第13話 鼓動   作:ATARU 2025

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前回、M.A.V.を一通り決めたつもりなんですが、ジェリドが余ってるのは内緒です!!

ともあれ、メリークリスマス!!







第27話 決戦~遭遇戦

ニューディサイズはあれからなにかを仕掛けてくる様子はない。

 

「アムロ、マチュ。発信準備はよい?

ソドンの受け入れ準備は整ってます。

カタパルトデッキ開きます!」

 

てきぱきと手配をすすめるエマ・シーンはもともとパイロットである。だがクランバトルの選手ではないので今回の出撃からは外されている。そしてオペレーターとしても充分有能だ。

 

「マチュのジークアクスをソドンに戻したいというのはまだしも、なんでぼくまで。」

アムロはぼやいた。

 

「お姫さんのご指名だからしょうがないじゃん。」

マチュが言う。

 

ガクン。

カタパルトから加速、宇宙へと打ち出される感覚。

 

後方から追いついたマチュのジークアクスの手が触れる。

 

「天パは、サイド7でお姫さんと知り合いだったんだよね?」

「そうだよ。名前は違うのを名乗ってたけどね。」

「付き合ってた?」

 

アムロはうろたえた。

そういう感覚は、離れていてもこの少女は敏感に察知するらしい。

 

「い、いや。単なるご近所さんだよ。彼女は医学系の学校でぼくより歳上だったし」

 

「あこがれのお姉さまってとこか。」

 

これも図星である。

アムロは黙った。

 

「でも向こうからM.A.V.ご指名ってことはここから一気に進展したりして!!」

 

アムロは何も言い返せない。

そんなことをどこかで期待する自分もいる。

十代後半を経済的には恵まれてない環境で過ごした彼は、やはり女性と真面目に付き合うのに経済力に重きをおいてしまうのだが、いまの彼はどんなものなのであろう。

クランバトルのトップランカーはけっこうな稼ぎにはなっていたが、それはモビルスーツの研究開発費に消えてしまうので、自分としては裕福になった気持ちはない。

 

そのクランバトルも、最近はネオ香港とグラナダで行っただけである。

そもそも、いまアーガマに乗り込んでいる状態ははたして給金は払われているのだろうか。

一応、ジオン工科大学への進学と学費は負担してくれるようだが、それもなにか約定を交わしたわけではないのだ。

 

いまの自分が彼女とまえよりは釣り合うようになっているのか。

 

考えてアムロは愕然とした。

 

前は、機械いじりの好きなだけの学生と、周りから憧れの美人医学生だった。

いまは、一介のクラバのパイロットとジオン公国の元首である。

……つまり、乖離という点ではいまのほうがひどい。

 

「なんで姫さんは天パをM.A.Vに選んだのかな?.」

 

「……消去法だと思う。」

互いのモビルスーツの手を繋いだまま、アムロの“ガンダム”とジークアクスは、ソドンに向かって移動をはじめる。

アーガマのブリッジで、それを眺めていたニャアンは“なんかデートっぽい”と思ったのだが、口に出さなかった。

 

「ヤザンさんとは、グリーンノアで顔見知りになってたらしいけど、あのひとは三機一体型の新戦術を試したいって言ってた。

ニュータイプ同士ってことなら、ココ・シャロン…ララァさんも候補に上がるけど、ララァさんはフォウ・ムラサメっていう決まったM.A.V.かいるらしい。

ランバ・ラル閣下だと、万が一があったときに、国家元首とその重鎮がそろって死んでしまう可能性が高い。」

 

「あと、シャアさん…大佐とはいろいろあるみたいだしね。悪夢さんは三連星と組むみたいだし、ダリルとイオはあれでいいコンビだよね。ドゥーとトロワも一緒にやるだろうし、わたしはニャアンと組むから。

そっか、確かに消去法だね!」

 

「……」

 

「ウッソだよ、天パ!!

あなたが一番信頼できるから、M.A.V.に指名したに決まってるよ。

腕も…人間的にもね!」

 

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戦闘開始時間が未定になったことで実は一番、てんやわんやになったのは、重巡アレキサンドリアである。

ガトーが持ち込んだ強化パーツ“ディープストライカー”の組み立ては本来、工場でやるものだ。

もともと、戦地で組み立てるものではない。

 

アレキサンドリアの搭載モビルスーツは、マッシュのドム、ダリルのゼク・アイン、イオのフルバーニアン、ガトーのステイメンと、搭載可能な機体数に比べれば少数であったが、あいたスペースをすべて“ディープストライカー”が占めていた。

それでも収納できなかったため、いくつかのパーツにバラしている。それを組み立てる作業にアレキサンドリアのメカニックたちはおわれているのだ。

 

「なんだよ、こいつは。」

マッシュは見かけほど脳筋なわけではない。

ただ、彼のシティのものたちは、粗野な男らしさを好むので、彼もまた有権者の期待に備えて、それを演じているふうは、ある。

 

「コンセプトは試作ガンダム3号機“デンドロビウム”に近いな。」

ガトーは答えた。

お互いにジオンのバイロット上がりであるが、あまり面識はない。

「単機で拠点の防衛あるいは、敵勢力圏に侵攻し、大ダメージを与えて、離脱する。

モビルスーツというよりも、モビルアーマーに近い発想だ。」

 

「今回は、ペズンそのものを落とす必要はないんだろう?

やつらのモビルスーツ群を誘い出して、数を削ってやれば。」

 

こういうところは冷静である。確かに、ソドン、アルビオン、そして艤装は施されていないもののアーガマも強襲上陸艦に分類される。

とはいえ直接に戦闘に参加できるのは、選抜されてクラバのトップランカーたちのみだ。

 

ペズンに上陸して制圧するための兵はいないし、各艦も後方で待機するのみで戦闘には参加出来ないことになっている。

 

「上陸、はともかくペズンへの直接打撃は可能だ。たとえば大型艦艇用の出入口を潰す。対空砲火を一掃してしまう。」

 

「そ、それをあんたがやるのか?」

 

「わからん。そこはドレン中佐の指示にしたがう。ただ、直接要塞にダメージを与える戦い方も出来る、という選択肢があるのとないのとでは選べる戦術に大きな差が出てくる。」

 

 

------------

 

 

 

少年は静かに白衣の女性を見つめた。

睨む、よりも怖い。なんの感情も測れない冷たい湖のろうな視線。

だがそんなものにひるむゼロ・ムラサメではない。

 

 

「アンはもともとドゥーと一緒にティターンズに貸し出ししたんだ。

サイコガンダムへの適性がドゥーのほうが高かったんで、作戦にはドゥーに出てもらったんだがな。」

 

「アンちゃんはあれ」

と、ドゥーは頭の横でくるくるお指を回した。

「ボクと違って、ちょっと性格、扱いにくいでしょ。」

 

ゼロとトロワはその台詞に頷いた。

第三者がいれば「どの口が言う」とツッコミが入りそうであったが、ムラサメの強化人間は作ったものも作られたほうもただ者ではないのだ。

 

「とにかく、アンはわたしたちが回収するぞ。」

 

「作戦の難易度はが大幅に上がるぞ。」

 

「まあ、アンの機体があっさり撃墜されてしまわないように。」

女科学者(頭にマッドのついた)は軽やかに言った。

「そこらへんのフォローをふたりで宜しく頼むわ。」

 

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「偵察中のヤザン大尉から入電!!」

ソドンブリッジのコモリが告げた。

ソドンは、なんだかんだで、いちばんまえに出ている。

ドレンもシャリア・ブルも止めさたかったし、実際に口をすっぱくして言ったのだが、馬耳東風、カエルの面になんとか。

「ペズン方向より、モビルスーツを確認!

数、機数十八! うち新型のゼク・アインは六機!

この前しかけてきた新型は見当たりませんん。」

 

なにやら偵察中のヤザン隊から続報が入る。

 

ビクビク。

コモリのコメカミに青筋がたった。

 

「なんです、ヤザン大尉?

新型の六機はこっちで引き受けるからあとを頼むっていうのは?」

 

「言葉通りの意味だぞ!?」

オープン回線に切り替えたヤザンの顔がモニターに移る。

「こっちはハンブラビが三機なんだ。ここで全部抑えようとしても無理だし、無駄だ。数を減らしてやったからあとは、そっちでなんとかしろ!」

 

「ヤザン…」

アルテイシアが腰を浮かした。

 

「ソム・エドワウ!

そろそろ、コックピットが恋しいんじゃないのか?」

 

 

 

 




ペズンはゼク・アインが主力なんですがお調子者の月面都市が旧式のモビルスーツを義援軍で送り込んでて、数はけっこうなことになっております。
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