うれしさのあまりにまた続きを書いてみました。
二次創作を人さまに見ていただくのははじめてですが、
キャラや世界観が出来上がってるのっていいですねえ。
それにしてもほんとうにただだだ続きが見たいという一心で書き始めてしまったのでどんな物語になるのかサッパリわかっていません。
舞台はまたまたかわって、今度はお待ちかね。
場所はどっかのコロニーです。
シャアにガンダムを奪われたあの方の登場です。いやどう考えたってセキュリティガバガバは彼の責任ではないのですけどね。
モビルスーツの開発競争が再燃している。
それはよいことではないのだろう。
イオマグヌッソの事故で大きな損害を出したジオン公国は悪くすればそのまま自壊してもおかしくはなかった。
ア・バオア・クーと、そこに駐留していた艦隊が根こそぎ消滅しただけではない。
総帥たるギレン・ザビ、それに対立していたキシリア・ザビが相次いで亡くなり、末弟のガルマはザビ家から離れて久しい。
唯一の血統といえば、かつてソロモンで戦死したドズル・ザビのひとり娘であるミネバであったが、幼子になにができるというのであろう。
だがまるで用意されていたかのように、アルテイシア・ソム・ダイクンが「正当なるジオンの後継者」として登場し、あとを継いだ。
たしかに「正当」だ。
文句をつけるならば、ザビ家の方が簒奪者であると、そう反論されても仕方がない。
ただ、ジオン・ズム・ダイクンの遺児たちは長く行方不明になっていたはずである。
これはあくまでも噂であって、ジオン公国が国として認めたわけではないが、ジオンのエースパイロット「赤い彗星」シャア・アズナブルがキャスバル・レム・ダイクンそのひとだったという。
ただし、その妹であるアルテイシアの行方はまったく知られていなかった。
それがこのタイミングで?
これはマハラジャ・カーンを中心とする隠れダイクン派の陰謀ではないのか。
人々は噂した。
ギレン・ザビはイオマグヌッソ内で側近とともに毒殺。イオマクヌッソの暴走とア・バオア・クー崩壊の混乱の中でキシリアの乗艦も撃沈された。
撃沈したのは、赤いガンダムだった。
と、これも公式記録ではない。
だが、それを駆るパイロットが5年前から行方不明となっていたシャア大佐、つまりはジオンの遺児キャスバル・レム・ダイクン以外の誰かだということが有り得るのだろうか?
かつてソロモンでドズル中将自らが乗機したビグ・ザムの初号機を落とした軽キャノンのパイロットが、密かに連邦軍に潜り込んだアルテイシア自身であったというとても信じられないような流言飛語までささやかれている。
ギレン、キシリアの死にも、それどころかイオマグヌッソの暴走もすべてがダイクン派の陰謀ではないのか。
ギレン派の残党、キシリアの派閥からは真相を究明せよとの声は上がったが、ジオン公国の民はこれにあまり乗ってこなかった。
ザビ家の苛烈さに、忠実なるジオンの国民も辟易していたのである。これが戦争中なら、あるいは負けていっそう不利な条約を押し付けられていたのなら話も違っていたのだろうが、ジオン公国は戦争に勝っていた。
連邦軍の宇宙における拠点はすべて失われ、しばらくは戦争はないだろう。
ならば軍事的なリソースに予算を注入するのはやめて、インフラや荒れ果てたコロニーの再建などに注力すべきではないか。
反応したのは、連邦軍であった。
とはいってもそのごく一部である。
基本的には、連邦政府もまた戦争の痛手からの復興を最優先としていた。コロニーの落下のダメージは想像を絶するものがあったのだ。
北米の穀倉地帯への影響が最小限であったのは不幸中の幸いである。
そんな中で連邦軍のごく一部、「ティターンズ」を名乗る過激派は地球上に確保されたジオン駐留軍への攻撃の準備を密かに進めていた。
ア・バオア・クーとともに消滅した戦力は、ジオン公国軍の一部であるとはいえ、地上へ降下できる戦力が減ったことには間違いない。
「ティターンズ」はこれをもって絶好の機会ととらえた。
もちろん表立ってジオン駐留軍への攻撃はできない。そこまで大規模の部隊を動かす権限は彼らにはなかった。
彼らに出来ることは、来るべき日に備えて、新たなモビルスーツの開発を推し進めることだった。
クランバトルはこの数ヶ月で大きく様変わりしていた。
これまでのように、払い下げのモビルスーツ同士が殴り合う見世物ではなく、明らかに新開発された試作機とおぼしき機体。
その実験場になりつつある。
これはよいことではない。
男はため息をついた。
場所は倉庫とも工場ともつかない。
あるいはその両方を兼ねているのか。
男はその片隅にデスクを置いていた。
年齢は40代の半ばというところだろう。
神経質そうな細面の顔に、眼鏡をかけている。
天井は暗がりに溶け込んでいて見えない。
スタッフたちは、それぞれ家路につき、残っているのはここを仕事場とも住居とも付かぬ形で使用している彼一人だった。
デスクの上は、いくつものディスプレイが並び、クランバトルの映像を映し出していた。
さらに書きなぐったメモが所狭しと貼りまくられている。
ドア―――などはない。
案内も乞わずにはいってきた客は、スーツに身を固めていた。
ここの主と同じモビルスーツ技術者のはずだが、高級な仕立てのスーツでどこかの企業の重役にも見える。
名をフランクリン・ビダンと言う。
ここの主にとってはモビルスーツ開発者としては知らぬ仲ではない。
だが、用もないのに温め合うような旧交もなかった。
「テム・レイ博士、お久しぶりです。しかしここは」
フランクリンは顔をしかめた。
「博士ほどの方がこんなところで」
「慣れれば悪いところでもないよ。」
テム・レイの言葉はそっけなかった。
モビルスーツ開発の第一人者として、彼はフランクリン・ビダンという男をあまり好かなかった。
予算の分捕りはたしかにうまいのだろう。
だが、派手な私生活、とくに女性関係には感心しない。
「わたしの研究環境を憐れむためにわざわざ、こんな辺境に?」
「息子がモビルスーツのジュニア大会に出場しておりまして。その付き添いですよ。」
「息子さんがいらしたのか。」
「ひとり息子です。まだ14歳ですがどうもパイロットとしての才能があるようです。」
そう言いながら、フランクリンはモニターの画像にちらりと目をやった。
「博士のご子息ほどではありませんが。」
モニターの中では、クランバトルの様子が映し出されていた。
クランバトルは基本的に2対2のM.A.V戦となるがほとんど白いモビルスーツ1機で相手の2機を相手にしている。
相手はどちらも払い下げのザクだったが、腕は悪くない。
たくみな連携をみせながら、ヒートホークを操って白いモビルスーツを追うが、それを信じられないような機動でかわし続ける。
「すばらしい。まるで背中にも目がついているようだ。」
ついに。
2機のザクは白いモビルスーツを追い詰めた。
ほぼ同時に前後から。
かわしようもない同時攻撃。
だが正面から向かってくるザクに、白いモビルスーツは手にした盾を叩きつけた。
同時に。
背後から迫るザクのモノアイを、ビームサーベルが穿いている。
まるで、中世の剣戟芝居の殺陣でも見ているかのようだった。
「正直、わたしも驚いているよ。」
テムは正直に言った。
蛙の子は蛙、ではないが彼の息子は、機械いじりが好きで、ほっておけば食事もとらずに自室であれこれ、プログラムを組んだり、玩具を改造したりするのが常だった。
クランバトルに出ることになったのも、モビルスーツの開発費を稼ぐためだった。
それがなにかに憑かれたように連戦連勝。
ついたあだ名が――
「クランバトルでは『白い悪魔』と呼ばれているそうですな。
ご子息はひょっとするとジオンの提唱したニュータイプかもしれない。」
言われてテムは嫌な顔をした。
もともとテムは連邦軍のモビルスーツ開発の中心だった人物だ。
もともとジオン・ズム・ダイクンの提唱したニュータイプ論は別として、現実に現れたニュータイプとは一騎当千のスーパーエース、いやキリングマシーン以外の何物でもない。
「しかし。『ガンダム』の名を冠すほどのモビルスーツには思えません。正直なところ。」
フランクリン・ビダンはずけずけと言った。
「資金が足りていないのでしょう?
出資元はツィマッドですかな?」
「……」
「単刀直入に申し上げます。
こちらに来ませんか?
もちろんご子息や現在のあなたの開発チームもまとめて面倒を見ましょう。」
テムは視線を逸らした。
「……そういう君の出資元はどこかね?
連邦か、ジオンか。いや」
「わたしたちのチームに課せられたのは新時代のガンダムの開発です。
あなたが作り、ジオンによって改修されたガンダム。
次の世代の試金石となるガンダムをわたしのチームで作れというのが課せられた使命なのですよ。そのためには、わたしのチームにガンダム開発者であるテム・レイ博士の名がどうしても必要なのですよ。」
ということで、わたしのジークアスクの物語はクラバを舞台に、新たなるガンダムの開発競争を軸に進んでいくようです。
フランクリン•ビダンの開発チームはたぶん「ガンダムマーク2」を。
そのほか、前話で登場したトリントン基地でニナ•パープルトンが開発している試作1号機。
そして、向こう側の影響をがっつり受けていること間違いナシのテム•レイの「ガンダム」。名前は出していませんがもちろん、パイロットは彼の息子ですので、あれです、あれ。
次回もあれば、シロウズくんがどうしてるかを語りたいと思います。