何にでも乗れる騎操士くん(予定) 作:黒髪赤目の男の娘これが大好き
エル君と二人でキャンプに戻った。夕食には間に合ったようで、そのまま食事にありついたら、後は夜を越すだけだ。僕ら一年生は寝ることも訓練のうちなんだろう。クロケの森はあまり危険度が高くない場所とはいえ、獣の遠吠えなんかは割と聞こえてくる。こう言う環境で寝られるというのも騎士や騎操士には必須スキルに違いない。
僕はと言うと、うとうとするくらいで深くは眠れそうもない。誰かが動いた気配がしたので、目を開けてテント内の様子を伺う。キッドくんだ。アディちゃんも何やらもぞもぞしている。二人ともさすがに不慣れで、そもそも寝付くことからして難しいようだ。
エル君は神経が太いのか、既に寝息を立てている。
「なあ、エル。ちょっといいか………って」
キッド君が声をかけても目を覚ます様子はない。キッド君の声に、アディちゃんもエル君の方を見る。
うずくまって動く様子もないその寝姿を見たアディちゃん、一言「ずるい」と呟くと、移動してエル君を抱き枕にする体勢になった。
エル君はそれでも、少し目を覚ましてアディちゃんを認識し、ひと撫でしたらまた眠りについてしまう。アディちゃんも程なく寝ついた。
「えー………」
キッド君の声色も、ずるいと言いたげだ。
「そんなに良いのかよ………」
そう呟いたキッド君は、僕の方に寄ってくる。そうして、何と後ろから抱きしめて来た。
最初、アディちゃんの癖が感染ったのかと少し戦慄した。でも、こうして包まれてみると何だかんだ人肌の温かさは安心する。キッド君の寝息が聞こえ始める頃には、僕の方もほとんど眠りについていた。
「悪かったな、レイ」
「いいよ」
翌朝。アディちゃんに倣って僕を抱き枕にしたのは一時の気の迷いだったのだろう。キッド君が謝ってきた。僕としても安心感とともに深く眠れたのだし、謝られるほどでもない。
「レイ君の抱き心地はどうだった?」
アディちゃんがキッド君に訊いている。
「あー、まぁ収まりはよかったな。あとあったけえ」
「え、僕ってまだ子供体温なの?」
僕の疑問にエル君が当然と言った顔で答える。
「無理もないですよね」
「そりゃそうかー………」
サイズが子供なら体温も子供ということらしい。
何はともあれ、クロケの森での演習二日目だ。演習と言いつつも、今日の予定はほぼ実戦。二年生以上ともなれば狩る魔獣の数の指定まである実戦訓練だ。僕らはそれほど森に踏み込まないけれど、魔獣と戦闘になる可能性は十分にある。
それぞれの戦闘スタイルに合わせた装備を着込んだ上級生が、班ごとに森へ入って行く。それを見ながら、僕は自分の