けいおん!【Be Feverish】   作:薺《Nazuna》

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 第五話【合格発表】

今日は桜ヶ丘高校の合格発表日。

正直、俺は関係ないのだが。

 

 

 

 「ふゆ(にい)、準備出来た?」

 

 

 

今日は妹の受験発表の日なので一緒に見に行くことになった。

 

 

 

冬弥

 「あぁ、いいよ。」

 

 

 「じゃあ……行こっか。」

 

 

 

薺は緊張した面持ちで家を出る。

俺は鍵を閉め、後についていく。

今日は、結構冷え込むな。

 

 

 

 「お兄ちゃん、手…つないで欲しい。」

 

 

冬弥

 「あぁ、いいよ。」

 

 

 

俺は薺の手を握った。

薺の手からは、不安が強く感じられた。

だけど、大丈夫。

薺はこの日のためにずっと勉強してたんだから。

 

 

 

冬弥

 「心配すんな。薺なら大丈夫だよ、きっと合格してる。」

 

 

 「……うん、ありがとね、お兄ちゃん。」

 

 

 

俺達は神社によった。

お賽銭を入れ、二人で手を合わせた。

 

 

 

冬弥

 「(神様、薺も中野さんも合格させてあげてください。すごい頑張ったんです。お願いします。)」

 

 

 「(どうか合格していますように。ふゆ兄と同じ学校で過ごせますように。)」

 

 

 

俺達は神様に願いを届けた後、神社をあとにした。

 

 

 

学校に着くと、不安と希望に満ちた中学生であふれていた。

人が少なるまで待ってから受験番号が書いてあるボードへと足を進めた。

 

 

 

 「合格していますように。」

 

 

 

二人でボードを見上げて薺の番号を探す。

不安そうな薺の手を握った。

すると、薺は手をぎゅっと握り返してきた。

 

 

 

二人で薺の番号に近そうな所を見ていると薺がボソッと声を出した。

 

 

 

 「た・・・」

 

 

 

俺は薺の目線の先を確認してみた。すると……

薺の番号がそこに――――――

 

 

 

 「あった…あったよ…ふゆ兄…あったよ、私の番号」

 

 

 

今にも泣いてしまいそうな、震えるような声で話す薺。

良かった…薺が合格していて。

 

 

 

冬弥

 「俺も見つけたよ、薺の番号。俺もすごい嬉しいよ。」

 

 

 

俺の言葉を聞いて、合格したことに確信を持てたのか、薺は安堵(あんど)の表情を浮かべた。

ボードの合格番号を携帯で撮って、その場を離れた。

 

中野さんも合格出来たかな。

きっと出来てるよな。

帰り道、俺と薺は来た時より軽い足取りで話しながら帰った。

 

 

 

冬弥

 「薺、本当におめでとう。」

 

 

 「うんっ。お兄ちゃんありがとう。」

 

 

冬弥

 「よしっ、合格も出来たしなにか食べて帰るか。」

 

 

 

俺が外食を提案すると、薺が申し訳なさそうに言葉を口にした。

 

 

 

 「うーん…それも嬉しんだけど。私、お兄ちゃんが迷惑じゃなかったらお兄ちゃんの手料理が食べたいなーって……」

 

 

 

外食ではなく、俺が作ったものが良いと言う薺の期待に応えることにした。

家で食事を終え、薺は満足してくれたようだった。

おめでとう、薺。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

一方梓は、冬弥達とすれ違いで発表を見に来た。

 

 

 

 「あ、あった…あった…間違いじゃないよね…良かった。」

 

 

 

薺も梓も当然の結果であるが、合格できたことが一瞬信じられなかったようだった。

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