IF―変革のLast Jahr   作:黒川 優

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皆さんこんにちは。黒川 優です。

1話を読んで頂きありがとうございます。
短文だったにも関わらず多くの人が読んでくださっていて嬉しかったです。



それでは、本編へどうぞ♪ヽ(´▽`)/





Mysterious lady 2

□

マスタースパーク

 

 

本来は元日本代表、霧雨 魔理沙とその専用機(打鉄カスタム)の単一能力。

 

ISの開発が進み、エネルギーを集約し瞬間的に放つことで擬似的に使えることが分かった。。

ただしエネルギーの集約量によって以下のように変わってしまう。

 

エネルギーを集約

→瞬間加速+更にエネルギーを集約

→爆発加速+更にエネルギーを集約

→マスタースパーク

 

また、エネルギー効率は良くはなく、発動難易度は高いので使う人はそういない。

 

 

元ネタ : 東方project、霧雨 魔理沙の十八番のスペルカード「マスタースパーク」

 

 

◇

(楯無side)

 

 

 

 

「では、これから格闘及び射撃を含む実戦訓練を開始する」

 

今日が1、2組初めての合同授業。

ついに1年も本格的にISを使って授業が始まる。

 

「ではまず模擬戦でも見せよう。更識」

「はい」

「すぐに準備できるだろう。お前がやれ」

「わかりました」

 

皆から少し離れた所でクリスタルの指輪に意識を集中する。

光の粒子が私を包み、ミステリアスレディが展開される。

まだ見慣れない皆は私、というか機体を見て感激していた。

 

「サファイア、お前の戦い方は特殊だから今度だ」

「わかりました」

 

確か彼女はダブルスプレイヤー。

イージスを使う彼女は連携の授業の時に見せたいのだろう。

でも、そうすると相手は誰なのかしら?

 

「そうだな…。井上、お前大丈夫か?」

「はい、大丈夫です」

 

織斑先生が呼んだのは、外見は金髪金眼と変わった(自分も髪はそうだが)子だった。

 

(井上?)

よく見たら前出席簿を当てられた彼女だ。

彼女は私達と違い制服(しかも一番上はダボダボのカーディガン)を着たまま授業を受けていたみたいだった。

 

「制服は脱がなくていいのかしら?」

「私は肌が弱いからしょうがないの」

 

ということなので彼女は制服のままISを装着する。

 

代表生だけあって顔は広いつもりなのだが、候補生でもこの子は見たことがない。

服を着たままじゃないとダメな子なら目立ってもおかしくないのに……。

 

彼女は打鉄の物理シールドを収納して代わりにウイングスラスターを展開していた。

どうやらそこそこ知識があるみたい。

 

「よろしくお願いします」

 

律儀にぺこっと私にお辞儀をしてくれる。

うん。可愛い。

 

 

「では始め!」

 

織斑先生の声に私と彼女は大空に飛翔する。

本来なら各々武装を展開して戦闘に入るんだけど…

 

(来ない………)

打鉄は元々防御型ではあるけれど近接中心でバランス良く作られている。

その為ISを使い始める学生にも大丈夫なはずなのに……。

考えても仕方ないのでこっちから攻めにかかる。

 

正直面倒くさい。

今の彼女は逃げるように立ち回っている。

こちらが攻めれば弾かれ、距離が広がりまた肉薄しなければならない。

 

 

 

――5分ぐらいたった。

何回このようなことを繰り返しただろうか?

まったくと言うほど進展がない。

がこっちにひとつだけ問題ができてしまった。

 

(どういうことかしら?)

何となく、本当に何となくだが彼女に接近するまでにかかる時間が長くなっている。

彼女は動いていないのだからつまり私の機体のPICの出力が落ちていることになる。

 

が、セルフチェックをさせているが全て正常。

 

(とにかく、まずはこれを終わらせないとね)

 

接近し蛇腹剣で彼女に斬りかかる。

 

(え?)

私が反撃にかかる。接近にコンマで時間がかかる――それどころの問題じゃない。

攻撃が届いていないのだ。

 

その瞬間を待っていたかのように大振りの一振りが私に降り下ろされる。

 

「ぐっ……」

 

あまりのことにアクアクリスタルのシールドの展開が間に合わなかった。

 

(…迂闊だった……)

彼女は動いていないわけではない。

私の気付かない範囲で少しずつ後退していたのだ。反撃するこの時を狙うために。

 

その僅かな移動を行うために彼女は物理シールドからウイングスラスターに変えていたのだ。

 

 

(速い……)

最初の一太刀で一気に流れを掴んだ彼女は猛攻を仕掛けてくる。

加速の仕方は統一されてなく意図的にブレさせることで私に反撃のタイミングを見極めさせないようにしている。

 

彼女の持ってる知識はそこそこなんてレベルじゃない。

完全に私達代表候補生を上回る力を持っている。

 

キレのある剣裁き。

それだけでも厄介なのに彼女はブレードを部分展開することで二刀を三刀、時には四刀に化かして攻撃してくること。

 

 

 

ガチャ――

 

何の前触れも無くウイングスラスターが私に向けられる。

そのウイングスラスターにあり得ないほどのエネルギーが集約されていた。

 

(マズイ!これは魔砲使いの……)

 

バァァァアン――!!

 

私は爆発加速の爆発によって地面に叩きつけられた。

 

 

 

「勝者―更識 楯無」

 

織斑先生は冷静に模擬戦の結果を皆に伝えた。

 

 

 

◇

(楯無side)

 

 

「すごいね更識さん」

「一撃で倒しちゃうなんて」

「あの爆発ってどうやるの?」

 

昼休み、私は皆から言葉攻めにあっていた。

というのも最後に起こった大爆発のことを皆知らないからだ。

 

さっきの模擬戦での勝因は彼女がマスタースパークを仕掛ける前に私がクリアパッションで吹き飛ばしたから。

 

(違う……)

私が勝てたのは専用機と訓練機で埋められないアドバンテージがあったからに他ならない。

もし、逆の立場なら私も同じことをしていた。

いや、爆発加速、マスタースパークの仕方を知らない私は「善戦できれば良い」そう思ったはずだ。

 

井上さん、何かあるはずだ。私達の知らない何かが。

 

 

『どうしましたかお嬢様?』

「虚、これから調べてほしい人がいるの」

 

 

 

◇

 

 

 

井上 酉花

 

163㎝、49㎏

金髪金眼ではあるが名前の通り日本人。

普通の私立から来た一般生。

両親に対しては不明。

人見知りらしく、学園では本を読んでいることが多い。

なお、読んでいる本は少年、少女コミック全般なので簪ちゃんと仲良くなれるかもしれない。

 

「……と言ったところです」

 

ひとつ年上で私のメイド的立場の虚から井上 酉花について報告がされる。

つまり、彼女はごくごく普通の少女ということになる。

 

「本当にそれだけ?」

「はい。経歴は以上のようになっております」

「そう、分かったわ。後は私が調べるわ」

「それって………」

 

……………………………

……………………

……………

 

 

カチャ――

鍵のかかったドアを開けて中に入る。

 

(絶対何かあるんだから)

ただの女の子があれだけの操縦技術を持ちながら、そしてどの国の代表候補生にもなっていないなんてありえない。

 

「どう虚?」

『誰も来てないです』

 

彼女の部屋は寮の端にある寮長室の隣だから外は監視しやすい。

 

入った彼女の部屋を物色する。

どうやら個室状態でベッドは一つしかなく広々としている。

見える所は多言語であることを除けば普通のIS関係の本も並んでいる。

 

しかし、絶対に怪しいもの、私達の部屋にはないクローゼットがあった。

 

パカッと外れた先にあったのは丈夫そうな金庫だった。

普通の女子高生がこんな金庫を部屋に使う理由はない。

 

これが彼女の正体の断片のはず。試しに数字を入力する。

 

『お嬢様!』

「どうしたの?」

『彼女が寮長室から出てきました』

「え!?」

 

これは予想外だった。今の寮長室は織斑先生の部屋。

部屋に呼ばれると言うことはそれなりに悪いことをした時ぐらいである。

しかし、数日監視を行ったが彼女が規則違反したことはなかった。

 

これは織斑先生も一枚噛んでいるのかもしれない。

 

「誰?」

 

(マズい帰って来ちゃった)

急いで逃げようとするも青いエネルギーシールドによってみっともない体勢で押さえ付けられた。

 

(これはPower Wall…!?)

ということはここにいるのはミリータを持つ軍属、または委員会所属の人間。

しかし、軍人が身分を隠すことは意味がない。

つまり――

 

「…更識さん!?」

「ははは…こんばんは」

 

彼女は後者、委員会所属の人間だということだ。

 

 

 

 

◇

 

 

 

「ったく。余計な事に首を突っ込みやがって」

「すいません」

 

只今寮長室。織斑先生にこってり叱られています。

 

それにしても…

チラッと織斑先生の隣に座っている金髪の子を見る。

 

(井上さんが男だったなんて…)

外見が外見なだけに意外というか、なんか残念というか。

 

(………私は何を言ってるのかしら)

でも、それなら彼の操縦技術が高い事も理解出来る。

オリジナルのIFアインスの操縦者。

公開された情報では私達を軽く超える操縦時間を持ち、唯一織斑千冬に一太刀を入れた人物。

 

 

「さて、これからどうしたものか…」

「退学…ですか…」

「馬鹿者。黒川の正体を知ったやつを世に離すわけがないだろう」

 

織斑先生はしばらく唸っていたが何か閃いたようだった。

 

「そうだな。更識、お前はこれから黒川と同室になれ」

「……」

 

何を言っているのですか!

男とわかった人と同棲するなんて。

 

「仕方ないだろう。私が四六時中監視するわけにもいかないしな。

なに安心しろ。アイツはお前を襲ったりはしない。」

 

私の表情を察してか織斑先生は笑って答える。

問題はそれ以前なのに……。

 

「ですが…」

「お前に拒否権はないからな。さっきと荷物をまとめて来い」

「…はい」

 

こうして私は彼女とではなく彼と同室で過ごすことになった。

 

 

 

 





いかがったでしょうか?
アインスの能力を使った戦い方をする「切り開かれる現在、閉ざされる未来」の時と異なり、打鉄でやりくりする戦い方をさせてみました。
(まだ優がアインスとは知られていないからってのもありますが)

ですがあっさり招待がバレるという。
しっかりしてよ主人公…。
え?書いてるのは私?いやーなんのことかなぁ(笑)

先週投稿されていないので察した読者はいると思いますが投稿は2週間間隔になりそうです。
思った以上時間がありませんでした。
それに「IF-OCCF (切り開かれる現在、閉ざされる未来)」の作成が間に合ってないです。


では、次回or 木曜に会いましょう。
ここまで読んで頂きありがとうございます。
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