けいおん!【Be Feverish】   作:薺《Nazuna》

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 第七話【兄妹】

冬弥と梓が再会し、次の日。

昨日と同様に冬弥と薺は一緒に登校していた。

それを梓が見つけたことから今回の話は始まる。

 

 

 

 

咲夜

「あ、あれ柊先輩だよね。」

 

 

 

咲夜が気付くより早く梓はそれに気付いていた。

咲夜の問いかけに梓は淡々と答えた。

 

 

 

梓

「そーだね。」

 

 

真冬

「隣にいるのは柊先輩の彼女かな?」

 

 

 

そんな会話をしているとき、彩祢が思い出したように言った。

 

 

 

彩祢

「あの子って、うちのクラスにいなかったっけ?」

 

 

 

冬弥の隣にいた少女が梓達のクラスメイトである事が分かった上でクラスへと足を踏み入れた。

すると、クラスメイトなのだから当然その少女はいた。

 

何の会話を持ちかけるでもなく1時間目のHL(ホームルーム)が始まった。

今日のHLは入学式の翌日と言うこともあり、クラスで友達を作るためにいくつかのグループに分けて自己紹介をする事になった。

 

担任の先生は知るはずもないが、偶然にも梓のいるグループには薺が一緒だった。

 

梓が自己紹介した時、薺が少し驚いた表情をし、そのあとクスッと微笑んだ。

その後、薺も自己紹介をした。

"柊 薺(ひいらぎ なずな)です"、と

 

しかし、梓はどちらも気付かなかった。

 

 

 

 

1時間目終了のチャイムがなり、10分間の休憩になった。

その時、薺は梓に話し掛けた。

 

 

 

薺

「中野梓さん。」

 

 

梓

「は、はいっ。」

 

 

 

いきなり呼ばれ、梓は薺と目を合わせた。

 

 

 

薺

「唐突に話し掛けちゃってごめんなさい。なんだか仲良くなれそうな人だったから話しかけちゃいました。」

 

 

 

薺は満面の笑みで梓に話しかけた。

梓は最初戸惑ったが薺から色々と話題を振ってくれた為、会話を楽しむことが出来、梓自信も薺とは仲良くなれるのではないかと感じていた。

そんな時、薺からふとした質問が飛んできた。

 

 

 

薺

「そーいえば中野さんって2年生の柊 冬弥先輩って知ってる?」

 

 

梓

「へ?……あ、うん知ってるけど、どうしたの?」

 

 

 

薺からこの話題が飛んでくるまで、梓はすっかり忘れていた。

今目の前で話している子は、今朝冬弥と一緒に登校をしていた少女ということを…

 

 

 

薺

「中野さんから見て、柊 冬弥先輩はどう見える?」

 

 

梓

「うーん…どう見えるかって言われても…」

 

 

 

薺の漠然とした質問にどう答えれば良いのか分からなかったが、梓なりの答えを返した。

 

 

 

梓

「素敵な方だと思うよ?優しい人だとも思うかな。」

 

 

薺

「それにかっこいいし?」

 

 

梓

「へっ?あ、いや、それは……」

 

 

 

薺の返しに梓は戸惑いを隠せず俯(うつむ)いた。

その反応を見て薺は頬を緩ませた。

 

 

 

薺

「ごめんごめん。そんな戸惑わせるつもりは無かったの。」

 

 

 

薺からの質問が終わって少し経った後、梓は少し気になっている事を薺に尋ねた。

 

 

 

梓

「そ、そういえばっ―――」

 

 

 

薺は梓の言葉に耳を傾ける。

 

 

 

梓

「―――今朝柊先輩と一緒にいたけど、柊先輩と付き合ってるの?」

 

 

 

梓の質問に薺はクスッと笑って答えた。

 

 

 

薺

「ふふっ、その答え知りたい?もし、良かったら今日一緒に帰らない?そーすればわかると思うよ、中野さんの知りたがってることが。」

 

 

 

薺の返答に戸惑いながらも帰る方向が同じということもあり、一緒に下校する事にした。

もちろん、あの3人も一緒に。

 

 

 

 

 

ながーい1日も終わりが近づき、放課後。

薺は梓のもとへ駆け寄った。

 

 

 

薺

「さっ、帰ろっ。」

 

 

 

薺に腕を掴まれ、そのまま引っ張られていく。

3人は部活動見学をしていくらしいので、2人で帰ることに…

 

 

校門のまで着くと、薺がいきなり立ち止まった。

 

 

 

薺

「ちょっとここで待機ね。」

 

 

梓

「ん?誰かを待ってるの?」

 

 

 

薺は首を縦にふった。

それから少しして、ある人物が来た。

 

 

 

冬弥

「おまたせ」

 

 

梓

「えっ?」

 

 

 

冬弥と一緒に秋太と風音もいる。

 

 

 

薺

「お疲れ ―――

 

 

 

 

 

――― お兄ちゃん」

 

 

 

冬弥に対する薺の言葉に梓は驚きを隠せなかった。

 

 

 

梓

「えっ?"お兄ちゃん"って?」

 

 

薺

「ん?この人、冬弥お兄ちゃん。私の実の兄。どう?言った通り答えになったでしょ?」

 

 

 

薺はしてやったり顔で答える。

 

 

 

薺

「私の名前は柊 薺(ひいらぎ なずな)、お兄ちゃんは柊 冬弥(ひいらぎ とうや)。ほら、兄妹でしょ?気付かなかった?」

 

 

 

薺はすごいニヤニヤしている。

梓は今までの感情が自分でも分からなくなって混乱している。

 

 

 

冬弥

「中野さんが薺とクラスメイトだなんて驚いたよ。良かったら薺と仲良くしてくれたら嬉しいな。」

 

 

梓

「は、はいっ。こちらこそです。」

 

 

 

この後5人で途中まで一緒に帰った。

この日梓は今までにないくらいぐっすり眠れた。

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