ララァが自分の『夢』の話をアムロに打ち明けて、シャアの味方でいてくれと懇願するシーンを書くつもりだったのですが、R指定になりそうなのですっ飛ばして先に物語はすすみます。
ソドン、アルビオンと合流した「ペズン討伐隊」は進みます。
ドレン中佐はもともとこの作戦がただで終わると思ってはいなかった。
モニターにならんだ者たちの顔をじっくり眺めるまもなく、彼は敬礼した。
「アーガマ艦長ヘンケン殿、アレキサンドリア艦長ガディ・キンゼー殿、そしてソドン艦長ラシット少佐。」
通常、上位のものから「敬礼」をすることはない。
だが、モニターの背後にいるものは。
三隻の艦の艦長は慌てて敬礼を返した。
「当艦隊の指揮は、ジオン公国軍統合作戦司令部からの正式な要請で、わたくし、ドレンがとらせてもらう。」
ヘンケンとキンゼーは神妙な顔をしているが、ラシットは背後を振り返って誰かに話しかけた。
モニターの一つが切り替わりごつい顔が現れた。
「ドレン司令。」
「ハッ! ランバ・ラル閣下。」
「いや、わしは駆け出しのクランバトラーでバンボラ・バルというのだが…」
ドレンはなにかを心の中で噛み殺した。
「そうでありますか、バル閣下。
まさかとは思いますが、ソドンに金髪の女性パイロットは同乗されておりまか?」
「ソム・エドワウのことかな?
いま、リリーマルレーンから移動したパイロットたちを迎えに出ている。」
いるのか。
いや、いらっしゃるのか。
ドレンとしては、佐官になっても必ず先頭をきって飛び出していた仮面のパイロットを思い出さずにはいられない。
噂がもし本当なら、元首はその妹ということになるのだろうが、血は争えない…ということか。
しかし…
「リリーマルレーンの参加は伺っておりませんでした。」
「ドレン中佐。」
モニターに新しいワイプが追加された。仮面に口髭の男だが映る。
「シャリア・ブル閣下!」
ドレンが最初に敬礼をしたのはこういうことを予想したからであったが、シャリア・ブルはかるく頷いた。
「リリーマルレーンは本作戦には参加しない。だが、万一、きみたちが破れた場合には、撤収の手伝いをするるために後方に待機する。」
「いっそ…あなたが指揮をお取りになれば…」
「なにを言うんだ!?
マ・クベ閣下はジオン公国軍を統括するものとして、きみを指名したんだ。
ここで、指揮権を剥奪する権利などわたしにも公王府にもないよ。」
「後方待機をされるということでしたら、せめてソム・エドワウとバンボラ・バル。二名のバイロットを戦闘中、貴艦に収容願えませんか?」
無理だろうな…と思いながら一応、ドレンは言ってみた。
だが案の定…
「すでにわしもソム・エドワウも参加メンバーに入っている。」
バンボラ・バルが切り捨てた。
「姫…ソムの身はわしが命にかえても守るので心配はいらんよ。」
いや、あんたもジオンの重鎮なのですがね。
言っても無駄と悟ったドレンはその言葉を飲み込んだ。
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「ゾドンにようこそ、ヤザン・ゲーブル。」
金髪の美姫は、ヘルメットこそはずしているが、すでにパイロットスーツである。
改修を終えた可変モビルスーツで、リリーマルレーンからソドンへ移ったヤザン、ロベルト、アポリーたちは、今回の作戦で同行することになったクランバトルのパイロット『ソム・エドラウ』に迎えられた。
「ああ、その…久しぶりだな、ソム。」
ロベルトとアポリーは、直立不動である。
その緊張ぶりからすると、この二人はジオン出身なのかもしれない。
「わたしもアンキーから誘いを受けていてね…」
ヤザン自身も珍しく緊張した表情だったのかもしれない。からかうようにソムは笑った。
「この前、イズマコロニーでデビュー戦を飾ったばかりの新人にとっては、あなたのような歴戦の猛者と一緒に戦えるのは光栄だわ…」
「アンキーは知ってて、あんたを誘ったのか?」
「イズマコロニーで、アンキーのクランのメンバーとM.A.V.をくんだのよ。ココ・シャロンという、ニュータイプ。
わたしは彼女をその愛機ごと『買い入れる』ようヘルマコングロマリットに申し入れしたわ。つまりその時点でどうどうと名乗ったに等しいわね。
もっとも…ヘルマコングロマリットではうすうす気がついていたみたいだけど。」
「ココ・シャロンならアーガマにいるぜ。」
ヤザンは言った。
「M.A.V.はフォウ・ムラサメとかいう強化人間と組むようだが。」
「そこらへんの事情はペズンが片付いてからゆっくり話してもらうつもりよ。
で?
ヤザン。わたしとM.A.V.を組む?」
「いや、それなんだが…」
ヤザンはロベルトとアポリーを振り返った。
「俺は今回、試したい戦術がある。
同型三機でないと試せないんだ。
M.A.V.は別に探してくれ。」
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この時点で作戦参加のパイロットは以下になる。
アンキーの意思で選ばれたのはあくまでクランバトルに登録しているものである。
ハマーン・カーンとシーマ・ガラハウはかなり文句を言ったのであるが。
アムロ・レイ
クワトロ・バジーナ
ココ・シャロン
マチュ
ニャアン
ソム・エドワズ
アナベル・ガトー
ヤザン・ゲーブル
ロベルト
アポリー
ダリル・ローレンツ
イオ・フレミング
マッシュ
バンボラ・バル
ドゥー・ムラサメ
トロワ・ムラサメ
フォウ・ムラサメ
ジェリド・メサ
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艦隊はペズンへと近づく。
まだペズンへの呼びかけは行っていない。
それは予定では12時間後。
その時点でペズン側の反応をもって、戦闘にはいることになるのだろう。
しかし。
「高熱源体!接近…モビルスーツ、いやモビルアーマーです!」
「こちらのモビルスーツ発進急がせろ!!」
「ラシット艦長! ジークアクスが発進プロセスに…」
「そこはもう勝手にさせておけ!」
同時刻。
アムロはアーガマのブリッジにいた。
「一機!?
一機だけで特攻だと!?」
「並の一機ではないな。おそらくはノイエ・ジールのような対艦隊用の兵器か。」
クワトロ・バジーナは静かに返した。
ココ・シャロはとそのM.A.Vであるフォウ・ムラサメとともに、ジオン側のたっての希望でソドンに移乗してしまったから、ろくに話もできていない。
「ヘンケン艦長! クワトロ大尉! アーガマの発進カタパルトが作動中です。」
オペレーター席のエマが叫んだ。
彼女自身も優秀なパイロットではあるのだが、クランバトルの実績がないため、この作戦でのモビルスーツパイロットからは除外されている。
「誰だ! まだ発艦命令は出していないぞ!」
「ガンダムマークⅡ…それにZETA!?
カミーユとジュドーです。」
一応、アンキーはクランバトルのジュニア部門をつくって、カミーユたちを登録するつもりはあったのですが、この時点ではまだ出来てません。