白黒の剣士の新エリー都劇場   作:ビーザワン

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思いのほか長くなってしまったパエトーン編ですがこの回で一旦終えます。オリ主くんの過去についてはまだぼかしますが今回の話で少しだけ解禁しようかと思います。

Ver.2.1も盛り上がりそうな内容でしたね、個人的には星見 雅さんの復刻が嬉しいです!新キャラの方もガチャを回したいですがここは雅さんの方を回そうと予定しています。

それでは白黒の剣士とパエトーン兄妹の日常での物語…行ってみましょう!


・雇い主はビデオ屋兄妹3

 

 

--六分街・Random_Play--

 

 

「そっか…つまり2人は育ててくれた恩師が旧都陥落の罪を着せられ、その無実を晴らすためにプロキシの世界に足を踏み入れたってことだね」

 

「うん…今まで黙っててごめんね」

 

「謝らないでリン。そういう事情があったのなら仕方がないよ」

 

「けど良くわかったね。僕たちがプロキシでなおかつパエトーンだっていうことに」

 

「いや…このお店の常連客達の発言と言動を見たら誰だって勘づくと思うんだけど」

 

「あぁぁ~…お兄ちゃん。みんな(エージェント達)にここでの立ち振る舞いにはもう少し気を遣ってって注意しよっか?」

 

「奇遇だねリン。僕も全く同じことを思っていたところだよ」

 

「2人も色々と苦労してたんだね…」

 

 

共生ホロウ災害が起きてから数時間後、アキラとリンをエーテリアスから救い出した俺はFairyが用意してくれたルートを使い2人を無事にホロウの外へと連れだすことに成功した

 

そのまま2人を病院へと連れていき怪我の手当てと浸食汚染の検査をお願いした。幸いなことに怪我は軽傷で汚染濃度も軽微だったため大事には至らなかった

 

結果としてはその日のうちに帰宅することが許され、俺たちはイアスたちが待つRandom_Playに帰ってくることができた

 

不安がっていたイアスたちは同時にアキラとリンに抱きつき、2人は心配させてしまったイアスたちを宥めるように頭を撫で…俺はそんな光景を後ろから眺めていた

 

こうして一連の出来事に一段落が着いたところでアキラが俺を工房へと招き入れ自分たちの正体がパエトーンであることと今日にいたるまでの経緯を明かし、同時にプロキシ稼業を手伝ってくれているAIのFairyを改めて紹介してくれた

 

ちなみにFairyは俺のことを”助手3号”と呼ぶようになっており、そのことでリンとFairyの間で一悶着があったのはまた別の話ということで…

 

 

「にしても2人のバックにいる組織がまた凄いとこ揃いだな。邪兎屋とカリュドーンの子は聞いたことないけど白祇重工にヴィクトリア家政、一部とはいえ治安局との繋がりもあってあの対ホロウ6課も協力関係にあるなんて…」

 

「彼らと知り合って仲を深めるまでにも色々とあったんだけどね…」

 

「もしかして鮫のシリオンの女子高生は…」

 

「その子はヴィクトリア家政のエレンだね」

 

「派手な見た目でラブロマンス系の映画を返却しに来た女性も?」

 

「カリュドーンの子のシーザーだよ」

 

「それに加えて対ホロウ6課の浅羽悠真か…いや本当に豪華だね、ホロウで活動するには申し分ない戦力揃いじゃないか」

 

「運が良かった…というかたまたまが連続した結果だよ。まぁ皆のおかげでたくさんの依頼をこなせられてるから感謝しかないよ」

 

「けどそういうカナタも詳しいよね?白祇重工やホロウ6課はともかく、表向きな富裕層向けの家政婦サービスをしてるヴィクトリア家政のことも知ってるし」

 

「まぁホロウで活動してればそれなりと情報は入ってくるよ」

 

「カナタはホロウレイダーになってどれくらい経つんだい?」

 

「えぇっと……11歳の頃からだから10年くらいかな?」

 

「「10年!?」」

 

「ていうか11歳ってまだ子どもじゃん!そんな時からホロウレイダーやってたの!?」

 

「旧都陥落してから1年後くらいにね…」

 

 

俺はカウンターにいたトワを抱きながらアキラとリンに自分の過去を話す覚悟を決め、当時のことを思い出しながら語り始めた

 

 

”11年前…俺はとある名家の分家出身なんだ。名前は伏せておくけどそこで生まれた俺は幼い頃から剣術や学問…その他にも色んなことを学んでた”

 

”苦だと思ったことはなかったよ。周りの大人たちは優しかったし、俺もそれが俺にとっての当たり前だって感じてたから”

 

”けどある時…その大人たちが何も言わずに俺の前からいなくなった。その中には俺を育ててくれた母さんもいたんだ、当時は泣きながら家中を探し回ったよ…結局見つけることは出来なかったけど”

 

”そのあと俺は本家の人に養子として引き取られた。父上と母上は俺を本当の子どものように接してくれたし、妹になった子は血の繋がりもないのに俺を兄さまって呼んでくれてさ…幸せな時間だったよ”

 

”だけどそんな時に旧都陥落の事件が起きた…俺は燃えている家の中に残っている母上と妹を助けるために炎の中を走り回った”

 

”そして俺は2人を見つけた…刀の刃だけを持った妹とことが切れた母上の姿を。子どもながらに悟ったよ…母上はもう助からないってことを、まだ息があった妹だけは必ず助けようと抱きかかえてその場を去ろうとした”

 

”そのときだった…後ろから殺気を感じて振り返ったら母上だったモノ(・・)が立ち上がってエーテリアス化していたんだ”

 

”やられる…本能的にそう感じた俺は妹が手に握っていた刃を持ってエーテリアスになった母上を斬り裂いた、あの時の手の感触は今もよく覚えているよ”

 

”不幸中の幸いだったのは妹は気絶していて母上が醜い姿になったところを見なかったことだよね…けど俺の心はこの日を境に完全に壊れたんだ”

 

 

「壊れたって…どういうこと?」

 

「守れなかったことへの責任…妹の家族を奪ってしまったことへの罪…力がなかった自分への怒り…色んな感情がぐちゃぐちゃになって、気づいた時には妹を抱えながらエーテリアスたちを無心で斬っていたんだ」

 

「…………」

 

「その後はホロウを出るために無我夢中で走った。無事にホロウから出られたし高いエーテル耐性のおかげで浸食症状は出なかった、まぁ心が壊れた当時の俺にとっては全部どうでもいいと思ってたけど」

 

「それで…そのあとカナタはどうしたの?」

 

「1年がむしゃらに刀を振り続けたよ。大人たちが止めようと父上から叱られようと…もう俺にはこれしか残ってないと思って全ての時間を修行に回したよ」

 

「っ…」

 

「けどそんな精神状態じゃ歪んだ考えしか頭に思い浮かばなかったよ。俺が来たから…俺がいたせいで母上は死んだんじゃないかって」

 

「そんなこと!」

 

「わかってるよ、そんな訳ないって…でもあの時の俺にはそう思い込むしかなかった。そう考えなければ心が押しつぶされるほど苦しかったから…」

 

 

”そんな状態の中で1年修行した俺は本家を出ることにした。ここにいる資格は自分にはないと父上たちに伝えてね、当然止められたけどその声は届かなかった…最後は妹が掴んできた手すら振りほどいて俺は家を飛び出した”

 

”この2本の刀はせめてもの餞別として父上から渡されたモノなんだ。どういう経緯で作られたかは知らないけど今日まで俺の命が繋がったのはこいつらが俺の傍にあったからなんだ”

 

”とはいえ1人で共生ホロウはおろか零号ホロウの中に飛び込んで無心でエーテリアスを斬っていたのは今思い返すとかなり異常だよね、自分から死にに行くような振舞いだったから”

 

 

「時間が経って今は落ち着いて当時のことを振り返られるようになったけど…冷静になってみると本当に馬鹿なことをしてたなって思うよ」

 

「カナタ…」

 

「カナタ…話してくれてありがとう。あとごめん、辛い過去を思い出させるようなことをさせてしまって」

 

「2人も過去のことを俺に話してくれたんだからこれでお相子だよ。それにさ…アキラとリンには感謝しているんだ」

 

「えっ?」

 

「2人と出会った頃の俺はさ…まだ過去のことが心の中に残ってて命の価値を本当の意味で理解できてなかった、けどアキラとリン…イアスたちに六分街の人たちと触れ合って…こんな俺でもここにいて良いんだって…幸福を感じても良いんだって思えるようになった。まぁ正直に言うとここでのバイト生活…それなりに気に入っちゃってさ////」

 

「それはつまり…これからもここで働いてくれるってこと!?私たちの一緒にいてくれるってことだよね!?」

 

「さっさすがにいつまでも居候するわけにもいかないからある程度お金が貯まったら家を借りようとは思うけど……うん、2人さえよければこれからも俺の雇い主でいてくれないかな?」

 

「っ…僕たちが断ると思うのかい?寧ろ大歓迎さ!カナタ、これからもよろしく頼むよ!」

 

「改めてよろしくねカナタ!皆で楽しい思い出…たくさん作っていこう!」

 

『『『ンナナナァァ~~ッ!(よろしくカナタ!)』』』

 

「よろしく…みんな!」

 

 

 

 

 

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「えぇっバイトだけじゃなくてプロキシ業の方も手伝うの!?」

 

「今更不要かもしれないけどパエトーン専属のエージェントっていうのはいないだろ?」

 

「確かに…カナタの協力があれば依頼が入った時にすぐ実行に移すことができる、けどカナタは素性を明かせられないはずだよね?」

 

「大丈夫。依頼でホロウの中に入る時にはこのマスクを着けて行くから」

 

「なるほどね…ならいっそ僕たちの様に別の名前を使おう」

 

「パエトーンのような別の名か…オレそういうのは疎いからなぁ」

 

「はいはい!なら私が名づけても良い!?」

 

「リン…何か良い名前の案があるのかい?」

 

「カナタの服と持っているカナタの色…どっちも白黒で特徴的でしょ!?だからこんな名前はどう!?」

 

 

白黒の剣士(モノクローム)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

--同時刻・対ホロウ特別行動部第六課オフィス--

 

 

「副課長~…この仕事量じゃ定時で帰れませんよぉ~~っ」

 

「浅羽隊員は先日病欠と言いながらプロキシさんたちのお店にいましたよね?残ってるのはその際に終わらせる予定だったものなのでよろしくお願いします、無論…終わるまでは帰れませんよ」

 

「そんなぁぁ~~…」

 

「……………」

 

「課長…どうかしました?」

 

「いや…大した事ではない。少しだけ…昔のことを思い返していてな」

 

「昔のことをですか?」

 

「いずれ柳たちにも話そう。ただいまは…」

 

「……誰にだって話したくない過去はあります、無理せず心の整理がついた時に課長の口から話しを聞かせてください」

 

「あぁ…感謝する」

 

 

 

 

 

《パエトーン編・完》




当初は2話構成で終わる予定でした思ったより長くなりそうだったため3話構成で終わらせました!オリ主の過去に触れた回でしたがゼンゼロやってる人ならもう感づいてるかもですがその方との邂逅はもうしばらく先になりますのでお楽しみに。

あと…これPS5でプレイしてる私だけなのか最近カクつきが酷くないでしょうか?何か改善できることがあれば試したいのですが…

して次回はまずは邪兎屋からかな?と思い主にアンビーとの絡みを多めに話を書こうかと思います、そして新たなアンケートとして現在オリ主くんの種族をどうするか悩んでいますので候補2つのうちどちらが好みか皆様の力をお貸しください!

オリ主の種族はどちらが良いと思いますか?

  • 人間(ただし訳アリ)
  • 狐のシリオン
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