第13話 鼓動   作:ATARU 2025

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あっちこっちの話しを書いてたら、一章分使ってしまいました。





第27話 決戦~前夜

「なぜ出撃した?」

エイノーは、ジャミトフとバスクを睨む。

 

「座して待つ必要は感じません。」

禿頭にサングラスの男は、平然と答えた。

「奇襲をかけて、兵力を減らしておく。

戦いにおいてはセオリーです。」

 

「やつらは、たかだかクランバトルという競技の選手だ。ペズン討伐…云々はそこのオーナーが叫んでいるだけで我々は戦うかどうかも決めていない。」

 

「連邦とジオンがそれぞれ船を回しているのですぞ?

宣戦布告があるにせよないにせよ、意図は明確ではありませんか。」

 

「ペズンを落とすには戦力が足りない。」

エイノーは言った。

「無視してしまえば済む話だ。」

 

「クランバトルの無法者どもに、頭を下げてやり過ごせと!

我々の大義はどうなるのです?」

 

「まあまあ、エイノー提督。」

したり顔で、ジャミトフが口を挟む。

「バスクもこの一撃でどうしようということではあるまい。言わば偵察のための出撃だ。そこをむこうが撃ってきた。こちらにしては最小限の反撃を行ったに過ぎない。

それに、これは我々の示威を示すのには絶好の機会だ。」

 

「…」

 

「連邦も、ジオンも戦力は枯渇している。ことはこれで明白になった。

元軍人も多いが所詮は現役を離れた素人集団だ。

これを一蹴してしまえば、やつらは有効な手段をもてなくなる。」

 

「その間に、月面各都市へ働きかけを行いましょう。フォン・ブラウンは、地球からの影響を排除したがっております。

グラナダは名目上はジオンの勢力下ではありますが、キシリア亡き後、独立志向が強い。

ときは我らに味方いたしますぞ!!」

 

こいつらは。

 

エイノーは天井をあおいだ。

 

無能だ。

無能な働き者なのだ。

 

そのような者の指揮下では、ひとが多く死ぬ。

敵も。

味方も。

一般市民も。

 

「ゼク・ツヴァイの修理は?」

まともな話を諦めたエイノーはそれだけ言った。

 

「破損は軽微。Iフィールドジェネレーター以外はあと二時間で完了いたします。

奇襲によってやつらに足止めをかけた結果、時間は充分稼げます。」

 

 

--------------

 

 

「シャングリラのガキどもの謹慎をといたのか?」

ブライトは、アストナージに詰め寄った。

 

「ああ。正直、整備には猫の手も借りたいんものでね。」

腕利きの技術者は、はっきりと答えた。

「マークⅡは盾を消失。外装に破損が大きい。

それと問題はゼータのほうだ。」

 

「そちらは目立ったダメージは受けていないはずだが…」

 

「通常のメンテだけでもとんでもない手間がかかる。

さっき、ヘンケン艦長に次の出撃を20時間延期してもらうよう依頼したが、もう向こうから仕掛けられている以上、約束はできないってことだ。」

 

ブライトは難しい顔をした。

 

「可変機特有の問題か…Zガンダムはアムロに使ってもらうつもりだったんだが。」

 

「アムロさんか?

アムロさんは自分の“ガンダム”があるだろう?」

 

「ああ、あれはすごい機体だ。ゲルググを凌ぐ性能を持ちながらコストダウンを行っている。だが、今回むこうが繰り出してきた機体に比べると旧式感はいなめない。新型を使って欲しかったんだが…」

 

 

「慣れない機体でいきなり出撃するよりも、乗り慣れた“ガンダム”がいいんじゃないのかな。」

アストナージは首を傾げた。

 

「当たり前の戦闘ならな。だが今回は恐らく、倍以上の敵を相手にすることになるんだ!」

 

 

 

 

-------------------

 

 

なんの成果もない奇襲攻撃。

だが、寄せ集めの“ペズン討伐隊”に与えた混乱は予想以上に大きかった。

予定では、十数時間後にニューディサイズへの勧告。

その後、相手の出方をまって、小刻みなモビルスーツ戦闘を繰り返して、ニューディサイズの戦力を削っていく。

 

ペズンそのものをまったくの空にすることは出来ない以上、全機の同時出撃は無いはずだった。

それでも数の力は圧倒的である。

 

最初のぶつかり合いが30対10だとしよう。

それぞれ5機が落とされれば次は、25対5である。

そしてそこでももし、少数のほうが互角以上の立ち回りを見せたとしても。

こちらは全滅。相手はまだ20機が残る。

 

実際には、撃墜されなくても損傷する機体も出てくる。数で勝る相手は、温存した戦力から補充するだけだが、こちらは出した戦力を回復させねばならない。

だが、「並」ではないパイロットをそろえたアンキーは。

あるいはクワトロも。

この方法で、勝機が見いだせると思っていた。

 

そんな腹積もりであったのだが、向こう側が積極的に戦闘を仕掛けてきたことでそれは崩れた。

もとより、呉越同舟というか魏呉蜀同衾というか。利害関係がたまたま「ニューディサイズ」の鎮圧という目標で合致した。ただそれだけの群れである。

 

一応、所属の艦艇がジオンのものが多いため、総指揮官としてドレン中佐が任命されていたが。

 

彼はいまソドンを訪れている。

 

ニューディサイズの新型機は、ソドンを真っ先に狙おうとしていた。

 

「なるほど。やつらのなかに、アルテイシア様のお命を狙おうとしたものがいる、と言うのですか。」

 

同じくソドンを訪れていた公王府直属艦隊司令官シャリア・ブル准将は、ドレンが口を開く前に、そう言った。

心を読まれるのはふだんはあまりありがたくはないが、この際は助かる。

 

「古代の武将でもあるまいし、元首を合戦で討ち取ったからと言ってそれがなんになるのでしょう。」

そう発言したのは、お命を狙われたジオン公国元首アルテイシア自身である。

 

「ジオンという国のまとまりは血筋によるとろが大きいからね。」

そう言った女性士官は、シーマ・ガラハウ。

シャリア・ブルと同じくリリーマルレーンから、ソドンを訪れている

「いま、あんたを失う訳にはいかんのさ。」

 

「あんた」呼ばわりに、アルテイシアとシャリア・ブルを除いたブリッジの全員に緊張が走る。

 

「姫はわしが護る。生命に替えてもな。」

ランバ・ラルが低い声で言ったが、シーマはばかにしたように笑った。

 

「わかってないねえ。あんたを失ってもジオンはズタズタになるよ。つまり、お姫さんとあんたと。どっちを失ってもジオンは充分やばいのさ。」

 

「まあ、言葉選びはともかく、言ってる内容はその通りです。」

シャリア・ブルが補足するように言った。

「お二人の力を過小評価するつもりはありませんが、なにが起こるのかわからないのが戦いです。

現にいましがた、このソドンが狙われた。

この船にアルテイシア様が乗っておられることがどこからか漏れた…と。そしてその機会にアルテイシア様を亡き者にしようとするものがいた…」

 

「おそらくはエイノー以外の者の意思ね。」

アルテイシアは頷いた。

「いま、ジオンを砕いてしまえば、各コロニー間で覇権争いが拡大するだけでしょう。

連邦がこれを統一するには何十年もの時間が掛かるわ。そして何億もの死者が。

結果、勝者が手に入れるのは、コロニーの残骸と汚染され尽くした地球だけよ。

あれはもう少し地に足の着いた人物のはずよ。」

 

 

「おそらくは…元ティターンズのジャミトフ・ハイマンの企みかと。先日、ティターンズのテロ行為の責任を部下のひとりに背負わせて、自分は宇宙にあがったとの情報があります。

陛下がソドンに乗船していることがどうやってもれたかまでは不明でありますが。」

 

「そちらの調査はいまさら必要ありません。ドレン中佐。わたしがいくらソム・エドワウを名乗ってもこうして、ブリッジの真ん中であなた方にかしずかれていては、隠せるものでもないでしょう。

それに…これはどこかの時点で知られてもかまわない情報でもあります。

ジオン公国の元首が自らクランバトルに出場していることは、クラバの権威付けにはこの上ない材料となるでしょう。」

 

「アルテイシア様も『戦争』にかわる暴力的解決装置の代替品としての『クランバトル』に賛成なさるのですか。」

シャリア・ブルは静かに言った。

 

「それですべてが解決できるものでもないでしょう。

しかし、人類のもつ破壊兵器は、強大になりすぎました。」

アルテイシアも静かに答えた。

「コロニーは外殻を破壊されれば用意に殲滅されます。

地球環境もコロニーや小惑星を落とされれば、ひとの住める環境ではなくなります。

ドレン中佐。あなたどう考えますか?」

 

ドレンにとってはあまり愉快な話題ではない。

 

「政治向きのことはお答えのしようもありません。」

 

「そう考えているあなたにだから尋ねたのです。」

 

「ならばお答えいたします。」

ドレンは元首閣下の気品ある面立ちをまっすぐに見つめながら言った。

「せめてソドンに直衛モビルスーツ隊を付けることをお許しください。」

 

「…なるほど。

実に実務的でよい回答です。」

シャリア・ブルがにっこりと微笑んだ。

「上策は、陛下とランバ・ラル殿に出撃を諦めていただき後方のリリーマルレーンへ下がってもらうことですが、それはどうせ了解いただけないでしょう。

ならば護衛のモビルスーツを配置するのは悪くない考えです。」

 

「現実的には難しいわね。」

アルテイシアは難しい顔をした。

「ただでさえニューディサイズのほうが数が多いのよ。ソドンの護衛にモビルスーツをさいたらいっそう戦いが困難になる。」

 

「ならわたしが護衛につくよ!」

シーマが嬉しそうに叫んだ。

「わたしのガンダムガーベラと海兵隊の精鋭なら…」

 

「ジオン軍は、戦闘への参加は禁止です。これはマ・クベ総司令から厳命されています。」

 

「ならダメじゃないか!」

 

「アルビオンに、サウス・バニング中尉以下『不死身の第四小隊』がおります。」

ドレンは言った。

「軌道上でのモビルスーツテスト中に、当時デラーズ配下にいたシーマ隊に襲われたところをアルビオンで保護したものです。

彼らは連邦軍の軍人ですので、ジオンが参加したことにはなりません。機体はゲルググになりますが。」

 

「なるほど。見事なものです。」

シャリア・ブルは嬉しそうだった。

「ソロモンに特攻したときを思い出しますね。」

 

そしてアルテイシアとランバ・ラルに方に向き直った。

 

「あとは、アルテイシア様が出撃される際に、最大限の安全を確保いたしましょう。

M.A.Vにアムロ・レイをおすすめいたします。」

 




誰と誰をM.A.V.組ませるか。
まだ考え中。
アムロとソムが決まりました!
ララァことココ・シャロンとフォウ・ムラサメも決定的。
ヤザン・ゲーブルはロベルト、アポリーと三機編隊の組みます。


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