進め! 我らは力の同盟!   作:クラウス道化

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(11)砂漠の戦い! 力の同盟!

 砂漠越えの準備を終え、いよいよ荒野を発つ時が来た。

俺は荷物が入った袋を背に担ぎ、他の力の同盟メンバーも各々荷物を携えている。

 

「きちんと毎日トレーニングしろよ? あと、タンパク質をたっくさん摂るのも大切だな! それと、睡眠の重要性についてもきちんと理解したか? あとは栄養バランスについても──」

 

「はい……はい……」

 

 師匠を名乗るようになったアイシスが、熱のこもった講義をエヴァに向けて繰り広げている。

エヴァは最初こそ真面目に耳を傾けていたものの、延々と話が続くにつれて次第に目が遠のき、ついにはぼんやりと宙を見つめるだけになっていた。

 

 意識を飛ばしたら最後だ。

うっかりまどろもうものなら、次の瞬間にはアイシスの容赦ないボディブローが飛んでくる――エヴァはそれを、すでに何度も体で学んでいた。だから今も、白目寸前の顔で、ぎりぎりの集中力を振り絞っている。

 

「たまも様って、ガミガミうるさいオババだよね……。エヴァも、そう思うよね……?」

 

「はい……はい……」

 

「だよね……。だったらさ、もしどこかでたまも様に会ったら──爆弾でぶっ飛ばしてきて……」

 

「はい……はい……」

 

「洗脳してテロリストを育てようとするな」

 

 エヴァの耳元で、ミクリがひそひそと恐ろしい囁きを投げかける。

たまらず俺は、アイシスとエヴァの間に割って入り、軽く手を叩いた。

 

「そろそろ出発するぞ。アイシスもそこまでにしとけ」

 

「おっと、もうそんな時間か。ちゃんと復習しておけよ? アタシの弟子になったんだ。次会ったときに情けない姿だったら──おしおきだからな!」

 

「はい……はい……」

 

 エヴァの頭をポンと軽く撫でると、アイシスは荷物をまとめ、俺のもとへ歩み寄ってきた。

その背後では、エヴァが大きく息を吐き、ついにその場にどさりと倒れ込む。両手両足を思い切り広げて大の字になった姿は、まさに力尽きたという風情だった。しばらくは動く気配もない。

 

 ……これでエヴァがついてくることはないだろう。

これ以上、トラブルメーカーを増やして旅をややこしくするわけにはいかない。

 

 今回の冒険は、あくまで五人を想定して組んだものだ。

荷物の分担から、食料の計算に至るまで――すべてがその人数を前提に練られている。一人くらいなら対処できないことはないが、それでも無理は生じる。

 

 それに、エヴァは力の同盟の連中に勝るとも劣らないトラブルメーカーだろう。

彼女がひとり加わるだけで、イレギュラーが山ほど発生するのは目に見えている。予想外の出費も間違いなく増えるだろう。そう考えると、今回の旅に同行してもらうのは申し訳ないが、諦めてもらうしかない。

 

「さあ! 行きますわよー!」

 

「しーっ……! あいつ起きちゃうだろ……!」

 

「そーっとゆくぞ。そーっとな」

 

「あら、ぺこはエヴァのことを少し気に入っていましたわよね? 本当に置いていってしまっていいんですの?」

 

「食べる口が増えるのは好ましくないからな」

 

「思ったより現金な理由でしたわね」

 

 俺たちは極力音を立てぬよう注意しながら、静かにエヴァのそばを通り抜け、カルロスの丘をあとにした。

 

 ・・・・・

 

 荒野が徐々に砂地へと変わり始めた。

点々とつながっていた道は間隔が離れてゆき、やがて途切れてしまった。

 

 どこを見ても、砂だらけの大地が続いている。

風が吹くと砂煙が舞い上がり、口の中が乾燥していくのを感じた。俺は振り返って、他の連中に声を掛ける。

 

「よーし、ついに砂漠に突入だな。マントは羽織ったか? 日焼け止めクリームは塗ったか?」

 

「もっちろんですわ!」

 

「スライムに日焼け止めは必要なの……?」

 

「お姫様ですからね!」

 

「うん、そっか……」

 

 全員、マントと帽子をしっかりと装備している。

俺も鎧の上からマントを羽織り、腰には魔法のかかった革製の水筒をぶら下げた。装備は万全。これで、灼熱の暑さにも乾きにも、十分耐えられるはずだ。

 

「よし。こっちも準備万端で──みんなどうした? なんで俺から距離を取ってるんだ?」

 

「お前は自分の格好がわかってないのか? 全身真っ黒の鎧だぞ。我から離れろ」

 

「今のヴェークに近づいたら火傷しちまいそうだからな! 常に五メートルは距離を取ってくれよ?」

 

「日光が当たって、屋台の鉄板みたいになってる……。離れて……」

 

 俺の姿を見た仲間たちは、口々に文句を垂れ始めた。

どうやら鎧が太陽の熱を吸収しすぎて、周囲にまで暑さを撒き散らしているらしい。とはいえ、これを脱ぐわけにはいかない。

 

 俺はかつて、砂中で生きる巨大な魔物、サンドワーム娘に飲み込まれたことがある。

そのとき、この鎧が灼熱を蓄えていたおかげで、相手の口内をやけどさせ、なんとか脱出に成功したのだ。危険を回避するためにも、やはりこの鎧は欠かせない。

 

「暑苦しいですわ~! 見てるこっちが溶けそうですわ~!」

 

「俺は鎧の効果で涼しいけどな。……距離を保ったら文句はないだろ? ──ぺこ、生卵を俺に投げつけるな」

 

「おお! 見よ……見事な目玉焼きができたぞ。これならば、歩きながら料理が楽しめそうだな」

 

「やめろって言ってんだろ。ミクリ、おにぎりと醤油をしまえ。……抱きしめるぞ?」

 

「おおっ!? ヴェークもついにセクハラに目覚めたか!」

 

「俺が目覚めたのは殺意だよ」

 

 砂漠の旅は、灼熱の太陽とは裏腹に、緊張感のかけらもない呑気な雰囲気で始まった。

 

 ・・・・・ 

 

 転生して以来、俺の人生は色々なことがあった。

命の危機は何度も訪れたし、力及ばず大事なものを失って途方に暮れることもあった。それでも挫けずに歩みを進めることができた。

 

 今回の旅は一人じゃない。

仲間がいる。だからきっと、どんな困難でも乗り越えていける。そう思っていた。

 

「美味いですわ! 美味いですわ!」

 

「お醤油とわざびで食べるステーキも美味しい……」

 

「我はにんにく醤油派だな。あとは、半熟の卵焼きを乗せるのも悪くない……」

 

 俺は怒りで震える拳を握りしめていた。

もしかすると、俺が死ぬ理由は仲間たちが原因になるかもしれない。主にストレスが原因で。

 

「ギギギ……オレハ、ヤキニクプレートノ、マモノ……!!」

 

「違うぞー? お前はヴェーク。人間だけど、なんか……変なヤツだ。今日はちょっと、役割が焼肉プレートなだけで」

 

 鎧のあちこちに、生肉がべったりと貼り付けられている。

俺は今日、冒険家から──歩く焼肉プレートへと転職させられたらしい。じゅうじゅうと焼ける肉の音と、香ばしい匂いが鼻腔をくすぐり、否応なく俺の食欲を刺激してくる。

 

「ヴェークは食べないの……?」

 

「篭手も油でベチョベチョでさ、自分で兜を脱ごうとしたら、たぶん鎧の中に落っこちる。だから遠慮しとく」

 

「なら、我が特別に食べさせてやろう。ほれ、あーん……」

 

 ぺこの触手が伸びてきて、俺の兜を少しずらす。

その隙間から焼きたての肉が押し込まれてきた。なかなか美味しい。俺の鎧で焼かれてなければ、もっと美味しく感じたのかも知れない。俺は心の中で愚痴を言いながら肉を頬張る。

 

「腹立つけど美味いな。腹立つけど──おっ、あれは……」

 

 視線の先で、青々と茂る木々が風に揺れているのが見えた。

サバサへ向かう途中にある、中継地として知られるオアシスだ。

 

「やった……! やっと水浴びができる……!」

 

「あー、体がベットベトで気持ち悪ぃー……。早く浴びたいぜ……」

 

「濡らした布きれだけでは、やはり限界があったな……」

 

 タオルを手にしたぺこが、げんなりとした顔で呟いた。

いつも『腹がへった』と騒いでばかりの彼女だが、今日ばかりは珍しく、食欲よりも衛生面のほうが気になるらしい。

 

 乙女らしい一面もあるじゃないか、などと微笑ましく思っていたら──腹を蹴られた。

理不尽だ。

 

「この中で一番ベトベトしてんのは俺だけどな。汗じゃなくて油で」

 

「ワタクシのスライムボデーは、いつでもぷるぷるつやつやですわ〜♪」

 

「なんで体が水分でできてるやつが、砂漠で一番元気なんだよ……」

 

 俺たちはオアシスへ向かって歩いていった。

 

 ・・・・・ 

 

 砂漠では貴重な木陰に荷物をまとめて置くと、俺以外は待ちきれない様子で水へと飛び込んでいった。

俺もそのあとに続こうとしたのだが──。

 

「おっと。ヴェークは我らが出たあとにしてくれ。どうせ鎧のまま入るのだろう? 油で水が汚染されると困る」

 

「誰のせいだと──まったく、わかったよ。水浴び終わったら教えてくれ」

 

「すまねえな、ヴェークの旦那!」

 

「素敵なオアシスですわぁ~!! 水浴びですわぁ~!!」

 

 脱ぎ捨てた衣服を、俺は時魔法で宙に浮かせ、近くの木の枝にかけて干してやる。

このあたりに盗賊の類はいない。気をつけるべきは、街の外をうろつく魔物くらいのものだ。

俺は木の幹に背を預けて、ゆっくりと腰を下ろした。

 

 お菓子でもつまもうかと思ったが、道中ずっと肉ばかり食べていたせいで、腹は空いていない。

むしろパンパンだ。待っている間、筋トレでもして時間を潰そうかと考えていた――そのとき、風が舞った。突如として砂が巻き上がり、小さな旋風となって、干していた衣服を木の枝から弾き飛ばしてしまった。

 

「うわっ、砂まみれになるのは勘弁し──っ!!」

 

 俺は咄嗟に落下する衣服に手を伸ばした――が、風がそれをさらっていった。

どう見ても、自然に起こる風の動きじゃない。以前、風の精霊に原稿を奪われたことがあったが……あれと同じような動きだ。

 

 すぐさま風の発生源から距離を取り、衣服が飛ばされた先を睨みつける。

そこには、水色の髪をした少女が佇んでいた。平打ち麺みたいな白い布を身に纏い、最低限の部分だけを隠している。

 

 全体に風の流れをまとわせており、雰囲気はアイシスにどこか似ている。

翼も生えていることから、おそらくサキュバスだろう。

 

「砂漠の真ん中に変なのがいると思ったら。人間……か? なんか焼肉臭くて分かんねぇや」

 

「あー、ちょっと事情があってね。俺はヴェーク。君の名前は?」

 

「あたし? あたしはモリガンってんだ!」

 

 モリガンと名乗った少女は、腕を組んで堂々と胸を張った。

ひとまず話が通じそうな相手であることに、わずかながら安堵する。彼女は間違いなく、ただ者ではない気配を纏っていた。対話によって争いを避けられるかもしれない。

 

「ん~……今日のあたしってさ、結構大事な仕事を終わらせたあとなんだよね」

 

「それは、お疲れ様」

 

「食事もろくにできてなかったからさ……。今、すごーくお腹減っててさあ……」

 

「なら、食事を分けようか? すぐに用意し──」

 

「おいおい! わかってんだろ?」

 

 モリガンはにっこりと笑って言う。

なるほど、これは“友好的な対処”はできなさそうだ。モリガンは空中に指を滑らせると、風を圧縮させた小さな竜巻を複数作り出した。

 

「ははっ、あたしに求められるなんて光栄に思いな? すぐ弱らせて、天国に連れてってやるよ!!」

 

 残念ながら、オアシスでのまったりタイムはお預けのようだ。

俺はモリガンの挑発に対し、無言で臨戦態勢に入る。戦うしかないのなら──戦うだけだ!

 

 ・・・・・ 

 

 小さな竜巻が何個も発生し、一斉に襲ってくる。

俺は地面を踏みしめ、素早く後退した。砂が舞い上がって視界が遮られる中、竜巻の群れが迫り来るのを感じる。俺は両手を構え、技を放つ準備をする。

 

「──炎舞十連撃」

 

 炎の魔力を拳に集中させ、渦巻く竜巻を迎え撃つ。

燃え上がる拳と激しく衝突する風の刃が交錯し、周囲に熱気と風圧が混ざり合う。爆発のような音と共に風が弾け飛び、一瞬の静寂が訪れる。

 

「相殺するとは思わなかったぞ!! なら、こっちはどうだ!!」

 

 モリガンは手をかざし、更なる竜巻を作り出す。

しかし──。

 

「それはもう見た」

 

 俺はその場で四つん這いになり、時魔法を自分の体に使用。

オーバークィック、セカンドアクト──視線がゆっくりと流れてゆく世界の中で、迫り来る竜巻を回避する。

 

 そして次の瞬間には──モリガンの真横に移動していた。

 

「な、に──!?」

 

 モリガンは驚愕の表情を浮かべるが、もう遅い。

俺はその隙を逃さず、渾身の一撃を放つ。

 

「がはっ!!」

 

 モリガンは咄嗟に風を操り防御を試みたが、俺の攻撃は風の壁を貫いて彼女の身体を捉えた。

激しい衝撃とともに吹き飛ばされ、砂地に転がるモリガン。それでもなお、すぐに立ち上がろうとする姿には思わず感嘆してしまう。だが、そんなことを許す俺ではなかった。

 

「ハイグラビディ」

 

「てめぇ……!? ……ぐぅ!?」

 

 モリガンの体が一瞬にして地に沈む。

抵抗しようと必死に足掻くが、重力の鎖からは逃れられない。

 

 俺はゆっくりと歩み寄り、モリガンを持ち上げる。

そして、その体を強く抱きしめた。じたばたと抵抗して暴れるが、抜け出すことは決して許さない。

 

「これ以上抵抗するなら、お前の背骨を──」

 

「くっせえな!! おい!! にんにくと醤油の匂いがすげぇんだよ!! おまけに嫌なヌルヌル感もあるし!! はーなーせーよー!!」

 

「あっ、それは悪かった……」

 

 言葉の暴力に心が抉られそうになり、とっさに抱きしめていたモリガンを解放してしまった。

その瞬間、モリガンの足元から猛烈な風が巻き起こり──再び距離を取られる。

 

 大量の砂が巻き上がり、視界はほとんど奪われていた。

それに加えて、複数の風の刃が一斉に襲いかかってくる。

 

 回避は到底間に合いそうになく、俺はひとつひとつ拳で叩き落としていった。

先ほどとは比べものにならないほど、殺意のこもった凶暴な威力だった。

 

「──なんとか、追い返したか」

 

 砂煙が晴れた先には、誰の姿もなかった。

ただ、地面に深く刻まれた風の痕跡だけが、そこに残されていた。

 

 ・・・・・ 

 

 オアシスの泉で、俺はプカプカと浮かんでいた。

鎧についた油汚れはすっかり落ち、嫌な臭いもまったくしなくなった。……鼻が麻痺して感じなくなってるだけじゃないといいのだが。

 

「俺が必死に戦ってる間、影から眺めてただけの皆さん。夕食は美味しいですかー?」

 

「普通に美味しいですけど……」

 

「なんとなく、エキゾチックな味わいがする気がしますわ~♪」

 

「美味いぞ。それに、砂漠の夜に呑む酒は格別だな」

 

 ミクリとエクレアは嬉しそうに料理を頬張り、ぺこは満足げにカクテルを飲み干す。

アイシスも、今日はいつになくごきげんな様子で、ヤマタイ酒の瓶を豪快にラッパ飲みしていた。

 

「まあまあ、そういじけるなって。相手も油断してたし、ヴェークだけで対処できるって信頼してたからこその放置だぜ? なあ、ミクリ?」

 

「ウン……ソウダネ……」

 

「めっちゃ棒読みだぞ。絶対、水浴びの途中で上がるのが嫌だっただけだろ」

 

「ワタクシは応援してましたわよ! 鼓舞の踊りも踊りましたわ!」

 

「それに関しては、心の底からありがとう」

 

 一応、全員が陰から俺の戦いを見守ってはいたらしい。

誰も助けには来なかったが。

 

 俺が心の中でぶつぶつと文句を並べていると、アイシスが悩ましげに唸り声を漏らした。

 

「あー。それにしても、モリガン……モリガンねぇ……」

 

「有名人だったか?」

 

「モリガンってのは五百……いや、千年前にいた伝説の淫魔三姉妹の末っ子の名前だな。たしか、戦死したって親戚が言ってたから、本人じゃないとは思うけど」

 

「それもそうか。それに千年も前なら、さすがに寿命で生きてるはずもないしな」

 

 アイシスは苦笑しながら肩をすくめた。

千年前といえば、『聖魔大戦』が起きたとされる時代だ。伝承によれば、女神と邪神が互いの勢力を率いて激突し、世界規模の戦争を繰り広げたという。最終的には邪神が倒されたことで決着がついたらしいが。

 

「あと、モリガンってのは、昔から粗暴なサキュバスに付けられる伝統的な名前なんだよな」

 

「へえ。じゃあ、さっきの奴にはまさにピッタリな名前だったわけだ」

 

「だな~! まったく、人騒がせな服泥棒だったぜ!」

 

 名は体を表すというのは本当らしい。

アイシスはケラケラ笑いながら酒をあおる。その姿につられて俺も思わず笑いながら、水面から体を引き上げた。

 

「よーし。飯を食べたらすぐに寝るぞ~。明日はついにサバサだ!」

 

「美味しいものが食べられると良いな。コーヒーも楽しみだ」

 

 ぺこがニコニコと笑みを浮かべた。

意外なことに、サバサを一番楽しみにしているのは彼女だった。

 

 ぺこ曰く、サバサは高級料理らしい。

砂漠が皿の余白で、オアシスがスープでありサラダ。それでいて街自体がメインディッシュなのだとか。正直、俺にはその感覚はよくわからない。

 

「ミクリ、コーヒー苦手……」

 

「ワタクシも体が黒くなるので、あまり好きではありませんわ……」

 

「おいおい、みんな子供舌だなぁ~!」

 

「でもアイシスも、頭は赤いのに辛いのダメだよね……」

 

「はあっ!? ミクリ! またアタシが気にしてること言ったな!!」

 

 ミクリとアイシスは、案の定ギャーギャーと言い争いを始めてしまった。

俺たちは呆れつつも、どこか微笑ましいその様子に目を細めながら、楽しそうな二人を見守ることにした。

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