けいおん!【Be Feverish】   作:薺《Nazuna》

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 第三話【体験入学3】

冬弥は、携帯で連絡を取り合い、秋太・風音と合流した。

合流したのち、これといってやることもない為、校内を三人で歩いていた。

 

まぁ……今は駄弁ってるだけなんだがな。

 

 

 

風音

「スゴく緊張したんだよ?」

 

 

秋太

「お前は学生スタッフぐらいで緊張するやつじゃないだろ。」

 

 

 

学生スタッフをして、風音が緊張したかどうかという話をしている。

 

 

 

秋太

「第一、学生スタッフやろうって言って、俺らまで巻き込んだの風音だろ?」

 

 

風音

「確かにそうだけど、学生スタッフに立候補したからって、緊張しないって訳じゃないんだよ?―――巻き込んだのは悪いと思ってるけど………」

 

 

 

はたから見たら、この二人は喧嘩しているように見えるかもしれない。

でも、俺達はずっと一緒にいるから言わなくても分かることがある。

秋太は風音を心配して、最終的にこのボランティアを断らなかった。

風音も言わなくても、ソレを分かっている。

いつものことだ。

 

 

 

冬弥

「まぁ、いいんじゃねーか?どっちでもさ。俺も緊張したし。あと、風音一人に学生スタッフやらせるのは、心配だから丁度良かったさ。」

 

 

風音

「冬弥くん………やっぱり、冬弥くんは優しいね。」

 

 

冬弥

「そんなことないって。」

 

 

秋太

「(自覚なしに優しさを見せるから、モテるんだろうな、コイツは……。風音にも、な。)」

 

 

 

冬弥達が駄弁ってると、少し離れたところから、女の子に声を掛けられた。

 

 

 

咲夜

「あの!……すみません!」

 

 

 

声のした方を向くと、四人の女の子がいた。

 

 

 

秋太

「ん?見たところ、体験入学生じゃね?」

 

 

冬弥

「あぁ、俺と鳥花が担当してた子達だ。」

 

 

風音

「なら冬弥くん、行ってあげないと。あと、篁先生の事そんな風に言ったらダメだよ?目上の人なんだから。」

 

 

 

風音に促され、冬弥は少女達の元へ向かった。

その後を、秋太と風音が付いていく。

 

 

 

冬弥

「どうしたの?迷子?」

 

 

 

冬弥は、笑顔で話しかけた。

やっぱり、無愛想だと失礼だしな。

 

 

 

咲夜

「あ……いえ。迷子とかではなく……。」

 

 

冬弥

「なら、う~ん………なにかな?」

 

 

 

真冬

「迷ってるのではないんですけど、どこに何があるのか分からなくて……」

 

 

彩祢

「地図とか無いですか~?」

 

 

 

パンフのどれかに校内地図載って無かったかな?覚えてねーや。

 

 

 

冬弥

「地図か………わからないな。――――なら、もし良かったら案内しようか?俺達3人で。」

 

 

真冬

「いいんですか?」

 

 

冬弥

「大丈夫だろ。――――いいよな?」

 

 

 

冬弥は後ろの秋太と風音に問う。

二人ともOKを出してくれた。

 

 

 

冬弥

「俺ら特にやること無いから構わないよ。」

 

 

彩祢

「やったぁ!!」

 

 

 

今まで黙っていた梓が口を開いた。

 

 

 

「ホントにいいんですか?」

 

 

冬弥

「俺達は構わないよ。それに、こういうのが学生スタッフなんだし。それとも迷惑、かな?」

 

 

 

冬弥は優しい笑みを浮かべ、優しい口調で梓に答える。

すると、梓はそれに対し、ほんの少しドキっとし、激しく否定をした。

 

 

 

「い、いえ!迷惑なんて、そんな!」

 

 

冬弥

「じゃあ案内するね。」

 

 

「は、はい!」

 

 

 

この時、梓が頬をほんのり赤く染めていたことは言うまでもない。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

―――数十分後

 

 

冬弥

「へぇ~。じゃあ、中野さんは、山吹女子(高校)に進学する予定で、山峰さんと朱鷺島さんと三沢さんは、うち(桜が丘高校)に進学する予定なんだ。」

 

 

「はい。そ、その…すみません。」

 

 

冬弥

 「気にすることはないよ。いろんな学校見て回って、一番やりたいことが叶う所に進学するのがいいと思うから。」

 

 

 

もしかして、元気が無いように見えたのはコレが原因かな?

 

 

 

冬弥

「まぁ、元から決めていた高校があるなら、そこを目指すのが一番だね。」

 

 

「はい。ありがとうございます!」

 

 

 

俺が体験入学生と話していると、秋太が声を掛けてきた。

 

 

 

秋太

「もうそろそろ14時だぞ?戻らなくて良いのか?」

 

 

冬弥

「そういや、もうそんな時間か。―――戻るか。」

 

 

 

こうして俺達はそれぞれの持ち場へ、少女達は冬弥と共に1年2組へと入っていった。

 

 

そして少し鳥花が話をして、玄関に向かった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

俺と鳥花は今、玄関の外で体験入学生と向かい合っている。

 

 

 

篁先生

「では、皆さん気を付けて帰ってください。それから、桜が丘高校をよろしくね~!」

 

 

 

 

鳥花は少し間をおき、深く息を吸って言った。

 

 

 

 

篁先生

「それじゃ、解散!!」

 

 

 

 

その声を聞いた体験入学生達は、鳥花に挨拶をして次々に帰っていった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「あの……」

 

 

 

 

 

 

次々と帰っていく中、一人の女の子が話し掛けてきた。

 

 

 

冬弥

「ん?」

 

 

「今日はありがとうございました。楽しかったです。」

 

 

 

礼儀正しくて律儀な子だな。

 

 

 

冬弥

「楽しめてもらえたなら良かった。」

 

 

「では……」

 

 

冬弥

「あぁ。」

 

 

 

彼女はそういってペコリと頭を下げて帰っていった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

こうして今日の桜高の体験入学は終わった。

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