ハティになっちゃった 作:生体部品3
――修復剤の説明文より (4話ぶり2回目)
同じラベルが付いた異なるものについてだべっている二人。
あるいは同じ中身の異なるものについてだべっている二人。
今回は会話縛りなので地の文なしとなります。
「あら、お久しぶりです。今回の探索はずいぶん長かったですね?」
「復活!?それは女神様の……あぁ、
「そうなるとその再構成の分、時間がかかったのでしょうか。そこはそうでもない?……そうですか。」
「しかしその寵愛はどの種子の方にもあるわけではないものです。なにせ女王の発生時点では必ずいたはずのそれらの方を私たちは見たことがないのですから。少なくとも同じ方が何度も女王化を行えるわけではないようですし。*1」
「……これは今浮かんできた、ただの思い付きなのですが。女王の姿になった後はどなたかに世話をしてもらわないといけないですから私は種子の方が最初のそれを務めると思っていたのですが、実はニンフの女王化の際に種子の方って女王側に取り込まれたりします……?*2」
「……わからない?あぁ、そうですよね。確かにこんなこと女神様に教えてもらうか実際にやってみないとわからないですよね。すみません、変なことをいいまして。」
「えぇ、ではまた。アゥラム。」
──────────
「……行ったみたいだね。しかし彼女も忙しないな。復活までしたのに物資の補給と装備の強化をしてすぐ出発とは。」
「復活といえば、彼女は何処で復活したんだと思う?」
「それは探索先の根の先なのでは?戻ってきたときは普段の転送*3に見えましたよ。」
「しかし、復活も転送もここで再構築されるという点では同じだろう?」
「別のシーケンスだとしても行われていることが同じなら構成される地点から見ているだけでは区別がつかないと?確かに、一理なくはないですが……。」
「それに、せっかく再構成した体をその根ですぐ分解して帰ってくるんじゃ無駄が大きいとは思わないかい?まぁ復活したことない身の想像だし、復活させる側がその後の行動まで考えてそうしてくれることはないような気もするけど。」
「まぁこれは外から考えてわかることじゃないからやめておこう。」
「以前話してくれた、御子の状態の件、もしかしてこれなんじゃないか?」
「師は復活か転送の恩寵の再現をしようとしていた?他の御業も研究していたようですし、別におかしいことでは……」
「あぁいや、研究内容じゃなくて御子の状態の方さ。」
「もしかして、ほとんど中身が入っていない状態だったからということはないだろうか。」
「再構成の問題ではなく、そもそも情報の保存がうまくいっていなかったため出力が同じ、そして解析が行き詰った。とか。」
「アーヴドの御代にあった転送とは、起きている現象としてはあるニンフが別のところに移動するものではあるが、その実は異なる……?」
「もし、まさに転送されているのは単なる結果で、本質は保存の方*4だとしたら?」
「かつて使われていたが今は起動できなくなったものの名は基幹接続……もし、その名の通りホドに接続しバックアップをとるのが本質なら。」
「そう、そのまま分解までセット*5になってるなら、分解したものと同じボディを再構成してそれにバックアップを入れ直すことが、移動されたように見える。んじゃないかな。」
「これ、真似しようと切り貼りしてるうちにもし何かの間違いで後半の
「恐ろしい罠だよね。再構成後に入る記憶が保存されてない。分解した内容をメモリの状態まで含めて再構成できるなら記憶だけ先に転送する必要はないからね。」
「というか女神様の権能ですし、これ仮に権限偽造して最初から動かせたとしても最悪の場合、記憶を送った基幹側の再構成前のところで女神様が待ち構えているのでは……?」
「ふふふ。すごく怖いね……。僕らは気が付いてはいけないことに気が付いてしまったのかもしれないよ。」
「なにせ元々自然分解に強い素材の心当たりとかならまだしも、その場でのセルへの分解への抵抗なんてどうすればいいのか見当もつかないからね。もし途中で再構成差し止めができるなら食らったら終わりの必殺技だよ。」
「……いや、冷静になってみると、さすがにそんな一撃必殺で体を取り上げて魂*6だけ投獄みたいなことができるなら今あんな姿になってないんじゃないかな。」
「できるけど戦闘では撃ったり切ったりする方がはやいとか、隙が大きすぎるからやらないだけかもしれませんよ?」
「そんな遠い目をしなくてもいいじゃないですか……。」
「……復活と転送は一旦置いておこう。そういう疑いの目で見てみるとちょっと気になったことがあってね。例によって結論は出ないだろうからただ考えてみるだけなんだけど。」
「僕らは種子というものを”女神が作ったニンフ”としか定義できていないよね?」
「これは本当に一通りの働きのものなんだろうか?」
「というと?たしかに技師型の種子とかは確かに聞いたことはないですが、女神様には必要ないのでは?それでもたまにわけわからない技術の物出てきますし。」
「いや、もっとシンプルな話でさ。絶以降は別にネマ様としてはニンフを増やす意味がないだろう?」
「だから種子にそっちの仕事をされても体の捜索が遅れるばかりで困るわけだし、ネマ様の種を持たせてないんじゃないかと思ってね。」
「種なし種子……ってコト!?*7」
「そもそもこれって誰が名付けた呼び方なんだろうね?」
「種がどういうものかって言ったら
「?」
「それに、種子とは何なのかをネマ様は認知しているのに、彼女のことは一貫して"人形"って呼ぶだろう?」
「引っかかるんだ。古いニンフ*8は彼女が種子だと看破したというじゃないか。」
「どうにも希望をちらつかせて誘導されているような気がしてならなくてね。」
「さすがにそんな……。」
「……」
「ことするかどうかでいえば確かに怪しいですが。
「違いない。直接聞ければ早いんだけどね。まったく、
「情報に分解されたあなたと転送先で再構築されたあなた。」
「ふたりのあなたは本当に同じあなた?」
最後に利用した機械根へ記憶を瞬時に転送し、再成形を行う。
と説明にある。元より記憶しか転送していないらしい。
基幹接続でも光る羽虫エフェクトは出るので、もしこの羽虫が種子特有の現象なら、明らかに即死という状況でないなら基幹接続で逃げたときと死亡して分解されたときの見分けはつかないのではないだろうか。
絶以降の現代ニンフは基幹接続での転送をその目で見たことがないニンフがほとんどのはずなのでなおさら。
過去の種子が死んでもリスポーンしてきたことがあるというような情報もゲーム中には特にないので、もし人形復活が今回の人形に特有またはネマ様が特別に肩入れしているニンフ特有であまり知られていない現象の場合、実際は死亡復活でもNPC視点ではロストテクノロジーのはずの転送でギリギリで逃げるのがうまいやつに見えるのではないだろうか。
英語設定でネマ様が糸が切れたのを疑う分には人形に心は生えてきたかもしれないらしい。
いや、ACだけにとどまらず同じフロムのソウルシリーズとかELDEN RINGネタもあるなドールズネストって思ったときに突然降ってきたこの言葉が忘れられなくて。忘れられな過ぎてネマ様って母じゃなくて父では?は前回後書きでも言ったことにこの話を書き始めるまで気が付かなかった。
ぼんやり引っかかっていたところが漫画一話読み直してて具体化されたので発売一年ちょっと記念投稿です。
引っかかっていた内容は以下のところ。
仮想総合案内窓口君「《NEMA》は当構造体を統制する演算律の総称です。依存する物理媒体はこれを有していません。」
Nehma様*2!これは一体!?言い方的に前はあったけど今はないっていう言い方じゃないですよ!あなた普通に全身そろった完全体で窟帝してた時期ありましたよね??そのころは体バラバラにされる前だし接続切れてなかったんじゃないんですか?
やはり同名の別物か……?綴りも違うもんな……。
仮にシステム側が本体としても物理I/Fはがっつり有しているしな……?
ほな同じもんちゃうか……。
でも窓口君はネマはホドの律だって言うねん。
ほんならやっぱ同じもんやないの!ホドの神だし同じようなもんやで!
いやでもなぁ……。
ところで、窓口君が「特例代行権限を確認」って言ってるのなんなんですかね。主の右目*3ではないだろうし。権限照合 代行管理者権限ってネマ様の糸かなんか?