオニックはひとまず置くとしても、例えばアナハイム・エレクトロニクス社を権力と武力ですり潰したらどうなるたろう。
民生品からコロニー建設までの技術をもった集団がごっそりいなくなるのだ。
経済的な混乱はもちろん、コロニーの維持や修復もままならなくなる。
それを思えばなにかの運搬にいちいち軍の出動を要求しない程度の武力をもたせて、目をつぶるべきところは目をつぶるのが正しいと言えなくもない。
ただ。
クワトロ・バジーナは思う。
企業のトップが自らを「貴族」のような特権階級とみなすのは、あまりにも滑稽だと。
実際にこの企業のVIP専用の宙港は、ジオンからほぼほぼ治外法権の地となっている。
だが、場所はグラナダの「郊外」と言える位置関係にあり、使うのはグラナダに用事はあるものの一般的な大衆と共に通関手続きをすることに抵抗のあるお偉方が利用するためだけの設備なのである。
様々なインフラは、グラナダから供給されているにも関わらず、今回のように行方不明者がここにたどり着いて保護されているかどうかをグラナダが尋ねても回答は帰ってこない。
立ち入りの調査も拒否できる。
そうなってしまえば、政治的な立場での「お偉いさん」ではあるが、外交的な特権が使えない者もこぞって、ここを利用するようになった。
ここを利用することが出来ることこそが、VIPの証。そんな立場になりつつある。
クワトロ・バジーナは、現在ネオ香港でクランバトルのオーナーとして成功しつつあるが、アナハイムのような政治的経済的にひろく影響力をもつ大企業ではない。
また、ララァをパイロットに欲しがったハイブランドのように歴史と伝統ある老舗でもない。
だが────
入口で少し待たされたものの、彼とどこに行くにもついてくるハマーンは、すぐに豪華な応接室に通された。
厳密には宙港の外側の施設であり、入港できたわけではないのだが、扱いは悪くない。
飲み物や軽食ののったワゴンが続いて登場し、「責任者」と名乗る女性は、優美な笑みを浮かべて、クワトロたちに自ら茶をいれた。
「しばらくお待ちくださいませ。
ココ・シャロン様の件でございますね?」
「ああ。その通りだ。先日のクランバトルのあと、ここに移動した可能性がある。
彼女のモビルスーツを開発したあのハイブランドはここの会員のはずだ。」
「はい。ご本人もモビルスーツもこちらで保護させていただきました。」
すらすらと「責任者」は答えた。
ハマーンは、訝しげに彼女を睨んだ。
「グラナダからの問い合わせには答えられないという返答だったはずだが、よくも軽く口が回るものだな。」
「失礼ですが、あなた様は?」
「ハマーン・カーンという。」
まあ。
と、女性は驚いたように口をあけたが、多分に演技的なものが感じられた。
あるいは、わかっていて尋ねたのかもしれない。
「では、マハラジャ・カーン様の……」
「そうだ。アクシズから戻ったばかりだがな。」
この手の組織は「権力」にはそれなりの抵抗力を示すのだが、「権威」にはてんで弱いのだ。
「ココ・シャロンはまだここにいるのだな?」
「それについては、メーカーのグラナダ統括者が参りますので、その者から説明があるかと存じます。キャスバル・レム・ダイクン殿下。」
「わたしは連邦軍の元大尉でクワトロ・バジーナと……」
「殿下と現ジオン政府との微妙な関係もお察しいたします。」
先回りして、言われてしまったクワトロは憮然とせざるをえなかったが、しかし、この反応を期待して、自らここに足を運んだのだ。文句も言いにくい。
「“大佐”。アーガマから緊急連絡よ。」
ハマーンが通信機を寄越した。
「ああ……エマ少尉か。わたしだ。これから例のブランドのグラナダ統括責任者と会えるようだ。
……なに? ヤザン大尉が月面でモビルスーツの運用テストをはじめるだと?
あの新型を、見知らぬ少年に操縦させるというのか。
何者なんだ? シャングリラの出身で? ジャンク屋だと!
ZETAは可変機だぞ!? 」
これで、クワトロさんと、ハマーンがそれぞれモビルスーツに乗って宙港に来てたことにすると、ヤザンを止めようとして
クワトロ「百式」&ハマーン「キュベレイ」
VS
ヤザン「マークⅡ」&ジュドー「ZETA」
のバトルが見れるわけですが……
一話に1回、バトルは入れたいし、うーん。ちょっと迷ってます……
「いいじゃないか! クラバの特別試合ってことにすれば!」
え、アンキーさん、物語のなかから出てこないで!