最初に動いたのは、たまも様だった。
しなやかに腕を伸ばし、手にした扇を天へと高々と掲げる。
その瞬間、先端から白々とした閃光が迸る。光は一瞬にしてコロシアム全体を照らし出し、まるで場を切り分けるかのように、俺たちの間に澄んだ壁が現れた。
「結界じゃ。このまま暴れると、観客に被害が出るでな」
たまも様はそう言って、片目をつむりウインクしてみせた。
よく目を凝らしてみると、ぺこが宣言した通りの組み合わせで区切られていることに気づく。俺はグランベリア、エクレアはエルベティエ、そしてミクリとぺこはたまも様──きれいに分けられていた。
これでは互いに援護を期待することはできない。
俺は試しに結界へ拳を当ててみたが、硬質な手応えが返ってきた。強度は相当なものらしく、とても簡単には破れそうにない。無理に壊そうとすれば、一緒に閉じ込められている相手に隙をさらすだけだろう。
息を整え、俺は覚悟を決めてグランベリアと対峙する。
彼女はマントをはためかせながら、燃えるような眼差しでこちらを射抜いていた。腰の大剣をゆるやかに引き抜くと、鋼のきしむ音が空気を震わせる。
「俺は弓使いなんだけどな。近接相手はどうにも……分が悪いんだが」
グランベリアは口の端をわずかに吊り上げ、鼻で嘲るように笑った。
「──笑止。あなたがあのウォークであるならば、この程度の苦難など、当然のように乗り越えてみせるはずでしょう!」
「……期待しすぎだな」
軽く肩をすくめ、弓を手に持つ。
「まあいい。やるか」
重厚な闘気が押し寄せ、肌が粟立つ。
俺は深く息を吸い、覚悟を決めた。腰を低く落とし、弓を構える。矢をつがえ、グランベリアの一挙手一投足を注視しながら、放つ。
しかし放たれた矢は、大剣の一閃で無情にも弾き飛ばされた。
俺は焦りを抑え、冷静に次の矢をつがえる。
「はあああぁぁぁ!!」
雄叫びと共に、グランベリアが地を蹴る。
大剣の切っ先を火花を散らせながら地面に滑らせ、一気に距離を詰めてきた。
縦に振り下ろされた一撃を、俺は紙一重で身を捻ってかわす。
だがグランベリアはその勢いを殺さず、体を鋭く回転させると、続けざまに横薙ぎを放つ。咄嗟に跳び上がって躱すが、剣風が兜を掠め、背筋を冷たい汗が伝った。
「防戦一方か……!」
俺の鎧に、細かな衝撃が次々と叩きつけられる。
コロシアムの地面が大剣の風圧で粉砕され、飛び散った石の欠片が雨のように降り注いでいるのだ。
「やはり、あなたは紛れもなく強者! この剣を避けきったものなど、そう多くはない!」
「それはどうも!」
嵐のごとく振り回される大剣。
その一撃一撃をなんとか回避する俺を見て、グランベリアは心底楽しそうに笑う。
やはり予想通り、近接戦に持ち込まれると分が悪い。
純粋な剣士との相性は最悪だとわかってはいたが、こうして実際に身をもって体感すると、その厳しさは比べ物にならない。
──だが、だからといって退く気など毛頭ない。
俺の武器は弓だけではないのだから。
「ハイグラビディ!」
「ぐっ……体が、重い……!」
重力の呪縛がグランベリアを絡め取り、その動きを鈍らせた。
その隙を見逃さず、俺は五月雨のように矢を放って追い打ちをかける。
だが──やはり容易には崩れない。
重力に押し潰されながらも、大剣を振り回して矢の大半を弾き落とす。
「……ハイグラビディにしては強すぎる。だが──」
狙い澄ました最後の一本が、グランベリアの顔面へ迫る。
彼女はぎりぎりで首を捻り、紙一重でかわしたものの、頬を浅く裂かれ、赤い線が滲む。
「傷をつけられたのは……何年ぶりだろうか! これほどまでに心が躍るとはな!」
「これも駄目か……!」
魔法の束縛を振り払い、グランベリアは再び大剣を構える。
その眼差しは闘志の炎が燃えさかり、今にも俺を焼き尽くし、灰に変えようとしているかのようだった。
──来る、大技だ。
直感が警鐘を鳴らし、俺は大きく後ろへ跳んだ。
その刹那、グランベリアは大剣を高々と掲げる。瞬間、彼女の全身を炎が覆い、灼熱の熱気が波となって押し寄せた。空気そのものが揺らぎ、視界が歪んでいく。
避けるか、防ぐか。
脳裏で選択肢がせわしなく巡る。だが、どの策も危険な賭けにすぎず、一つの誤りが即座に致命傷につながる。喉の奥がひりつくほどの緊張の中で、俺はついに覚悟を決めた。
「大地の息吹……風の守り……明鏡止水……」
「なんと! 師匠以外の力まで使えるだと!? ……どこまでも私を楽しませてくれる!」
グランベリアの瞳には、さらに強い期待の光が宿っていた。
俺は弓を背に戻し、深く息を吐き出す。心を水の流れのように澄ませ、静寂の中へ沈めていく。やがて大地の息吹は肉体を支え、風の加護が全身を包み込み、揺らぎなき集中が意識を満たした。
精霊の力が巡ると同時に、俺の感覚は研ぎ澄まされる。
世界の動きが遅くなったかのように、視界のすべてが鮮明に映る。俺はグランベリアと、その手に握られた大剣から目を逸らさず、次の瞬間に備えた。
轟、と炎が爆ぜる。
燃え立つ全身のまま、グランベリアは地面を蹴り砕いた。その瞬間、耳をつんざく爆発音とともに、彼女の姿が超加速する。
「奥義──乱刃・気炎万丈!!」
紅蓮の炎が視界を覆い尽くす。
迫りくる初撃を、辛うじて身を捻ってかわした。
だが、それは嵐の前触れにすぎない。二撃目、三撃目と畳みかける刃を、もはや致命傷だけは避けるのが精一杯だった。
灼熱と剣圧が全身を切り刻み、鎧の下から熱い血が滴る。
そして──最後の一撃が胴を深々と抉った。凄まじい衝撃が体を突き抜け、俺は地を転がるように吹き飛ばされていった。
「ぐ、うぅ……!!」
「致命傷は免れたとはいえ……私の奥義を食らっても、まだ意識があるのか。それに、なんという堅牢な鎧。我が大剣アレスを持っても、裂くことが出来ないとは……」
「いい職人に、作ってもらったからな……!」
グランベリアは口元を歪め、愉悦を隠そうともせず笑みを浮かべていた。
一方の俺は、背中を結界に叩きつけられ、そこからずるりと滑り落ちるように片膝をつく。倒れはしなかったものの、呼吸が荒く、全身から汗が滝のように流れ落ちていた。
確かに、グランベリアの言う通り致命傷だけは避けていた。
だが鎧越しに受けた衝撃は深く、肉体を容赦なく蝕んでいる。次に同じ攻撃を受けたら、立ち上がれはしないかもしれない。
──ならば、迷っている暇はない。
今の俺に残された道は、ただひとつしかなかった。
「まだ、試合は終わってないぞ……! 来い! グランベリア!!」
「──っ! 追い詰められてもなお、なんという覇気……!! どこまで私を喜ばせれば気が済むのだ!!」
俺が呼び捨てで名を放つと、グランベリアの瞳にさらに闘志の炎が燃え盛った。
痛みで震える腕に鞭を打ち、俺はよろめきながらも立ち上がる。弓を強く握り直し、一本の矢を番える。
そして──天へと解き放った。
矢は空に吸い込まれると同時に、四精霊の力を宿し、瞬く間に光の奔流へと変わる。
次の瞬間、天空から降り注ぐのは烈火、水の奔流、疾風、そして大地の煌めき。四つの力を纏った矢雨が、猛り狂う豪雨のごとくグランベリアを襲った。
「──エルフの技まで使うか! 一体どこで習ったのだ!?」
「SNSだ!」
俺は、友人のあす☆みこから教わった技を放った。
空から降り注ぐ無数の矢。その光景を目にした瞬間、グランベリアの表情にわずかな驚愕が走る。だが、次の瞬間には大剣を振るい、嵐のような剣閃で矢を弾き返そうとした。
だが、すべてを防ぐことはできない。
幾本かの矢が彼女の身に突き刺さり、竜人の強靭な肉体に血の筋を刻む。とはいえ、その傷は表面を削ったに過ぎず、彼女の闘志を揺るがすには至らなかった。
さらに次の矢を引き絞り、放つ。
狙うはグランベリアの足元、その矢は地面に突き刺さると共に爆ぜる。大量の土砂を撒き散らして視界を奪った。俺はさらに追撃を仕掛けようとしたが──これは悪手だったようだ。
「乱刃・気炎万丈!!」
「連発できるのか! クソッ!」
防御の構えを取る間もなく、衝撃が全身を貫いた。
精霊の守りを介さず、直に叩きつけられた一撃。骨が悲鳴を上げるように軋み、内臓に鋭い痛みが走った瞬間、口から鮮血が溢れ出す。
視界がぐらりと傾き、全身から力が抜けていく。
俺はそのまま地面に叩きつけられ、ぐったりと倒れ伏した。
「素晴らしい戦いであったぞ、ウォーク! だが、これで終わりだ!」
グランベリアの瞳は歓喜の色に染まり、興奮状態になっているのが分かった。
こちらにとどめを刺そうと大剣を握って、こちらに歩いてくる。だが、その足取りは少し浮ついているのが、ギリギリの意識の中で俺には分かった。
俺は矢を一本つかみ、地面の一点に突き立てる。
次の瞬間、仕掛けておいた導火線が走り、轟音とともに巨大な爆発が咲いた。火煙がコロシアムの一角を呑み込み、結界の内側を一瞬で灼熱と黒煙で満たしていく。
「まだ手が──!?」
次の瞬間、俺はグランベリアの背後に回り込んでいた。
彼女の後頭部を鷲掴みにして、離れないように力を入れる。グランベリアはすぐさま引き剥がそうとするが、俺はしっかりと捕まえたまま離れない。俺は自分の手に、魔力を集中させていく。
「くっ! 離せ……!!」
「我は宵の明星、黄昏の子。旧き
凝縮された重力が、俺の掌から一点に向かって収束していく。
次の瞬間──グランベリアは強大な重力で押し潰すように地面へ叩きつけられた。
耳を裂く衝撃音とともに、コロシアムの床が爆ぜる。
まるで隕石の直撃を受けたかのように巨大な穴が穿たれ、放射状に蜘蛛の巣のような亀裂が広がっていった。
「なんとか、やったか……」
グランベリアは倒れ伏し、微動だにしなかった。
その様子を確認した俺は、ようやく全身から力が抜け、安堵とともに膝をつく。
……どうやら決着は、相打ちに近い形でついたらしい。
張り詰めていた気力が霧散し、体は鉛のように重く、意識も遠のいていく。
「我が目を離すとすぐに無茶をしおって……」
「まさか、この結界が破られてしまうとはのう。それに、あの詠唱は……」
遠のく意識の中、見覚えのある触手が伸びてきたのが見えた。
・・・・・
目を覚ますと、煤で汚れた顔のぺこが、すぐ目の前で俺を覗き込んでいた。
どうやら気を失っていたらしい。起き上がろうとしたものの、全身が悲鳴を上げ、思うように動けない。
そんな俺の様子を見て、ぺこは大きくため息をついた。
「寝ていろ。まったく、あの技はあまり使うなと言ったであろうに……」
「試合はどうなった?」
「……我とミクリは勝ったぞ。エクレアは負けたがな」
「嘘を言うでないっ! エクレアは本当のことじゃが、お主ら二人はウチが叩きのめしたじゃろう!」
「ふん……。尻尾が何本か無くなった狐が生意気に言いおって……」
たまも様は烈火のような怒りをあらわにして現れると、すぐさまぺこと口論を始めた。
その姿をよく見れば、誇らしげに揺れていたはずのふわふわの尻尾は見る影もなくボロボロで、かつての豊かなボリュームも失われている。
「イリアスの封印術さえなければ、今ごろお前は我の胃の中だ……。決して負けてなどおらん……」
「それはお互い同じ状態じゃろ! なにもない状態ならウチが勝つに決まっておるわ!」
「……チビ」
「今はお主もチビじゃろ!」
ぺこは不満そうな表情で、たまも様と口論をしている。
たまも様は何か術を使ったようで、ぺこを食い止めることができたようだ。横を見ると、ミクリは縄でグルグル巻きにされており、口には紋様が描かれた札が貼り付けられていた。
「む~……! む~……!」
「拘束しても転がって噛みついてくるから、こうしておる。まったく、野蛮な獣のような真似をしおってからに……」
「そ、そうですか。……エクレアは?」
「向こうだ」
エクレアは、座り込むエルベティエの膝の上で、声を張り上げて泣き喚いていた。
エルベティエは困ったように眉をひそめながら、そっとエクレアの頭を撫でている。……よく見ると、エクレアの体は小さくなっており、幼い姿に変わっていた。
「ワ、ワタクシは負けてなどおりませんわっ! ちょっとだけ! ちょっとだけ疲れただけですわよ~!!」
「はいはい……。まったく、昔も今も意地っ張りね……」
「……どういう状況かよく分からないけど、エクレアは負けたのか。じゃあ、アイシスは?」
「まだ終わっておらん。ほれ」
扇を向けた先には、アイシスとアルマエルマ――。
二人が鋭い視線をぶつけ合い、なおも睨み合いを続けている姿があった。どちらも息は荒く、肩で大きく呼吸を繰り返している。衣服は裂け、肌には無数の傷が刻まれており、その血と汗が戦いの激しさを物語っていた。
「はあ……はあ……!! くっ、現代のサキュバスにしては、やるじゃねえか……!」
「それは……こっちのセリフよ……。古臭いサキュバスの癖に……」
そう言葉を交わした刹那、二人は同時に地を蹴り、激しく飛びかかった。
互いの拳が交差し、体に細かい傷を作っていく。両者共に譲らず、一進一退の攻防を繰り広げていた。
「アイシス、かなり消耗してるな……。でも、アルマエルマさんはまだ余力がありそうだ」
「うむ。アルマエルマは風の扱いが上手じゃからのう」
アルマエルマは風を纏うように身を翻し、最小限の動作で攻撃をかわしていく。
その動きはしなやかで、まるで空気そのものと同化しているかのようだった。
対するアイシスは、一瞬の隙も与えまいと絶え間なく攻撃を仕掛け続けている。
しかしその連撃は彼女自身の体力を確実に削り取り、消耗に繋がっていた。
大きな一撃は生まれず、互いの体に細かな傷だけが積み重なっていく。
「クソッ! ちょこまかちょこまか動きやがって!」
「そういうあなたも、そこそこ避けてるじゃない……!」
「……このままじゃ、ジリ貧か。こうなったら、あれをやるしかねえ……!」
アイシスは腕をクロスさせ、アルマエルマの攻撃を正面から受け止めた。
衝撃が体を突き抜け、その反動で彼女は後方へ大きく吹き飛ばされる。アイシスは空中で体勢をクルリと整え、着地と同時に地面に踏みしめる足が小さく砂煙を巻き上げた。
アルマエルマが追撃を仕掛けようとして──その動きを止めた。
「一体、何をするつもりかしら?」
俺はアイシスの異変に気付いた。
荒い呼吸はたちまち整い、瞳に鋭い光を宿して深く集中している。
そして、足を大きく広げ、上半身をねじりながら二つの拳を斜めに構えた。
「──いかん! アイシスめ、あの技を使う気か!」
「あの技?」
「ミクリ! 寝転がっておる場合ではない! ウチを手伝うのじゃ!」
「ぐべえっ……! 狐の扱いが荒いんですけど……!」
たまも様に叩き起こされたと同時に、ミクリの身を縛っていた縄と口の札が消え去った。
慌てた様子でたまも様は結界に向かって魔力を注ぎ込む。すると、もともと一枚だった結界が、瞬く間に次々と増殖していった。ミクリはたまも様に魔力を送り、二人は息を合わせるように協力して、結界を重ねて強固にしていく。
「アタシは偉大なる妖魔──闘神シヴァの血を引く者! 黒のアリスすら跪いたこの技! その身に受けてみろ!!」
「……っ!」
アイシスが叫び声をあげると同時に、彼女の髪が逆立ち始めた。
右の拳に炎が、左の拳に氷が纏われていく。膨大な魔力が集中し、均等な状態で保たれている。
俺にはその状態の危険性がわかった。
炎と氷──相反する力をコントロールするのは、非常に困難だ。それを維持するだけでも難しいだろう。もし、加減を誤れば……己の拳が壊れる可能性がある。
そして、アイシスはその膨大な力を制御したまま、一気に解き放とうとしている。
もし発動すれば──間違いなく、凄まじい爆発的な威力を伴うだろう。
「──炎拳氷巴!!!」
二つの拳が合わさり、強烈な衝撃波が周囲に広がる。
たまも様の張った結界が一枚、また一枚と割れていく。そして、最後の一枚が割れた瞬間、力の奔流がコロシアム中を駆け巡った。
・・・・・
砂煙がゆっくりと晴れると、そこに立っていたのは──アイシスだった。
血と汗で汚れ、傷だらけのアルマエルマは膝をつき、彼女を見上げていた。
「へへ、なんとか上手くいったか。……だけど、久しぶりだったから、威力が弱かったな」
「ふ、ふふ……。やっぱり……伝説の……サキュバス、なのね……」
「なんだ、アタシに惚れたか~?」
「見直しはしたわ……。でも、今度は私が──」
アルマエルマは言葉の途中で前のめりに倒れ込む。
アイシスは急いで駆け寄り、彼女を抱き起こした。アルマエルマは意識はないものの、満足そうに微笑んでおり、その胸は上下している。命に別状はないようだ。
「さあ、どうする? アタシは勝ったぞ……。まだ、続けるか?」
「……うむ。アルマエルマとグランベリアは敗れたと言ってよいじゃろう。ウォークは意識を取り戻したが、グランベリアはまだ目覚めておらぬしのう」
たまも様はそう告げると、コロシアムの端へ視線を向ける。
そこには、結界に包まれたグランベリアが、ぐったりと横たわっていた。
「ミクリにはともかく、ぺこにはウチも完全に勝ったとは言えん。……今はウチらはキュバに連れられた、ただの通りすがりの魔物じゃ」
そう言って、たまも様は口を扇で隠す。
そして、パッと扇を閉じたかと思うと、ニッコリと笑みを浮かべて見せた。
「故に、負けを認めても、魔王様の沽券には一切関わりはない……」
たまも様は笑みを浮かべたまま両手を掲げ、大きな円の形を作る。
「この勝負──お主らの勝ちで良いじゃろう!!」
その言葉によって、勝敗はついに確定した。
次の瞬間、コロシアム全体が割れんばかりの拍手と歓声に包まれ、興奮と感動が渦巻いた。
こうして、俺たちの戦いは幕を閉じたのだった。