「キィ!」
「......」
「...キィ!!」
「い"い"い"た"い"い"た"い"!わ"か"っ"た"わ"か"っ"た"、お"き"る"か"ら"!イ"デデデデデ」
最近、こんな朝が続いている
睡眠はしっかりととってあるが、それでも起きられないとは...
やはり、SOPがないと厳しいものがあるとつくづく思う
「アイテテテテ...ありがとう、ジョニー」
「キィ!」
かわいいなぁと思いながら頬を撫でる
ジョニーと名付けた子狐は、私と出会うまでろくな食事ができていなかったのかひどく痩せていてとても見ていられない姿だった
だが、一緒に過ごしていくうちにみるみる回復した
食べるものが変わったからだとは思うが、こうも変わるとは思わなかった
「ほーら!」
キャキャと楽しそうに声をあげておもちゃで遊んでいる。
ほほえましい光景だ
「よっと」
寝袋から起き上がり、全身に照りつける太陽を許しながら、日課の柔軟をする
ジョニーといるにあたって、活動拠点を決めなくてはならなかった
いつまでも跳び回り続ける訳にもいかないので、食料や水に困らない程度の誰もいない家屋を探した
そうして跳び回っていると、D.U.郊外にちょうどいい建物が見つかった
下の方にコンビニがあり、少し歩いていけば公園、おまけに周囲の建物にも人気が少ないのでまさに私たちが求めるものだった
元々何かの会社やら拠点だったようだが、来たときにはがらんとしていた
使う分には申し分ないので使わせてもらっている
治安が少々悪いのが気になるが、大してこの建物内に入ってくるわけでもないので、裸体でも安心して過ごしている
生活でスーツを着たままでと苦しいからな...
「ふぅ」
日課が終わり、ジョニーを見る
どうやら、私の日課を終わるのを待っていたようだ、ちょこんと座って手足をなめている
「遊ぼう、ジョニー」
声をかけるとすぐさまおもちゃをもってこっちにやって来る
ジョニーと私が満足するまでたくさん遊んだ
食事をとっていると、なにやら表の方が騒がしい
いつも騒いでいる奴らかと思ったが、様子が違う
すぐにスーツを着て窓の外を見る
「な...!」
窓から見ただけでも、一小隊近くはいる
戦車らしき車両もいるようだ
「つぶせぇ!」
「やっちまえ!」
まずい、まずいぞ
奴らはここの占拠を目的にしているだろう
その証拠に、この建物と同じ敷地内の建物に次々と入っていき破壊活動をしているようだ
「キィ?」
ジョニーもこの異変に気づいたようだが、危険ということはまだ知らなそうだ
逃げるか否か
私はその選択に迫られた
ジョニーといっしょに逃げるにしても、跳び回る影響でジョニーに負担がかる
残って徹底抗戦でも、弾薬はそんなにないので一瞬で突破され、ジョニーが負傷してしまう
ジョニーは、この世界で初めて同じ境遇で理解した者同士、そして私にとって欠かせない存在となった、失ってたまるか
ズダーーーーン!!!
久しぶりに聞く音を聞いて決断した
「ここは私達の居場所だ、誰にも渡しはしない...!」
________________________________
「おらおらおらぁ!」
「ヤローオブクラッシャー!」
「ヴァルキューレなんか怖かねぇ!」
「イヤッハー!」
誘い入れた不良たちが暴れまくる
その中、それを眺めるある女がいた
「結構集まりましたね....これならたくさん楽しめますね....
フフッ...」
そういって狐面を被った女はどこかへと行ってしまった
「おい、厄災の狐がどっか行ったぞ?どうすんだ?」
「どうするもなにも、ここいら全部壊せばいいだろ」
「そうだぜヒャッハー!」
不良たちはそう言いながら一つの建物へと入っていく
「オレたちはここをぶっ壊したらいいんだな?」
「そうだぞ」
「ぶっ壊してやるぜヒャッハー!」
10人ぐらいだろうか、リーダー格3人を筆頭に次々と入ってくる
「誰もいないだろうし、楽な仕事だな」
「味気ないなぁ、門にいたやつ以外誰も戦うやつがいないぞ」
「簡単な仕事だぜヒャッハー!」
ぞろぞろとロッカーやら棚などの備品を壊しながら進んでいく
「これで積年の恨みを晴らせる...!」
「積年っていうほど経ってないだろ。でも、次とかでオレたちが連邦生徒会をひっくり返せるんじゃないか?」
「そう思うぜヒャッハー!」
大人数で話しながら廊下を進んでいく
「よし、お前ら!ちゃちゃっとここを片付けて次行くぞ!」
「「「「「「「「「「「オウ!」」」」」」」」」」」
各自自由に建物内を破壊していくらしい、一人で破壊していく者、集団を形成し破壊していくものに分かれていった
「ヒャッハー!楽しいぜヒャッハー!」
「オラオラオラオラ!」
「ここいらは全部やったし、後は上か」
ある集団が上の階に移るそうだ
「さぁて、こんなのすぐに終わらし ギャッ」
「グワァァッ!」「ギャァァァ!」
階段の上からけたたましく連続した銃声が響く
「だ、だれd グウェッ」
黒い人形の物体がすぐに現れ、仲間の首を締め落とした
「な、なんなんだよ...?」
運よく攻撃されなかった者が、赤い目をギラつかせた人かロボットかわからない物を見た
「く、くそったれ!」
発砲した直後、輩が最後に見た景色は、こちらに伸びてくる脚だった
...........
「おい!おい!聞こえるか?!応答しろ!」
「...やはりだめか」
「さっきから居住区にいった連中と連絡がつかん、どういうことだ?」
「分からない、だがこんな辺鄙なところに人がいるか?」
この騒動を起こしているリーダーたちがそう話す
「いるわけないだろう、あるとするならあそこだけ電波が悪「大変だ!」
急いで走ってきたガラが悪そうな少女が息急きらしながら知らせる
「居住区の方でよく分からない奴が暴れている!数は一人だが強い!オレの連れが全員やられた!」
なにっと反応する二人、そしてまたそこに悪い知らせが寄せられる
「大通りの方から一機ヘリがやってくぞ、どうする!」
次々と寄せられる知らせにリーダーの一人は驚く
「チッ、一人で暴れている奴は知らないがヘリはは恐らく連邦生徒会だろう。予想より早く来やがったか...」
「会長がいなくなっても伊達に今まで生徒会をやっているだけはあるな、どうする、戦力を分けるか?」
「ヘリはたかが一機だ、戦力はそこまで送るな。あとは居住区の奴に割り当てろ」
「分かった!」「分かった」
「厄災にも報告させとけ、いざとなったら出てもらおう。オレたちもいくぞ」
そうして、各々行動に移していった
________________________________
「はぁ、はぁ、はぁ、はぁ」
肩で息をしながら、回りを見渡す
ざっと20人ほどが倒れている
ジョニーは安全な場所へ隠れておくよう言ったが、隠れられているだろうか、無事だろうか
そんな事を考えているうちに、ヘリのローター音らしきものが聞こえた。奴らの追加戦力だろう
奴らがいる限り、私たちの居場所は取り返えせない
弾は十分にある、まだいける
私は急いで次の敵を迎え撃つ準備をする...
「まだだ、まだ終わっていない...!」
...
「くそっ、どこいった!」
「こっちにはいないぞ!」
ぞろぞろと玄関から敵が入ってくる
敵の位置を把握し、あらかじめ準備していたものを構え、すぐ側の箱を倒す
ゴトッ
「うん...?そこにいるのか!」
銃撃される
そろそろ投げる頃合いだ
「こっちだ!一気にやるぞ!」
「この野郎、手間かけさせやがっーーーーー
瞬間、その者の近くで爆発する
「ぐぬぅ、撃ち返せ...まずい伏せーーーー
爆発する
「ちくしょう!突っ込め!」
爆発音と銃声が絶え間なく響き、爆発に巻き込まれた者は気絶していく
「やっとここまで来たぜ...堪忍しやが ガハッ」
爆発から逃げおおせた者たちは目標へ近付けるも、最後の最後でやられてしまった
「まだ来るのか...!」
次から次へと罵詈雑言を放ちながらやってくる
つい先に倒した輩からグレネードを拝借し、ブービートラップ等に利用させてもらっていたが、勢いの止まらない敵にはすぐ効果がなくなってしまった。
手に残っているグレネードを全て投擲し、やってくる敵も拝借した銃で掃討する
「...チッ、ジャムった...!」
何百発も撃ち込んできたせいで拝借した銃が不調になる
隙を見せてはならないので、すぐさまプライマリであるP90に切り替える
「まだ来るのか..!」
すぐ向こうでは怒声や悲鳴が蔓延っていて、まだまだ勢いがある
何度目か分からないリロードをしていたとき、突然爆発に身を包まれ、吹き飛ばされる
「うぅぅ...」
不覚だった。玄関に集中していたおかげで後ろで行われていることに気付けなかった
ここぞとばかりに敵がやってくる
「ナメるな...!」
プライマリはまだリロードが済んでいないので、セカンダリで対応する
順調に倒せてはいったが、やはり多勢に無勢、数発被弾してしまう
「ガハッ」
久しぶりの鋭い痛みが私を襲う
なかなか思考が回らず、次のポイントに行くことができない
なんとか動かせる身体を引っ張り、移動する
「逃げさせるか!」
急に見ていた景色が変わる、殴られた...?
「やっと仕返しができる!」
再び景色が別なところへ変わる
「散々やりやがったなお前!」
私が蹴られていることを身体が報せてくれる
「このっこのっこのっ!」
痛い
痛い痛い
痛い痛い痛いイタイ痛い痛い痛い痛い痛いイタイ痛い痛いイタイイタイイタイ
身体中を蹴られ殴られ、感覚が麻痺してくる
意識を保つのに精一杯だった
気づけば私は羽交い締めされ、銃床や拳で殴られる
マスクも剥がされそうになり、首が痛んでくる
ああ、私は守れなかった、私たちの居場所を...
意識が途絶える
.........................
..................
...........
...ジョニー?
無意識に開かれた瞳には、いつもマスクから見る景色ではなく、マスクの一部から外の光景を鮮明に映してくれる
ジョニーだった
ジョニーが敵と戦っている
やめろ、ジョニー!戦っても死ぬぞ!
そう懸命に思う私の前で果敢にも敵の背中や足、顔に引っ付いて攻撃している
「
掠れた音を出しながら重い体を引き擦り、なんとかジョニーの下へ行こうとする
私が意識を失ってから助けに来たのか、ジョニー...!
そんなことをしても、ジョニーがいなくなったら私は、私はそうすればいいのだ...!
やがてジョニーも、隙を突かれ敵の手に捕らえらてしまった
そして、銃口がジョニーに向けられる
「
途端、私の中の何かが切れた
私に対しての怒りだろうか、敵に対しての怒りだろうか、やるせない自分であるがためにジョニーをこんな目に遭わせてしまった
許さない...自分も、敵も....!
「ああぁああああぁぁぁあぁぁああああぁあああああああああぁぁああぁぁぁぁああ!!!!!!」
全身から沸きだつそれは、口を通って発せられる
そして、私の中の何かが飛び出し、"私"という意識を封じ込めた
________________________________
「これはひどいわね...」
「そうですね...」
崩れた建物を見て、ユウカとハスミは言う
「...電話だわ、ごめん、ちょっと出るわよ」
ユウカが電話している中、チナツもまた周りの惨状を見て反応する
「こんな不良たちがここまで戦力を持つとは...ゲヘナもこれまで以上に対策を立てないとですね....」
そうつぶやき、考え込む
各々何かをしている中、"先生"が建物の中から出てくる
「ええ、サンクトゥムタワーの制御権を連邦生徒会が取り戻したことを確認したわ。うん、じゃぁまた後で」
「先生、お疲れ様でした。ワカモは自治区に逃げてしまったのですけど...すぐに捕まるでしょう。わたしたちはここまで。あとは担当者に任せます」
スズミもペコリと礼をする
「お疲れ様でした、先生。先生の活躍はキヴォトス全域に広がるでしょう。すぐにSNSで話題になってしまうかもしれませんね?」
おつかれさま、と"先生"と呼ばれる人が少女たちに労いの言葉をかける
「これでお別れですが、近い内にぜひ、トリニティ総合学園に立ち寄ってください。先生」
「私も風紀委員長に今日のことを報告します。ゲヘナ学園にいらっしゃった時は、ぜひ訪ねてください」
「ミレミアムサイエンススクールに来てくだされば、またお会いできかも?先生、では......きゃっ!?」
ユウカの目の前に、ボロボロな戦闘服らしきものを纏った人が降ってきた
「なっ、まだいたのですか!」
ハスミがそう言い銃を構えるが、それよりも先に謎の戦闘服の者の拳が早かった
「うっ....この...!」
謎の者に蹴りを入れようとするが簡単に手で阻まれ、代わりに向こうから蹴りがやってきた
「うそっ!」
この中でも最も背が高いハスミが簡単に蹴飛ばされてしまった
そして標的は、さっき声を発したユウカへと移ったようだ
「こ、こっちに来るな!」
弾をばらまいて牽制するも叶わず、接近され片腕で首を掴まれ、ユウカの体を浮かせる
「か、くっ...かはっ」
手にしていた銃を落とし、謎の者から手を外そうとするもさらに力が入ったようだ、顔が見苦しいものへ変わっていく
そして、"先生"を守っている2人の元へ投げられた。
「きゃっ!」
"先生"含む3人はユウカによって押し倒された
怯んでいる隙に謎の者が接近してくる
「このっ!」
スズミが撃とうとするも、ユウカが邪魔でうまく狙えていない
「先生、逃げてください!」
チナツが叫ぶが遅かった
"先生"は完全に補足され、謎の者は一直線に向かってくる
"先生"が見た謎の者の目は、狂気に満ちていた。まるで何かに取り憑かれているような
"先生"は死を覚悟し、目が閉じられる
........
........................
.....................................まだなのか...?
と思った"先生"は、来たる死が来ないことに戸惑った
「先生!」
誰かから声がかけられたので、恐る恐る目を開けていく
「先生...いったいこれどういうことでしょうか....?」
チナツは、あるものを見て問いかける
死に導くはずだった者は、"先生"の足元まで来ていた
よ、よくわからない、と返す"先生"、すると傍で唸る声がした
ユウカが復活したようだ
「イテテテテ....なんなのよも ゲホッゲホッ...」
「無理はなさらないでください、あんなに強く首が絞められたのですから....」
チナツが介護しつつ立ち上がらせる
君も大丈夫かい?とスズミにも声を掛ける
「大丈夫です、先生に怪我がなくてよかったです」
先に立ち上がり、"先生"の手を取って立ち上がらせる
礼を言って、他のみんなは?と問いかける
「あれだけ攻撃されましたが、みなさん大事には至らなかったようです...あっ、ハスミさん大丈夫ですか?」
スズミが顔を向ける先に、腹を抑えながらやってくるハスミがいた
「はい、大丈夫です....まさかあれほど力があったとは思いませんでした....」
謎の者を見ながら答え、"先生"も改めて見てみる
ヘイローは完全に消え、今すぐ起き上がる予兆はない。戦闘服?のあちこちは破れ、傷が露わになっている部分もある
ヘルメットは大部分が壊れ、素顔が見れる
「何事ですか!?」
先程帰っていったはずのリンがやってきた
さっき、よくわからない人に襲われてしまって....と説明する"先生"
「そうです、一瞬でハスミさんやユウカさんを無力化してしまいました。ですが先生を襲う前に倒れてしまって...」
ユウカの様子を見つつ、チナツが補足する
「なるほど....この倒れているのが襲った人なんですね...」
全員の視線が謎の人物へと注がれる
「これどうするの...?ヴァルキューレとかに突き渡す...?」
「いえ、ヴァルキューレなどの治安維持組織は軒並み連邦生徒会長失踪によって混乱している状況です、できたとしても、十分な管理はされないでしょう....」
「「「「「「...........」」」」」」
全員、この謎の人をどうするかを考えているようだが、沈黙が続く
沈黙を破ったのは先生だった
シャーレで預かるよ、と言い、全員を驚かした
「何を言うんですか!得体のしれない、しかも先生を襲った人ですよ!もし目覚めたら襲われるかもしれませんよ!?」
「そうよ!今サンクトゥムタワーの権限を持っているのは先生よ!襲われでもしたら、またキヴォトス全体に混乱が広まるわよ...ゲホッゲホッ」
「私も反対です、シャーレはまだ設置されて間もないと聞きます、警備がいるならまだしも先生だけでは危険が....」
反対の声が次々と挙がる
じゃぁ、他に方法はあるのかい?と意地悪だと思いながら言う
「それはそうですが「やりましょう」
突然"先生"を擁護する声が挙がった、リンである
「先生なら大丈夫でしょう、ただし厳重な管理・拘束を前提としてです。今はどこもかしこも何も使えない状況ですし、あなたたちもやることがあるでしょう」
大丈夫、私がなんとかするから、と諭すように言う
心配ですと言わんばかりな表情を"先生"に向ける
「今日はひとまず、これでいきましょう。先生、念の為警備のための人員をシャーレに派遣しますので、時間はかかりますが到着する間、お気をつけください」
わかったという旨をリンに伝え、他の生徒らを帰すよう指示する
「負傷者がいるので、連邦生徒会からヘリを出します。それで各々学校に帰りましょう、モモカ?」
リンがヘリを手配する中、また全員が"先生"を見て大丈夫なのかという疑念を向ける
連邦生徒会から警備が来るから、私に危険が及ぶ可能性は低いと思うよ、などと説得し、やってきたヘリで帰っていった
一人、いや二人残される
早速、謎の人を担いで、シャーレの中へと入って行く.....
+act.4、憤怒するカエルをお送りしました
投稿が大変遅れてしまい申し訳ありません!
ここ最近忙しくt(((殴
いやぁ、設定がまだ完全に固まっていないおかげで何度も書き直してしまいましたトホホ...
それにもかかわらずエデン条約編まで構想が練り上がっている....大丈夫なのか...?
次回は....いろいろ進展します、お楽しみに!
....ぼろぼろになったカエル兵....見てみたいなぁ.....
P.S. 2025/08/07
題のactの番が間違っていたので修正しました....何やってんだい自分