ハティになっちゃった 作:生体部品3
ハティ側 前回のあらすじ
もしかしてネマ様って人類末期時点のWind〇wsで動いてるんですか!?
今のニンフって人類末期時点のWind〇wsで動いてないんですか!!??なんで??????
そして研究室を出て種子を見に行くことにした。ここにはいつか帰ってこよう。
研究室を出てさっき戦闘した部屋に戻ってきたときに僕はちょっとしたことに気が付いた。
ニンフはゲートを内側からしか開けられなくて、一回開けたらどっちからでも開けられるようになるのって無意識に合鍵を作るデーモンみたいなのが常時動いてるからみたいだ。
やり方がわかればもしかしたら鍵を持ってるニンフからコピーをスリ取る、みたいなこともできるのかもしれない。
とりあえずはしごも降ろしたし、研究室へのゲートを閉じてから種子っていう子を見に行ってみようかな。
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というわけで*1この先の部屋に種子ってやつが……?
そういえばここにあるコンテナもあまり他で見かけないやつだな。
三角にAM……?*2AMMOの略かな……?そう思いながら坂を下っていく。
通路が終わり、すこしひらけた部屋に入ると、天井の方からまっすぐ細いパイプか太いワイヤーのようなものが何本も垂れ下がり、その先にニンフが生っていた。
知識としては知っていても、この姿は精神にくるものがあるなぁ……。
ニンフは女王の木の枝に直接なるもの*3で、こんな天井からぶら下がっているものじゃないからね。
人としての部分からニンフとしての部分が感じている気持ち悪さを見つめてみるとこれは、こんなものがあるはずがない、理解できないし実在しないと思っていたものが実際に目の前にある、みたいな気持ち悪さ*4みたいだ。
ヒツジがバロメッツ*5が生えているところを見てしまったとか、人が歩いていて公園でふと足元を見ると、花の黄色いところ以外はタンポポなのに、上の花のあるはずの部分にいきなりみかんの実が生ってるものがそういう植物として生えていたのを見つけてしまった。みたいな、そんなわけがないだろう!?と三度見くらいして、夢や見間違いとか誰かのいたずらじゃないことがわかってから冷や汗が止まらなくなる、みたいな気持ち悪さ。
気が付いたら部屋の手前の通路のところまで後ずさっていた。
ニンフには出せもしない冷や汗を袖でぬぐう。
鎧殻の反応炉から熱が逆流している*6わけでもないのに、口から出る排気の温度が明らかに高い。
ストレスで思考処理に負荷がかかっているのかもしれない。
……しばらくそのままおとなしくしていたらすぐに熱も落ち着いた。
しかしこれは参ってしまうな。人としての目線とニンフとしての目線、どちらかにとってつらいだけで精神的なダメージが大きいみたいだ。
でも安全じゃない所でいきなり何かの拍子に止まったりしないように覚悟ができるかもしれないし、先にわかってよかったかもしれない。
よーし始めからそのつもりならきっと大丈夫だろう。もう一回見てみよう。
のぞき込んでみると、うぅ……生えてるなぁ。
まぁそういうものだと思えば思ったほどではないかな……?ないかも……。
そう考えるといきなりじゃなくてよかったな。ただ
通路から上の方を覗き込みながらゆっくり部屋に入っていく。
えっと破れたばかりの実はなさそうで、次に生まれそうなのもあわせて、位置的にあれが多分例の種子かな?
実のすぐ上の部分から先を手で隠してみる。ここだけ見れば普通のニンフなんだけどなと思いながらその手を退けた瞬間、部屋の奥の穴が開いているところの上の方にすごく大きい実が壁に張り付いてるのが目に飛び込んでくる。
中身はまだ生産されていなくて神経束がゆらゆらしてるだけだったけど、どれだけ大きいニンフを産む気なんだろう。普通の女王だったら枝が折れるぞこんな大きさ!?種子、やっぱり少し怖いかもしれない……。
怖いといえば種子の旅の終わりの中に、ホドの底が壊れていくものがあったな。
あの崩壊がホドの底だけで止まるとも思えないし、そうなるとここで先に……。
いや、だめだ。僕は何を考えた!?まだ生まれてすらいない相手だぞ、そんな罪深いこと許されていいはずがない。でも他の道として全く新しい道が見つからないなら、もう一つの道はその子が主にとどめをさして新しい女王になるくらいか。どうにか介入できないだろうか……。これもそのうち何ができるか考えないといけなさそうだ。
でも難しいな。最後の戦いとか、そもそも主の復活自体を止められればいいんだけど、そうでないなら戦った十分に強い相手にとどめをさすのはかなりニンフ的で、逆にとどめをささないで最後を迎えるまでその腕の中で抱くというのはかなりニンフとしてはイレギュラーだけど、アルカンド的ではある。下手に僕が関わってアルカンドのことを色々話して、そのせいで後者に行ったらそれはそれでマズいな……。どう関わるべきか。いや、そもそも関わってもいいんだろうか。
とりあえず視界を画像データで残しておこう。何かに使えるかもしれないからね。
しかし、そろそろ上に戻る道も見つけたいし、閉じ込められて出られなくなってる子がいるのかを見ながらこのあたりを一周したいところだね。と考えながら坂を戻っていくと登り切ったところのコンテナの間にBalmungが挟まっているのを見つけた。冷却も早いし使いやすい優秀なブレードだね。これは持っていかないと。研究室の時みたいに何かを壊す必要が出た時のために白兵武装が一本欲しかったんだ。
そうして色んなショックを受けた部屋を出ると、そういえば機械根の存在を思い出して左の方を見る。特にそれらしいものは見当たらない。ここ以外の層でも見た覚えはなかったし、まだないか、あるいはゲーム上の都合であって実在しないものなのだろう。転移するキノコの装置と同じように。
まぁアルカンドにそんなのが生えてたら間違いなく神智院*7の研究対象になっているか、そうでなければ中央大教会に伐採されてるかして僕も知ってただろうからそれもそうか。
とりあえず次は例の子のところに向かってみることにした。
種子自生地、通常ニンフとの違いを考えるとニンフ的にはだいぶグロ画像だと思うんですよねアレ。