俺、○○になっちゃった!!   作:シグナー信者

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第二十五話

「もう追ってこないか……っ!」

 

「レグルス!」

 

何とかレグルスに追いつき、龍可はレグルスを呼び止める

 

「グルルルル!」

 

レグルスは、臨戦態勢に入っていた

 

「……」

 

杖の針をマイナスに変え、大木でできた橋を渡し始める

 

「お願い、レグルス!私の本当の声を聞いて!一緒にエンシェント・フェアリーを助けに行きましょう!」

 

「来るな!これ以上近づけば容赦はしないぞ!」

 

「……」

 

近づくことをやめなかったので、レグルスは再び私たちに襲い掛かった

 

「ウガァァァ!!!」

 

「龍可ちゃん!!」

 

そのレグルスに向かって、龍可はカースド・ニードルを差し向ける

 

「うわぁぁぁ!!!」

 

龍可とレグルスのカースド・ニードルが近づくと、お互いの針はプラスとなり、凄まじい力の爆発が起きる。それにより丸太の橋は砕け散り、橋の上いたレグルス、龍可、トルンカは崖下の川へと落ちてしまう

 

 

「龍可ちゃん!!」

 

川の流れは激しくて、簡単に流されてしまうが

 

「レグルス! レグルス!」

 

龍可は声を張り上げ、レグルスの名を呼ぶ

 

「ぐっ……ハッ!」

 

龍可の呼び掛けにより、その声の方向を向くと

 

「(あれは、シグナーの痣!)」

 

レグルスは急いで二人の下へ泳ごうとするが、大量の水が落ちる音を聞き取るとその方角へ顔を向ける

 

「滝じゃ!」

 

「レグルス!」

 

レグルスは何とか二人を助けようと近くに寄る……だがそのまま全員で滝に落ちてしまう

 

「っ!?」

 

だが、ここで龍可が機転を利かし、手に握っていたカースド・ニードルの指針をマイナスに変更すると、龍可達は滝を登り始めた

 

 

 

 

「死ぬかと思った」

 

レグルスは二人を背に乗せて川を泳ぎ、何とか川岸まで辿り着く

 

「レグルス……大丈夫?」

 

「……やっとお会い出来ましたね」

 

「えっ?」

 

レグルスは、龍可の前に移動し、頭を低くする

 

「シグナーの少女よ……あなたがこの世界に来られる時を、心待ちにしておりました」

 

レグルスは先程の様に獰猛で攻撃的な様子ではなく、礼儀正しく落ち着いた様子を見せる

 

「レグルス!!」

 

龍可は歓喜で眼を輝かせた

 

 

 

 

少し休んで、龍可とトルンカはレグルスと話しをする

 

「それじゃあ、私をこの世界へ呼んだのはレグルス……貴方だったの」

 

「はい……あなたの事は、エンシェント・フェアリー様から聞いていました。私は戦いを続けながら、持てる能力を駆使し、あなたを精霊界へとお導きする為の術を掛けてまいりました」

 

ここで、レグルスが今よりも頭を低くする

 

「どうかお許しを……呪いによって惑わされていたとは言え、あなたの事を敵と認識してしまうとは……」

 

「まったくじゃ!わしはレグルス殿に食われてしまうかと思ったわい!」

 

「もういいよ。さっき滝に落ちた時には、私たちのことを守ってくれたんだもの……ありがとうレグルス!」

 

そして龍可の表情が変わる

 

「さあ、次はエンシェント・フェアリーを助ける番よ!」

 

「エンシェント・フェアリー様は猿魔王ゼーマンの呪いによって、岩山に封印されています。城に乗り込み、ゼーマンを倒せば呪いは解かれ、マイナス化されていたものたちも、それでもとに戻るでしょう」

 

レグルスは私に背を向けて座り込む

 

「さあ私の背中に」

 

「うん!トルンカ!」

 

「あいよ」

 

レグルスの背中に乗る龍可たち

 

「さあ、しっかり捕まっていてください」

 

そしてレグルスが走りだし、ゼーマンの城へと向かいだした

 

 

やがて森を抜けると、広い草原に出た

 

「どうしたのレグルス?」

 

ここでレグルスが足を止め、空を見上げる

 

「龍可!!……あれを!」

 

レグルスが見上げているのは太陽。その太陽の周りには黒い雲が漂っている

 

「あの太陽……何か変………あ!?」

 

龍可はそんな太陽に違和感を感じる

 

「あれは!?」

 

そしてトルンカが気付く。太陽にカースド・ニードルが浮かび上がっているのを。そしてシルエットの一部が動き出す

 

「……一体何が起こっているの?」

 

龍可とトルンカに辺りを見回すと、周りの植物が全て消滅し、緑豊かな大地が、一瞬にして無残な荒野と化してしまった

 

「雄大な自然が、原始の世界へ戻ろうとしている」

 

「大変!?このままだと、精霊達が帰れる場所が無くなっちゃう!?」

 

レグルスの言葉に驚く龍可

 

「どわぁぁぁ!?」

 

その横でトルンカも驚きの声を上げる

 

「どうしたのトルンカ!?服がダブダブになってる!?」

 

龍可が見たトルンカの服装は、肩まで捲っていたローブの袖は完全にずり落ち、長帽子は目元を隠してしまっている

 

「違う!またわしの体が小さくなってしまったんじゃあ!」

 

「えっ!?」

 

「このままだと、わしも龍可ちゃんも、何時か赤ん坊になってポン!と消えてしまうぞ!」

 

「そんな」

 

「もはや一刻の猶予も無い!我々が戦える内にゼーマンを倒さなくては!急ぎましょう龍可!」

 

「うん!」

 

再びレグルスの背に乗ると、ゼーマンの居城目指してレグルスが駆け出す

 

「(龍亞……力を貸して!猿魔王ゼーマンと戦う力を!)」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

そしてゼーマンの城が見える位置までやって来た

 

 

「あそこに、猿魔王ゼーマンがいるのね」

 

「何やら警備が厳重そうじゃのう」

 

「うむ……迂闊に近づけばたちどころに捕らえられてしまうだろう」

 

「どうしよう?」

 

レグルスは少し考えると

 

「一つだけ城に潜入する方法があります」

 

「「え?」」

 

 

果たしてその方法とは……

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